金とプラチナの価値はどちらが上?希少性や価格の違い・将来性を徹底解説
※下記の画像は全てイメージです
金(ゴールド)とプラチナ(白金)は、どちらも高価な貴金属として世界的に流通しています。
しかし2020年代に入り、金の価格はプラチナを上回り、現在ではその差が約2倍にまで広がっています。希少性の面ではプラチナのほうが高いにもかかわらず、「なぜ価値が逆転したのか」「今後この差はどうなるのか」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
本記事では、金とプラチナの価値を初心者の方にもわかりやすく解説します。さらに、資産としてどちらが優れているか、価格逆転の背景や高く売るためのコツ、買取のポイントまで幅広くご紹介します。
基本知識から最新の相場情報、さらには買取の実践的なコツまで網羅しているため、大切な資産を守りたい方にとって役立つ内容となっています。資産をより有効に活用するためにも、ぜひ最後までお読みください。
Contents
金とプラチナの特徴を初心者向けに解説
まずは、金とプラチナそれぞれの基本的な特徴を押さえて全体像をつかみましょう。
金の特徴
金の魅力は、鮮やかな黄金色の輝きと加工のしやすさ(柔らかさ)にあります。人類の歴史において、金は「太陽の色」として特別な存在となり、古代エジプトの王族や宗教儀式でも広く用いられてきました。
性質としては非常に柔らかく、加工しやすいのが特徴です。指で少し力を加えるだけで変形するほどで、純度100%(K24)のままでは日常使いには適しません。そのため、ジュエリーでは銀や銅などを混ぜて硬さを加えた「18金(K18)」や「14金(K14)」として使われるのが一般的です。
また、金は錆びたり変色したりしにくい点も特徴です。空気や水に触れても化学的に安定しているため、何十年経っても美しい輝きを保ちます。
プラチナの特徴
プラチナは、白く上品な輝きと高い耐久性が特徴の金属です。日本語では「白金(はっきん)」とも呼ばれ、結婚指輪や婚約指輪に選ばれることが多い素材です。
性質としては金より硬く、耐久性が高いのが特徴です。長年使用しても変形しにくく、日常使いのアクセサリーに適しています。また、アレルギーを起こしにくい金属としても知られており、敏感肌の方でも安心して使えるのがメリットです。
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金の価値はどう決まる?純度・重量・デザインの影響
金の査定額は一律ではなく、純度・重量・デザインの3基準で決まります。ここでは、それぞれがどのように金の買取価値に影響するのかを見ていきましょう。
純度による価値の違い
金製品には「K24」「K18」「K14」など純度を示す刻印が入っていることがあります。純度100%に近いほど地金としての価値は高く、買取価格も上がります。
- K24(純金):99.9%
- K22:91.6%
- K18:75.0%
- K14:58.5%
- K10:41.6%
査定時は、純度に当日の相場価格を掛けて基本の金額が計算されます。
重量による価値の違い
もう1つの大きな基準は重量(グラム数)です。同じ純度であれば、単純に重さがあるほど高額査定となります。
インゴットや金貨のように重量が明確な製品は、純度に重量をかけるだけで価値が算出できるため、計算が分かりやすくなります。
ジュエリーの場合も、査定士はまず重量を計り、その上で純度を確認して基礎価格を算出します。
デザインによる価値の違い
意外に見落とされがちですが、デザインやブランドも金の買取価値を左右する重要な要素です。
- ブランド品(ティファニー、カルティエなど):地金価格以上に評価されるケースが多い
- 装飾性のあるジュエリー:石付きや凝ったデザインは需要が高ければ上乗せされる
- ノーブランドのシンプルな地金製品:ほぼ素材の価値のみで評価される
つまり「純度と重量」で基本的な価値が決まり、「デザイン」で追加の価値がつく、と考えるとイメージしやすいでしょう。
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金とプラチナの価値はどちらが高い?
この章では、金とプラチナの最新価格から希少性の違いを解説します。
最新価格から見る金とプラチナの価値
結論から言うと、2025年現在では金(ゴールド)の方がプラチナより価値が高い状況です。資産価値を測る指標の1つである価格を比較すると、その差は歴然としています。
以下は、直近の金とプラチナの価格(1gあたり)です。
2025年10月15日09:30更新
※上記の買取価格はあくまで参考価格であり、市場の動向、付属品の有無などによって実際の査定額が変動する場合があります。今日の金1gあたりの買取価格相場表
金のレート(1gあたり)
インゴット(金)22,260円
-11円
K2421,997円
-11円
K2320,884円
-11円
K2220,217円
-10円
K21.619,771円
-10円
K2018,213円
-9円
K1816,695円
-8円
K1412,648円
-6円
K1210,645円
-5円
K108,864円
-4円
K97,974円
-4円
K86,638円
-3円
K53,299円
-2円
このように、近年は金がプラチナを上回る価格となる現象が定着しています。
希少性・採掘量から見る金とプラチナの価値
一方で、「希少性」の観点ではプラチナの方が上です。年間の平均採掘量を比べると、プラチナは圧倒的に少ないことが分かります。
- 金:約3,000トン/年
- プラチナ:約190トン/年
これまでに採掘されたすべての金を集めてもオリンピックプール約4杯分と言われますが、プラチナは同じプール1杯の足首ほどの深さにしかならないとも言われています。それほどプラチナは希少で採掘が難しい金属なのです。
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金の価値がプラチナを上回った3つの理由
ここでは、金の方がプラチナより高く評価されている主な理由を3つに整理しました。それぞれ詳しく見てみましょう。
需要構造の違い
金とプラチナの需要には大きな違いがあります。
金は用途の約7割から8割が宝飾品や投資目的(純金地金やコイン購入、中央銀行の保有含む)で占められており、工業用途(産業需要)は1割から2割程度にとどまります。
純粋な資産や装飾品としての需要が大半を占め、安定した需要構造なのが金の特徴です。
一方、プラチナは需要の約6割から7割は産業用途が占めています。特に自動車産業向け(排ガス浄化用の触媒など)が最大の用途で、残りが宝飾品や投資需要という構成です。ジュエリー用途は3割弱、投資となると1割程度と、金に比べて貴金属(資産)としての需要が小さいのです。
この違いが意味するのは、景気や産業動向が価格に与える影響の差です。金は歴史的に安定した価値を持つ実物資産です。一方、プラチナは工業用途での需要が大きく、こうした特性が価格にも反映されています。
そのため、世界経済が不安定な局面では金の価格が上昇しやすく、プラチナは需要減で価格が下がりやすいのです。
自動車産業の変化
前述の需要構造のなかでも特にプラチナの価格に大きな影響を与えているのが自動車産業の動向です。プラチナの用途の約3割から4割は自動車触媒向けですが、ディーゼル車用触媒に使われるプラチナ需要が近年大きく減少しています。
背景には「脱ディーゼル」の流れがあります。ディーゼル車は燃費の良さが魅力でしたが、排ガス規制の強化や環境意識の高まりで欧州を中心にディーゼル離れが進みました。各国でディーゼル車の新規販売台数が減少し、大手自動車メーカーもディーゼルエンジン車からの撤退を表明しています。需要の柱だったディーゼル車が減っていることから、プラチナ需要も縮小傾向となりました。
世界情勢の不安定化
金の価格が高騰している最大の理由ともいえるのが、世界情勢の不安定さによる安全資産としての需要増です。近年は有事や経済危機の局面が訪れており、その度に投資マネーが金へ流れ込む傾向が顕著です。
2020年の新型コロナ・パンデミックでは、各国の経済が混乱し株価が急落する中で金価格が急伸しました。2022年のロシアによるウクライナ侵攻でも先行き不透明感から金が買われ、歴史的高値圏に達しています。2025年現在も世界経済は「VUCA(不確実性の高い状況)」と呼ばれ、インフレや地政学リスクなど様々な不安要素があります。
こうした状況下で資産防衛の手段として金を保有しようという動きが強まり、金の需要が増加しているのです。
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金とプラチナの将来の価値はどうなる?今後の価格見通し
ここまで現在の状況を見てきましたが、今後金とプラチナの価値(価格)はどのように推移していく可能性があるのでしょうか。将来予測は確実ではありませんが、市場動向から考えられるポイントを整理します。
金の将来性
中長期の観点では、堅調に推移する可能性が高いと見られています。前章で述べた通り、世界的な不安要因が多い現在、投資家の金需要は引き続き強いでしょう。
事実、2000年代以降の金価格は一貫して右肩上がりで成長してきました。インフレ懸念や各国中央銀行の金準備の増加など、金価格を押し上げる要因も複数存在します。
短期的な調整はあっても、長期的には金は価値が大きく崩れにくい資産と考えてよいでしょう。
プラチナの将来性
一方、プラチナの将来性には不確実性が高いものの、伸びしろも秘めているといえます。現在のように需要が低迷した状態が続けば価格回復は鈍いかもしれません。しかし、自動車産業の動向次第でプラチナ需要が増えれば、大きく価格が変動する可能性があるでしょう。
たとえば、電気自動車(EV)への移行が進むなかで、プラチナは水素燃料電池車(FCV)の電極触媒として需要増が期待されています。実際、欧州を中心に「水素社会」実現に向けた動きが加速すればプラチナ需要が高まるとの見方もあります。
金とプラチナ、投資目的ならどちらがおすすめ?
金とプラチナを投資目的で見た場合の違いを解説します。
安定した価値を求めるなら金がおすすめ
「とにかく資産を安定して守りたい」「有事に強い資産を持ちたい」という方には、金への投資がおすすめです。前述の通り金は世界的に「安心の資産」として選ばれており、情勢が不安定な時ほどその価値が発揮されます。
金はインフレ対策としても有効です。紙幣の価値が下がる局面でも、実物資産である金は価値を維持しやすいというメリットがあります。
資産の一部を安全資産で持っておきたい中長期投資家や、老後の備えとして安定資産を持ちたい方には金は最適でしょう。リスク許容度が低めの初心者にも扱いやすく、「とにかく大損したくない」「コツコツ資産を守り増やしたい」という方にもおすすめです。
ハイリターンを狙うならプラチナがおすすめ
「多少リスクを取ってもよいから大きなリターンを狙いたい」「今安いうちに将来化けそうな資産を仕込みたい」と考える方には、プラチナ投資も一考の価値があります。現在プラチナは金に比べて価格が低迷していますが、見方によっては「割安」ととらえることもできます。
プラチナは価格変動が大きく投機的な側面もあるため、市場の動きに敏感でタイミングを図る投資が得意な方に向いているでしょう。
また、新しい技術や市場に期待して投資するのが好きな方にもプラチナは面白い存在です。先述の水素エネルギー社会など、将来的な需要拡大シナリオに賭ける投資はプラチナならではでしょう。「リスクはあるが当たれば大きい」、そのような伸びしろに魅力を感じる方にはプラチナが向いています。
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金・プラチナを高く売るための価値を上げるコツ
せっかくの金やプラチナを手放すなら、できるだけ高く売りたいと思うのは自然なことです。実は、売却前に少し工夫するだけで査定額が変わるケースは多々あります。ここでは、初心者でも実践しやすい価値を上げるコツ3選を紹介します。
相場のタイミングで価値を最大化する
金やプラチナの買取価格は毎日変動します。国際相場と為替レートが直結しているため、数日違うだけでも1gあたり数百円の差が出ることもめずらしくありません。たとえば以下のような傾向があることを覚えておきましょう。
- 金は「世界情勢が不安定な時期」に上がりやすい
- プラチナは「自動車需要や景気回復の兆し」で上がりやすい
売却前には必ず「今日の相場」をチェックし、上昇しているタイミングで査定を依頼するのがおすすめです。相場グラフを数週間追うだけでも、売却の判断材料になります。
付属品・状態による価値の変動
ジュエリーや時計などは、付属品が揃っているかどうかで価値が変わります。箱や保証書、鑑定書などは必ず一緒に持ち込むようにしましょう。また、査定前に軽くお手入れをしておくと印象も良くなります。
付属品がある場合はコレクション性が高まり、売却益が高くなる傾向があります。さらに、保管状態が良いと再度買い手がつきやすく、販売店としても売りやすくなります。
一方で壊れているチェーンや傷だらけのリングでも素材価値はあるので、買い取ってもらえます。諦めずに査定に出すのがポイントです。
信頼できる買取店で価値を正しく評価
最後に重要なのがどこで売るかです。買取業者によって査定の基準は異なり、地金価格だけでなくブランドやデザインの価値を見てくれるかどうかで結果は変わります。
- 専門知識のある査定士がいる店舗を選ぶ
- 全国規模のネットワークを持つ買取店は販路が広いため高額査定に期待できる
- 相見積もり(複数店舗で比較)をすると、より納得の売却が可能
安易に「とりあえず近所の店で」と決めてしまわず、信頼できる買取店を選ぶことが大切です。
まとめ
この記事では、金とプラチナの価値の違いや価格の推移、さらに高く売るためのコツを解説しました。
金は「安定して資産を守れる実物」、プラチナは「将来大きな伸びしろを秘めた素材」といえます。目的(安定重視か成長期待か)に合わせて選ぶことが大切です。
売却を検討される際は、事前に相場を確認し、信頼できる店舗で査定を受けましょう。大切な資産を守りながら、納得のいく取引を目指してください。
「おたからや」での「金」の参考買取価格
ここでは、「おたからや」での「金」の参考買取価格の一部を紹介します。
画像 | 商品名 | 参考買取価格 |
---|---|---|
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24金 (K24) リング | 1,393,600 円 |
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22金(K22) 千足金ネックレス | 1,476,700円 |
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18金(K18)ネックレス スネーク | 130,000 円 |
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23金 (K23) リング | 68,600 円 |
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22金 (K22) ブレスレット | 621,100 円 |
※状態や付属品の有無、時期によって買取価格が異なりますので詳細はお問い合わせください。
金の査定額は、純度・重量に加えデザインやブランドで大きく変動します。たとえば同じ18金のネックレスでも、有名ブランド(カルティエやティファニーなど)のデザインジュエリーであれば、地金価格以上の評価となることも。
一方でノーブランドのシンプルなリングであれば、重量から計算される金相場の価格が中心となります。地金としての買取では純度(K24・K18など)と重量が査定額の土台になりますが、ジュエリーとしての付加価値があるかどうかで最終的な評価額が変動します。
- 「おたからや」査定員のコメント
素材としての純度や重さは重要ですが、デザイン性やブランド知名度、保存状態によって驚くほど査定額が変わることもあります。お客様のなかには「古い傷だらけの指輪だから大した値段にならないかも…」と心配される方もいらっしゃいます。しかし、金そのものに加え、その指輪のデザインの良さやブランド背景を丁寧に評価すると、思わぬ高値がつくケースもあります。「このような状態でも売れるかな?」と迷われるお品も、どうぞお気軽にご相談ください。
「金」の買取なら「おたからや」
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店頭での直接買取はもちろん、ご自宅で完結できる出張買取や宅配買取(オンライン査定)にも対応しております。金の売却をご検討中の方は、ぜひお気軽に無料査定をご依頼ください。
おたからやのプラチナ買取
査定員の紹介
伊東 査定員

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趣味
ショッピング
-
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有言実行
-
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ハリーウィンストン
-
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おりん、インゴット
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