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金の埋蔵量は?
産出量や枯渇する
タイミングについて解説

古来より、金はその独特な輝きで人々を魅了しており、現在でも世界のさまざまな場所で採掘が進められています。

なかには、金について「現在どのくらい採掘されているのか?」と気になっている方もいるのではないでしょうか?もしくは、「採掘を続けたらいつか枯渇してしまうのでは?」と心配している方もいるかもしれません。

そこで今回は、金の採掘量や埋蔵量、産出量について解説するとともに、地球上に残っている金が枯渇する可能性について解説します。

※当記事は2023年9月時点の情報に基づいています。今後の金価格の動向を保証するものではありません。

金は総量が増えない有限の資源

金は、総量が増えない有限の資源です。ここでは、現在までに採掘された金の量や、まだ採掘されていない金の埋蔵量、世界中で採掘される1年間の金の産出量について解説します。

これまでに採掘された金の量

現在、世界中の人類によって採掘された金の総量は、約17万~19万t(トン)といわれています。ただ、この数字だけでは、実際にどれほどの量なのか把握できる方は少ないでしょう。

身近なもので例えると、オリンピック競技用として使用されるプールで、約3.5~4杯分の量に相当します。

一見するととても多く感じられるかもしれませんが、これは金が最初に使用されたといわれている紀元前の時代から現在に至るまでの総量です。その長い歴史を考えると、総採掘量はそれほど多くないともいえるでしょう。

まだ採掘されていない金の埋蔵量

続いて、まだ採掘されていない金の埋蔵量について見ていきましょう。

埋蔵量を知るには、現在まで採掘してきた地域の地質やこれまでの採掘量などの情報をもとに、「あとこれくらい埋まっているのではないか」という理論値を算出します。この理論値をもとに計算すると、金の総量は約25万tで、これまでに採掘された量は約20万tになります。つまり、まだ採掘されていない金の埋蔵量は約5万tと推測できるのです。

ただし、前述のとおり、これまでに採掘された実際の金の量は約17万~19万tとされ、上記も理論値による算出であることを踏まえると、あくまで目安として考えたほうがよいでしょう。

埋蔵量約5万tは、例えると乗客約1,000人を収容できる大型クルーズ船に相当する量です。まだ豊富に残っているように感じられるかもしれませんが、見方を変えれば、地球全体で船1隻分しか残されていない資源であるととらえることもできます。

米国地質調査所(USGS)が2023年1月31日に公表した、金の埋蔵量の調査報告書「Mineral Commodity Summaries 2023」によると、2022年末時点での金の埋蔵量は全世界で5万2,000tとされています。また、同調査による各国の金の埋蔵量については以下のとおりです。

金の埋蔵量ランキング(2022年末時点)

順位 国名 埋蔵量(t)
1 オーストラリア 8,400
2 ロシア 6,800
3 南アフリカ 5,000
4 アメリカ 3,000
5 ペルー 2,900
6 インドネシア 2,600
7 ブラジル 2,400
8 カナダ 2,300
9 中国 1,900
10 ウズベキスタン 1,800
全世界 52,000

出典:U.S. Geological Survey「Mineral Commodity Summaries 2023」

世界中で採掘される
1年間の金の産出量は?

前述のUSGSの「Mineral Commodity Summaries 2023」によると、2022年において世界中で産出された金の総量は約3,100tとされています。なお、前年の2021年は3,090t、過去最大の産出量は2018~2019年の3,300tでした。

以下は、2022年における各国の金の産出量をランキングにしたものです。

金の産出量ランキング(2022年末時点)

順位 国名 埋蔵量(t)
1 中国 330
2 オーストラリア/ロシア 320
3 カナダ 220
4 アメリカ 170
5 カザフスタン/メキシコ 120
6 南アフリカ 110
7 ペルー/ウズベキスタン 100
8 ガーナ 90
9 ブルキナファソ/インドネシア 70
10 ブラジル/コロンビア/タンザニア 60
全世界 約3,100

出典:U.S. Geological Survey「Mineral Commodity Summaries 2023」

上記のデータから、最も多く金を産出した国は中国だとわかるでしょう。中国は、2007年に初めて産出量世界1位を記録して以降、2022年に至るまで1位を維持し続けています。

中国の金の産出量が増加し、世界1位を維持し続けている要因としては、中国政府が外貨獲得の有効な手段として金の価値に注目したことが挙げられます。また、21世紀以降の富裕層の割合の増加による、宝飾品や投資先としての金の価値上昇や需要拡大も、高い産出量の要因といえるでしょう。

<関連記事>
金の産出国ランキングトップ10!実は日本が埋蔵量世界一になれるかもしれない理由も解説?

世界の金の産出量ランキング トップは日本の隣国?

なぜ金の価値は高い?
ほかの金属とは何が違う?

「そもそも、なぜ金の価値は高いのか?」「ほかの金属とは一体何が違うのか?」と疑問に感じている方は少なくないでしょう。ここからは、金の価値が高い3つの理由を解説します。

希少性が高い

金の価値が高い理由の一つとして、希少性の高さが挙げられます。

前述のとおり、金は有限の資源で採掘量に限度があるのです。のちほど詳しく解説しますが、現代の技術を用いることを前提として、地球上で採掘できる残りの金の埋蔵量は、数十年で枯渇するという意見も少なくありません。

さらに、金を採掘するには、膨大な労力やコスト、時間がかかります

これらの理由から、金の希少性が高まり、その価値をも高めているといえるでしょう。

加工しやすく化学変化しにくい

金はやわらかく、圧縮する力を加えたときに変形する性質(展性)や、引っぱる力を加えたときに変形する性質(延性)を持っています。つまり、加工がしやすく使い道が豊富にある点が大きな特徴です。

この性質により、インゴットや金貨などの資産、アクセサリー、機械部品、食品としても利用できる金箔など、幅広いものに活用できる点が、金の価値を高めています。

加えて、化学変化しにくいことも金の価値を高める要因の一つといえます。「王水」と呼ばれる酸性の液体に対してのみ反応して溶けてしまうものの、それ以外の化学物質には反応せず、錆びも発生しないため、長期間きれいな状態を維持できるのです。

流動性が高く資産性がある

金は、流動性が高い点も特徴です。流動性とは、「ある資産について、損失を被らず、ただちに貨幣に変換できる可能性の度合い」を指します。

つまり、金は突然の損失を被りにくく、いつでも現金などほかの資産に変換しやすい資産であるといえるのです。

株式や債券といった金融商品は、企業や国の破綻により突如無価値になるリスクがある一方で、金は価値が下がる可能性はあっても、無価値になることはありません。そのため、安全資産として人気で、高い価値が付けられる理由にもなっているのです。

地球上に残されている金は
約20年で枯渇する?

前述のとおり、金は有限の資産であり、現在の埋蔵量は約5万tと推測されています。そのため、近年では同じく有限の資産である石油のように、あと何年かで枯渇するかもしれないと考えられています。現在の産出ペースのまま採掘を続ければ、約20年で新しく採掘できる金はなくなってしまうという試算もあるのです。

ただ、いずれ金が枯渇する恐れを指摘する意見とは別に、今後の技術発展によって今まで採れなかった金が新たに採れるようになる可能性があるという意見も少なくありません。

特に、これまで採掘が不可能だった「海水」から金を採取できるようになるかどうかは、今後の埋蔵量はもちろん、枯渇の可能性にも大きな影響をおよぼすポイントといえるでしょう。

<関連記事>海水には金が含まれている?含まれる貴金属と抽出できない理由を調査

枯渇したら金の価値は上がる?

「もし金が枯渇してしまったら、今市場に出回っている金の価値はさらに高くなり、価格が高騰するのでは?」と考える方もいるでしょう。あくまで予測に基づく判断ではあるものの、現時点では金の価格高騰について極端に心配する必要はないとされています。その理由は、金がリサイクル可能な鉱物であるためです。

これまでに採掘された金の大部分は、まだリサイクルが可能な形で残っています。また、現在市場に出回っている金製品も、買い取られたあとは専門の加工業者にわたり、新たなジュエリーやインゴット、金メッキなどに加工されます。

価値を保っている工芸品や高級なアクセサリーなどはリサイクルされずに、メンテナンスを経て、そのまま再販されることも珍しくないのです。

また、前述のとおり、技術の進歩によって新たな金の採取源が見つかる可能性や、採掘手段が効率化できる可能性もゼロではありません。したがって、金の埋蔵量の減少は事実といえども、枯渇による金の急激な価格高騰への懸念を抱く必要はないと考えられるでしょう。

<関連記事>金相場の将来を予測!長期と短期の予想や見通しは上昇?下降?

まとめ

金は、その輝きや加工のしやすさ、希少性の高さから多くの人々を魅了してきました。長い歴史において世界のあらゆる地域で採掘されており、残りの埋蔵量は約5万tとされています。そのため、約20年後には金が枯渇してしまうと指摘する意見も少なくありません。

ただ、金は加工しやすくリサイクル可能な資源であり、今後の技術発展により新たな金脈が見つかる可能性もゼロではないといえます。そのため、急激な金の価格高騰に対して過度に心配する必要はないと考えられるでしょう。

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