純金積立はやめとけと言われる5つの理由とは?メリットやリスク対策も解説
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純金積立は、少額から金投資を始められる手軽さが魅力です。しかし一方で、「やめとけ」といった否定的な声も見られます。
本記事では、純金積立が否定的に語られる理由を中立の視点から整理しつつ、具体的なリスクや回避策、さらに活用のメリットも併せて解説します。金投資を検討している方にとって、意思決定の参考となる内容を網羅的にご紹介します。
Contents
純金積立とはどのような投資方法か
純金積立とは、毎月一定金額または一定量の純金を定期的に購入し、少しずつ積み立てていく投資方法です。証券会社や金商業者などを通じて行われ、購入した金は委託先で保管されるのが一般的です。
この方法の最大の特徴は、月々1,000円程度の少額からでも始められる点にあります。現物の金を購入する場合と比べて初期資金のハードルが低く、初心者にも取り組みやすい点が支持されています。また、資産保全目的として長期的な運用にも適しているとされています。
純金積立はやめとけと言われる5つの理由
純金積立は着実に金を保有できる投資手段ですが、投資目的によっては適さない場合もあります。「やめとけ」と言われる背景には、利益が出にくい仕組みや税制上の不利な点があるためです。ここでは代表的な5つの理由を順に解説します。
利息や配当などインカムゲインが得られない
純金積立は、株式や債券のように配当や利息といったインカムゲインを得られない点が大きなデメリットです。金は保有していても価値が増えるわけではなく、利益はすべて売却時の差益(キャピタルゲイン)に依存します。
たとえば、株式であれば保有するだけで定期的に配当金を受け取れる一方で、純金は価値変動がない限り収益を生みません。安定した収入を求める投資家にとっては、金が持つ「無収益資産」という特性がネックとなることがあります。
売買価格のスプレッドが広く利益を出しにくい
純金積立では、購入価格と売却価格の差、いわゆるスプレッドが比較的大きいため、短期間では利益を出しにくいという欠点があります。購入直後に売却した場合、実質的に損失が発生することも少なくありません。
たとえば1gあたり7,000円で購入した金が、すぐには6,500円程度でしか売却できないこともあります。この500円の差がスプレッドであり、金価格がそれ以上に上昇しなければ利益が出ない構造になっています。価格が緩やかに変動する金の特性を踏まえると、特に短期売買には不向きと言えるでしょう。
株式投資など他の投資よりも手数料が割高
純金積立は他の投資商品と比べて手数料が高めに設定されていることが多く、その点が利益を圧迫する原因となっています。買付時に約2〜3%の手数料がかかるのが一般的で、これが積立のたびに発生します。
また、年会費や保管料が別途必要な場合もあり、これらを含めるとトータルのコストは決して低くありません。例えば、株式や投資信託などはネット証券であれば手数料が無料もしくは低率であることが一般的であり、純金積立のコスト面での不利さが際立ちます。
新NISAなど非課税優遇制度の対象外で税金がかかる
純金積立による利益は、税制上の優遇措置を受けることができず、売却益には通常の課税が適用されます。2024年に制度改正された新NISAでは、年間360万円までの投資利益が非課税となりますが、純金積立はこの制度の対象外です。
そのため、たとえ金価格が上昇して利益が出ても、譲渡所得として約20.315%の税金が差し引かれます。これにより、せっかく得た利益も実質的な手取りは目減りします。他の非課税制度と比較すると、純金積立は税務面で明確に不利な立場にあると言えるでしょう。
運用会社の破綻リスクと資産保護の不安
純金積立で購入した金は、原則として運営会社が保管します。しかしこの保管体制にはリスクも潜んでおり、特に運営会社の倒産リスクは軽視できません。預金保険制度や投資者保護基金のような公的な保証がない点にも注意が必要です。
仮に運営会社が財務破綻し、顧客資産が自社資産と分別されていなかった場合、積み立てた純金が返還されない可能性もあります。このような万一の事態に備えるには、契約前に会社の信頼性や分別管理の有無をしっかり確認することが不可欠です。
- おたからや査定員のコメント
「純金積立はやめとけ」と言われる理由には様々な側面がありますが、特徴や仕組みを理解すれば、決して避けるべき投資方法ではありません。
長期的な投資方法として純金積立を考えるのであれば、近年の金価格は上昇傾向にあることから、将来的に利益を生む可能性を秘めています。
また、純金積立を始める前に、これまでの金相場の歴史や価格の推移を確認しておくことが重要です。
純金積立のメリットはあるのか?
ここまで純金積立の注意点を確認しましたが、それでも長期的に取り組む価値のある投資方法として一定の評価を得ているのも事実です。ここでは代表的なメリットを見ていきましょう。
少額から無理なく投資を始められる
純金積立の大きな魅力のひとつは、毎月1,000円程度という少額からでも始められる手軽さにあります。これにより、投資の経験がない人でもリスクを抑えながら金に触れることができます。
また、定額での積立方式を採用すれば、毎月の家計管理の中でも無理なく資産形成を進められます。現物の金を一括で購入するには数十万円単位の資金が必要となりますが、積立方式であれば長期的に時間をかけて資産を増やすことが可能です。
純金の資産価値がゼロになる心配がない
純金は世界中で普遍的な価値を持つ実物資産であり、その評価が完全に失われる可能性はほとんどありません。株式のように倒産によって価値がゼロになることもなく、長期保有における安心感が大きな特長です。
特に、世界的な経済不安や地政学リスクが高まった際には、金が「安全資産」として買われる傾向が強まります。このような背景から、資産価値の保全という観点で純金積立は優れた選択肢となり得ます。
価格変動リスクを平準化でき長期運用に向いている
純金積立では、毎月一定額を積み立てる定額購入方式を採用することで、価格変動リスクを抑える「ドルコスト平均法」の効果が得られます。これにより、高値づかみや短期的な損失のリスクを軽減できます。
金の価格は日々変動しますが、長期間にわたって定期的に積立を行うことで、購入価格が平均化されます。そのため、長期的な視点で安定した資産形成を目指す人にとって、純金積立は適した投資手法の一つといえるでしょう。
現物の管理が不要で手間がかからない
純金積立では、購入した金の保管や管理は原則として運用会社が代行します。自宅に金を保管する必要がないため、盗難や紛失といったリスクを回避できます。
現物保有に伴う保管場所や安全管理の手間が不要であることは、投資初心者にとって大きな安心材料です。また、引き出しや現物交換などのオプションが用意されている場合もあり、目的に応じて柔軟な利用が可能です。
毎月の積立購入だけでなくスポット購入も柔軟にできる
純金積立は、毎月の定額購入に加えて、相場や資金状況に応じたスポット購入もできる柔軟性が特徴です。ボーナスや一時収入などを活用して、任意のタイミングで追加購入が可能なプランも多く提供されています。
金価格が下がったときに追加購入することで、平均購入単価を下げる効果も期待できます。市場環境に応じて臨機応変に運用できる点は、機械的な積立にとどまらない投資戦略を実現する上で有効です。
純金積立が向いている人の特徴
純金積立は万人向けではありませんが、投資スタイルや目的によっては非常に有効な手段となります。ここでは、純金積立に向いていると考えられる人の特徴を紹介します。
長期的にコツコツ資産形成を続けたい人
純金積立は、短期的な価格変動による売買益よりも、長期間の積み上げによる資産形成に適した投資方法です。時間をかけて少しずつ価値を増やしたい人には好相性です。
また、価格の急変に一喜一憂せず、一定のリズムで積立を継続できる人にとっては、金の特性と相性が良く、投資を長く続けることが可能です。
少額から投資を始めたい人
初期資金に不安がある人でも、純金積立であれば月々1,000円程度から無理なくスタートできます。まとまった資金が不要な点は、投資初心者にとって心強いメリットです。
また、少額投資を通じて市場に慣れることができるため、他の金融商品へのステップアップとしても活用できます。継続によって自然と投資習慣が身につく点も見逃せません。
複数の投資手段でリスク分散を図りたい人
すでに株式や投資信託などに投資している人が、ポートフォリオのリスク分散を図る目的で金を取り入れることは理にかなっています。金は他の資産と異なる値動きをすることが多く、分散投資の効果が高いとされています。
資産全体のバランスを整えるという観点からも、純金積立は補完的な役割を果たします。中長期的な安定を重視する人にとって、有効な手段となるでしょう。
純金積立がおすすめできない人の特徴
純金積立には向き不向きがあるため、すべての人にとって最良の選択肢とは限りません。ここでは、純金積立が合わない可能性がある人の特徴を挙げます。
短期間で大きな利益を得たい人
純金積立は、緩やかな価格変動と長期的な積立を前提とした投資手法です。短期間で大きなリターンを狙うタイプの人には不向きです。
金の価格は株式のように急激な上昇を見せることは少なく、価格変動の幅も比較的穏やかです。結果を急ぐ人にとっては、期待に反する投資成果になる可能性があります。
手数料などコストをかけずに資産運用したい人
純金積立は、買付手数料や管理料などのコストが比較的高めに設定されていることが多いため、費用を抑えたい人には不向きです。
同じ少額投資でも、ネット証券で提供されている投資信託や株式の一部には、売買手数料が無料のものも存在します。コスト重視の人は、より低負担の金融商品を選択したほうが良いでしょう。
為替や国際経済の動向に詳しくない人
金の価格は、為替レートや国際情勢、米国の金利政策など、さまざまな外部要因に影響を受けます。これらに対する理解が乏しいと、価格変動の理由を把握しづらくなります。
相場の流れを読み違えると、適切な売却タイミングを逃すことにもつながります。経済全体の動きを把握できる自信がない場合、まずはシンプルな投資商品から始める方が安心です。
純金積立で失敗しないための4つのポイント
純金積立を行うにあたり、リスクを事前に把握し、適切な準備をしておくことで失敗の確率を大幅に下げることができます。ここでは重要な4つのポイントを紹介します。
純金積立のリスク要因を事前に把握しておく
純金積立において想定されるリスクは、金価格の変動だけにとどまりません。手数料負担や税制面での不利、運営会社の破綻リスクなど、多面的に把握しておく必要があります。
あらかじめネガティブ要素を理解しておくことで、急な価格下落や予期せぬ出費にも冷静に対応できます。投資において最も重要なのは、判断を誤らないための事前準備です。
信頼できる運営会社か十分調べて選ぶ
積立契約を結ぶ際は、運営会社の信頼性や財務基盤、顧客資産の管理体制などを入念に調査することが不可欠です。とくに資産の分別管理が行われているかは重要な確認ポイントです。
また、公式サイトや利用者の口コミ、第三者機関の評価などもあわせて参考にすることで、より安心して契約を進められます。長期的な投資であるからこそ、信頼性の高さは妥協できません。
各社の手数料やコスト構造を比較検討する
手数料の設定は運営会社によって異なるため、長期間続ける投資ではコスト差が最終的な資産額に直結します。買付手数料、年会費、保管料、売却手数料などを合算した総費用を基準に比較しましょう。
見かけの月額費用だけで判断せず、トータルコストで評価することが賢明です。また、手数料が明示されていないサービスには注意が必要です。
万一に備え運営会社の資産保護体制を確認する
万が一の事態に備え、運営会社が顧客資産をどのように保護しているかを事前に確認しておくことが大切です。とくに、会社の資産と顧客の資産が明確に分けられているかは重要なチェックポイントです。
分別管理が徹底されていれば、仮に会社が倒産しても自身の積立資産が保護される可能性は高まります。契約時には必ずその体制を確認し、信頼に足る会社を選ぶよう心がけましょう。
金投資は純金積立より現物保有の方がおすすめ?
純金積立以外にも、金投資には現物を直接保有する方法があります。ここでは現物投資と純金積立を比較しながら、メリットと注意点を整理します。
手数料コストが少なく利益を得やすい
金地金や金貨などの現物投資は、購入・売却の手数料が単発で済むことが多く、長期的にはコストを抑えられる可能性があります。中には手数料無料の買取業者も存在します。
純金積立のように毎月手数料がかかる仕組みと比べると、一定の資金があれば一括購入するほうが手取り利益が大きくなる場合もあります。
金の購入手段・売却先の選択肢が豊富にある
現物の金は、地金商や貴金属店、さらにはリサイクルショップやネットオークションなど、さまざまなルートで購入・売却が可能です。タイミングを見て自由に取引できる点も魅力です。
特に市場価格と比較して割安に入手できる中古品やコインなどは、うまく選べば収益性の高い投資対象となることもあります。選択肢の広さは現物投資の大きな強みです。
金の現物投資を行う際の注意点
現物投資では、自宅保管による盗難リスクや、信頼性の低い業者との取引による偽物リスクが発生します。また、大量に保有する場合は保管場所やセキュリティ面でも慎重な対策が必要です。
さらに、買取時の査定や換金の手間、現金化にかかる時間にも配慮しなければなりません。便利さや安全性を優先するなら、純金積立の方が適している場合もあります。
まとめ
純金積立は、少額から始められ、長期的な資産形成に適した投資方法です。しかし、インカムゲインの不在や高めの手数料、非課税制度の対象外などの側面から「やめとけ」と言われる理由も存在します。
リスクやデメリットを正しく理解し、信頼性の高い運営会社を選んだうえで適切に活用すれば、安定した資産保全の手段として有効です。自分の投資スタイルに合うかを見極めながら、冷静に判断することが重要です。
「おたからや」での「金」の参考買取価格
「おたからや」での「金」の参考買取価格は下記の通りです。
2025年8月19日09:30更新
今日の金1gあたりの買取価格相場表
金のレート(1gあたり) | ||
---|---|---|
インゴット(金)17,353円
+50円 |
K2417,139円
+49円 |
K2316,272円
+47円 |
K2215,751円
+45円 |
K21.615,404円
+44円 |
K2014,189円
+41円 |
K1813,015円
+38円 |
K149,851円
+28円 |
K128,289円
+24円 |
K106,901円
+20円 |
K96,207円
+18円 |
K85,166円
+15円 |
K52,563円
+8円 |
※上記の買取価格はあくまで参考価格であり、市場の動向、付属品の有無などによって実際の査定額が変動する場合があります。
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-
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