金ドル本位制をわかりやすく解説!崩壊した理由や前身の制度も紹介

※下記の画像は全てイメージです
「金ドル本位制ってどんな仕組み?」「金本位制との違いがよくわからない…」と感じている方も多いのではないでしょうか。
金ドル本位制とは、米ドルだけを金と交換できるようにし、ほかの国の通貨は米ドルと固定レートで交換する制度です。
1944年に始まり、1971年のニクソン・ショックで崩壊しました。金ドル本位制を理解すると、「なぜ米ドルが世界の基軸通貨になったのか」「なぜ金の価格は日々変動するのか」といった疑問の背景が見えてきます。
本記事では、前身である金本位制の歴史から、金ドル本位制の成立・崩壊・その後の世界経済への影響まで解説します。
2026年04月22日14:00更新
今日の金1gあたりの買取価格相場表
| 金のレート(1gあたり) | ||
|---|---|---|
| インゴット(金)26,623円 -320円 |
24金(K24・純金)26,410円 -317円 |
23金(K23)25,398円 -306円 |
| 22金(K22)24,280円 -292円 |
21.6金(K21.6)23,694円 -285円 |
20金(K20)21,671円 -261円 |
| 18金(K18)19,941円 -239円 |
14金(K14)15,441円 -186円 |
12金(K12)11,980円 -144円 |
| 10金(K10)10,702円 -129円 |
9金(K9)9,611円 -115円 |
8金(K8)7,135円 -86円 |
| 5金(K5)3,461円 -42円 |
||
※上記の買取価格はあくまで参考価格であり、市場の動向、
付属品の有無などによって実際の査定額が変動する場合があります。
※土日・祝日を除く前営業日の日本時間9:30の価格と比較

Contents
- 金ドル本位制の前身「金本位制」とは?成り立ちから廃止まで
- 金ドル本位制とは「ドルを介した金本位制」のこと
- 金ドル本位制のメリット・デメリット
- 金ドル本位制の崩壊が現在の金価格に与えている影響
- 金ドル本位制に関するよくある質問
- Q. 金ドル本位制が導入された1944年当時、なぜアメリカだけが金との交換を保証できたのでしょうか?
- Q. 「トリフィンのジレンマ」とはどのような問題を指すのでしょうか?
- Q. ブレトン・ウッズ会議にはどのような国が参加していたのでしょうか?
- Q. 金ドル本位制のもとでは、個人でも米ドルを金に交換できたのでしょうか?
- Q. 金ドル本位制と同時に設立されたIMF(国際通貨基金)は、どのような役割を担っていたのでしょうか?
- Q. 1ドル=360円という為替レートは、どのような根拠で決められたのでしょうか?
- Q. 金ドル本位制のもとで「平価変更(為替レートの変更)」は認められていたのでしょうか?
- Q. ニクソン・ショックの直後、為替市場や株式市場はどのような反応を見せたのでしょうか?
- Q. ニクソン・ショック後の「スミソニアン体制」とは何でしょうか?
- Q. 「変動相場制」に移行した後も米ドルが基軸通貨であり続けているのはなぜでしょうか?
- Q. 金ドル本位制の時代、日本経済にはどのような恩恵があったのでしょうか?
- Q. 金ドル本位制はなぜ「ブレトン・ウッズ体制」とも呼ばれるのでしょうか?
- Q. 金ドル本位制が崩壊した後、各国の中央銀行はなぜ金を保有し続けているのでしょうか?
- Q. 「管理通貨制度」は金ドル本位制とどのような点が異なるのでしょうか?
- Q. 金ドル本位制が崩壊しなかった場合、現在の世界経済はどうなっていた可能性がありますか?
- Q. 「SDR(特別引出権)」とは何でしょうか?金ドル本位制とどのような関係がありますか?
- Q. 金ドル本位制の時代に「金プール制」という仕組みがあったと聞きましたが、どのようなものでしょうか?
- Q. 金ドル本位制の崩壊後に発生した「オイルショック」との関連はあるのでしょうか?
- Q. 現在、金本位制や金ドル本位制に復帰する可能性はあるのでしょうか?
- Q. 金ドル本位制の歴史を学ぶことは、現代の資産運用にどのように役立つのでしょうか?
- まとめ
- 「おたからや」での「金」の参考買取価格
- 金の買取なら「おたからや」
金ドル本位制の前身「金本位制」とは?成り立ちから廃止まで

金ドル本位制の仕組みを理解するには、前身にあたる金本位制の歴史を知っておくと全体像がつかみやすくなります。まずは金本位制の成り立ちと廃止の経緯を確認します。
大英帝国から始まった金本位制
金本位制とは、自国の中央銀行が発行する紙幣と同額の金を保有し、紙幣と金の交換をいつでも保証する制度です。金本位制は経済の基本的な仕組みですが、その歴史や欠点について詳しく知っている方は意外と少ないようです。
金や銀の純度・重さで通貨の価値が変わっていた時代を経て、19世紀のイギリスで金本位制が導入されました。イギリスの中央銀行であるイングランド銀行が、紙幣と金の交換を公式に保証した点が画期的でした。
当時のイギリスは広大な植民地を持ち、「世界の工場」として国際収支が安定していた経済大国です。イギリスの成功を受けて、十分な金を保有する主要国が次々と金本位制を採用し、国際金本位制が確立されました。日本でも1897年に、日清戦争で得た賠償金を原資として金本位制を導入しています。
金本位制の特徴を表にまとめると、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
| 仕組み | 紙幣の発行量と同額の金を中央銀行が保有し、紙幣と金の交換を保証 |
| 開始国 | 19世紀のイギリス(イングランド銀行) |
| 決済方法 | 国籍の異なる通貨に共通の価値尺度が生まれ、輸出入の差額は金で決済 |
| 日本の導入 | 1897年(日清戦争の賠償金を原資に導入) |
| 各国にとってのメリット | 共通の価値基準があるため、安心して国際取引ができる |
金本位制のもとでは、各国通貨の価値が金を通じて共通に定められるため、国をまたぐ貿易取引が安定しました。国際貿易の中心にあった当時のイギリスにとって、共通の価値基準で他国と取引できるメリットは極めて大きかったといえます。
金の価値がどのように評価されてきたかをさらに詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
- 関連記事はこちら
・金の価値の歴史を世界・日本の視点から解説|金相場を左右するポイントも紹介
・金の歴史や加工技術について解説!現在の価値についてもご紹介
参考:貨幣博物館
参考:日本銀行
金本位制はなぜ廃止された?
金本位制は1914年の第一次世界大戦勃発によって一時停止に追い込まれました。イギリスをはじめとするヨーロッパ諸国は、アメリカから武器を輸入する際に金で代金を支払ったため保有量が激減し、金の輸出を禁止せざるを得なくなりました。1917年にはアメリカと日本も金の輸出を禁止し、金本位制は世界的に機能停止に陥ります。
第一次世界大戦の終結後、復興が進むにつれて各国は金本位制への復帰を目指しました。アメリカが1919年に金の輸出を再開し、イギリスも1925年に金本位制に復帰したことで「再建金本位制」の時代が幕を開けます。
イギリスは戦前と同じ交換比率を採用しましたが、戦後の経済実態に合わなかったため貿易収支が悪化していきました。資金がアメリカに集中した結果、アメリカ国内は好況に沸き、株式市場が過熱していきます。
ヨーロッパ経済が復調し始めるとアメリカの輸出量は減少し、国内では生産過剰の状態が生まれました。1929年、経済不安の高まりからアメリカの株価が大暴落し、世界恐慌へと発展しました。
世界恐慌で深刻な不況に陥ったアメリカは、自国産業を守る目的で輸入品に高い関税を課しました。アメリカ以外の国々も不況下で輸出を増やすには通貨価値を切り下げるしかなく、金本位制の維持が困難になりました。
1931年にイギリスが金本位制を離脱すると、各国も追随し、再建金本位制は崩壊しました。金の裏付けを失った紙幣は、各国中央銀行の政策判断のもとで発行される管理通貨へと性質を変えていきます。
金本位制の崩壊以降、金相場がどのように推移してきたかはこちらの記事で解説しています。
- 関連記事はこちら
・金相場の歴史からわかる流れとは?30年の価格推移と高騰理由について解説
参考:日本銀行
参考:財務省
参考:貨幣博物館
金ドル本位制とは「ドルを介した金本位制」のこと

金本位制の崩壊後、各国は自国の輸出を有利にするため競って通貨価値を切り下げ、国際的な通貨への信用は急速に失われていきました。
資源や植民地を持つ国々は独自の経済圏(ブロック経済)を形成し、自国の経済を守ろうとしましたが、世界貿易は大幅に縮小します。資源をめぐる対立が激化した結果、第二次世界大戦へとつながりました。
1944年、戦争の終結が近づくなか、連合国44ヵ国の代表がアメリカのブレトン・ウッズに集まります。通貨の切り下げ競争が大戦を招いたという反省から、金ドル本位制と呼ばれる国際通貨体制が取り決められました。
金ドル本位制のもとでは、アメリカが金1オンス=35ドルの固定レートで米ドルと金を交換する義務を負いました。米ドル以外の通貨は金と直接交換できない代わりに、米ドルとの間で固定レートが設定されました。日本円は1ドル=360円に固定され、1971年まで約22年間にわたって維持されています。
金ドル本位制と金本位制の違いは、金との交換の間に米ドルが入るかどうかにあります。金本位制では各国の通貨が直接金と交換できましたが、金ドル本位制では米ドルだけが金と交換でき、他国の通貨は米ドル経由で間接的に金と結びつく構造でした。
金ドル本位制は、会議の開催地であるアメリカ・ニューハンプシャー州のブレトン・ウッズにちなんで「ブレトン・ウッズ体制」とも呼ばれています。
金ドル本位制では、各国間の貿易決済は金ではなく米ドルで行われるようになり、米ドルが世界の基軸通貨としての地位を確立しました。
金ドル本位制のメリット・デメリット

金ドル本位制には、国際貿易を安定させるメリットがある反面、アメリカ一国に負担が集中するデメリットもありました。ここでは、金ドル本位制が各国経済に与えたメリットとデメリットの両方を整理します。
金ドル本位制のメリット:為替の安定と貿易拡大
金ドル本位制の最大のメリットは、為替レートが固定されたことで国際貿易が活発化した点です。
金ドル本位制のもとでは、各国通貨と米ドルの交換レートが固定されていたため、企業は為替変動のリスクを気にせず輸出入の計画を立てられました。日本の場合、1ドル=360円という一定のレートで取引ができたため、輸出産業は安定した利益を見込めた背景があります。
為替の安定は海外投資も促進しました。投資家にとって、投資先の通貨価値が大きく変動しない環境は安心材料になるためです。戦後の世界経済が急速に復興した要因のひとつとして、金ドル本位制による為替安定が挙げられます。
金ドル本位制のデメリット:アメリカへの負担集中と政策の自由度低下
金ドル本位制のデメリットは、アメリカだけが金との交換義務を負う不均衡な構造にありました。
世界の貿易量が増えるにつれ、各国が決済に使う米ドルの量も増加していきます。一方で、アメリカが保有する金の量には限りがあるため、「米ドルを金に交換したい」という要求にいつか応えられなくなる矛盾を金ドル本位制は抱えていました。経済学者のロバート・トリフィンは1960年にこの矛盾を指摘し、「トリフィンのジレンマ」として知られるようになりました。
加えて、固定相場制のもとでは各国が自国の経済状況に合わせて金利や通貨量を自由に調整しにくくなります。景気が悪化しても通貨を大量に発行して対策する手段が取りづらかった点は、金ドル本位制の大きな弱点でした。
金ドル本位制が崩壊した理由
金ドル本位制のもとで米ドルが基軸通貨の地位を得られたのは、アメリカが世界の金の約7割を保有していたためです。
ところが金ドル本位制は、成立から約27年で崩壊しました。金ドル本位制が崩壊までに至った流れを時系列で整理します。
| 時期 | 出来事 | 金ドル本位制への影響 |
| 1950年代末 | ヨーロッパや日本の経済が復興 | アメリカの経済力が相対的に低下し、国際収支が悪化 |
| 1960年代 | ベトナム戦争の長期化 | 軍事費の膨張でドルの信用がさらに低下 |
| 1960年代後半 | 各国が手もとの米ドルを金と交換 | アメリカから金が大量に流出 |
| 1971年8月 | ニクソン大統領が金とドルの交換停止を発表(ニクソン・ショック) | 金ドル本位制が事実上崩壊 |
| 1971年12月 | スミソニアン合意で新レートを設定 | 固定相場を維持する試みが行われるも長続きせず |
| 1973年 | 主要国が変動相場制へ移行 | 固定相場制の時代が終了 |
ニクソン大統領が金とドルの交換停止を発表した背景には、自国の競争力回復を図る経済政策がありました。ニクソン・ショックをきっかけに固定相場制は終わりを迎え、主要通貨は現在の変動相場制へと移行していきます。
金ドル本位制の崩壊後から現在までの金価格の変動を知りたい方は、以下の記事もあわせてお読みください。
- 関連記事はこちら
・金価格の推移を30年前から2025年現在まで紹介!過去チャートと歴史的な出来事の影響とは?
参考:財務省
参考:日本銀行
参考:日本銀行
金ドル本位制崩壊後の世界の貨幣事情
金ドル本位制が崩壊した後も、米ドルは世界の基軸通貨としての地位を維持し続けています。貿易の決済・金融取引・各国の外貨準備のいずれにおいても、米ドルの使用割合は他通貨を圧倒する水準です。
現在の通貨は金と直接結びついていませんが、主要国の政府や中央銀行が通貨価値の安定に向けて政策面で協調する仕組みが整えられました。国際的な政策協調が、金に代わる通貨の信用の裏付けとして機能しています。
現在の金相場に影響する要因や今後の動向について知りたい方は、以下の記事もご参照ください。
- 関連記事はこちら
・【2026年4月】金価格は今後どうなる?相場に影響する要因や動向、売却タイミングも解説
参考:財務省
参考:財務省
参考:財務省
金ドル本位制の崩壊が現在の金価格に与えている影響

金ドル本位制の崩壊は、金の価格を大きく押し上げるきっかけになりました。金ドル本位制のもとでは、各国の通貨当局間における金の公定価格は1オンス=35ドルに固定されていたため、金の公定価格が変動する余地はほとんどありませんでした。
ただし、1968年以降は公定価格と自由市場価格が併存する二重価格制が導入され、自由市場では需給に基づく価格変動が見られるようになっていました。ところが1971年のニクソン・ショックで金とドルの交換が停止されると、金の価格は完全に市場の需給で決まるようになり、急騰を始めます。
1980年には金価格が1オンス=850ドル前後まで上昇し、金ドル本位制時代の約24倍に達しました。その後は下落と上昇を繰り返しながらも長期的には右肩上がりで推移しています。
金ドル本位制が続いていれば、金の価格は固定されたままだったかもしれません。現在の金価格が需給によって日々変動する仕組みは、金ドル本位制の崩壊によって生まれました。
金ドル本位制に関するよくある質問

ここでは、金ドル本位制や金本位制について、よく寄せられる疑問をまとめました。
Q. 金ドル本位制が導入された1944年当時、なぜアメリカだけが金との交換を保証できたのでしょうか?
A.
第二次世界大戦中、アメリカは世界の金の約7割にあたる量を保有していたためです。ヨーロッパ諸国は戦費調達のためにアメリカから物資を購入し、代金を金で支払いました。
戦場にならなかったアメリカには各国から金が集中し、圧倒的な金保有量を背景にドルの金兌換(だかん=交換)を保証できる立場にありました。金ドル本位制は、戦後のアメリカの突出した経済力があってこそ成立した制度です。
Q. 「トリフィンのジレンマ」とはどのような問題を指すのでしょうか?
A.
トリフィンのジレンマとは、基軸通貨国が国際的なドル需要を満たすほどドルを供給すると、自国の金準備に対してドルの発行量が過大になり、ドルの信認が揺らぐという矛盾のことです。ベルギー出身の経済学者ロバート・トリフィンが1960年に指摘しました。
金ドル本位制は「ドルを世界に供給する」と「ドルの金との交換を保証する」の両立が構造的に困難であり、トリフィンのジレンマは金ドル本位制の崩壊を予見した理論として知られています。
Q. ブレトン・ウッズ会議にはどのような国が参加していたのでしょうか?
A.
1944年のブレトン・ウッズ会議には、連合国側の44ヵ国が参加しました。参加国には、アメリカ・イギリス・フランス・中国・オーストラリアなどが含まれます。会議の中心となったのは、アメリカの財務次官補ハリー・デクスター・ホワイトと、イギリスの経済学者ジョン・メイナード・ケインズの2人です。
ケインズは「バンコール」という国際通貨を提案しましたが、最終的にはアメリカの米ドル中心案が採用され、金ドル本位制が成立しました。
Q. 金ドル本位制のもとでは、個人でも米ドルを金に交換できたのでしょうか?
A.
金ドル本位制のもとでは、金と米ドルの交換は各国の中央銀行や政府がアメリカ財務省に対して行えるものであり、一般の個人や企業は対象外でした。戦前の金本位制では銀行の窓口で個人も紙幣を金に交換できましたが、金ドル本位制では対象が政府間取引に限定されていた点が異なります。
Q. 金ドル本位制と同時に設立されたIMF(国際通貨基金)は、どのような役割を担っていたのでしょうか?
A.
IMF(国際通貨基金)は、金ドル本位制のもとで固定相場制を維持するための「監視役」として設立されました。加盟国が国際収支の赤字に陥った場合、IMFが短期的な資金を融通することで、各国が急な為替レート変更を行わずに済む仕組みを整えたのがIMFの役割です。
あわせて世界銀行(国際復興開発銀行)も設立され、IMFが短期の通貨安定、世界銀行が長期の復興・開発を担当するという二本柱の体制が作られました。
Q. 1ドル=360円という為替レートは、どのような根拠で決められたのでしょうか?
A.
1ドル=360円のレートは、1949年4月にGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の経済顧問でデトロイト銀行頭取であったジョセフ・ドッジが指導した経済安定化政策(ドッジ・ライン)の一環として設定されました。レートの検討にあたっては、ヤング使節団が日本の輸出品の購買力平価やバルク・ライン・レートを基に1ドル=270~330円を提言していました。
しかし最終的には、アメリカ政府の国家諮問会議(NAC)が日本の輸出促進を重視し、円安方向の1ドル=360円に決定しています。360という数字は「円=circle=360度」という連想によるとの俗説もありますが、実態は経済指標と政策的判断に基づくものでした。
Q. 金ドル本位制のもとで「平価変更(為替レートの変更)」は認められていたのでしょうか?
A.
金ドル本位制のもとでも、IMFの承認を得れば平価変更(為替レートの変更)は認められていました。ただし、変更が許されるのは「国際収支の基礎的不均衡」がある場合に限られ、ハードルは高く設定されています。
実際にイギリスは1967年にポンドを14.3%切り下げ、フランスも1969年にフランを11.1%切り下げました。頻繁な変更は制度の信頼を損なうため、平価変更はあくまで例外的な措置として位置づけられていました。
Q. ニクソン・ショックの直後、為替市場や株式市場はどのような反応を見せたのでしょうか?
A.
1971年8月15日(日曜日)にニクソン大統領が金とドルの交換停止をテレビ演説で発表すると、翌営業日に欧州各国は為替市場を即時閉鎖しました。一方、日本は市場を開き続け、1ドル=360円を維持するために大量のドル買い介入を行いました。
その後8月28日に暫定的な変動相場制へ移行し、同年12月のスミソニアン協定で1ドル=308円の新たな固定レートが設定されています。ニューヨーク株式市場はドル防衛政策への期待から翌日に約32.93ポイント上昇しましたが、世界のフリーマーケットではドル売りが加速しました。
Q. ニクソン・ショック後の「スミソニアン体制」とは何でしょうか?
A.
スミソニアン体制とは、1971年12月にワシントンD.C.のスミソニアン博物館で合意された新しい固定相場制のことです。金の公定価格を1オンス=35ドルから38ドルに引き上げ、各国通貨の対ドルレートを調整しました。
日本円は1ドル=360円から308円へ切り上げられています。ただしスミソニアン体制では金とドルの交換は再開されず、固定相場の維持は難しく、1973年には主要国が相次いで変動相場制へ移行しました。
Q. 「変動相場制」に移行した後も米ドルが基軸通貨であり続けているのはなぜでしょうか?
A.
変動相場制への移行後も米ドルが基軸通貨であり続ける理由は、主に3つあります。
- アメリカが世界最大のGDP(国内総生産)を持つ経済大国であること
- 石油取引をはじめとする国際商品取引が米ドル建てで行われる慣行が根付いていること
- 米国債という安全資産の存在が、各国中央銀行のドル保有を促していること
金ドル本位制の崩壊後、米ドルは金の裏付けを失いましたが、アメリカ経済の実力と国際取引のインフラとしての利便性がドルの地位を支えています。
Q. 金ドル本位制の時代、日本経済にはどのような恩恵があったのでしょうか?
A.
金ドル本位制の時代、日本経済は1ドル=360円の固定レートにより大きな恩恵を受けました。1950年代から1960年代にかけて日本の工業力が急成長する一方、為替レートは360円に据え置かれていたため、日本の輸出品は国際市場で価格競争力を持ち続けられたのです。
自動車・家電・鉄鋼といった製品が世界に輸出され、高度経済成長の原動力となりました。固定相場の恩恵は、日本の戦後復興を語るうえで見逃せない要因です。
Q. 金ドル本位制はなぜ「ブレトン・ウッズ体制」とも呼ばれるのでしょうか?
A.
金ドル本位制が「ブレトン・ウッズ体制」と呼ばれる理由は、制度の取り決めが行われた会議の開催地にちなんでいるためです。1944年7月、アメリカのニューハンプシャー州ブレトン・ウッズにあるマウント・ワシントン・ホテルに44ヵ国の代表が集まり、戦後の国際通貨制度を話し合いました。
国際会議の開催地を体制名にすることは国際政治では珍しくなく、「ウェストファリア体制」「ウィーン体制」なども同様の命名法です。
Q. 金ドル本位制が崩壊した後、各国の中央銀行はなぜ金を保有し続けているのでしょうか?
A.
金ドル本位制の崩壊後も各国の中央銀行が金を保有し続ける理由は、金が「最後の安全資産」としての役割を果たすためです。通貨や国債は発行国の信用に依存しますが、金は発行主体を持たず、政治的リスクに左右されにくい資産です。
アメリカは約8,133トン、ドイツは約3,350トンの金を準備資産として保有しています(2025年時点)。国際的な金融危機や地政学リスクが高まる局面で、金は通貨の信用を下支えするバッファーとして機能します。
Q. 「管理通貨制度」は金ドル本位制とどのような点が異なるのでしょうか?
A.
管理通貨制度は、金ドル本位制と異なり、通貨の発行量を金の保有量に縛られずに各国の中央銀行が自由に調整できる制度です。金ドル本位制では、米ドルが金との交換を保証していたため、通貨の発行に金の裏付けが必要でした。
管理通貨制度のもとでは、景気が悪化したときに通貨を増やして経済を刺激したり、インフレ時に通貨量を絞ったりと、柔軟な金融政策が可能になっています。現在の日本を含む主要国は、管理通貨制度を採用しています。
Q. 金ドル本位制が崩壊しなかった場合、現在の世界経済はどうなっていた可能性がありますか?
A.
金ドル本位制が存続していた場合、世界経済の成長速度は現在より緩やかだった可能性があります。金ドル本位制のもとでは通貨発行量が金の保有量に制約されるため、経済規模の急速な拡大に対応しきれない構造的な問題を抱えていました。
リーマン・ショック(2008年)のような金融危機が発生した際にも、各国の中央銀行が大規模な金融緩和を行うことは困難だったと考えられます。柔軟な通貨政策を取れない点は、現代のグローバル経済と相性が悪い面がありました。
Q. 「SDR(特別引出権)」とは何でしょうか?金ドル本位制とどのような関係がありますか?
A.
SDR(特別引出権)とは、IMF(国際通貨基金)が1969年に創設した国際準備資産です。金ドル本位制の末期、国際貿易の拡大に金とドルの供給量が追いつかない問題が深刻化しました。
SDRは金やドルを補完する新たな準備資産として導入され、加盟国が国際収支の問題に直面した際に外貨と交換できる仕組みです。SDRの価値は現在、米ドル・ユーロ・人民元・日本円・英ポンドの5通貨で構成されるバスケット方式で算出されています。
Q. 金ドル本位制の時代に「金プール制」という仕組みがあったと聞きましたが、どのようなものでしょうか?
A.
金プール制とは、金ドル本位制を維持するためにアメリカやイギリスなど8ヵ国の中央銀行が金を共同で売買し、金の市場価格を1オンス=35ドルの公定価格付近に安定させた仕組みです。
1961年に発足しましたが、ベトナム戦争によるドルの信用低下で金の買い需要が急増し、参加国からの金流出が拡大したため、1968年に廃止されました。
Q. 金ドル本位制の崩壊後に発生した「オイルショック」との関連はあるのでしょうか?
A.
金ドル本位制の崩壊とオイルショックには間接的な関連があります。1971年のニクソン・ショック以降、ドルの価値が下落したことで、石油の輸出国は同じ量の石油を売っても実質的な収入が目減りする状況に陥りました。
1973年の第四次中東戦争をきっかけにOPEC(石油輸出国機構)が原油価格を約4倍に引き上げた背景には、ドル下落による実質収入の減少も影響しています。金ドル本位制の崩壊がドルの価値低下を招き、原油価格高騰の遠因になったと考えられています。
Q. 現在、金本位制や金ドル本位制に復帰する可能性はあるのでしょうか?
A.
現時点で、金本位制や金ドル本位制に復帰する可能性は極めて低いとされています。主な理由は次のとおりです。
- 世界経済の規模に対して、地球上の金の総量が圧倒的に不足していること
- 金の量に通貨発行を縛ると、不況時に金融緩和策を打てなくなること
- 各国の中央銀行が金融政策の自由度を手放す動機がないこと
ただし、世界の中央銀行が金の購入量を増やしている事実から、「実質的な金の役割拡大」を指摘する声も一部にはあります。金本位制への正式復帰ではなく、準備資産としての金の比率が高まる傾向は今後も続く可能性があります。
Q. 金ドル本位制の歴史を学ぶことは、現代の資産運用にどのように役立つのでしょうか?
A.
金ドル本位制の歴史を学ぶことで、通貨の信用が「何によって支えられているか」を根本から理解できるようになります。金ドル本位制の崩壊後、通貨の価値は国の経済力や金融政策への信頼によって決まるようになりました。
資産運用においては、為替レートの変動要因やインフレ・デフレのメカニズムを知ることが判断材料になります。「金は通貨が不安定なときに買われやすい」という傾向も、金ドル本位制の崩壊以降に生まれた市場の性質です。こうした歴史的背景を踏まえることで、金を含めた資産配分の判断に奥行きが生まれます。
まとめ
金ドル本位制は、戦前の通貨切り下げ競争が第二次世界大戦の一因となった反省から誕生した国際通貨制度です。
19世紀のイギリスで始まった金本位制は、各国通貨と金が直接交換される仕組みでした。一方、金ドル本位制は、米ドルだけが金と交換できる前提で、各国通貨は固定レートで米ドルと交換される仕組みです。
金ドル本位制の崩壊を経て主要国通貨は変動相場制へ移行しましたが、米ドルは現在も基軸通貨としての役割を果たし続けています。
「おたからや」での「金」の参考買取価格
ここでは、「おたからや」での「金」の参考買取価格の一部をご紹介します。
2026年04月22日14:00更新
今日の金1gあたりの買取価格相場表
| 金のレート(1gあたり) | ||
|---|---|---|
| インゴット(金)26,623円 -320円 |
24金(K24・純金)26,410円 -317円 |
23金(K23)25,398円 -306円 |
| 22金(K22)24,280円 -292円 |
21.6金(K21.6)23,694円 -285円 |
20金(K20)21,671円 -261円 |
| 18金(K18)19,941円 -239円 |
14金(K14)15,441円 -186円 |
12金(K12)11,980円 -144円 |
| 10金(K10)10,702円 -129円 |
9金(K9)9,611円 -115円 |
8金(K8)7,135円 -86円 |
| 5金(K5)3,461円 -42円 |
||
※上記の買取価格はあくまで参考価格であり、市場の動向、
付属品の有無などによって実際の査定額が変動する場合があります。
※土日・祝日を除く前営業日の日本時間9:30の価格と比較
※こちらの金額は2026年4月時点のものとなります。状態や付属品の有無、時期によって買取価格が異なりますので詳細はお問い合わせください。
金(ゴールド)の査定では、まず純度(K24・K18・K14・K10など)と重量が買取価格を決定する最大の要素となります。
インゴットは重量証明書やシリアルナンバーの有無、アクセサリー類はデザイン・ブランド・宝石の有無によっても評価が変わります。変色や傷があっても金そのものの価値は損なわれにくいため、状態に不安がある方もまずはお気軽にご相談ください。
- おたからや査定員のコメント
「おたからや」では日々変動する国際相場をリアルタイムで反映し、全国約1,750店舗以上のネットワークを活かした高価買取を実現しています。「壊れたネックレス」「片方だけのピアス」「刻印が読めないリング」など、他店で断られたお品物でも金素材であれば査定可能です。金相場が高騰している今こそ売却の好機ですので、ご自宅に眠っている金製品がございましたら、ぜひ一度おたからやへお持ちください。

金の買取なら「おたからや」
金の売却を検討している方にとって、信頼できる買取先選びは大切なポイントです。
高価買取「おたからや」は、全国に約1,750店舗以上を展開しており、金・貴金属の買取で豊富な実績を持っています。51ヵ国との取引実績があり、国内だけでなく海外にも販路を持つ点が強みです。
高価買取「おたからや」では、専門のスタッフが金の純度やグラム数を丁寧に査定します。査定料・キャンセル料は無料のため、「まずは今の価値だけ知りたい」という方でも気軽に利用できます。
金相場は日々変動するため、売却のタイミングによって買取価格にも差が生じます。金相場が歴史的な高値圏にある今、まずは高価買取「おたからや」の無料査定で、お手もとの金の価値を確かめてみてはいかがでしょうか。
金相場が歴史的な高値圏で推移している今、お手もとの金の価値を確かめてみませんか。
※本記事は、おたからや広報部の認可を受けて公開しております。
おたからやの金買取
査定員の紹介
伊東 査定員
-
趣味
ショッピング
-
好きな言葉
有言実行
-
好きなブランド
ハリーウィンストン
-
過去の買取品例
おりん、インゴット
初めまして。査定員の伊東と申します。 おたからやでは金の買取をする際に、今日の金の1gの買取相場を基に、デザイン性などをプラスで評価して高価買取を行っております。過去に1万点以上の査定をさせていただきましたが、とても多くのお客様に想像以上の金額になったと喜んでいただきました。また、おたからやでは、すべての店舗に比重計を完備しているため、金の含有量を正確に測定することができます。 金額はもちろんのこと、接客も最高のおもてなしができるように心がけております。私共はお品物だけではなくお客様一人ひとりの思いに寄り添い満足して帰っていただけるように丁寧な説明を致します。誠心誠意対応させていただきますので、是非おたからやのご利用をお待ちしております。
その他の査定員紹介はこちら金を高く売るためのコツは、「金の価格が高いときに売ること」と「高値で買い取ってくれる専門店に売ること」です。金の価格は現在非常に高騰しているため、売却にはベストなタイミングといえます。
金の高価買取はおたからやにお任せください。
関連記事
タグ一覧
- #4℃
- #A.ランゲ&ゾーネ
- #GMTマスター
- #IWC
- #K10(10金)
- #K14(14金)
- #K22(22金)
- #K24(純金)
- #MCM
- #Van Cleef & Arpels
- #アクアノート
- #アクアマリン
- #アメジスト
- #アルハンブラ
- #アルマーニ
- #アンティーク時計
- #イエローゴールド
- #インカローズ
- #ヴァシュロンコンスタンタン
- #ヴァレンティノ
- #ヴァンクリーフ&アーペル
- #エアキング
- #エクスプローラー
- #エメラルド
- #エルメス
- #エルメス(時計)
- #オーデマ ピゲ
- #オパール
- #オメガ
- #お酒
- #ガーネット
- #カイヤナイト
- #カルティエ
- #カルティエ(時計)
- #グッチ
- #グリーンゴールド
- #クロエ
- #クロムハーツ
- #クンツァイト
- #ケイトスペード
- #ケリー
- #コーチ
- #ゴヤール
- #サファイア
- #サブマリーナー
- #サマンサタバサ
- #サンローラン
- #シードゥエラー
- #ジェイコブ
- #シチズン
- #シトリン
- #ジバンシィ
- #ジミーチュウ
- #ジャガールクルト
- #シャネル
- #シャネル(時計)
- #ジュエリー
- #ジュエリー買取
- #ショーメ
- #ショパール(時計)
- #スカイドゥエラー
- #スピネル
- #スフェーン
- #セイコー
- #ゼニス
- #セリーヌ
- #その他
- #ターコイズ
- #ターノグラフ
- #ダイヤモンド
- #タグ・ホイヤー
- #タンザナイト
- #チェリーニ
- #チューダー
- #ディオール
- #ティソ
- #デイデイト
- #デイトジャスト
- #デイトナ
- #ティファニー
- #ティファニー
- #トリーバーチ
- #トルマリン
- #ノーチラス
- #バーキン
- #バーバリー
- #パテック フィリップ
- #パネライ
- #ハミルトン
- #ハリーウィンストン
- #ハリーウィンストン(時計)
- #バレンシアガ
- #ピーカブー
- #ピアジェ
- #ピコタン
- #ピンクゴールド
- #フェンディ
- #ブライトリング
- #プラダ
- #プラチナ
- #フランクミュラー
- #ブランド品
- #ブランド品買取
- #ブランド時計
- #ブランパン
- #ブルガリ
- #ブルガリ(時計)
- #ブレゲ
- #ペリドット
- #ボーム&メルシェ
- #ボッテガヴェネタ
- #ポメラート
- #ホワイトゴールド
- #マークジェイコブス
- #マトラッセ
- #ミュウミュウ
- #ミルガウス
- #メイプルリーフ金貨
- #モーブッサン
- #ヨットマスター
- #リシャールミル
- #ルイ・ヴィトン
- #ルビー
- #レッドゴールド
- #ロエベ
- #ロレックス
- #ロンシャン
- #ロンジン
- #出張買取
- #地金
- #宝石・ジュエリー
- #宝石買取
- #時計
- #珊瑚(サンゴ)
- #相続・遺品
- #真珠・パール
- #色石
- #財布
- #金
- #金・プラチナ・貴金属
- #金アクセサリー
- #金インゴット
- #金の純度
- #金価格・相場
- #金歯
- #金縁メガネ
- #金貨
- #金買取
- #銀
- #銀貨
- #香水









金・インゴット買取
プラチナ買取
金のインゴット買取
24K(24金)買取
18金(18K)買取
バッグ・ブランド品買取
時計買取
宝石・ジュエリー買取
ダイヤモンド買取
真珠・パール買取
サファイア買取
エメラルド買取
ルビー買取
喜平買取
メイプルリーフ金貨買取
金貨・銀貨買取
大判・小判買取
硬貨・紙幣買取
切手買取
カメラ買取
着物買取
絵画・掛け軸・美術品買取
香木買取
車買取
ロレックス買取
パテックフィリップ買取
オーデマピゲ買取
ヴァシュロン コンスタンタン買取
オメガ買取
ブレゲ買取
エルメス買取
ルイ・ヴィトン買取
シャネル買取
セリーヌ買取
カルティエ買取
ヴァンクリーフ&アーペル買取
ティファニー買取
ハリー・ウィンストン買取
ブルガリ買取
グッチ買取
ご相談・お申込みはこちら


























