地金型金貨とは?初心者向けに地金との違い、日本での歴史、世界の代表金貨、投資メリット・デメリット、買取価格や高く売るコツ、保管・税金まで徹底解説

※下記の画像は全てイメージです
地金型金貨(じがねがたきんか)とは、投資用に発行されている金貨のことです。金そのものの価値に近い価格で取引され、金の延べ棒(地金)とは異なる特徴を持ちます。
この記事では、地金型金貨の基礎知識から、日本における歴史、世界の代表的な金貨、刻印の読み方、投資としてのメリットとデメリット、価格の決まり方、高値で売るコツ、保管や防犯の注意点、税金やよくある質問まで、初心者にもわかりやすく解説します。
金貨の売買や保管のポイントを押さえて、安心して資産づくりに役立てましょう。

Contents
- 地金と地金型金貨の基礎知識
- 日本における地金型金貨の歩み
- 世界の代表的な地金型金貨
- 地金型金貨の刻印と品質の見方
- 金貨を投資対象とするメリットとデメリット
- 買取・販売価格の決まり方
- 高値で売るためのポイント
- 保管・防犯・保険に関する注意事項
- 税務に関する注意点
- よくある質問
- Q. 地金と地金型金貨は、具体的にどう違いますか?
- Q. 地金にはどのような種類がありますか?
- Q. 地金型金貨とは、どのような金貨を指しますか?
- Q. 日本における、地金型金貨の歴史はどうなっていますか?
- Q. 国内流通に影響を与えた制度や規制には、どんなものがありますか?
- Q. クルーガーランド金貨やメイプルリーフ金貨など主要金貨の特徴は何ですか?
- Q. 金貨に刻印された品位表示や重量表記はどのように読み取ればいいですか?
- Q. 刻印・鋳造メーカー・シリアルから確認できることは何ですか?
- Q. 地金型金貨を投資対象にするメリットには何が挙げられますか?
- Q. 投資としてのデメリットや注意点は何ですか?
- Q. 買取・販売価格はどのように決まるのですか?
- Q. より高く売るために準備すべき書類やポイントは何ですか?
- Q. 保管・防犯・保険はどのように選べばよいですか?
- Q. 税務上の注意点は何ですか?
- Q. 模造品を見分けるための、実践的なチェック方法はありますか?
- まとめ
- 「おたからや」での金の参考買取価格
- 金の買取なら「おたからや」
地金と地金型金貨の基礎知識

地金と地金型金貨は、どちらも金の現物資産ですが、その形態や用途に違いがあります。
地金はインゴットなど純金の塊を指し、地金型金貨は各国政府が発行する投資用の金貨です。それぞれの特徴を理解しておきましょう。
インゴット:精錬された貴金属(金、プラチナなど)を、保管や取引のしやすい棒状や厚板状に固めたもの
地金の定義と種類
「地金」とは、加工される前の貴金属の塊で、主にインゴットや金塊を指す言葉です。金地金だけでなく、銀やプラチナなどの地金も含まれます。
純度99.99%(K24相当)の高純度のものが一般的で、重さも1kgバーから100g、小さな10g程度まで、さまざまなサイズがあります。また、地金はそのままでは法定通貨の形を取らないため、金そのものの国際価格に基づいて価値が決まる仕組みです。
地金と地金型金貨の違いとは
地金(インゴット)と地金型金貨には、いくつかの違いがあります。形状として、地金は延べ棒状で大量購入向きなのに対し、地金型金貨はコイン状で小口でも買いやすい特徴があります。
また、地金型金貨は各国の造幣局が発行し、法定通貨の額面が刻まれていますが、地金には額面がありません。価格面では、地金型金貨は製造コストやデザイン費などが上乗せされるため、同じ重量なら地金より割高になる傾向があります。
日本における地金型金貨の歩み

日本国内で地金型金貨が流通するようになった背景には、金の輸入自由化や国際情勢の影響があります。
ここでは、日本における地金型金貨の歴史や人気の推移、関連する制度の変化について見てみましょう。
国内流通の歴史的経緯
1973年の金輸入自由化と1978年の金輸出自由化が実施され、国内で金取引が完全に自由化されました。
1980年代には南アフリカのクルーガーランド金貨が投資用金貨の先駆けとしてブームになりましたが、その後アパルトヘイト政策への抗議から日本を含む各国で輸入が自粛されています。
代わりにカナダのメイプルリーフ金貨など他国の地金型金貨が台頭し、日本でも取引が盛んになっていきました。
日本市場での人気動向と変遷
地金型金貨の人気は国際情勢や金価格によって日本市場でも変遷しました。クルーガーランド金貨は一時期人気でしたが、輸入停止後はメイプルリーフ金貨が主流となり、その後も代表的な地金型金貨として定着しています。
1980年代後半から1990年代にかけては、中国のパンダ金貨やオーストラリアのカンガルー金貨(ナゲット金貨)なども注目を集めました。
近年ではウィーン金貨ハーモニーなどヨーロッパ発行の金貨まで幅広く流通しており、金価格の上昇とともに再び投資対象として関心を集めています。
国内流通に影響した制度・規制の変化
日本国内で地金型金貨の流通に影響を与えた制度や規制として、金取引の自由化が挙げられます。1973年の金輸入自由化と1978年の輸出自由化により、外国の金貨が一般消費者にも取引可能になりました。
また、1980年代の南アフリカ製金貨の輸入自粛措置は、国内で流通する金貨の種類を大きく変えました。さらに、2012年以降は200万円を超える金地金・金貨の取引でマイナンバー提出が義務化され、脱税や犯罪防止のための管理が強化されています。
世界の代表的な地金型金貨

世界各国ではさまざまな地金型金貨が発行されています。それぞれデザインや純度、歴史が異なりますが、いずれも政府保証により信頼性が高く、国際的に流通しやすい金貨です。
ここでは代表的な金貨をご紹介します。
南アフリカ:クルーガーランド金貨
クルーガーランド金貨は1967年に南アフリカ共和国で発行が開始された世界初の地金型金貨です。純度は91.7%(22金)で、1トロイオンス(約31.1g)ほどの金を含有し、耐久性向上のため銅との合金になっています。
初の投資用金貨として世界中で人気を博し、日本でも1980年代にブームとなりました。現在の南アフリカでは黒人主体の政権が成立しており、クルーガーランド金貨は数量を絞って発行される限定的な流通にとどまっています。
カナダ:メイプルリーフ金貨
メイプルリーフ金貨は1979年にカナダ王室造幣局が発行を開始した純金製(99.99%)の地金型金貨です。
表面にエリザベス2世の肖像、裏面にカエデの葉が描かれたカナダを象徴するデザインで、法定通貨としてカナダ政府が重量と純度を保証しており、その信頼性は国際的にも高い評価を得ています。
毎年発行される世界有数の流通量を誇る金貨で、現在も地金型金貨の代表格として高い人気を維持しています。
オーストラリア:カンガルー金貨
カンガルー金貨(旧オーストラリアン・ナゲット金貨)はオーストラリアが1986年に発行を開始した地金型金貨です。純度は99.99%(24金)で、1オンスから1/10オンスまで複数のサイズが発行されています。
表面にはエリザベス2世の肖像、裏面には国獣カンガルーの図柄が描かれており、発行年ごとにデザインが変わることでも知られています。オーストラリア造幣局の保証する法定通貨であり、国際的な信頼性も高いことから、日本国内でも人気の地金型金貨の1つです。
オーストリア:ウィーン金貨
ウィーン金貨(ウィーン金貨ハーモニー)は、オーストリア造幣局が1989年に発行を開始した純金製(99.99%)の地金型金貨です。クラシック音楽の都ウィーンらしく、楽友協会ホールのパイプオルガンや管弦楽団の楽器をモチーフにした意匠が特徴です。
1オンス金貨(額面100ユーロ)をはじめ1/2オンス、1/4オンス、1/10オンスといった種類があり、欧州を代表する投資用金貨として高い流通量を誇ります。日本でもメイプルリーフ金貨やパンダ金貨と並び知名度が高く、資産保有の手段として人気があります。
地金型金貨の刻印と品質の見方

地金型金貨には、金の品位(純度)や重量を示す刻印がされています。これらの刻印を正しく読み取ることで、その金貨の品質や価値を把握できます。
また、刻印から発行元や真贋を確認するポイントも押さえておきましょう。
品位表示の読み方
金貨に刻印されている品位表示は、金の純度を示します。たとえば「999.9」は99.99%の純金、「917」は91.7%(22金)を表す表記です。
一部の地金型金貨には「999」や「916」といった数字で品位が刻まれており、それぞれ99.9%や91.6%の純度を意味します。品位表示を見れば、その金貨に含まれる金の割合が一目でわかります。
重量表記と単位の扱い
地金型金貨の重量は、トロイオンス(ozt)という単位で刻印されていることが一般的です。貴金属取引で使用されるトロイオンスでは、1オンスは約31.1035gで、国際的な基準重量です。
金貨には「1oz」や「1/2oz」などの重量表示が刻まれており、含まれる純金部分の重さを指します。
一部の金貨では、グラム単位で重量が刻まれたものもありますが、こちらも同様にそのコインの純金重量を示しています。重量表記を確認すれば、その金貨に含まれる金の量目を把握できます。
刻印・鋳造メーカー・シリアルの確認方法
刻印には発行国や造幣局の名称、発行年、額面などが記されており、金貨が正規に発行されたものである証明となります。
金貨自体には個別のシリアルはありませんが、インゴットにはメーカー名や固有番号が刻印されており、付属の証明書と照合することで真贋確認が行えます。
金貨を投資対象とするメリットとデメリット

地金型金貨を資産運用の一環として保有することには、利点と注意点の両方があります。
ここでは、金貨を投資対象とする場合に知っておきたいメリットとデメリットを解説します。長所と短所を理解し、自分の目的に合った判断をしましょう。
流動性・国際受容性が高い
地金型金貨を投資として持つメリットの1つは、高い流動性と国際的な受容性です。金貨は世界中どこでも共通の価値が認められており、現地通貨に換金しやすい資産です。
世界的に知名度のあるメイプルリーフ金貨やウィーン金貨ハーモニーなどは多くの買取業者が取り扱うため、急な現金化が必要な場合でも売却しやすいでしょう。また、金自体には発行体の信用リスクがないため、経済不安時の価値保存手段としても人気です。
さらに法定通貨として額面価値を持つ金貨は、小額から購入できてポートフォリオ分散にも役立ちます。
ポートフォリオ:株式や債券、不動産など、複数の金融資産をどのように組み合わせて保有しているかという資産の組み合わせのこと
プレミアムや保管コストがかかる
一方、地金型金貨の投資には、デメリットもあります。購入時には金の時価に加え、製造費や販売手数料といったプレミアム(上乗せ料金)がかかるため、同じ重量の金地金より割高になります。
また、現物資産ゆえ盗難や紛失のリスクがあり、自宅で保管する場合は防犯対策や保管費用が必要です。さらに金貨は利息や配当を生まないため、長期間保有しても定期的な収入が得られない点にも注意しましょう。
買取・販売価格の決まり方

地金型金貨の売買価格は、基本的には含まれる純金量に国際市場の金価格を掛け合わせた金額が基準となります。販売時は業者の手数料や流通コスト分が上乗せされ、買取時は一定の手数料分が差し引かれる形となります。
純度と重量が価格算定の根幹であり、たとえば純度99.99%・重量1オンス(約31.1g)の金貨なら金相場×約31.1gが基礎価格です。市場で人気が高く流通量が少ない金貨には金相場以上のプレミア価格が付く場合があり、反対に流通量が多い金貨は金相場に近い価格で取引されます。
国際価格による変動
金貨の価格は、国際的な金相場に連動して日々変動します。ロンドン金市場やニューヨーク商品取引所で決まる、金の国際価格が上昇すれば金貨価格も上がり、下落すれば下がる仕組みです。
国内では、国際相場を円換算した値を基に貴金属店や買取店が毎日売買価格を提示しています。販売価格には業者の手数料やプレミアムが含まれるため、実際の金相場よりやや高めに設定され、逆に買取価格は相場より少し低めになる可能性が高いです。
金相場が大きく変動する局面では、金貨の売買価格もそれに応じて変わります。
2025年12月04日09:30更新
今日の金1gあたりの買取価格相場表
| 金のレート(1gあたり) | ||
|---|---|---|
| インゴット(金)22,998円 -58円 |
24金(K24・純金)22,728円 -57円 |
23金(K23)21,578円 -55円 |
| 22金(K22)20,888円 -53円 |
21.6金(K21.6)20,428円 -52円 |
20金(K20)18,818円 -48円 |
| 18金(K18)17,249円 -43円 |
14金(K14)13,069円 -33円 |
12金(K12)10,999円 -28円 |
| 10金(K10)9,159円 -23円 |
9金(K9)8,239円 -21円 |
8金(K8)6,859円 -18円 |
| 5金(K5)3,410円 -8円 |
||
※上記の買取価格はあくまで参考価格であり、市場の動向、
付属品の有無などによって実際の査定額が変動する場合があります。
品位・重量・需給による変動
金貨ごとの品位(純度)と重量に応じて、その金貨に含まれる純金量から価格がおおむね決まります。たとえば純度99.99%、重量1オンス(約31.1g)の金貨なら、その時点の金相場×約31.1gが基本価格です。
また、市場で人気が高く流通量が少ない金貨は金相場以上のプレミアム価格が付くことがあり、反対に流通量が多い金貨はほぼ金相場と同等の価格で取引されます。
高値で売るためのポイント

大切な地金型金貨を売却する際には、できるだけ高い価格で買い取ってもらいたいものです。
そのために心がけておきたいポイントがあります。書類の準備や保管状態、売却先の選び方など、高く売るコツを確認しましょう。
証明書や購入伝票の保管
地金型金貨を購入した際の品質証明書やレシート(購入証明書)は、売却時まで大切に保管しておきましょう。特にインゴットと異なり金貨には個別のシリアル番号がないため、由来を証明する書類があると買取業者からの信頼が高まります。
また、証明書により金貨の純度や重量が公式に保証されていることが示せるので、真贋確認の際にも役立ちます。これらの書類がそろっていれば査定で減額されにくく、スムーズに買い取ってもらえるでしょう。
付属品や鑑定書の用意
金貨を購入時の状態で保管しておくことも高値売却のポイントです。ケースや外箱など購入時についてきた付属品があれば一緒に提出しましょう。
プルーフ金貨や記念硬貨の場合、専用ケースや発行元の鑑定書(保証書)が付属していることがあります。付属品が完備しているとコレクター需要も含めて評価が上がり、買取額アップにつながる場合があります。
逆に保管している際に傷や汚れが付いてしまうと減額要因になるため、普段から丁寧に扱いましょう。
プルーフ金貨:通常貨幣とは異なる特別な工程で製造された、表面が鏡のように磨かれた観賞用・記念用の金貨
信頼できる業者への依頼
金貨を売る際は、実績が豊富で信頼できる買取業者を選ぶことが大切です。1社だけでなく複数の業者に査定を依頼し、提示額や対応を比較しましょう。
その上で評判が良く、適正価格で買い取ってくれる業者に売却するのが安心です。
保管・防犯・保険に関する注意事項

地金型金貨を安全に保有するためには、保管方法や防犯対策にも気を配る必要があります。
また、万一に備えて保険による補償を検討することも選択肢です。ここでは、自宅保管のリスクや安全な保管方法、保険利用時のポイントについて解説します。
自宅保管はリスクがある
金貨を自宅で保管する場合、盗難や火災などのリスクに注意が必要です。特に、金貨は高価で、現金同様に狙われやすいため、安易な場所にしまっていると空き巣被害に遭う恐れがあります。
自宅で保管するなら、耐火・耐盗難仕様の金庫を用意し、人目につかない場所に設置するようにしましょう。また、金貨を所有していることを、周囲に不用意に知らせないことも防犯上重要です。
さらに、一か所に集中させず分散して保管するなど、被害を最小限にとどめる工夫も考えましょう。
貸金庫・セキュリティサービスの利用もおすすめ
大量の金貨や高額の資産価値を保有している場合は、自宅より安全な外部の保管サービスを利用する方法がおすすめです。銀行の貸金庫は高度なセキュリティ環境で保管でき、第三者に保管場所を知られる心配も少ないため安心感があります。
年間利用料はかかりますが、盗難や災害から資産を守る効果を考えれば有力な選択肢でしょう。また、貴金属専門の保管サービス会社もあり、厳重な金庫室で金貨や地金を預かり、保険も付いている場合が多いです。保管料との兼ね合いになりますが、資産規模やリスク許容度に応じて検討してみてください。
保険で補償する場合のポイント
万一の盗難や火災に備えて、保険による補償を検討することもできます。自宅の火災保険に貴金属特約を付けたり、金貨専用の動産保険に加入しておけば、被害時に一定の補償を受けられます。
ただし、補償額の上限や適用条件を事前に確認し、必要に応じて購入時の領収証や鑑定書など価値を証明する書類を用意しておきましょう。
税務に関する注意点

金貨を売却して利益が出た場合、税金面で注意が必要です。個人で保有する場合と事業者・法人で扱う場合とでは取り扱いが異なっています。
適切に申告・手続きをしないと思わぬペナルティを受ける可能性もありますので、基本的な税務上のポイントを押さえておきましょう。
売却益は課税対象となる
個人が地金型金貨を売却して利益が出た場合、その利益は所得税・住民税の課税対象です。金貨の売買益は「譲渡所得」あるいは「雑所得」として扱われ、年間50万円の特別控除枠を超える利益には税金がかかります。
金貨の購入額と売却額の差額が大きい場合は、忘れずに確定申告を行いましょう。特に、高額の売却では、申告漏れに注意が必要です。
高額取引の場合は必要書類が増える
地金型金貨を売却する際、1度の取引で受け取る金額が200万円を超えるような高額取引では、通常の本人確認書類に加えて、マイナンバーの提示が求められます。
これは税務署への支払調書提出が義務付けられているためで、高額取引による所得の申告漏れを防ぐことが目的です。買取業者は取引内容と顧客情報を税務署に報告する必要があり、その際に売却者のマイナンバーも記載されます。
高額の金貨売却を予定している場合は、事前にマイナンバーカードや通知カードと身分証明書を準備しておきましょう。
事業者・法人で扱う場合は手続きが異なる
事業者や法人として金貨の売買を行う場合、個人とは異なる税務処理や手続きが必要となります。たとえば、売買益は事業所得もしくは法人所得となり、帳簿への記帳や在庫管理を適切に行わなくてはなりません。
また、課税事業者の場合は金貨の取引に消費税が関係し、申告と納税が求められます。必ず税理士など、専門家に相談し、法令に沿った対応を心がけましょう。
よくある質問

地金や地金型金貨に関するよくある質問とその回答をご紹介いたします。
Q. 地金と地金型金貨は、具体的にどう違いますか?
A.地金はインゴットのような純金の塊を指し、法定通貨ではありません。一方、地金型金貨は各国政府が発行する金貨で、額面を持つ法定通貨ですが、中身の金の価値で取引されます。
形状は地金が延べ棒状なのに対し、金貨はコイン状です。また、金貨には製造コストなどのプレミアムが含まれるため、同じ重量なら金地金より割高になる傾向があります。
Q. 地金にはどのような種類がありますか?
A.地金には金のほか銀・プラチナなどさまざまな貴金属があります。それぞれインゴットや地金型コインという形で流通します。
金地金の場合、純度99.99%のインゴットが代表的で、1kgや100g、10gなどサイズも豊富です。銀地金やプラチナ地金も高純度のインゴットがあり、資産運用や投資対象として取引されています。
Q. 地金型金貨とは、どのような金貨を指しますか?
A.地金型金貨とは、投資目的で発行される金貨のことです。各国の造幣局が鋳造し、金の重量・純度を政府が保証しているため信頼性が高いのが特徴です。
記念硬貨などコレクション向け金貨と異なり、金の地金価格に近い値段で取引されます。代表的な地金型金貨には、カナダのメイプルリーフ金貨や南アフリカのクルーガーランド金貨などがあります。
Q. 日本における、地金型金貨の歴史はどうなっていますか?
A.日本では1970年代に金の輸入・輸出が自由化され、海外発行の地金型金貨が国内でも取引可能になりました。1980年代には南アフリカのクルーガーランド金貨がブームになりましたが、同国の人種政策への制裁で輸入が一時停止に。
その後、カナダのメイプルリーフ金貨や中国のパンダ金貨などが広く普及し、平成以降はオーストリアのウィーン金貨ハーモニーなど、世界中の金貨が流通しています。
Q. 国内流通に影響を与えた制度や規制には、どんなものがありますか?
A.大きなものでは、1973年の金輸入自由化と1978年の金輸出自由化があります。これにより海外の金貨が一般消費者にも流通するようになりました。
また、1980年代の南アフリカ産金貨に対する輸入自粛措置は、日本で流通する金貨の種類に影響を与えました。さらに、2012年から1度の取引で200万円を超える金貨売却にはマイナンバー提出が義務化され、税務管理が強化されています。
Q. クルーガーランド金貨やメイプルリーフ金貨など主要金貨の特徴は何ですか?
A.クルーガーランド金貨(南アフリカ)は1967年に初発行された世界初の投資用地金型金貨で、22金(純度約91.7%)・1オンスの金を含むのが基本仕様です。
メイプルリーフ金貨(カナダ)は1979年に登場した純金(99.99%)製の地金型金貨で、カエデの葉をあしらったデザインが特徴です。いずれも、各国政府保証による信頼性が高く、世界的に流通量が多いため換金のしやすさでも知られています。
Q. 金貨に刻印された品位表示や重量表記はどのように読み取ればいいですか?
A.品位表示は金貨の純度を示す数字です。「999.9」なら99.99%の純金、「917」なら91.7%(22金)を意味します。重量表記は通常「○oz」とトロイオンスで刻印され、1 ozは約31.1gです。
たとえば「1/4 oz」とあれば、そのコインに純金が1/4トロイオンス含まれるという意味です。一部の金貨ではグラム(g)表示も採用されていますが、同様にその重量分の純金が含まれていることを示しています。
Q. 刻印・鋳造メーカー・シリアルから確認できることは何ですか?
A.刻印から発行国名や造幣局のマーク、発行年、額面などを読み取ることで、その金貨の発行元と保証内容がわかります。これにより正規品(偽造でない金貨)であるかを確認できます。
また、金貨自体にはシリアルは刻印されませんが、インゴットにはメーカー名やシリアルが刻まれ、付属の証明書と一致することで真贋確認が可能です。金貨の場合も、購入時の証明書や鑑定書を併せて確認することで信頼性が高まります。
Q. 地金型金貨を投資対象にするメリットには何が挙げられますか?
A.主なメリットは、高い換金性と世界共通の価値です。地金型金貨は国際的に通用するため、海外でも現地通貨に換金しやすい資産です。
また各国政府が純度・重量を保証しているので信頼性が高く、インフレや有事の際の資産防衛手段になります。少額から購入できて、持ち運び・保管もしやすいため、資産ポートフォリオの分散にも役立ちます。
Q. 投資としてのデメリットや注意点は何ですか?
A.デメリットとして、購入時に手数料や加工費がかかるため、同じ重さの金地金より割高になる点が挙げられます。また、金相場の変動によって価格が上下するリスクがあり、相場下落時には元本割れの可能性もあります。
現物資産ゆえ盗難・紛失のリスクも伴い、自分で保管する場合は防犯対策が欠かせません。さらに、金貨そのものは利息や配当を生まないため、長期保有しても定期収入が得られない点にも注意が必要です。
Q. 買取・販売価格はどのように決まるのですか?
A.金貨の価格は、基本的に含有する純金量に、当日の国際金相場を掛け合わせて算出されます。販売時には、ここに業者の手数料や流通コストが上乗せされ、逆に買取時には手数料分が差し引かれます。
純度と重量が、価格決定の重要な要素で、たとえば純度99.99%・重量1オンスの金貨なら金相場×約31.1gが基準価格です。また、市場で人気の金貨は品薄時にプレミアが付くことがあり、流通量の多い金貨はほぼ金相場通りの価格です。
Q. より高く売るために準備すべき書類やポイントは何ですか?
A.購入時にもらった品質証明書や領収証があれば、準備しましょう。そうした書類は金貨の由来や品質を証明できるため、査定時の信頼性が上がります。また金貨本体は傷や汚れのない状態で提示することが大切です。
購入時のケースや外箱など付属品があれば一緒に出し、完備していることをアピールしましょう。さらに、複数の買取店で査定額を比較し、もっとも高い価格を提示した信頼できる業者に売却することもポイントです。
Q. 保管・防犯・保険はどのように選べばよいですか?
A.少量の金貨であれば、自宅の耐火金庫に保管する方法がありますが、盗難リスクに注意が必要です。大量に保有する場合は、銀行の貸金庫や専門の保管サービスの利用が安心でしょう。防犯対策として、保管場所を他人に知られないようにする、自宅では防犯性の高い金庫を使うなど工夫してください。
保険については火災保険に貴金属特約を付けたり、金貨向けの動産保険に加入すると、盗難・災害に備えることができます。ただし、保険金の上限や適用条件を事前に確認しておきましょう。
Q. 税務上の注意点は何ですか?
A.金貨を売却して利益が出た場合、その利益には原則として税金(所得税・住民税)がかかります。個人の場合、譲渡所得として年間50万円までの特別控除枠がありますが、枠を超える利益には課税されるので確定申告が必要です。
特に高額の売却では、税務署に情報が通知されるため、申告漏れに注意しましょう。なお、1度の売却額が200万円を超える場合は、買取店でマイナンバーの提示が求められるため、事前に準備しておくことも大切です。
Q. 模造品を見分けるための、実践的なチェック方法はありますか?
A.重量と磁石を使った、簡単なチェック方法があります。純金製の1オンス金貨なら、約31.1gの重さがあるため、それより軽ければ偽造品の可能性が高いです。
また、金自体は磁石に付かない(金は非磁性)ので、磁石に引き寄せられる金貨は、偽造品や不純物混入が疑われます。さらに、刻印の細部や縁の形状を公式のデザインと比較し、粗雑な点がないか確認することも有効です。もし不安な場合は、専門の鑑定機関で検査してもらうのが確実です。
まとめ
地金型金貨は、純金の価値をコインという扱いやすい形で保有できる魅力的な資産です。地金との違いや日本での歴史、各国の代表的な金貨の特徴から、刻印の意味、投資のメリット・デメリット、価格が決まる仕組み、高く売るコツまで幅広く見てきました。
これらの知識を踏まえれば、初めて金貨を購入する方や売却を検討している方も安心して対応できるでしょう。金貨の市場動向に注意しつつ、信頼できる業者のサポートのもとで賢く地金型金貨を活用し、ご自身の資産形成に役立ててください。
「おたからや」での金の参考買取価格
ここでは、「おたからや」での金の参考買取価格の一部を紹介します。
2025年12月04日09:30更新
今日の金1gあたりの買取価格相場表
| 金のレート(1gあたり) | ||
|---|---|---|
| インゴット(金)22,998円 -58円 |
24金(K24・純金)22,728円 -57円 |
23金(K23)21,578円 -55円 |
| 22金(K22)20,888円 -53円 |
21.6金(K21.6)20,428円 -52円 |
20金(K20)18,818円 -48円 |
| 18金(K18)17,249円 -43円 |
14金(K14)13,069円 -33円 |
12金(K12)10,999円 -28円 |
| 10金(K10)9,159円 -23円 |
9金(K9)8,239円 -21円 |
8金(K8)6,859円 -18円 |
| 5金(K5)3,410円 -8円 |
||
※上記の買取価格はあくまで参考価格であり、市場の動向、
付属品の有無などによって実際の査定額が変動する場合があります。
※状態や付属品の有無、時期によって買取価格が異なりますので詳細はお問い合わせください。
地金型金貨は、扱いやすい資産です。少額から積み立てて相場を確かめ、売却時は複数業者で価格と手数料を比較しましょう。
保管には耐火金庫や貸金庫を活用し、保険加入も検討すると安心です。また、長期保有を考えるなら、為替や税制のニュースもチェックし、定期的に評価額を見直して収支を記録すると全体の資産状況を把握しやすくなります。
- おたからや査定員のコメント
金貨はエッジの打刻残りや刻印などが重要な評価ポイントとなるので、状態が変わらないように保管をすることが大切です。
相場が動きやすい金は、地金価格のトレンドも連動するため、査定前に当日の金相場をチェックし、換金タイミングを計ることが高価買取につながります。保存箱や鑑定書の有無も上乗せ要因となるため忘れず提示しましょう。

金の買取なら「おたからや」
金を現金化したいときは、相場を正確に把握する査定店を選ぶことが肝心です。「おたからや」なら、世界51カ国との取引ネットワークと、全国約1,590店舗のネットワークを活かし、日ごとに変動する金相場を即座に反映した高価買取を実現しています。
インゴットや金貨はもちろん、切れてしまったチェーンや片方だけのピアス、歯科用金など形状や品位を問わず査定対象です。熟練の査定員が重量や品位、刻印の有無、コンディションを丁寧に確認し、市場動向に即した最適価格をご提示します。鑑定書や保証書がなくても査定でき、傷や汚れがあっても価値を逃さず評価するので安心です。
店頭買取に加え、出張買取やLINE査定も無料で対応しています。外出が難しい方でも、気軽にご利用いただけます。大切な金製品を手放す際には、豊富な実績と誠実な対応で信頼を集める「おたからや」へぜひご相談ください。
おたからやの金買取
査定員の紹介
伊東 査定員
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趣味
ショッピング
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好きな言葉
有言実行
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好きなブランド
ハリーウィンストン
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過去の買取品例
おりん、インゴット
初めまして。査定員の伊東と申します。 おたからやでは金の買取をする際に、今日の金の1gの買取相場を基に、デザイン性などをプラスで評価して高価買取を行っております。過去に1万点以上の査定をさせていただきましたが、とても多くのお客様に想像以上の金額になったと喜んでいただきました。また、おたからやでは、すべての店舗に比重計を完備しているため、金の含有量を正確に測定することができます。 金額はもちろんのこと、接客も最高のおもてなしができるように心がけております。私共はお品物だけではなくお客様一人ひとりの思いに寄り添い満足して帰っていただけるように丁寧な説明を致します。誠心誠意対応させていただきますので、是非おたからやのご利用をお待ちしております。
その他の査定員紹介はこちら金を高く売るためのコツは、「金の価格が高いときに売ること」と「高値で買い取ってくれる専門店に売ること」です。金の価格は現在非常に高騰しているため、売却にはベストなタイミングといえます。
金の高価買取はおたからやにお任せください。
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