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冶金(やきん)とは?金属を鉱石から取り出す技術と歴史を初心者向けに解説

冶金(やきん)とは?金属を鉱石から取り出す技術と歴史を初心者向けに解説

※下記の画像は全てイメージです

冶金(やきん)とは、鉱石から金属を取り出し、不要な成分を取り除き、高純度な金属をつくるまでの一連の技術を指します。日常ではあまり耳にしない言葉なので、「難しそう」「どこで使われているのか分からない」と感じる方も多いかもしれません。

本記事では、初めに冶金の歴史を紹介します。そのうえで製錬・精錬・精製の違いや、採鉱冶金と製造冶金の違いについて解説し、さらに乾式・湿式・電解といった代表的な冶金方法も説明します。

続いて、粉末冶金や金インゴットの製造工程、錬金術との違い、さらに冶金技術が私たちの生活にどのように役立っているかについても紹介します。冶金の基礎から応用までを分かりやすく学べる内容になっていますので、金属の世界に興味を持つきっかけとして、ぜひ本記事をお役立てください。

 

冶金とは?定義と基本知識

冶金とは?定義と基本知識

冶金とは、鉱石などの原料から金属を取り出し、合金(鉄と炭素でつくる鋼)をつくる技術や学問を指します。英語では「metallurgy(メタラジー)」と呼ばれ、金属を「製造する」あるいは「加工する」工程全般を含む広い概念です。

たとえば、金鉱石から金を化学反応や加熱で取り出し、純度を高めて地金(精錬された金属の塊)にする工程も、冶金技術の1つです。

冶金には「採鉱冶金(鉱石から金属を取り出す技術)」と「製造冶金(取り出した金属を合金化や加工に応用する技術)」の2つがあり、両者を合わせて金属工学とも呼ばれます。もともと冶金という言葉は「金属を溶かすこと」を意味し、古代から鉱石から金属を取り出す工程全般を指す言葉として使われてきました。

 

冶金の歴史

冶金の歴史

冶金には非常に長い歴史があり、その起源は紀元前までさかのぼります。最古の冶金は紀元前5500年頃とされ、人類が自然銅を溶かして鋳造する方法を学び、メソポタミア地方で銅の装飾品がつくられたのが始まりといわれています。

その後、人類は錫(すず)石を木炭で被覆した溶融銅に加えることで、より硬く粘り強い青銅を得ることに成功しました。

紀元前3600年頃には青銅、紀元前1700年頃から1100年頃には鉄の利用が始まり、冶金技術はさらに発展します。精練・溶解・鋳造といった技術が進歩したことで、金属は生活に欠かせない道具へと普及していきました。

日本では明治時代に、大学に「採鉱冶金科」や「鉱山冶金科」が設けられました。その後、「冶金」という言葉は「金属工学」と呼ばれるようになります。現在ではあまり一般に使われませんが、「粉末冶金」や「鉄冶金」といった専門用語にその名残が残っているのです。

鉱石から金属を取り出す工程は「採鉱冶金」と呼ばれ、「電解冶金」「乾式冶金」「湿式冶金」という3つの方法があります。一方、合金の製造や物理的加工によって金属の性質を変える工程は「製造冶金」と呼ばれています。

また、粉末を固めて成形する「粉末冶金」、圧力や混合によって性質を変える「物理冶金」、さらに製造冶金を体系的に研究する「金属工学」などの分野もあります。これらはいずれも、金属をより扱いやすくする目的で発展してきた技術です。

 

冶金における製錬・精錬・精製の違いとは

冶金における製錬・精錬・精製の違いとは

冶金では鉱石から金属を得る「製錬」と、得られた金属から不純物を取り除いて純度を高める「精錬(せいれん)」・「精製(せいせい)」という工程があります。言葉の読み方が同じ「製錬」と「精錬」は混同されやすいですが、工程や目的は異なります。

 

製錬とは

製錬とは、鉱石に含まれる金属成分を化学反応や高温処理によって取り出す工程を指します。金鉱石を高温で溶かして金を分離したり、硫化鉱石に炭素を反応させて銅や鉄を得たりする方法です。

製錬の代表例には、溶鉱炉で鉱石を溶かす「乾式製錬」と、酸やアルカリ溶液を用いて金属成分を抽出する「湿式製錬」があります。

これらの工程で得られる金属は、まだ不純物を多く含んだ粗い状態(粗金や粗銅など)であり、その後の精錬によって純度が高められます。

 

精錬とは

精錬とは、製錬によって得られた粗い金属から不純物を取り除き、より高い純度を実現する工程を指します。

たとえば、粗金に含まれる銀や銅を化学的な処理で分離し、金の純度を99.99%以上に高める作業が精錬にあたります。

英語では「refining(リファイニング)」と呼ばれ、金属の品質を向上させるうえで欠かせない工程です。

 

精製とは

精製とは、精錬よりもさらに高精度で金属を純化する工程を指します。化学反応や電気分解などの方法を用いて、不純物を徹底的に除去し、特定の用途に応じた極めて高純度の金属を得るのが特徴です。

日本語では「精製」も「精錬」と同様に refining(リファイニング)の訳語とされるため、両者は混同されやすくなっています。ただし、工程の流れとしては「製錬→精錬→精製」と段階が進む点に違いがあります。

金属の純度や品質を高めるこれら一連の工程は、すべて冶金技術の一部であり、最終製品の性能に直結します。

 

採鉱冶金と製造冶金の違い

採鉱冶金と製造冶金の違い

冶金には鉱石から金属を抽出する「採鉱冶金(extraction metallurgy)」と、得られた金属を合金化・加工する「製造冶金(manufacturing metallurgy)」があります。

 

採鉱冶金の主な手法

採鉱冶金には、主に「乾式冶金」「湿式冶金」「電解冶金」の3つの方式があります。

 

乾式冶金

乾式冶金とは、鉱石を高温の炉で溶融し、化学反応によって金属を還元する方法です。代表例として、溶鉱炉で鉄鉱石から鉄を取り出す工程があげられます。

 

湿式冶金

湿式冶金とは、酸やアルカリの溶液で鉱石を溶かし、金属を析出させて回収する方法です。代表例としては、シアン化ナトリウム溶液を使った金の抽出があります。

 

電解冶金

電解冶金とは、電気分解の原理を利用して金属イオンを還元し、純粋な金属を得る方法です。たとえば、精製銅板を電気分解して高純度の電解銅を製造する工程がこの手法にあたります。

 

製造冶金(製鋼・合金製造)

製造冶金とは、取り出した金属をさらに利用しやすくするために加工する分野を指します。代表的な工程としては、金属を混ぜて新しい性質を持たせる「合金の製造」、溶かした金属を型に流し込む「鋳造」、金属をローラーで伸ばす「圧延」などがあります。

また、加熱や冷却によって硬さや強さを変える熱処理、表面をコーティングして錆びにくくする表面処理といった技術も製造冶金に含まれ、金属工学の重要な研究対象です。

応用例としては、鉄と炭素を組み合わせて鋼材をつくる工程や、スマートフォンの筐体(きょうたい=外側のケース部分)に使用されるアルミ合金の製造などがあげられます。

 

粉末冶金とは?

粉末冶金とは?

粉末冶金とは、金属を粉末状にしたうえで成形し、高温で焼結(しょうけつ:焼いて固めること)する製造技術を指します。

従来の鋳造や鍛造(たんぞう:金属を叩いて形を整える方法)とは異なり、あらかじめ粉末にした金属を金型に入れて高圧で加圧し、そのあと加熱して一体化させる点が特徴です。

粉末冶金では金属の粒子が均一に再配置されるため、複雑な形状でもゆがみが少なく高精度な部品をつくることができます。

粉末冶金の後工程では、成形した部品を研磨や機械の加工によって寸法を整えます。粉末から直接成形するため、従来の鋼材を鋳造してから切削加工する場合と比べて材料のロスを大幅に減らせるのも利点です。そのため、製造効率やコスト削減に優れた方法として注目されています。

 

錬金術と冶金の違いとは

錬金術と冶金の違いとは

冶金が現実の金属製造技術を指すのに対し、錬金術は古代から中世にかけて行われた魔術的な技術です。錬金術の代表的な試みは、卑金属(銅・鉄・鉛などの一般的な金属)を、貴金属へと変換しようとするものでした。しかし、このような変換は現実の化学技術では実現できず、17世紀に科学的に否定されました。

イギリスの化学者ロバート・ボイルは「四元素説」を否定し、錬金術によって金を作り出すことは不可能であると証明しました。一方で、冶金は科学的根拠に基づいて鉱石から金属を実際に取り出す技術です。冶金によって得られた金は、歴史的に金貨に鋳造され、通貨や装飾品として広く利用されてきました。

錬金術が物質の本質的な変化を目指す神秘的な思想であるのに対し、冶金は化学や物理の法則に基づいた実証的なプロセスであり、両者は性質が大きく異なります。ただし、錬金術の探究過程で行われた実験は、後に化学実験法の発展に寄与し、近代化学や化学冶金学の基礎を築く一因となりました。

 

金の製造工程とは

金の製造工程とは

金の製造工程は、冶金技術の代表的な応用例の1つです。

まず、金鉱山で金を含む鉱石を採掘し、それを粉砕して細かく砕いた後、不要な石や泥を取り除く「選鉱」を行います。

その後、金の含有率を高めた鉱石を処理し、乾式製錬(高温で溶かす方法)や湿式製錬(薬品で溶かす方法)によって金を取り出します。代表的な例としては、溶鉱炉で鉱石を溶かしてスラグから金を分離する方法や、シアン化ナトリウム溶液に金を溶かし込む方法です。

抽出された金は銀や銅などを含む粗金の状態であるため、さらに精錬・精製を行って純度を高めます。

代表的な方法が電気分解精錬で、粗金をアノード(陽極)にセットした電解槽で電流を流し、高純度の金だけを析出させます。精製された高純度の金は、溶かしてインゴット(地金の塊)として鋳造されます。これらは世界市場で取引されるだけでなく、工業製品の原料にも利用されるのです。

また、金貨の製造では、純金または金合金を薄い板材に加工し、丸い金型に入れて打刻することで形とデザインを刻印します。代表的な例としては「メイプルリーフ金貨」や「キウイ金貨」などがあり、これらは記念品や投資対象として世界中で高い人気を誇ります。

 

冶金技術の活用例

冶金技術の活用例

冶金技術は、日常生活から産業分野まで幅広く活用されています。建築には、鉄鉱石から鋼をつくる「鉄鋼冶金」が欠かせません。

高層ビルや橋梁に使用される高強度の鋼材が生産されています。自動車産業では、耐熱性に優れたエンジン用合金や、燃費向上を目的とした軽量素材が冶金の技術によって製造されています。

宝飾品や貴金属加工も冶金の応用例です。金やプラチナは精錬によって高純度化され、ジュエリーの素材として利用されます。また、硬化処理を施した合金は腕時計の部品にも用いられ、耐久性と美観の両立を実現しています。

これらの例からわかるように、冶金は「金属製品ができるまでの舞台裏」を支える技術です。私たちが日常的に触れる鉄の釘、アルミ缶、金属製のおもちゃなども、すべて冶金のプロセスを経て製造されています。

 

まとめ

この記事では、冶金の定義や歴史、製錬や精錬、精製の違いに加えて、粉末冶金や金の製造工程についても幅広く解説しました。

基礎を知ることで、身近な製品の価値や背景を理解できるようになります。

金属の世界をさらに知りたいと感じた方は、本記事を振り返りながら身近な道具に目を向けてみてください。日常生活にある小さな金属製品からも、冶金の奥深さを実感できるはずです。

 

「おたからや」での「金」の参考買取価格

ここでは、「おたからや」での「金」の参考買取価格の一部を紹介します。

2025年10月27日09:30更新

今日の金1gあたりの買取価格相場表

金のレート(1gあたり)
インゴット(金)21,911
-270円
K2421,652
-267円
K2320,556
-254円
K2219,899
-246円
K21.619,461
-240円
K2017,927
-221円
K1816,433
-203円
K1412,449
-154円
K1210,477
-130円
K108,724
-108円
K97,848
-97円
K86,533
-81円
K53,247
-40円

※上記の買取価格はあくまで参考価格であり、市場の動向、付属品の有無などによって実際の査定額が変動する場合があります。

「冶金」という言葉自体は金属を製造する技術を指しますが、買取の現場では金属製品や地金として取り扱っています。

冶金関連の品物では、含まれる金属の種類と純度、重量が査定額の大きな要素です。

たとえば、金や銀を含む合金品であれば、金属としての地金買取相場が適用されます。鉄や銅のみの素材であれば、買取金額が低くなる傾向があります。

 

  • 「おたからや」査定員のコメント
伊東

冶金そのものは技術分野の言葉ですが、その成果物である金属製品や地金であれば買取対象になります。

たとえば古い銅製品にも少量の貴金属が含まれていることがあり、当店では金や銀の含有量を正確に分析して評価します。

表面に錆びがあっても削っていくと美しい地金が現れることもあるので、見た目だけで諦めずに一度ご相談ください

「金」の買取なら「おたからや」

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さらに「おたからや」では、重量と金属組成に応じた公正な査定を徹底しています。錆びや汚れがあっても、地金としての価値は変わりませんのでご安心ください。

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伊東 査定員

  • 趣味

    ショッピング

  • 好きな言葉

    有言実行

  • 好きなブランド

    ハリーウィンストン

  • 過去の買取品例

    おりん、インゴット

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