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「純金」とは?
純金の歴史や
特徴、魅力を徹底解説

昨今、金の取引価格は上昇傾向を続けており、2024年10月には金の買取価格が過去最高値である15,025円を突破しました。金のなかでもとりわけ魅力的な響きを持つ「純金」。その魅力はどこにあるのでしょうか。

この記事では、純金の歴史や特徴を踏まえ、その魅力を徹底解説します。また、金の用途や活用事例、純金でない金とは何かについても触れていきます。

普遍的な価値を持ちつつ、ここ数年は市場でも大きな注目を浴びている金を、詳しく見ていきましょう。

2024年12月3日 9:30更新

今日の金1gあたりの買取価格相場表

金のレート(1gあたり)
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純金とは

純金とは、混ぜ物が一切ない金のことで、99.9%以上の金で構成された物質を指します。その比重は、1立方センチメートルあたり19.3gで、銀の10.5gや鉄の7.9gなどほかの金属と比べても非常に重いのが特徴です。

金は、酸やアルカリなど、ほかの物質に反応しない、非常に安定した金属です。そして、光沢がある美しい見た目などから普遍的な価値を見出され、古くから最も価値のある金属の一つとして知られてきました。

「K24」などの単位は、金の純度を示すもの

金のジュエリーなどを購入する際、「K18」のような文字が刻まれているのを見たことがあるでしょう。この「K」と数字を組み合わせた文字列は、金の純度を示すものです。

金は、純度ほぼ100%の純金のほか、別の金属を混ぜて合金にしたもの(金の純度を下げたもの)も存在します。金の純度は、24分率で重量比率を表すカラット(Karat)という単位を使い、頭文字「K」と比率を表す数字で表現されています。

例えば、純金は24分率のうちすべて金が占めるため「K24」です。ジュエリーなどによく使われ親しまれている「K18」は、24分率のうち18分、つまり75%が金である合金に相当します。

金の純度の確認方法

現在、手持ちの金製品が、どの純度のものなのか知りたい方もいるでしょう。金製品の純度を確認するには、刻印を確認するのが最も簡単で確実な方法です。

刻印の場所は、金製品の種類によって異なります。例えば、純金のインゴットの場合は、表面に「24金」や「K24」の表記が見られるでしょう。

アクセサリー類の刻印は、目立たない部分にあることがほとんどです。例えば、指輪は内側の指が触れる部分、ネックレスは留め金やプレート、ブローチは針や背面などに刻印されています。アクセサリーでは、K22、K18、K14、K10などの刻印がよく見られるでしょう。

ただし、「K18GP」のように、純度のあとにメッキであることを示すアルファベットが刻印されている場合もあります。この場合、金属自体は別のもので、表面の加工だけが18金です。

刻印は義務付けられていないため、無刻印のものもあります。

人類と純金・金の歴史

金は、世界各地で貨幣や装飾品として使われるようになり、力や富の象徴、または政治的意味や宗教的な意味で利用されてきました。その歴史は、古代エジプト時代にまで、さかのぼります。

ここでは、世界や日本における金の歴史を紹介します。

古代エジプト時代の純金・金の歴史

金は、紀元前3000年の古代エジプト時代から、人々を魅了してきました。純金の美しさ自体に価値を見出されていたのはもちろん、古代エジプトでは、太陽神ラーと黄金の持つ輝きが結び付けられ、宗教上も非常に重要な金属だったのです。

例えば、有名な少年王である、ツタンカーメンの墓から発見された黄金マスクは、10kg以上の純金と、その他の宝石などを使った豪華なものです。マスクや数々の金の装飾品は、ファラオが来世で使うためのものと信じられており、その豪華さは、ツタンカーメン王の力の象徴といえるでしょう。

それと同時に、黄金マスクはファラオの死後に残された世界を、安寧に導くとも信じられており、信仰的な役割も果たしていました。

古代エジプトの金といえば、世界3大美女として知られるクレオパトラ7世の首飾りをイメージする方も多いのではないでしょうか。クレオパトラは美意識が高く、就寝時に金箔のパックを好んでしていたともいわれています。このように、美を保ち、象徴する役割としても、金は好んで利用されていたのがわかります。

また金は、純粋な資産としても利用されていました。金のインゴットは、古代エジプト文明が発祥とされ、ドーナツのような形で作られていましたが、その形状はそのまま金を表す象形文字になっています。

日本における純金・金の歴史

日本でも、金は豪華さや富の象徴、そして文化・宗教的にも価値のあるものとして利用されてきました。

国内で金が発見されたのは、8世紀といわれています。752年に建立された奈良の東大寺では、大仏に約150kgもの金を使ったメッキが施されました。また、岩手県にある中尊寺金色堂では、いたるところに金箔が使われていることからも、当時から金が価値のあるものとして扱われていたのがわかります。

江戸時代には、国内最大の金脈として知られる「佐渡金山」が発掘され、日本版ゴールドラッシュが始まりました。徳川家康は佐渡金山の発見後、すぐに江戸幕府直轄領としました。佐渡金山での採掘はのちに長く続き、徳川幕府を支える基盤となります。

純金の特徴

展性、延性に優れる

金は、展性や延性に優れた金属であり、金箔は、この金の性質を利用して作られています。具体的には、純金1gをたたいて延ばすと、1平方メートルの大きさに広げることができます。同じく1gの純金を引き伸ばすと、3,000mの長さにも加工できるほどです。

金は、展性や延性の高さを活かして、さまざまな製品に使用されています。

化学変化が起きにくい

純金は、酸化などの化学変化がきわめて起こりにくい物質です。ほかの金属のように錆なども発生しません。また、酸にもアルカリにも強く、硝酸と塩酸を混ぜた液体である「王水」以外には反応しないほどの化学的安定性を持っています。そのため、長期にわたって使用したり保管したりしても、劣化せずに品質を保ち続けられます。

素材としては傷付きやすい傾向にある

純金は延性に優れていますが、その一方で変形しやすい点はデメリットです。また、硬度が低いため、ちょっとした接触・衝撃で簡単に傷付いてしまうというデメリットもあります。

硬さを示す指標である「ビッカース硬さ」(単位:HV)では、地球上で最も硬い鉱物であるダイヤモンドが7140~15,300HV、金属のなかで最も硬い超硬合金で1,700~2,050HVなのに対し、純金の硬度は常温で22HVしかありません。

引っかき傷に対する強さである「モース硬度」(尺度1~10で表現)の場合は、ダイヤモンドが10、人間の歯のエナメル質が6~7なのに対して、純金は2.5です。

以上のことから、純金は、日常的に使用する金製品やアクセサリーの素材としては、完璧ではないということが分かるでしょう。
純金は、その美しさや化学的に優れた安定性から、多くの魅力を持つ金属として知られています。

その魅力は、以下の4つにまとめられます。

普遍的な価値の高さ

世の中の多くのものは、そのものの置かれた時代や状況などによって、価値が上下する傾向にあります。例えば、貨幣や株式、債券などは、その国や企業の信用度が下がれば価値が下がってしまうのは、それらが信用に基づいて価値を持つものであるためです。

これに対して純金は、普遍的な価値の高さを持つため、時代や状況の変化によって価値が大きく崩れることはありません。また、金の長い歴史のなかでも、無価値だったことはありません。今後も、金の価値が著しく下がる、もしくはゼロになる可能性は、限りなく低いといえるでしょう。

換金性の高さ

金は、金そのものに価値がある「実物資産」として世界中で取引されています。貨幣や株、債券などの金融資産とは異なり、経済状況の影響を受けにくく、世界中でいつでも換金できます

不変性の高さ

純金は、化学的に非常に安定しており、通常の環境下では腐食や錆などの変化は起こりません。その他の物質のほとんどが経年により劣化して価値が下がってしまう一方、金は長い期間にわたって品質を維持できます

金の化学的安定性と不変性の高さは、先祖代々受け継がれる資産として大きな魅力といえるでしょう。

希少性の高さ

金は、何千年も前から採掘され利用されてきていますが、その総量は決して多くなく、オリンピックの競泳用プール4杯分ほどにすぎません。そして地球上の金はすでに3分の1しか残っておらず、このままのペースで採掘を進めると、約17年で枯渇してしまうともいわれています。

しかも、現在残っている金は、採掘困難なマグマや海中などに含まれるものもあり、採掘には多額のコストが必要です。金の需要が変わらないどころか増える傾向にあるなかで、元来の供給の少なさから、金の希少性はますます高まっていくでしょう

昨今は、金の需要と供給のアンバランスを解決するために、「都市鉱山」に注目が集まっています。都市鉱山は、廃棄される電子機器などから金属を取り出して再利用することで、金の安定供給や資源循環の促進に大きく貢献することが期待されています。

現代における
純金・金のおもな使い道

純金の魅力の一つは、その美しさ・華やかさであり、さまざまな装飾品の素材として古くから愛されてきました。しかし現代においては、多彩な特性を活かして、美しさ以外の価値も注目されており、その用途は広がっています。

例えば、ハイテク産業では、電気を通しやすい性質を利用した、さまざまな電子機器・精密機器の部品として利用されています。パソコンやスマートフォンなどの電子機器には、少量の金が使われているのが一例です。ごく薄く延ばしたり細く加工したりできる金の特性も活かされています。

純金の持つ化学的安定性や耐蝕性に優れた性質は、医療や美容の分野でも活用されています。昔からある例として金歯が挙げられるほか、関節リウマチの治療剤としての利用や、美容整形の糸、フェイスパックなどの美容製品にも利用されているのが特徴です。

伝統工芸の分野では、金沢の金箔などが古くから有名な一方で、純金の熊手など新しい工芸品も生み出されています。金が使われた骨董品・作品などは、博物館やイベントにおける展示品や観光客の目を引くものとしても人気です。三重県の「純金開運寶珠大観世音菩薩」のように、観光客が多く訪れるものもあります。

それ以外にも、万年筆のペン先など、日常的に使うものにも金は使われています。このように、現代における金は、芸術品から実用品まで幅広い分野で活用されている金属素材といえるでしょう。

純金や金を保有するメリット

金は、その美しさから装飾品や工芸品として人々に広く愛されている金属です。しかし、保有することによるメリットは美しさだけではありません。

代表的なメリットを、以下で3点紹介します。

世界共通の価値を持つ

金は、金そのものに価値があり、その価値は世界中で認知されています。そのため、金は「無国籍通貨」とも呼ばれ、特定の国家の影響を受けない資産としての魅力があります。

世界各国の中央銀行が、一定量の金を外貨準備の一部として保持している点も、金の価値に対する共通認識を表しているといえるでしょう。貨幣は、その国の経済状況に影響を受けますが、金はどの国にも属さないだけに、世界共通の価値を持つのです。

資産の現物保有が可能

資産を現物で保有したい方にとって、金は魅力ある資産の一つです。株式は、昨今のデジタル化によって、実際に株券を手元で保管するケースはほぼなくなりました。金は実際に現物を保有できるため、手元に実際にあると安心感が得られやすいのがメリットです。

インフレ対策につながる

貨幣や株・債券などと比べて、金の価格変動はゆるやかです。これは、金の普遍的な価値や、特定の国家に影響を受けない性質が関係するといえるでしょう。そのため、資産の一部を金で保有すると、インフレ対策としても有効といえます。

そもそもインフレとは、ものの値段に対して貨幣の価値が下がってしまうことです。もし資産をペーパー資産のみで保有していれば、インフレが起こった際に価値が大きく目減りしてしまいます。

金は、いきなり価値が下がることがなく、インフレの影響を受けにくい資産です。むしろ、ペーパー資産が暴落すると逆に値上がりする傾向にあるので、インフレ対策として有効です。

純金や金を保有するデメリット

純金や金は、それ自体に価値がありますが、投資や保管対象として考えた場合にはいくつか注意点もあります。ここでは、金を保有する際にデメリットとして認識しておくと良いポイントを3つ紹介します。

売買のタイミングを見極める必要がある

金は、長期的にはインフレエッジとして有効な資産であり、価格変動はゆるやかです。しかし、短期的には、経済情勢や政治情勢などのマーケットの動向によって、価格が大きく変動する可能性があります。そのため、短期的に金を売買するのであれば、相場を常にチェックしながらタイミングを見極めることが重要です。

配当金や利息は発生しない

金は、株や債券のような発行体を持たないので、保有することで配当金や利息は発生しません。そのため、金を用いた投資(金投資)においては、基本的に配当金や利息などの利益は得られないことを念頭に行なう必要があります。

保管・盗難対策にコストがかかる

金は、インゴットや金貨などの形で現物を所有できる点がメリットですが、その反面、盗難や災害時に備えた管理は必要となります。

現物の金製品を自宅に保管する場合は、金庫などの盗難・災害対策が必須ですが、金庫は高価なものが多く、それなりの費用がかかります。銀行の貸金庫に預ける方法もありますが、この場合も手数料がかかるなど、保持するためのコストがかかる点はデメリットといえるでしょう。

純金以外の金には
どのようなものがある?

金は、純金ではなく、ほかの金属を混ぜた合金として流通しています。なぜ資産性の高い純金ではなく、わざわざ合金にするのでしょうか。合金が作られる理由とその仕組み、合金化によって生まれる「カラーゴールド」について解説します。

純金以外の金が作られる理由とその仕組み

純金は資産価値が高いため、インゴットや金貨などの資産として保持するには向いています。その一方で、硬度が低いという欠点があり、ジュエリーや工業製品など、実用的な用途には向いていません。あまりにも変形しやすく傷付きやすいため、身に着けたり取り扱ったりするなかで型崩れしてしまうおそれがあるからです。

そこで、素材として金を利用するには、銅や銀などの金属を混ぜて合金にします。合金にすると強度が増し、ジュエリーのなどの実用的な用途にも適したものになるのです。

合金を作るには、金属を溶かして混ぜ合わせる必要があります。金属が溶け始める温度(融点)はそれぞれ異なるため、金属の特性や配合率に合わせて、適切な温度や方法で加熱する必要があります。

例えば、融点が1,555度のパラジウム、1,085度の銅、1,064度の金、960度の銀で合金を作る場合、パラジウムの融点だけが非常に高く、単純に加熱するだけでは完全に混ざりません。

この場合、まずは銀を融点以上に加熱して、パラジウムを溶かすところから始めます。金合金の製造は、高度な技術を要する工程です。

カラーゴールドとは

カラーゴールドは、金と他の金属を混ぜて作られる合金です。混ぜる金属の種類と割合によって、さまざまな色合いを出すことができます。

一般的にカラーゴールドは、K18で作られるのが特徴です。例えば、金75%と銅・パラジウム・銀25%を混ぜたものは、ピンクゴールドという赤みがかった金になります。このときのパラジウムや銅の比率で赤みの強さも変わるため、一口にピンクゴールドといっても色合いはさまざまです。

カラーゴールドの種類には、ピンクゴールドのほかにもイエローゴールドホワイトゴールドなどがあります。

金価格高騰中!純金買取は
「おたからや」へ

相場価格(円/g)

金の買取価格は、ここ数年で大きく高騰しています。2024年10月には、金の買取価格が過去最高の15,025円を記録し、金取引市場は大きな注目を集めました。

もし、自宅に使わない金や金製品が眠っているのであれば、取得時の金額から大きく値が上がっている可能性もあり、今が売却のチャンスの時期といえるでしょう。

「おたからや」は、全国に約1,200店舗以上を構える買取専門店です。貴金属に関しても、プロの査定士が専門的な知識をもとに価値を見極めるので、安心してご利用いただけます。

店舗への持ち込みによる査定はもちろん、忙しい方は出張査定もお選びいただけます。手数料や出張費も一切無料なので、お手元の金の価値が気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。

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まとめ

純金は、古代から人々に愛された歴史を持ち、普遍的な価値が認められてきた貴金属です。現代では、装飾品だけでなく、電子機器や医療分野など、さまざまな分野で活用されています。

一方で、金は地球上で比較的希少な金属であり、近い将来には資源枯渇の懸念も指摘されています。そのため、今後も金の価値は高まる可能性が高いと考えられるでしょう。

ただし、金の価値は、経済状況や政治情勢などの影響を受けて変動する可能性もあります。1980~1990年代には、6,900円台まで上がった金相場が最低で865円まで暴落したケースもあります。似たようなことが起こる可能性もあるので、金相場が高い今、自分が持っている金を現金化するべきなのか、一度おたからやの無料査定を利用して考えるのはいかがでしょうか?

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