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高級時計ブランド「ブレゲ」は、18世紀の天才時計師アブラアン=ルイ・ブレゲによって、フランス・パリで創設された時計工房を起源としています。
長い歴史と技術革新に彩られたブレゲですが、「歴史や魅力が分かりにくい」「他ブランドとの違いが知りたい」と感じる方も少なくありません。
本記事では、創業者ブレゲが築いた革新的な功績や、ブランドを象徴する代表モデルの特徴を、時代背景とともに分かりやすく解説します。
Contents
そもそもブレゲとは?天才時計師が築いた高級ブランドの始まり
ブレゲは、1775年にフランス・パリで創業された老舗高級時計ブランドです。フランス王立海軍の御用時計師を務めた実績もあり、ナポレオンやマリー・アントワネットといった歴史的人物にも愛用されました。ここでは、ブレゲのブランドについて紹介します。
アブラアン・ルイ・ブレゲとは?時計界に名を残す“天才時計師”
1747年生まれのアブラアン・ルイ・ブレゲは、ヴェルサイユとパリで修業し、シテ島で工房を開きました。彼は、自動巻き機構や耐衝撃装置「パラシュート」など、革新的な技術を次々と考案しました。なかでもトゥールビヨンの発明は、時計史における大きな功績のひとつです。
ゼンマイ構造や複雑機構の改良にも力を注ぎ、「シンパシーク」や「タクトウォッチ」などの独創的なデザインを生み出しました。さらに、ギョーシェ彫りや独自の数字フォントなど、装飾美にも優れており、当時の欧州王侯や知識人たちに高い人気を誇りました。彼の思想と哲学は、今日のブレゲのモデルにも色濃く受け継がれています。
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ヨーロッパ王室との関係|ナポレオンやマリー・アントワネットが愛した時計
ブレゲは、当時の上流階級や王室・宮廷関係者に広く愛されていました。エジプト遠征を控えたナポレオン・ボナパルトも、ミニッツリピーターなど複数の時計を所有していたことで知られています。
記録には、精度を追求したガルド・タンのNo.38、携帯用の旅時計No.178、自動巻き機構を備えたNo.216などのモデルが残されています。フランス王妃マリー・アントワネットも、ブレゲの時計に魅了された人物の一人です。
ブレゲに残された顧客台帳には、今なお当時の王侯貴族の名が記録されています。
ブレゲの歴史|創業から現代までの進化と革新の軌跡
ブレゲはパリで工房を構えたことから始まりました。自動巻きやトゥールビヨンなど革新的な機構を生み出し、王立海軍の御用時計師にも任命され、名声を不動のものとします。ここではその創業から現在に至るまでの革新の軌跡をご紹介します。
創業から19世紀|革新的な技術と名声の確立
パリで開業後、自動巻きの先駆けとなる機構を開発し、独自の針や数字のデザインも確立しました。ギョーシェ装飾や耐衝撃装置の導入、緩急調整に優れたひげゼンマイの設計も手がけます。時刻合わせ機構「シンパシーク」や、触れることで時刻が分かる「タクトウォッチ」など、実用性と独創性を両立した設計も注目されました。
トゥールビヨンの開発によって高精度を実現し、王妃からは腕に装着する時計の注文も寄せられます。王侯貴族や知識人からの信頼も厚く、ブランドとしての地位を確立します。その後、経営は新たな家系に引き継がれ、ブレゲの名声はさらに世界へと広がっていきました。
20世紀以降の変遷|経営の変化とスウォッチグループ傘下での展開
ブレゲはフランス空軍の要請を受けて、パイロット向けクロノグラフ「Type XX」の製造を開始し、信頼性と機能性を高めたモデルを展開しました。
やがてスウォッチグループの一員となり、製造体制と研究開発力が一層強化されます。磁気ピボットや10ヘルツ振動を搭載した革新的クロノメーターも登場し、技術革新は現在も続いています。伝統的な名作「Type XX」も現代的に再構築され、ブランドの革新は今なお進化を続けています。
- おたからや査定員のコメント
ブレゲは、1970年代の経営移行や、スウォッチグループ加入後の製造強化などの変遷を経て、ブランド価値を高めてきました。マリーンやトラディションといった現行の人気モデルはもちろん、Type XXなど軍用に由来する系譜も再評価が進んでいます。技術革新や限定生産が評価に直結しており、特に状態や付属品の有無によって査定額は大きく変動します。長い歴史と確かな技術力を誇るブランドだからこそ、需要は安定しており、今後も堅実な資産価値が期待できます。
ブレゲの革新的な機構と外装デザインとは?
ブレゲはトゥールビヨンによって精度に挑み、自動巻き機構の実用化によって携帯性を向上させました。ミニッツリピーターや永久カレンダーといった複雑機構も洗練され、その完成度を高めています。ここでは、革新的な機構やデザインについて紹介します。
ペルペチュエルやトゥールビヨンなど革新的な発明
自動巻き機構「ペルペチュエル」は、振り子状のおもりを利用して安定した巻き上げを可能にしました。ブレゲはこの分野で実用性を高め、時計の信頼性向上に貢献しています。パラシュートと呼ばれる耐衝撃装置や、等時性を考慮したブレゲひげゼンマイの設計も推進されました。
トゥールビヨンは重力による誤差補正を目的として開発され、精度の向上に寄与しました。その思想は現代の「トラディション」シリーズにも受け継がれており、構造の可視化を通じて技術継承を体現しています。さらに音響面では、ゴングばねの採用によって音の響きの質も向上しました。
ミニッツリピーター・パーペチュアルカレンダーなど複雑機構
ブレゲは、音で時刻を知らせるミニッツリピーターの構造を改良し、音質と実用性を向上させました。18世紀後半には、従来の鐘に代わり巻き状のゴングばねを採用し、澄んだ音色と携帯性の両立を実現させました。代表作のモデル5447では、音響機構が高度に仕上げられ、上品な響きが特徴です。
もう一つの得意分野であるパーペチュアルカレンダーでは、月の長さや閏年をメカニカルに判断し、日付を自動調整します。モデル7327では、4年周期で動作するカムを搭載し、薄型ムーブメントによって装着感と視認性を両立しています。
ケースやゴングの素材も音響特性を考慮して設計され、音量と余韻のバランスが精密に調整されています。これらの技術により、長期間の使用でも手動調整をほとんど必要としない高い実用性が実現されています。
ギョーシェ彫りやブレゲ針など、優美な外装の美学
ブレゲの外装は、視認性と実用性を追求した機能美に基づいた意匠で統一されています。18世紀後半に導入されたギョーシェ彫りは、光の反射を抑えつつ視認性を高め、規則的で上品な美しさを加えます。中空のブレゲ針や独特の書体によるブレゲ数字も、判読性と優雅さを兼ね備えた要素です。
ケース側面にはコインエッジ風の装飾が施され、クラシックな外観を引き締めています。文字盤やムーブメントには個別番号と署名が刻まれ、出自の証ともなります。ギョーシェ彫りはローズエンジンと呼ばれる機械で一筋ずつ刻まれ、その精緻さが品質を象徴しています。
クラシックラインでは、金属地の手彫り文字盤に加え、グラン・フーによるエナメルダイヤルも選べます。こうした伝統は、薄型の5157や小秒針を備えた7147といった現行モデルにも息づいています。
ブレゲの代表モデル紹介|歴史と共に歩んできた名作たち
ブレゲは「クラシック」「マリーン」「トラディション」という代表モデルが存在します。クラシックは様式と精度、マリーンは実用性、トラディションは構造美、航空系は計時性能に優れています。以下では代表的なモデルについて詳しく解説します。
クラシック|創業哲学を受け継ぐ定番コレクション
クラシックは、伝統的な美意識を受け継ぐ定番コレクションです。ギョーシェ彫りやグラン・フー、ブレゲ針、フルーテッドケースが特徴です。
新作では伝統を踏襲しつつ、現代的なサイズ感にも配慮しています。創業節目を意識し、美学の継承が強調されています。歴史資料を基に設計され、最新基準と仕上げにより実用性も高められています。
マリーン|スポーティかつ洗練された海のインスピレーション
マリーンは、王立海軍の御用時計師に任命された歴史に着想を得たコレクションです。中央ラグと一体型ストラップで装着性を高め、堅牢なケース構造を採用しています。針とインデックスは発光仕様で、昼夜問わず視認性に優れています。防水性・耐衝撃性に加え、面取りや彫金で上質さも演出しています。
海をテーマにした造形を現代的に昇華し、スポーティかつ端正な雰囲気を実現しています。旅行やビジネスなど様々なシーンで活躍します。
トラディション|機構を“見せる”革新モデル
トラディションは、スースクリプションやタクトの雰囲気を現代に昇華したモデルです。オフセンターダイヤルには手彫りギョーシェが施され、工芸の息吹が感じられます。二系統の輪列を持つクロノグラフやレトログラード秒針など、動作のリズムを“見せる”設計も魅力的です。
限定モデルや宝飾仕様も展開され、技術と装飾の垣根を超えており、構造を眺める行為そのものが、所有の歓びを生むコレクションとなっています。
ブレゲは本当に人気がない?資産価値と評価から見る真実
ブレゲはSNSで視覚的な“人気”を得にくい一方、卓越した機構と伝統意匠により選ばれています。中古市場ではコレクションごとに評価差があり、タイプ 20シリーズも再評価されています。さらに、スウォッチグループ内での戦略見直しも話題となり、ブランドの注目度は上昇しています。
「人気ない」と言われる理由とその実態
ブレゲが「人気がない」と言われる背景には、SNS映えしにくい造形や、量産スポーツモデルの少なさ、露出の控えめさが挙げられます。グループ内での戦略的優先度の低さや、一部で売上減少が報じられたことも要因です。
ただし、これは一面的な見方にすぎません。愛好家は機構や仕上げを重視しており、新型タイプ 20の登場で注目も再燃しています。短期的な投資より、長期的な審美性や技術的価値を重視する層に支持されています。
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中古市場・投資価値としてのブレゲの現在地
ブレゲは中古市場でもコレクションごとの評価差がはっきりしています。クラシックやトラディションは伝統的な仕上げや限定仕様が支持され、安定した相場を維持しています。一方で新生タイプ20は一時的な高騰後に落ち着き、堅実な水準で再注目されています。
国内では付属品や状態が価格を大きく左右し、正規中古市場の拡大で相場も安定しています。オークションでは希少な複雑機構や歴史的モデルが高値を呼び、短期売買より長期保有に適したブランドとして位置づけられています。
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まとめ
ブレゲは「人気がない」のではなく、短期的な話題性よりも発明性と歴史性で選ばれるブランドです。資産価値は中長期で安定しており、モデルや個体の状態によって差が出ます。
次に重要なのは、自分の用途に合ったコレクション選びです。クラシック、マリーン、トラディションなどの代表モデルが存在し、自分に合った一本を選びましょう。
選ぶ際は、視認性、防水性、装着感、整備コストの比較も重要です。また、長期使用を前提に、メンテナンス体制や将来価値も考慮して選ぶのが賢明です。
「おたからや」でのブレゲの参考買取価格
ここでは、「おたからや」での「ブレゲ」の参考買取価格の一部を紹介します。
画像 | モデル名 | 参考買取価格 |
---|---|---|
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ブレゲ クラシック 3947 | 4,064,500円 |
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ブレゲ マリーン アラーム ミュージカル 5547BR/12/5ZU | 3,243,000円 |
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ブレゲ クイーン・オブ・ネイプルズ 8928BB/8D パヴェダイヤ | 3,195,500円 |
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ブレゲ クラシック G7137BB/Y5/9VU | 2,992,000円 |
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ブレゲ Type XX – XXI – XXII 3880BR/Z2/9XV | 2,237,000円 |
※状態や付属品の有無、時期によって買取価格が異なりますので詳細はお問い合わせください。
需要の高いモデルほど価格は上昇傾向にあります。ブレゲではクラシックやトラディションの人気が安定し、価格は上昇傾向です。
評価で最も重要なのは「状態」と「オリジナル度」で、研磨や再塗装、社外パーツは減点対象となるため注意しましょう。文字盤・針の整合性や動作精度などが査定に直結します。
次に重視されるのが「付属品」です。箱や保証書を揃えておくことで価格が上がる場合もあります。加えて、複雑機構、限定数、素材やサイズのトレンドなども評価に影響します。
- おたからや査定員のコメント
ブレゲは短期的な流行よりも、発明と歴史に裏付けられた価値で選ばれるブランドです。クラシックやトラディションは安定した評価を得ており、タイプXXの再評価も進行中です。査定ではモデルや状態、付属品、来歴が金額を大きく左右します。当店では付属品がなくても丁寧に査定し、最新相場と世界規模の取引実績を基に最適価格をご提示します。複雑機構や希少素材も適正に評価しますので、売却を検討中の方はぜひ一度ご相談ください。
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査定員の紹介
木村 査定員

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ギター・音楽鑑賞
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好きな言葉
有言実行
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好きなブランド
ロレックス
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過去の買取品例
高級時計全般
おたからやでは毎日数千点の時計の査定をしております。現在、おたからやは海外にも販路を持っており、世界基準での査定が可能になっています。現在は円安のため海外に販売することで従来よりも高値でお買取をすることができます。お客様に満足していただける自信がありますので是非おたからやをご利用ください。 おたからやでは、動かなくなった時計や、部品のみになってしまったものでも買取が可能です。実際壊れてしまった時計であっても100万円以上で買取できることは度々ございます。気になるものがございましたら一度ご相談ください。
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