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オーデマ・ピゲは世界三大高級時計ブランドの1つとして、その卓越した技術と美しいデザインで多くの時計愛好家を魅了しています。
しかし高級時計を長く愛用するためには、定期的なオーバーホールが欠かせません。
本記事では、オーデマ・ピゲのオーバーホール費用について、正規サービスと民間修理業者の料金を詳しく解説します。
オーバーホールは高額ですが、正しい知識があれば時計を良い状態で保ちつつ、費用を抑えることもできます。
ぜひ参考にしていただければ幸いです。
Contents
オーデマ・ピゲのオーバーホール必要性や頻度とは
オーバーホールは、時計を分解して洗浄・注油・調整を行う総合的なメンテナンスサービスです。高級時計の精度と美しさを保つために、定期的なオーバーホールの実施が推奨されています。
オーバーホールが必要な理由と重要性
機械式時計は数百もの精密部品で構成されており、これらの部品は使用とともに摩耗していきます。潤滑油も時間の経過により劣化し、本来の性能を発揮できなくなってしまうのです。
オーバーホールを怠ると、部品の摩耗が進行して修理不可能な状態になることもあります。特にオーデマ・ピゲのような複雑機構を持つ高級時計では、1つの部品の不具合が全体に影響を及ぼす可能性が高いといえるでしょう。
定期的なオーバーホールは、時計の寿命を大幅に延ばすだけでなく、資産価値の維持にもつながります。購入時の輝きと精度を保つことで、将来的な売却時にも高い評価を得ることができます。
また、オーバーホールの際には専門技術者による詳細な点検が行われるため、潜在的な問題を早期に発見することも可能です。大きな故障を未然に防ぐことで、結果的に修理費用を抑えることにもなるでしょう。
推奨されるオーバーホール頻度
オーデマ・ピゲでは、機械式時計のオーバーホールを3年から5年ごとに実施することを推奨しています。ただし使用頻度や保管状況によって、適切なタイミングは変わってきます。
毎日着用している時計と、週末のみ使用する時計では、部品の摩耗度合いが大きく異なります。また、スポーツやアウトドアで使用する機会が多い場合は、より頻繁なメンテナンスが必要になることもあるでしょう。
時計の精度が著しく低下したり、リューズの操作が重くなったりした場合は、推奨期間に関わらずオーバーホールを検討すべきサインです。防水性能の低下や、ケース内の曇りなども重要な警告信号といえます。
- おたからや査定員のコメント
クオーツ時計の場合は、電池交換のタイミングに合わせて5年から7年ごとのオーバーホールが推奨されています。機械式時計と比較して頻度は低めですが、長期的な性能維持のためには欠かせないメンテナンスです。
オーデマ・ピゲ正規サービスのオーバーホール費用
オーデマ・ピゲの正規サービスでは、モデルや機構によって細かく料金が設定されています。2025年9月現在の為替レート(1スイスフラン=185.40円)で日本円に換算してご紹介します。
参照元:Audemars Piguet
ロイヤルオークコレクションの料金体系
ロイヤルオークは、オーデマ・ピゲを代表するコレクションです。正規サービスでのオーバーホール費用は以下の通りとなっています。
クオーツモデルは600スイスフラン(約111,240円)と、機械式モデルと比較して手頃な価格設定です。自動巻きモデルは950スイスフラン(約176,130円)で、これが基本的な料金となります。
エクストラシン(極薄)モデルは、その繊細な構造から1,300スイスフラン(約241,020円)とやや高額になります。クロノグラフモデルは複雑な機構を持つため、1,700スイスフラン(約315,180円)の費用がかかります。
最も高額なのはパーペチュアルカレンダーを搭載したモデルで、2,200スイスフラン(約407,880円)となっています。これにはクロノグラフ機能やイクエーション・オブ・タイムなどの超複雑機構も含まれており、高度な技術が必要なため相応の費用設定となっているのです。
CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲの料金体系
2019年に発表されたCODE 11.59は、オーデマ・ピゲの新たな主力コレクションとして注目を集めています。オーバーホール費用はロイヤルオークとほぼ同等の設定です。
自動巻きモデルは950スイスフラン(約176,130円)で、ロイヤルオークと同じ価格帯となっています。これは基本的な三針モデルやデイト付きモデルが対象です。
クロノグラフモデルは1,700スイスフラン(約315,180円)で、こちらもロイヤルオークと同額です。フライバッククロノグラフなどの高機能モデルも、この料金体系に含まれています。
パーペチュアルカレンダーモデルは2,200スイスフラン(約407,880円)となっており、最高峰の技術を要する作業にふさわしい価格設定といえるでしょう。
CODE 11.59の複雑な文字盤構造と相まって、熟練の技術者による慎重な作業が必要となります。
その他コレクションと特殊モデルの費用
ミレネリーやジュール・オーデマなど、その他のコレクションについても詳細な料金設定があります。これらは総じてロイヤルオークよりもやや低めの価格帯となっています。
クオーツモデルは500スイスフラン(約92,700円)と最も手頃な価格です。手巻きモデルは800スイスフラン(約148,320円)、自動巻きモデルは850スイスフラン(約157,590円)となっています。
エクストラシンモデルは1,200スイスフラン(約222,480円)、クロノグラフは1,600スイスフラン(約296,640円)です。パーペチュアルカレンダーなどの複雑機構は2,100スイスフラン(約389,340円)と、ロイヤルオークよりもわずかに低い設定となっています。
グランドコンプリケーションやジュエリーウォッチなどの特殊なモデルについては、個別見積りとなります。これらは一つひとつが芸術品ともいえる時計であり、その複雑さと希少性から、標準的な料金設定が困難なためです。
再仕上げ・部分修理の追加料金
オーバーホールと同時に、ケースやブレスレットの再仕上げ(研磨・サテン仕上げ)を依頼することも可能です。これらは別料金となりますが、新品同様の輝きを取り戻すことができます。
ロイヤルオークコレクションの場合、ケース・ブレスレット・バックルすべての再仕上げは450スイスフラン(約83,430円)です。ケースとバックルのみなら300スイスフラン(約55,620円)、バックル単体では150スイスフラン(約27,810円)となっています。
CODE 11.59では、ケースとバックルの再仕上げが600スイスフラン(約111,240円)とやや高額です。これは独特のケース形状と仕上げの複雑さによるものでしょう。
部分修理や防水サービスも別途料金が設定されています。スタンダードモデルで300から450スイスフラン(約55,620から83,430円)、コンプリケーションモデルで700から900スイスフラン(約129,780から166,860円)が目安となります。
正規サービスの保証内容と注意事項
オーデマ・ピゲの正規サービスでは、オーバーホール後に2年間の保証が付きます。この期間内に不具合が発生した場合は、無償で修理対応を受けることができます。
ただし、この料金は製造から25年以内の機械式時計と15年以内のクオーツ時計に適用されます。それより古いヴィンテージモデルについては、個別見積りとなり、費用が大幅に上昇する可能性があります。
また、部品交換が必要な場合は別途料金が発生します。特にローターやゼンマイなどの主要部品は高額になることが多く、事前の見積り確認が重要です。
国内での受付は、ピックアップサービス(宅配)または正規ブティック・サービスセンターへの持ち込みとなります。いずれの場合も、時計の往復送料や保険料は顧客負担となることが一般的ですので、総費用として考慮しておく必要があるでしょう。
民間修理業者のオーバーホール費用相場
民間の時計修理専門店では、正規サービスと比較して大幅に費用を抑えることができます。ただし業者によって技術力や料金設定に差があるため、慎重な選択が必要です。
一般的な民間業者の料金体系
民間修理業者でのオーバーホール費用は、正規サービスの50%から70%程度が一般的な相場となっています。具体的な料金は業者や地域によって異なりますが、おおよその目安をご紹介します。
自動巻きの基本モデル(ロイヤルオークなど)では、50,000円から100,000円程度が相場です。正規サービスの176,130円と比較すると、かなりの費用削減が可能となります。
クロノグラフモデルの場合は70,000円から150,000円程度が一般的です。機構が複雑になるほど料金も上昇しますが、それでも正規サービスの半額程度に抑えられることが多いでしょう。
パーペチュアルカレンダーなどの超複雑機構については、150,000円から250,000円程度が目安となります。ただし、これらの高度な技術を要するモデルに対応できる業者は限られているため、事前の確認が必要です。
正規サービスとの価格差と理由
民間業者が正規サービスよりも安価にサービスを提供できる理由はいくつかあります。まず、ブランドのライセンス料や正規部品の仕入れコストがかからないことがあげられます。
また、民間業者では汎用部品や社外部品を使用することで、部品代を大幅に削減。これらの部品は純正品と比較して安価ですが、基本的な機能には問題ないことがほとんどです。
設備投資や人件費の面でも、正規サービスセンターと比較してコストを抑えることができます。小規模な工房では、家賃や運営費を最小限に抑えることで、そのぶんを料金に反映させているのです。
ただし、価格差があまりにも大きい場合は注意が必要です。極端に安い業者では、技術力不足や手抜き作業のリスクもあるため、適正な価格帯の業者を選ぶことが重要といえるでしょう。
民間業者の技術力と信頼性
民間修理業者の中にも、元メーカー技術者や時計修理技能士1級保持者など、高い技術力を持つ職人が多く存在します。これらの業者では、正規サービスに劣らない品質の作業が期待できます。
信頼できる業者を見分けるポイントとして、まず修理実績の公開状況を確認しましょう。ホームページやSNSで実際の作業風景や修理事例を公開している業者は、技術力に自信がある証拠といえます。
また、見積りの詳細さも重要な判断材料です。作業内容や使用部品、保証内容などを明確に説明してくれる業者は信頼性が高いでしょう。一方で曖昧な説明しかしない業者は避けた方が賢明です。
口コミや評判も参考になりますが、極端に良い評価や悪い評価だけでなく、全体的なバランスを見ることが大切です。長年営業している老舗の修理店は、それだけ多くの顧客から支持されている証拠といえるでしょう。
オーバーホールの依頼先別のメリット・デメリット
オーバーホールの依頼先を選ぶ際は、それぞれのメリットとデメリットを理解した上で、自分のニーズに合った選択をすることが重要です。
正規サービスセンター・正規販売店に依頼するメリット・デメリット
正規サービスの最大のメリットは、純正部品を使用した確実な修理が受けられることです。オーデマ・ピゲの技術者による作業は、ブランドの品質基準を満たしており、時計本来の性能を完全に復元できます。
2年間の保証も大きな安心材料となります。万が一の不具合にも無償で対応してもらえるため、高額な費用を支払う価値は十分にあるといえるでしょう。また、修理履歴が正式に記録されることで、将来的な売却時にも有利になります。
一方でデメリットとして、費用の高さは避けられません。さらに、修理期間も2ヶ月から3ヶ月と長期になることが多く、そのあいだは時計を使用できない不便さもあります。
また、ヴィンテージモデルや製造終了から長期間経過したモデルでは、部品在庫がなく修理を断られるケースもあります。このような場合は、民間業者の方が柔軟に対応してくれることが多いでしょう。
腕時計修理専門店に依頼するメリット・デメリット
民間の修理専門店の最大のメリットは、コストパフォーマンスの高さです。正規サービスの半額程度で、十分な品質のオーバーホールを受けることができます。
修理期間も比較的短く、通常1ヶ月程度で完了することが多いです。また、部品がない場合でも代替品で対応したり、部品を製作したりするなど、柔軟な対応が期待できます。
技術力の高い職人がいる店舗では、正規サービスでは対応できないような特殊な修理や改造にも応じてくれることがあります。個人経営の店舗では、顧客一人一人に合わせたきめ細かいサービスも魅力です。
デメリットとしては、純正部品が使用できないことによる価値の低下があげられます。業者選びを誤ると、技術不足による損傷のリスクがあります。
保証期間も通常6ヶ月から1年と短めで、正規サービスと比較すると見劣りする部分もあるでしょう。
オーバーホール費用を抑える方法
高額なオーバーホール費用を少しでも抑えるためには、日頃のメンテナンスと賢い業者選びが重要です。以下、具体的な方法をご紹介します。
日常メンテナンスによる費用削減
定期的な日常メンテナンスは、オーバーホールの頻度を減らし、費用を削減する最も効果的な方法です。使用後は柔らかい布で汗や汚れを拭き取り、湿気の少ない場所で保管することが基本となります。
リューズやプッシュボタンの操作は丁寧に行い、無理な力を加えないよう注意しましょう。特に水中や湿気の多い場所での操作は避け、防水性能の劣化を防ぐことが重要です。
磁気帯びも時計の精度に大きな影響を与えます。スマートフォンやパソコン、磁石などから離して保管し、定期的に消磁することで、内部機構へのダメージを最小限に抑えることができます。
年に1回程度、専門店での簡易点検を受けることもおすすめです。5,000円から10,000円程度の費用で、潜在的な問題を早期発見でき、大きな故障を未然に防ぐことができるでしょう。
業者選びのポイント
オーバーホール費用を抑えつつ品質を確保するためには、適切な業者選びが不可欠です。まず、複数の業者から見積りを取ることから始めましょう。
見積りの際は、作業内容の詳細を必ず確認してください。「オーバーホール一式」といった曖昧な表記ではなく、分解・洗浄などの具体的な作業工程が明記されているかをチェックします。
保証内容と期間も重要な判断材料です。最低でも6ヶ月以上の保証があり、保証範囲が明確に定められている業者を選びましょう。また、修理後のアフターサービス体制も確認しておくと安心です。
可能であれば、実際に店舗を訪問して設備や作業環境を確認することをおすすめします。清潔で整理整頓された工房は、丁寧な作業が期待できる証拠といえるでしょう。
見積り比較の重要性
複数の業者から見積りを取ることで、適正価格を把握し、不当に高額な請求を避けることができます。最低でも3社以上から見積りを取ることをおすすめします。
見積りを比較する際は、単純に金額だけでなく、作業内容や使用部品、保証条件などを総合的に判断することが重要です。極端に安い見積りには、何か理由があると考えた方がよいでしょう。
また、見積り時の対応も業者選びの重要なポイントです。質問に対して丁寧に答えてくれるか、専門的な知識を持っているかなど、コミュニケーションの質も判断材料となります。
まとめ
オーデマ・ピゲのオーバーホール費用は、正規サービスで10万円から40万円以上、民間業者で6万円から25万円程度が相場となっています。どちらを選ぶかは、予算だけでなく、時計の価値や使用目的によって判断すべきでしょう。
正規サービスは費用が高額ですが、純正部品による確実な修理と充実した保証が魅力です。一方、民間業者はコストパフォーマンスに優れ、柔軟な対応が期待できます。それぞれのメリット・デメリットを理解した上で、自分に合った選択をすることが重要です。
日常的なメンテナンスを心がけ、信頼できる業者を見つけることで、大切なオーデマ・ピゲを長く愛用することができます。高級時計は適切なケアによって、世代を超えて受け継がれる資産となるでしょう。
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「おたからや」での「オーデマ・ピゲ」の参考買取価格
ここでは、「おたからや」での「オーデマ・ピゲ」の参考買取価格の一部を紹介します。
画像 | モデル名 | 参考買取価格 |
---|---|---|
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オーデマ・ピゲ ロイヤルオーク 15503BC.OO.1220BC.01 ブルー | 17,611,000円 |
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オーデマピゲ ロイヤルオーク フライバック クロノグラフ 26239BC.OO.1220BC.01ブルー | 16,692,500円 |
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オーデマ・ピゲ ロイヤルオーククロノグラフ 26315OR.OO.1256OR.01 ホワイト | 12,265,550円 |
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オーデマ・ピゲ ロイヤルオーク 15400OR.OO.1220OR.02 | 9,887,500円 |
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オーデマ ピゲ ロイヤルオーク クロノグラフ 26035PT.OO.D002CR.01 PT | 8,585,000円 |
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- おたからや査定員のコメント
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おたからやの時計買取
査定員の紹介
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ギター・音楽鑑賞
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