
※下記の画像は全てイメージです
ダイヤモンドは炭素元素のみから構成される鉱物であり、自然界で最も硬い物質として知られています。「硬くて割れない」というのは本当なのでしょうか。熱伝導性や光の屈折性との関連に関心を持つ方も多いです。
本記事で伝えたいのは、ダイヤモンドの性質(物性)が「輝き」「耐久性」「価値」の3つの観点にどのような影響を与えるかという点です。ダイヤモンドの表面的な美しさだけでなく、その内部構造の仕組みまで理解を深めることができます。
また、今後ダイヤモンドの購入や売却を検討している方にとっては、有利な判断材料となる知識も得られます。ダイヤモンドの本当の価値を、正しい知識で見極めていきましょう。

Contents
ダイヤモンドとは?鉱物としての特徴と成り立ち

ダイヤモンドは、炭素原子が地球の深部で高温高圧を受けて結晶化した天然鉱物です。ここでは、ダイヤモンドが持つ鉱物としての特徴や、地球内部でどのように形成されるのか、その成り立ちについて詳しく解説していきます。
ダイヤモンドの基本情報と化学的性質
ダイヤモンドは、炭素原子(C)のみで構成される純粋な鉱物です。高温高圧の環境下で、炭素は4方向に原子同士が強く結びつくsp³結合と呼ばれる構造を持ち、きわめて安定した立体構造を築きます。化学的には酸やアルカリの影響を受けにくく、熱伝導率は金属よりも高くなりますが、電気は通しません。
燃焼温度は約700℃から900℃であり、酸素と反応すると二酸化炭素へと変化します。この性質は、炭素同士の結合力の強さと電子の安定配置によって説明できます。装飾品としての美しさに加えて、工業用素材としても活用されるのは、こうした性質があるためです。
ダイヤモンドの結晶構造と炭素結合 ― sp³構造が生む強さ
ダイヤモンドの硬さを支えているのは、炭素原子同士がsp³混成軌道と呼ばれる立体的な電子のつながりを介して形成する結合です。各炭素原子は4つの原子と立体的に結びつき、強固な三次元的構造を形成します。
結合エネルギーが非常に高く、外部からの力にも強く、変形しにくい性質を持っています。立方晶系(正方形を基にした立体構造)に属する結晶構造は、全方向に近い均一な強度を備えており、摩耗や変形が起きにくい性質です。
単位格子の構造と密度の関係
ダイヤモンドの基本構造である単位格子は、面心立方格子(立方体の各面と角に原子が配置された構造)を基盤とし、8個分の炭素原子が規則正しく配置された構造を持っています。
炭素原子が短い間隔で立体的にぎっしり並んでおり、高い密度が特徴です。この密度は約3.52g/cm³であり、ダイヤモンド特有の硬さを生み出しています。
炭素原子の結合が生む安定性
炭素原子は4つの原子としっかり結びつき、それぞれが等しい角度で空間的に配置されています。この均一なsp³結合が結晶全体を支えており、外部からの力に対して非常に高い剛性を持つ構造です。
電子が安定して共有されているため、化学的に反応しにくく、酸や薬品に対しても高い耐性を示します。
- おたからや査定員のコメント
ダイヤモンドの最大の特徴は、炭素原子同士が強固なsp³結合で結ばれている点です。この結合がもたらす硬度と安定性こそが、ダイヤモンドを唯一無二の存在たらしめている理由です。
査定では、その結晶構造が生み出す透明度や光の反射性が重視され、細かくチェックされます。内部のわずかなひずみや不純物の入り方によって輝きが変化するため、肉眼に加えて専用スコープを使い、1点ずつ丁寧に見極めています。

ダイヤモンドの主要な物性 ― 世界で最も硬い鉱物の理由

ダイヤモンドは、自然界で最も硬い鉱物として知られています。ここでは、その非常に高いや熱伝導率などの物理的特性に注目し、ダイヤモンドがなぜ他の鉱物を圧倒的な強さを持つのか、その科学的な理由を詳しく解説していきます。
硬度と靭性 ― モース硬度10と割れやすさの関係
ダイヤモンドは、モース硬度10という最高レベルの硬さを持つ宝石として知られています。しかし「モース硬度」は引っかき傷への強さを示す性質であり、衝撃に対する強さとは異なるため、割れや欠けが起きることもあります。
以下では、硬度と靭性の違いをわかりやすく整理して解説していきます。
モース硬度10と割れやすさの関係
モース硬度10は「最も硬い」という指標ですが、「壊れにくい」とは意味が異なります。ダイヤモンドの結晶には「劈開(へきかい)」と呼ばれる割れやすい方向があり、その面に沿って力が加わると欠けたり割れたりすることがあります。
つまり、モース硬度の高さは表面の傷つきにくさを表すもので、衝撃への耐性とは区別される性質です。
サファイアやルビーとの物性比較

サファイアやルビーは、どちらもコランダムという鉱物に属し、モース硬度9を示します。数値上はダイヤモンドとの差がわずかに見えますが、実際の硬度試験値では3〜5倍の差があり、その構造的な強さの違いが明確に現れています。
ダイヤモンドの結合エネルギーは極めて高く、擦れても傷つきにくく、他の鉱物を削るほどの強さを持っています。
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密度・弾性率・圧縮強度 ― ダイヤモンドの物理的安定性
ダイヤモンドは高密度(約3.52g/cm³)で、弾性率(外から力を加えても変形しにくい性質)も非常に高く、外からの力に対して形状を保つ力があります。圧縮強度は最大で約8.6GPa(約8万7,000kg/cm²)と非常に高く、きわめて変形しにくい性質です。
この特性は、結晶内の炭素原子がsp³結合で三次元的に組み合わされているためです。黒鉛のように層状構造を持つ物質とは異なり、ほぼ全方向に均等な強さを示すため、優れた耐久性と安定性を兼ね備えています。
ダイヤモンドの物性値まとめ表(数値比較)
ダイヤモンドの代表的な物性値を他の鉱物と比較すると、その優れた特性が際立って見えてきます。モース硬度は10、密度は3.52g/cm³、熱伝導率は約1,000〜2,000W/m・Kで、鉄や銅を上回ります。弾性率や屈折率も高く、物質としての安定性が非常に高い鉱物です。
サファイアやルビー(コランダム)、水晶として知られる石英(クォーツ)などと比較しても数値的な差は圧倒的で、まさに「自然界で最高レベルの物性を持つ鉱物」といえる存在です。これらの物性値が、宝石や工業材料として重宝される根拠となっています。
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- おたからや査定員のコメント
ダイヤモンドは、科学的にも非常に興味深い鉱物です。炭素のみで構成されているにもかかわらず、結晶構造の違いによって、黒鉛とはまったく異なる特性です。「おたからや」では、こうした物性の理解をもとに査定を実施しています。
硬度や透明度、屈折率といった基本的な評価項目に加え、光の分散やカット角度のわずかな差が、輝きの印象を大きく左右する要因です。素材としての美しさと、研磨技術によって引き出される輝きの両面から、価値を丁寧に見極めております。

熱・電気・光の性質 ― ダイヤモンドが絶縁体でありながら高性能な理由

ダイヤモンドは、電気を通さない絶縁体でありながら、非常に高い熱伝導率を持つ特殊な鉱物です。ここでは、その熱・電気・光に関する性質に注目し、炭素原子の結合構造がどのように高性能を生み出しているのかを詳しく解説していきます。
熱伝導率が高い理由とその応用
ダイヤモンドは熱を非常に効率よく伝える物質で、熱伝導率は約1,000〜2,000W/m・Kで銅の約5倍に達します。この高い熱伝導性は、炭素原子が強固なsp³共有結合で三次元的に連なっている構造に由来しています。
熱の伝達は電子ではなく原子振動(フォノン)によって行われるため、電子移動に伴うエネルギー損失はごくわずかです。この特性から、半導体デバイスの放熱基板や高出力レーザーの冷却材など、先端工業分野でも広く利用されています。
熱伝導率が高い理由
ダイヤモンドは、炭素原子同士が強固な共有結合で結ばれています。そのため、原子のわずかな振動でも、格子全体にすばやく伝わる構造になっています。電気伝導ではなく、格子振動(フォノン)によって熱が運ばれるのが特徴です。
金属のように、電子がぶつかり合って熱の流れを妨げる現象(電子の散乱)は起きません。格子の欠陥も少ないため、エネルギー損失はごくわずかです。高い熱伝導性が長く維持されるのも、この特性によるものです。
原子振動と格子構造による伝熱メカニズム
熱は「フォノン」と呼ばれる原子の振動エネルギーによって伝わります。ダイヤモンドの結晶格子は欠陥が少なく、振動が妨げられにくい構造です。熱が格子全体にスムーズに広がるようになっています。
炭素原子の軽さも振動伝達を助けており、エネルギーの移動をいっそう促しています。このメカニズムこそが、他の鉱物では見られない優れた放熱性の源です。
電気を通さない絶縁体の仕組み
ダイヤモンドが電気を通さないのは、電子がすべて原子同士をつなぐ強い結びつき(共有結合)に使われているためです。
電気を運ぶ役割を持つ自由電子(動き回る電子)が存在せず、電子が結合軌道から離れにくい構造です。この性質により、導電性は極めて低く、優れた絶縁体として知られています。
また、構造の安定性が高いため、温度変化や外部環境の影響を受けにくい点も特徴です。
屈折率と分散 ― 光を操る宝石の輝き
ダイヤモンドが放つ強烈な輝きは、屈折率2.42という非常に高い数値に由来します。光が結晶内で大きく曲がり、内部反射を繰り返すことで、眩い光を放ちます。
青と赤の光の屈折率に約0.044の差(分散率)があるため、白色光が虹のように分かれ、華やかな「ファイア(虹色の輝き)」が生まれます。
これを「ファイア」と呼び、天然宝石のなかでも際立って美しい光の効果です。精密なカット技術によって、この光の反射と分散が最大限に引き出され、宝石としての価値がさらに高まります。
天然と人工ダイヤモンドの物性比較

ダイヤモンドには天然と人工の2種類があり、生成環境や内部構造に違いがあります。天然ダイヤモンドは、地球の中心に近い層であるマントル(地下約150km〜200km付近)の高温高圧下で形成され、10億年前に生成されました。
ここでは、それぞれの生成環境や内部構造の違いを踏まえ、物性や価値の面でどのような差があるのかを詳しく解説していきます。
天然ダイヤモンドの形成環境と含まれる不純物
ダイヤモンドには天然と人工の2種類があり、生成環境や内部構造に違いがあります。天然ダイヤモンドは、地球マントル深部の高温高圧下で形成され、主に10億年前前後に生成されたと考えられています。
一方の人工ダイヤモンドは、「CVD」や「HPHT」といった技術によって、類似の環境を人工的に再現しながら合成されるものです。それぞれの物性や不純物の違いを理解することで、識別や価値評価の基準が明確になります。
CVDやHPHTで作られる人工ダイヤモンドの特徴
人工ダイヤモンドは、自然の生成条件を人為的に再現することで合成されます。代表的な手法には、「CVD(化学気相成長)」と「HPHT(高温高圧法)」があります。
CVDは、炭化水素ガスを高温で分解し、炭素原子を基板上に堆積させて層状に結晶を成長させる方法です。HPHTは、天然と同じように、強い熱と圧力をかけて炭素を結晶化させる技術です。
いずれも高純度で、工業用から宝石用まで幅広い分野で利用されています。ただし、CVDでは層構造にわずかなゆがみが生じやすく、HPHTでは鉄やニッケルなどの触媒金属(結晶を成長させるための金属)が残ることがあります。
結晶欠陥
人工ダイヤモンドは生成速度が速いため、結晶内に微小な欠陥が生じる場合があります。
CVDでは、層が均一に成長しない部分が生じ、電子顕微鏡では格子の乱れとして確認されます。
格子ゆがみ
ダイヤモンド内部の格子構造がわずかに歪むと、光の透過や反射に違いが生じます。人工ダイヤモンドでは、成長条件がわずかに不均一な場合、内部に力のかかり方の偏りが残ります。
特殊な顕微鏡(偏光顕微鏡)で見ると、色ムラのように観察されることがあり、これが「格子のゆがみ」と呼ばれる現象です。
透明度の比較
天然ダイヤモンドは微細な内包物(成長の過程で取り込まれた微細な異物)を含むことが多く、透明度にはわずかなばらつきが見られます。天然特有の包有物や微細なゆがみが生み出す光の散乱によって、独特の奥行き感が感じられることもあります。
人工ダイヤモンドは不純物が少なく、均一で高い透明度を持つ傾向が多いです。
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ダイヤモンドの物性が、宝石としての価値を左右する理由

ダイヤモンドの価値は、輝きの美しさだけでなく、硬度や透明度、屈折率といった物性にも大きく影響を受けます。
ここでは、これらの性質がどのように宝石としての美しさや4C(重さ・色・透明度・カット)評価、さらには市場価値に結びついているのかを詳しく解説していきます。
硬度・透明度・屈折率が評価に与える影響
宝石としてのダイヤモンドは、その物性である「硬度」「透明度」「屈折率」が美しさと価値を支えています。硬度が高いと傷がつきにくく、長期間その輝きを保つことができます。
透明度は光の透過率に関係し、内包物や濁りが少ないほど評価が高いです。
また、屈折率の高さは光の反射と輝きに影響を与え、ダイヤモンド特有の強いファイアを生み出す要因の1つです。これらの物性がそろってこそ、カットやカラーなどとともに最高品質のダイヤモンドとして市場で高く評価されます。
硬度
モース硬度10を誇るダイヤモンドは、日常使用でも傷がつきにくい点が大きな魅力です。
ただし、硬さゆえに脆さもあり、特に正八面体の面(結晶学でいう{111}方向)では、強い衝撃に注意しなければなりません。
リングの石留め部分など、圧力が集中する箇所では欠けが生じる恐れがあります。硬度は輝きを守る盾のような存在ですが、その分だけ扱う人の丁寧さも求められます。
透明度
透明度は、ダイヤモンドの美しさを左右する重要な要素であり、品質評価の基準「4C」の1つであるクラリティとして評価されます。内包物や傷が少ないほど光が通りやすく、よりクリアで強い輝きを放ちます。
鑑定では「クラリティグレード」として評価され、IF(Internally Flawless)を頂点に、VVS・VS・SI・Iクラスまで段階的に分類されます。
屈折率
ダイヤモンドの屈折率は2.42と非常に高く、光を強く屈折させて内部に閉じ込めます。この性質により、カット面で光が全反射を繰り返し、強い輝きと虹色の分散が生まれます。
ダイヤモンドを長く保つための取り扱いと保管方法
硬いダイヤモンドでも、扱いを誤ると欠けやくすみの原因になります。使用後は柔らかい布で皮脂や汚れを拭き取り、他の宝石と接触しないよう個別に保管するのが理想です。他のダイヤモンドが擦れると、微細な傷がつく可能性があります。
また、直射日光や湿度の高い場所は、金属枠や接着部を劣化させる恐れがあるため避けましょう。定期的なクリーニングや専門店での点検を行えば、輝きを長く保てます。美しさを維持するには、日々のケアが欠かせません。
査定で重視される物性
査定では、ダイヤモンドの4C評価に加えて、物性も重要な判断基準となります。硬度や透明度、屈折率はもちろん、内部のひずみや蛍光性(紫外線を当てたときに光る性質)なども確認対象です。
高い透明度と安定した結晶構造を持つものは、より高い評価を得やすくなります。また、表面の欠けや劣化の有無をチェックしたり、熱伝導率を測定してダイヤモンドかどうかを識別したりすることもあります。
こうした物性を正しく理解しておくことが、納得のいく査定価格を得る第一歩です。
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・ダイヤモンドの鑑定方法をプロが解説!高額査定のための基礎知識
- おたからや査定員のコメント
査定の現場では、同じカラットでも透明度や光の入り方で印象が大きく変わります。ダイヤモンドは光学的性質が非常に繊細で、わずかな内包物でも輝きに影響を与える鉱物です。
「おたからや」では、国際基準の評価に加えて、GIAで培われた専門知識と実物を見極める確かな鑑定眼も重視しています。ラウンドカットの反射バランスや、色味・蛍光の出方などを総合的に判断し、お客様の品が持つ本来の価値を、最大限に引き出す査定を心がけています。

ダイヤモンドの物性に関するよくある質問

ダイヤモンドは硬さや透明度など、他の鉱物と比べても際立った特性を持つ宝石です。ここでは、その特性の科学的な理由や、熱伝導・絶縁性・密度・天然と人工の違いなど、よく寄せられる疑問をわかりやすく解説します。
Q. なぜダイヤモンドは、炭素だけでできているのに硬いのですか?
A. ダイヤモンドが硬いのは、炭素原子同士がsp³結合で立体的に強く結びついているためです。1つの炭素が4方向に等間隔で結合し、非常に安定した正四面体構造を作ります。
黒鉛はsp²結合の層状構造で、層間の結合が弱いため柔らかくなります。構造の違いこそが、ダイヤモンドの硬さの秘密です。
Q. ダイヤモンドの熱伝導率が高い理由は?
A. ダイヤモンドは、原子の振動(フォノン)が効率的に伝わるため、非常に高い熱伝導率を持ちます。金属のように電子ではなく、格子振動で熱を伝えるのが特徴です。
熱伝導率は約2000W/m・Kと銅の5倍以上。この特性から、半導体や精密機器の放熱素材としても広く利用されています。
Q. ダイヤモンドは絶縁体なのに、なぜ放熱性が高いのですか?
A. 電気を通さない絶縁体でありながら、熱を通す能力が高いのは、ダイヤモンドが電子ではなく「原子の振動(フォノン)」で熱を伝えるためです。
こうした性質により、CPU(中央演算処理装置)やレーザー装置など高温機器の放熱基板として利用されています。絶縁体でありながら、放熱性能は自然界で最高水準です。
Q. ダイヤモンドの密度はどのくらいですか?
A. ダイヤモンドの密度は約3.52g/cm³です。同じ炭素からなる黒鉛(2.26g/cm³)よりも高く、これは原子が立体的にぎっしりと結びついているためです。
この強固な構造が、ダイヤモンドの高い硬度と安定性を支えています。最も密に組まれた炭素の結晶といえるでしょう。
Q. モース硬度10なのに割れやすいのはなぜ?
A. ダイヤモンドは「硬い=傷つきにくい」反面、「靭性=割れにくさ」はそれほど高くありません。特定の方向に割れやすい「劈開性」があるためです。
つまり、硬度10でも衝撃には弱い性質を持っています。扱う際は強い打撃や急な加熱・冷却を避けることが大切です。
Q. 天然と人工ダイヤモンドの物性の違いは?
A. どちらも炭素で構成されていますが、生成環境の違いが物性に影響します。天然は地球マントルの高温高圧下で形成され、不純物を含みやすく、人工ダイヤモンドはCVDやHPHTで人工的に結晶化されます。
天然と人工の主な違い
- 天然は、微量の窒素やホウ素を含むことが多い
- 人工は、結晶が均一で、透明度が高い傾向がある
- 蛍光性や内部構造(層状模様・結晶化の過程で残った金属成分など)が異なる
現在の技術では肉眼での判別は困難ですが、光の反射や透過を調べる分光分析や、紫外線を当てて光り方を確認する蛍光観察などの専門検査で識別が可能です。
Q. ダイヤモンドを長持ちさせるには、どうすればいいですか?
A. ダイヤモンドは非常に硬い反面、衝撃には弱いため、扱い方が重要です。適切なケアを行えば、世代を越えて輝きを保てます。
長持ちのポイント
- 使用後は、柔らかい布で皮脂や汚れを拭き取る
- 他の宝石とぶつからないよう、個別に保管する
- 定期的に専門店で、クリーニングや爪の点検を受ける
香水や整髪料などの化学薬品を避け、超音波洗浄機を使う際は金属枠の状態を確認しましょう。丁寧な扱いが、永遠の輝きを守る最良の方法です。
Q. 工業用ダイヤモンドと宝石用では、物性が違いますか?
A. 工業用ダイヤモンドは人工的に生成されたもので、粒が細かい単結晶や複数の結晶が集まった多結晶構造です。そのため、硬度や耐摩耗性を生かし、切削工具や半導体分野の材料として広く利用されています。
一方、宝石用は透明度や色味、そしてカットの美しさが重視されます。同じ炭素の結晶でも、工業用は「性能」、宝石用は「美しさ」と目的が大きく異なります。
まとめ
ダイヤモンドの物性とは、炭素原子が立体的に強く結びつくことで生まれる「硬さ」や「屈折率」などの物理的特性を指します。これらの性質が、世界で最も硬く、美しい宝石と称される理由です。
非常に高い熱伝導率と、優れた電気絶縁性を兼ね備えている点も、科学的な特徴といえるでしょう。天然と人工では生成環境や不純物に違いがありますが、どちらにもそれぞれ固有の価値があります。
お持ちのダイヤモンドを長く輝かせるためには、定期的なケアや専門査定を受け、その価値を定期的に確かめてみるのがおすすめです。
「おたからや」での宝石の参考買取価格
ここでは、「おたからや」での「宝石」の参考買取価格の一部を紹介します。
| 商品画像 | モデル名 | 参考買取価格 |
|---|---|---|
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Pt・Pm900 ダイヤモンド リング 3.041 ct | 3,085,000円 |
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Pt・Pm900 スリランカ産ヴァイオレティッシュブルースターサファイア ダイヤ ペンダントトップ 22.72ct | 1,255,000円 |
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カルティエ バレリーナソリテール リング 950 PT 5.8g | 971,000円 |
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Pt850/K18 タイ産パープリッシュレッドルビー リング 4.682ct | 923,000円 |
![]() |
Pt850/Pt900 ダイヤ ネックレス 2.011ct・0.54ct・0.44 ct | 759,000円 |
![]() |
Pt950 ティファニー ダイヤ リング | 513,000円 |
※状態や付属品の有無、時期によって買取価格が異なりますので詳細はお問い合わせください。
ダイヤモンドの買取価格は、世界的な市場相場や為替、ブランド需要などの影響を受けて日々変動します。ラウンドブリリアントカット(もっとも一般的な丸形のカット)のように人気が高く、ジュエリー需要が安定しているアイテムは、査定額が高くなる傾向があります。
査定で最も重要なのは「4C(カラット・カラー・クラリティ・カット)」です。特にカラットとカットの評価が高いものは、同じサイズでも価格が数倍変わる場合があります。
次に重視されるのは「鑑定機関の評価」と「付属品の有無」です。GIA(米国宝石学会)など信頼性の高い鑑定書が付属している場合、正確な品質証明となり、買取額アップにもつながるでしょう。
また、ブランドジュエリー(カルティエ、ティファニーなど)で使用されている場合や、デザイン性・需要の高さも評価に反映されます。
相場は0.3カラットで数万円から、1カラット以上では数十万円〜100万円を超えることもあります。定期的に査定を受けておけば、最も高く売れるタイミングを逃す心配もありません。
- おたからや査定員のコメント
ダイヤモンドは自然の奇跡が生んだ結晶であり、科学的な美しさと感情的な価値を併せ持つ特別な宝石です。「おたからや」では、その輝きに込められた想いを大切に、1点ずつ真摯に向き合っています。
硬度・透明度・屈折率などの数値的な評価だけでなく、実際に手に取ったときの印象も重要な判断材料です。眠っているジュエリーも、専門査定によって再び価値を取り戻すことがあります。まずはお気軽にご相談ください。

ダイヤモンドの買取なら「おたからや」
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おたからやの宝石買取
査定員の紹介
岩松 査定員
-
趣味
旅行、読書
-
好きな言葉
日々是好日
-
好きなブランド
ダイヤモンド・宝石
-
過去の買取品例
10カラットダイヤモンド
-
資格
GIA G.G.取得
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