Contents
スペッサタイトガーネットの
特徴と宝石言葉
- スペッサタイトガーネットの特徴
スペッサタイトガーネットは、スペサルティンガーネットとも呼ばれる柘榴石の一種で、和名が満礬柘榴石(まんばんざくろいし)という鉱物です。満礬柘榴石は、火成岩のひとつのペグマタイトの中や、マンガン鉱床の中に産する鉱物で、マンガンとアルミニウムを含有した褐色の鉱石です。柘榴石に属する鉱物は、含有する成分の異なる同族の鉱石と均一に溶け合った固溶体を形成しやすい特性を持ちます。満礬柘榴石は、アルマンディンの名称で宝石にも多用される鉄礬柘榴石か、同様に赤色を呈する宝石となる、パイロープで知られる苦礬柘榴石(くばんざくろいし)の固溶体を含有します。この固溶体の含有によって鮮やかなオレンジ色が発現します。その中でも透明度の高い物が宝石として利用されているのです。この鉱物は、柘榴石の中では低い摂氏900度、10000気圧の条件で生成されるものですが、鮮やかな色彩と透明感のある個体は希少であり、スペッサタイトはガーネットの中では珍しい部類に入ります。スペッサタイトの名前は、この石が発見された土地である、現在のドイツのバイエルン州とヘッセン州の間にある山脈・シュペッサートに由来します。シュペッサートは大きな産地ではありませんが、歴史のある土地です。
- スペッサタイトガーネットの宝石言葉
スペッサタイトガーネットの宝石言葉には、「不言実行」や「秘めた情熱」があります。活力や行動力をもたらすパワーストーンと考えられており、秘めた情熱を持った人が目的を達成する時に、よく用いられる宝石です。
スペッサタイトガーネットの
色と魅力
- スペッサタイトガーネットの色
スペッサタイトは、マンダリンあるいはタンジェリンと呼ばれる、褐色を帯びた濃厚で鮮やかなオレンジ色が特徴的で、透明感のあるガーネットです。マンダリンはやや黄色味を帯びたタンジェリンに比べて、濃いオレンジ色を表しています。その語源は17世紀に、中国南部の華南を訪れた宣教師が目にした官僚たちの装束の色と、彼らが話していた官語を欧米でマンダリンと呼んだことに由来します。スペッサタイトの色味は鮮やかなオレンジ色から、深みのあるコニャックに似た色合いまで幅広くみられるのです。屈折率は平均的に1.795とされていますが、鉱物の密度と固溶体の鉄礬柘榴石が、どのくらい含有されているのかにより異なるため、輝きの面にも個体差が大きく、評価は多岐にわたるものです。
- スペッサタイトガーネットの魅力
スペッサタイトガーネットは生成された環境の偶然性によって生まれる珍しさと、限られた条件下でのみ生まれることのできた、他に類を見ない色合いと輝きに強い魅力があります。とりわけ鮮やかなマンダリンオレンジを呈するものは、小粒でも評価が高く、屈折率の高い鮮やかなオレンジ色の宝石は数が少ないため、見る人を引き付ける美しさが特徴的です。産地による個性も魅力のひとつであり、一般的に知られているアフリカ各地の鉱山とは異なる、赤みの強さが特徴のスペッサタイトやカシミアンガーネットがあります。産地や色味が多岐にわたるので、それらを比べて楽しむことができる鉱物としての側面もあります。
スペッサタイトガーネットの
産出国
- スペッサタイトの歴史がある国
ガーネットは世界各地で産出される一般的な鉱物のひとつで、スペッサタイトが発見される土地も複数あります。最初に発見されたのは、現在のドイツ・バイエルン州とヘッセン州の間にある山脈です。後世に商業的な採掘が行われたことはありませんが、スペッサタイトはその山脈にちなんで命名されました。日本でも柘榴石は発見されており、スペッサタイトは現在の長野県周辺で採集が行われていて、根付などの装身具に利用された歴史があります。ただし、日本で利用されたスペッサタイトは宝石に適した透明度のあるものではなく、国内においてガーネットの商業採掘は行われていません。
- スペッサタイトの主要産地はアフリカの鉱山
現在スペッサタイトの商業採掘が活発なのはアフリカの鉱山です。1990年代初頭にナミビアのククネ川近郊で発見されたのを皮切りに、1998年にはナイジェリアで、2007年にはタンザニアで鉱床が発見されました。同じくアフリカのモザンビークでも採掘が行われており、モザンビーク産は褐色のコニャックカラーを帯びた深みのある色合いを持ち、落ち着いた雰囲気が特徴的です。流通は少ないですが、パキスタンのアザド・カシミール地方から産出されるものは、鮮やかなオレンジや赤みの強い個体が多く、カシミリンガーネットの名称で販売されることがあります。このように産地による特徴が鮮明なのもスペッサタイトの魅力であり、世界中で産出されるガーネットならではの特徴です。
スペッサタイトガーネットの
お手入れと保管方法
- スペッサタイトガーネットのお手入れ方法
スペッサタイトガーネットは水や紫外線に強い宝石なので、ビーズネックレスやブレスレットのように直接肌に触れるアクセサリーでも気兼ねなく着用することができます。着用後は宝石の美しさが損なわれないように、乾いた布で拭いて手入れするのが基本です。高価なジュエリーの場合には、宝石を傷つけないセーム革を用いることもおすすめします。セーム革はおもに鹿の皮革から作られますが、牛側のように硬い革ではなくレンズの清掃にも利用される道具です。汚れが強い場合にはぬるま湯に中性洗剤を溶かしたものと、柔らかいブラシを使って洗浄することもできます。しかしモース硬度が7.25程度と柔らかい宝石なので、強くこすったり超音波洗浄をしたりすることは避けましょう。水洗いをした場合は十分に水分を取り除き、風通しの良い所で乾かしてから保管して下さい。
- スペッサタイトガーネットの保管方法
硬度の低い宝石なので、ダイヤモンドのように硬い宝石とぶつかったり金属とこすれ合ったりすると傷つく恐れがあります。そのため保管の際は別のジュエリーとぶつからないようにジュエリーボックスに入れるか、個別にジュエリー専用へ保管するのがおすすめです。長期保管する場合は汚れを良く取り除くことが必要です。よく使っているジュエリーならば、宝石を止めるツメにゆがみが無いかを確かめましょう。落ち切らない汚れや爪の不具合が気になる場合には、専門店に相談してメンテナンスをしてもらうと美しいまま長く使えます。
スペッサタイトガーネットの
市場価値
- スペッサタイトガーネットの価値基準
スペッサタイトガーネットで特に重視されているのは、マンダリンの異名があらわすように鮮やかで深いオレンジ色の発色です。黄色と赤の度合いがちょうどよい、褐色に偏らないオレンジ色が最も高く評価されます。それと並び、宝石として重要なクラリティ(透明度)も大切な要素です。スペッサタイトはインクルージョン(内包物)が見られやすい宝石であることから、インクルージョンが少ないものほど価値は高まります。産出量は多くありませんが、採掘される原石には大きなものも含まれるため、1カラットを超える大きいものも流通しています。
- ガーネットの中では人気が高い
赤色の宝石であるガーネットは産地が多く、一般的な宝石のひとつといえるでしょう。ガーネットにはグロッシュラーに代表される緑色や、赤色の混合種である紫色のロードライトなどの変種があり、こうした変種は全体的に人気が高くなっています。最も人気が高いのは強い輝きを持つ緑色のデマントイド、次いでアフリカで産出される濃い緑色が特徴のツァボライトで、スペッサタイトはそれらに次ぐ人気です。赤色以外の変種は一般的な赤色のものよりも高額になりがちで、スペッサタイトも例外ではありません。しかしながらこうした人気もあって市場での流通量は少なくないので、ジュエリーにも多用されています。そのため販売されている商品は多くありますが、美しく希少な宝石であることから安価なファッションアイテムへの使用はされず、手の込んだデザインの品が多いのです。
スペッサタイトガーネットの
値段と価格相場
- スペッサタイトは高額なガーネット
一般的な赤色ガーネットの場合、ルース1カラット当たりの価格は質の高いものでも30,000円前後から販売されています。しかしスペッサタイトの中でも上質なマンダリンガーネットは、ルース1カラット当たり200,000円に迫るものも珍しくありません。これは希少価値が高く人気の根強いデマントイドに匹敵する価格帯ですが、マンダリンの場合は色調に幅があり、インクルージョンを内包しやすい特性があるため、色味の薄いものや若干の内包物が見られる場合であれば価格はやや下がります。
- 価値ある宝石は手の込んだジュエリーになる
スペッサタイトの中でもオレンジ色が美しいマンダリンガーネットは、ジュエリー人気が高く、指輪やペンダントにしばしば用いられる宝石です。特に透明度が高いものは手の込んだデザイン性のジュエリーに利用されており、指輪であれば30,000円台から60,000円台が手ごろな価格帯といえます。透明度が低いものは、天然石アクセサリーとして数千円から販売されているのです。不透明なものでもオレンジ色が鮮やかに見える個体はカボション・カットでの加工を施したジュエリーとして10,000円台前後で流通していることもあります。マンダリンガーネットはパワーストーンの世界ではガーネットの中でも特別な存在となっているため、透明度が低いものはしばしばハンドメイド素材のビーズにも加工されており、10ミリ大のラウンドカットのビーズが1粒700円前後の相場です。
まとめ
スペッサタイトガーネットはマンダリンガーネットとして有名です。褐色の柘榴石が赤色ガーネットの固溶体を含有することで、鮮やかなオレンジ色を呈する宝石です。ガーネットの変種の中では、デマントイドとツァボライトに次ぐ三番目に人気があり、特にアフリカ産の鮮やかなオレンジ色と高い透明度を兼ね備えた個体は高額で取引されています。ジュエリーへの使用は多くたくさんの商品が流通しているので、希少ながらも手に取りやすい宝石のひとつです。
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