パテック・フィリップやオーデマ・ピゲと並び、世界三大時計ブランドの一角を成すヴァシュロン・コンスタンタン。

その中でも近年、特に注目を集めているのが「オーヴァーシーズ」シリーズです。

高級スポーツウォッチとしての完成度、ラグジュアリーと実用性の両立、そしてリセール市場での堅調な人気。

これらを背景に、オーヴァーシーズは今、時計愛好家や投資目的の購入者から熱い視線を浴びています。

本記事では、オーヴァーシーズの魅力や人気の背景、価格相場や高く売るためのコツまでを徹底解説します。

ヴァシュロン・コンスタンタンとオーヴァーシーズとは

オーヴァーシーズは、ヴァシュロン・コンスタンタンが展開する高級スポーツウォッチの代表シリーズです。

スーツスタイルにもなじむ洗練されたデザインと、アクティブシーンにも対応するタフさを兼ね備えたモデルとして、1996年の初代登場以来、進化を続けています。

このセクションでは、ヴァシュロンのブランド背景とともに、オーヴァーシーズが誕生した理由やデザインコンセプトについて詳しく紐解いていきます。

世界三大時計ブランド「ヴァシュロン・コンスタンタン」とは？

ヴァシュロン・コンスタンタンは、1755年にスイス・ジュネーブで創業された老舗時計ブランドで、現存する最古の高級時計メーカーとも称されます。

267年以上にわたり、一度も事業を中断することなく時計製造を続けてきたという歴史は、まさに“格式”そのもの。複雑機構に強く、芸術的な彫金やエングレービング技術に定評があり、王侯貴族や著名人にも愛されたブランドとして知られています。

パテック・フィリップ、オーデマ・ピゲと並び称される“世界三大時計ブランド”の一角を担っており、時計愛好家からの信頼も非常に厚い存在です。

オーヴァーシーズの誕生背景とデザインの特徴

1996年、初代オーヴァーシーズは、旅を愛する現代人のために生まれた「ラグジュアリースポーツウォッチ」として発表されました。

そのルーツは1977年に登場した「222」というモデルにあり、現代的にリファインされたデザインが評価されました。

現在のオーヴァーシーズは3代目にあたり、八角形のベゼルやマルタ十字をモチーフにした意匠が特徴的で、スポーティかつエレガントなバランス感覚が魅力です。

さらに、自社製ムーブメントの搭載と高い防水性能を誇り、オン・オフ問わず活躍する一本として進化を遂げています。

高級スポーツウォッチ市場でのポジションとは

オーヴァーシーズは、高級スポーツウォッチ市場の中で“第3極”として台頭しています。

ロレックスのデイトナ、オーデマ・ピゲのロイヤルオーク、パテック・フィリップのノーチラスが圧倒的な人気を誇る中、後発であるオーヴァーシーズは「知る人ぞ知る」選択肢として支持を集めてきました。

近年ではその完成度の高さと価格の適正感が再評価され、じわじわと市場価値を伸ばしています。

特に高級ラグスポの需要が高まる中、オーヴァーシーズは“通好み”かつ“実力派”のポジションを確立しつつあり、今後さらなる人気上昇が見込まれます。

オーヴァーシーズが人気を集めている理由

ヴァシュロン・コンスタンタンの中でも、ここ数年で評価を急上昇させている「オーヴァーシーズ」。

その背景には、単なるブランド価値や価格上昇だけではない、“今の時代に求められる要素”が詰まっています。

このセクションでは、オーヴァーシーズが現代の腕時計市場で支持されている4つの明確な理由を解説します。

一体型ブレスレット×ラグジュアリースポーツの完成形

オーヴァーシーズは、ケースから流れるようにつながる一体型ブレスレットが特徴のひとつで、これが高級ラグスポ特有の“一体感”と“完成度の高さ”を演出しています。

時計全体が一つの塊としてデザインされていることで、見た目にも軽快でありながら、重厚な存在感を放つ仕上がりとなっています。

これはロイヤルオークやノーチラスに代表される「ラグスポ三銃士」の共通項であり、そこにヴァシュロンらしい繊細な意匠が加わることで、独自の魅力が生まれているのです。

3WAY仕様の革新性（メタル・レザー・ラバー）

オーヴァーシーズが他のラグスポと一線を画す最大の強みは、工具不要で付け替え可能なストラップシステムにあります。

購入時にメタルブレス・レザーストラップ・ラバーストラップの3種類が付属することが多く、シーンに応じた着け替えが容易にできる点は、まさに現代的なラグスポの在り方といえるでしょう。

この仕様により、「オフでもビジネスでも、旅先でも」使える万能性を獲得し、一本であらゆるスタイルを楽しめるという、ユーザー本位の設計思想が人気を後押ししています。

ロレックス・オーデマとは異なる“選ばれる魅力”

オーヴァーシーズは、ラグスポを代表するロレックス（デイトナ）やオーデマ・ピゲ（ロイヤルオーク）と比較されることが多いですが、その違いは「ブランドの打ち出し方」と「哲学」にあります。

ロレックスがスポーティかつ実用的な王道、オーデマがアート性や存在感を前面に押し出すのに対し、オーヴァーシーズは静かに品格を主張する“控えめなラグジュアリー”です。

過度に流行や希少性を煽らず、品質と機能で勝負する姿勢が、時計好きや通なユーザーから高く評価されています。

リセール市場での評価の高さと希少性

かつてはリセールバリューの低さがネックとも言われたオーヴァーシーズですが、現在ではその傾向は完全に変わりつつあります。

特に2020年以降は世界的な高級時計需要の高まりを背景に、中古価格が大きく上昇。ブルー文字盤やクロノグラフモデルを中心にプレミア価格で取引されるケースも増えています。

流通量が少なく、入荷してもすぐ売り切れてしまうという希少性も相まって、「買えるうちに手に入れたい」という実需層の後押しも人気を加速させる要因となっています。

人気のオーヴァーシーズモデル解説

オーヴァーシーズとひと口に言っても、そのバリエーションは非常に多彩です。

スタンダードな3針モデルからクロノグラフ、デュアルタイム、ウルトラシンまで、用途や好みに応じて選べるラインナップが魅力となっています。

このセクションでは、特に人気の高い代表モデルをピックアップし、それぞれの特徴と評価ポイントを詳しく解説します。

オーヴァーシーズ デュアルタイム｜旅する人のためのGMT機構

オーヴァーシーズ デュアルタイムは、2つの異なるタイムゾーンを同時に表示できるGMT機構を備えたモデルで、出張や海外旅行の多いビジネスパーソンに絶大な人気を誇ります。

6時位置にはAM/PM表示もあり、視認性と実用性のバランスが非常に高いことが特徴です。

見た目はオーヴァーシーズらしい洗練されたデザインを維持しつつも、機械式時計としての多機能性が加わることで“旅するエレガンス”を体現する一本となっています。

ブルー文字盤を中心に高騰傾向にあり、コレクションとしても人気の高いモデルです。

オーヴァーシーズ ウルトラシン｜ラグスポに求められる薄さ

ウルトラシン（エクストラフラット）は、厚みを極限まで抑えたラグジュアリースポーツウォッチとして、ミニマルな美学を極めたモデルです。

厚さわずか7.5mmという驚異的な薄さながら、自社製ムーブメントを搭載し、パフォーマンス面でも一切の妥協がありません。

フォーマルなスーツスタイルにもスッと馴染むプロポーションは、まさに“大人の時計”という印象を与え、ラグスポでありながらドレスウォッチ的な佇まいを持つことで、独自の立ち位置を確立しています。

希少性が高く、出回る本数も非常に限られているため、中古市場でも即完売が続くモデルです。

オーヴァーシーズ クロノグラフ｜スポーティ＆エレガントの象徴

スポーティな外観とエレガントな佇まいを兼ね備えるオーヴァーシーズ クロノグラフは、シリーズの中でも最も“ラグスポらしい”モデルといえます。

41mm〜42.5mmの存在感あるケースに3カウンターのクロノグラフ機構を備え、視認性と実用性が非常に高い点が魅力です。

特にブルー文字盤のモデルはアイコニックな存在となっており、中古市場でも引き合いが強く、価格も高騰しています。

アクティブな印象とブランドの格式を両立したこのモデルは、「1本で万能に使えるラグスポ」として高い人気を維持しています。

ブルー文字盤など人気カラーの相場動向

オーヴァーシーズの人気を語るうえで欠かせないのが“ブルー文字盤”の存在です。

深みのある光沢感を持ったブルーは、モデルごとの個性を際立たせながらも、どんなスタイルにも調和する万能カラーとして高い人気を誇ります。

そのため、中古市場でもブルー文字盤モデルは常に高値で取引され、他の文字盤（ブラック・シルバー）と比べて10〜20％以上プレミアがつくケースもあります。

また、数量限定の“ミッドナイトブルー”や、アメリカ市場専用のカラーなどは特に希少性が高く、価格の上昇率も顕著です。

オーヴァーシーズの定価・中古相場・価格推移

オーヴァーシーズは定価自体が高級時計の中でも比較的抑えられているものの、近年の価格高騰により、中古市場では定価超えのプレミア価格がつくモデルも増えています。

ここでは最新の定価と中古相場、そして価格推移の傾向をモデル別に整理し、今後の動向を読み解くためのヒントを提供します。

最新の国内定価と円安による影響

ヴァシュロン・コンスタンタンは、為替レートの影響を大きく受けるブランドのひとつであり、2020年代に入ってからの円安基調はオーヴァーシーズの価格に確実に反映されています。

たとえば、スタンダードな3針モデル（Ref. 4500V）の国内定価は現在およそ440万円前後、クロノグラフモデルでは約520万円に達します。

さらに新作が発表されるたびに価格改定が入り、少しずつ上昇しているため、「欲しいと思ったときが一番安い」という構図になりつつあります。

今後も円安が続く限り、定価の上昇は避けられないと考えられます。

中古価格が高騰する背景とは？

中古価格が高騰している背景には、いくつかの要因が複合的に絡んでいます。まずは高級時計全体の需要増。

コロナ禍以降、資産保全や投資対象としての時計人気が高まったことが起点です。

そこに加え、オーヴァーシーズは供給数がそもそも限られているため、在庫の確保が困難であることが価格を押し上げています。

さらに、2023年頃からは海外バイヤーによる買い占めや、ブルー文字盤の一極集中による価格差拡大も顕著です。

「欲しくても手に入らない」状況が、相場をさらに引き上げているのです。

モデル別の相場変動とプレミア価格

モデルによって中古相場の動き方は大きく異なります。

たとえば、オーヴァーシーズ・デュアルタイムのブルー文字盤モデルは、定価約480万円に対して中古価格が550万円〜600万円まで上昇。

一方でブラック文字盤やシルバー文字盤は、同じモデルでも5〜10％ほど価格が落ち着いています。

また、クロノグラフは常に安定した人気があり、中古市場でも平均500万円台をキープ。ウルトラシンに至っては希少性が高く、状態の良い個体では700万円超えも珍しくありません。

つまり“モデル×文字盤カラー”が、価格変動の最大要因となっているのです。

市場に出回る本数と価格の関係【表あり】

市場での在庫数も、価格変動に大きな影響を与える要素です。

特にブルー文字盤の人気モデルは入荷数が極端に少なく、リセール市場では常に買い手が先行する“売り手市場”の状態にあります。

逆に、流通数が増え始めたシルバー系モデルでは若干の値下がりが確認されており、希少性と価格のバランスが明確に相場に反映されています。

今後の価格予測を立てる上では、「流通数」と「トレンド」をセットで読み解くことが求められます。

• オーヴァーシーズ主要モデルの定価と中古相場（2025年時点）

オーヴァーシーズを高く売るには？

オーヴァーシーズは、モデルや状態によって査定額に大きな差が出やすい時計です。

特に人気の高まっている今、売却タイミングや準備次第で数十万円単位の価格差がつくことも。

ここでは、買取で損をしないために押さえておくべきポイントを、査定の現場視点で解説します。

査定で重視されるポイントと注意点

オーヴァーシーズの査定で最も重視されるのは、「状態の良さ」と「付属品の完備度」です。

とくに高級ラグスポはケースやベゼルに微細な傷がつきやすく、ポリッシュ歴があるかどうかでも印象が大きく変わります。

また、コマの欠品や純正ストラップの劣化なども査定時に細かくチェックされるため、事前に状態を確認しておくことが重要です。

保証期間内であるかどうかもプラス要素となるため、保証書の有無も必ず確認しましょう。

ギャランティ・ボックスの有無で差がつく

オーヴァーシーズは、ギャランティカードや箱、替えストラップがすべて揃っていることで“再販可能なコンディション”として扱われ、査定額に大きな差が生まれます。

とくに替えストラップ（ラバーやレザー）は単体での価値も高いため、欠品していると数万円〜10万円以上の減額となることもあります。

外箱・内箱・冊子・クロスなども揃っていれば、“フルセット”として高く評価されるので、売却前に一度セット内容を確認しておくことが大切です。

買取価格の高いモデル・カラーとは？

現時点で最も高値で取引されやすいのは、「ブルー文字盤の4500V」と「ウルトラシン」の2モデルです。

これらは中古市場での流通が少なく、希少性と人気の両方を兼ね備えているため、状態次第では定価以上の査定も十分に可能です。

また、デュアルタイムのブルー文字盤も価格上昇中で、逆にブラックやシルバー文字盤はやや落ち着いた評価になりやすい傾向があります。

売却を考える際は、人気カラーのタイミングを見逃さないことが高額査定のカギになります。

おたからやでのオーヴァーシーズ買取実績と強み

おたからやでは、オーヴァーシーズを含むヴァシュロン・コンスタンタンの買取において、専門知識を持つ査定員が一点一点丁寧にチェックを行っています。

とくにブルー文字盤や希少モデルについては、全国の需要や在庫状況を加味した“相場以上”の価格提示も可能です。

また、宅配・出張・店頭の3種の買取スタイルに対応しており、忙しい方でも最短で即日査定が受けられます。

相場変動の激しい今だからこそ、時計専門店以上に“高く売れるチャンス”が広がっています。

• おたからや査定員のコメント

まとめ｜オーヴァーシーズは「使って満足、売って納得」の名品

ヴァシュロン・コンスタンタンのオーヴァーシーズは、見た目の美しさと機能性、そして資産価値のすべてを兼ね備えた“現代ラグジュアリースポーツウォッチの完成形”です。

日常使いできる耐久性、フォーマルにも対応できるエレガンス、着け替え可能なストラップシステムなど、多面的な魅力が多くのユーザーから支持されています。

また、ここ数年の中古市場における高騰は、「使って終わり」ではなく「売却という選択肢」までも視野に入れた時計選びが求められる時代の到来を感じさせます。

特にブルー文字盤やウルトラシンなどは、購入時以上の価格で売却できるケースもあり、オーヴァーシーズは単なる嗜好品ではなく“持ち得る資産”としての地位を確立しつつあります。

おたからやでは、そうした現行人気モデルや限定仕様のオーヴァーシーズについても、全国の相場と在庫状況を的確に分析し、時計専門店に劣らぬ価格とスピードで査定を行っています。

売ることを前提にした時計選びではなく、あくまで“楽しんだうえで賢く手放す”という視点を大切に、ぜひ一度プロの査定を受けてみてください。

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