
※下記の画像は全てイメージです
ダイヤモンドは古くから「宝石の王様」と称されるほど価値が高く、美しい輝きを放つ宝石です。そんなダイヤモンドが地球上でどのように生まれ、採取されているかご存知でしょうか?
本記事ではダイヤモンドの物質的な特徴から、地球内部で生成される仕組みや、実際の採掘方法、主な産出国についてわかりやすく解説します。
さらに、ダイヤモンドがどのように加工されて宝石となるのか、ダイヤモンドの品質を決める「4C」とは何か、高く売却するためのポイントについてもご紹介します。この記事を読めば、ダイヤモンドについての基礎知識が身につき、いざ売却する際にも役立つでしょう。

Contents
ダイヤモンドはどんな物質なのか

ダイヤモンドは、炭素という単一の元素だけでできている特殊な鉱物で、数十億年前、地球の奥深くで超高温・超高圧の環境下に生成されたとされており、他の宝石とは異なる成り立ちを持ちます。まずはダイヤモンドの構成要素と、地球内部での生成について見ていきましょう。
ダイヤモンドは炭素からできている
ダイヤモンドは炭素だけでできた鉱物です。通常99.95%が炭素で構成されており、残りの0.05%に他の元素が含まれることもある物質で、その違いによっては希少な色付きダイヤモンドが生まれることもあります。
同じ炭素からできている物質に鉛筆の芯(黒鉛)がありますが、ダイヤモンドは炭素原子が強く結びついた構造を持つため非常に硬く、黒鉛のように崩れたりしません。この強固な結合構造こそが、ダイヤモンドに宝石としての美しい輝きと最高の硬度を与えているのです。
マントルで作られている
ダイヤモンドは今から数億〜数十億年前、地球内部のマントル(地下約150〜200km)で生成されました。マントル内部は温度が1000℃を超え、圧力も数万〜数十万気圧という極限環境です。
その高温高圧下で炭素原子が強く結びつくことで、ダイヤモンドの結晶が形成されます。当然ながら、現在の技術ではマントルまで採掘することはできません。私たちが手にする天然ダイヤモンドは、過去の火山活動によって地表近くまで運ばれてきた、炭素の結晶なのです。
- おたからや査定員のコメント
純炭素99.95%のダイヤモンドは、モース硬度10を誇るとても硬い物質です。無色透明で光を全反射して冷やかなきらめきを放つ宝石なので、様々なアクセサリーに使用されており、ピンク・ブルーなどのファンシーカラーの個体は希少価値が跳ね上がります。
ただし、劈開面に沿う割れが起こる可能性もありますので、取り扱いには注意しましょう。

ダイヤモンドが作られる流れ

ダイヤモンドが私たちの手元に届くまでには、生成から地表への移動まで長い年月と地質活動を経る必要があります。
この章では、ダイヤモンドが作られてから地表に現れるまでの流れを順に見ていきましょう。
超高温と超高圧がかかることによって原子が結びつく
地球の深部では、炭素を含む岩石がマントルの熱で溶け出し、炭素原子が供給されます。これらの炭素が1000℃を超える超高温と数万気圧にも及ぶ超高圧のもとで互いに強く結びつき、ダイヤモンドの結晶構造が形成されるという仕組みです。この過程は長い年月をかけて進行し、小さなダイヤモンドの原石がマントル内に育まれていきます。
なお、現在私たちが目にする天然ダイヤモンドの多くは、今から約30億年前に形成されたものだと考えられています。
噴火や隆起の影響で地表に出現する
地球内部で生成したダイヤモンドは、主に火山の噴火によって地表近くまで一気に運ばれます。マグマが急速に冷えて固まると、ダイヤモンドを含む火成岩(キンバーライト)となり、原石はその中に閉じ込められます。
まれに地殻変動による隆起で深部の岩石が露出するケースもありますが、火山の噴出する経路(キンバーライト・パイプ)を通じて、ダイヤモンドが地表へ達することがほとんどです。地表近くに出たダイヤモンドは、母岩が長年にわたり風化・浸食されることで岩石から離れ、川底の砂や海岸の砂利に流れ着く場合もあります。
母岩:鉱床や貫入岩体を取り囲む岩石、土砂の元となる岩石、特定の鉱物を含む岩石、または放射性廃棄物処分の処分場を設ける岩盤のこと
ダイヤモンドの採取方法には3種類がある

ダイヤモンドの採掘方法は川底の砂利から選り分ける方法、地中深くの鉱脈(パイプ鉱山)を掘り進む方法、一度に広範囲の砂れきを処理して回収する方法の3種類に分けられます。
それぞれの採取方法の特徴を以下で見ていきましょう。
川でダイヤを探すパンニング
「パンニング」は、川底など二次鉱床からダイヤモンドを探す採取方法の1つです。皿や桶を用いて砂利を水中で振るい、重い鉱物を選別する原始的な手法で、砂金探しで知られる方法ですがダイヤモンド採取にも応用されます。
現在でも西アフリカやブラジルでは人力によるパンニングが行われており、シエラレオネにはダイヤモンド採掘によってできた、無数の人工池が残ります。一度に処理できる土砂の量が少なく効率は低いですが、重機を使えない小規模採掘では、今も重要な手段です。運と根気が求められる採取方法といえるでしょう。
シエラレオネ:西アフリカに位置する共和制国家
地面に穴を開けて採掘するパイプ鉱山
「パイプ鉱山」とは、ダイヤモンドを含むキンバーライトの鉱脈のことで、地面に縦穴を掘ったり露天掘りで採掘したりする大規模な鉱山です。露天掘りは地表から渦巻き状に地面を削っていく採掘法で、世界最大級のロシアのミール鉱山では深さ525m、直径1250mもの巨大な採掘坑が形成されました。
このような大規模採掘には、ブルドーザーやダンプカーなど大型重機が不可欠です。ボツワナなどでも、パイプ鉱山によるダイヤモンド採掘が盛んに行われており、現在のダイヤモンド生産の主流となっています。
一気に広範囲の採掘ができる漂砂鉱床
漂砂鉱床(ひょうさこうしょう)とは、地表に噴出したダイヤモンドが風化・浸食によって河川と共に流出、流域の砂れき中に堆積し、河床や海岸沖積層にできた二次的なダイヤモンド鉱床です。インドやブラジル、アフリカ南部など世界各地に存在します。
漂砂鉱床では、広範囲に散らばった砂礫からダイヤモンドを効率良く回収するため、パワーショベルやブルドーザーなどの重機や、強力な真空吸引装置を用いた大規模採掘が行われています。一度に大量の土砂を処理でき効率は高いものの、掘削範囲が広大になりやすく、重機など大掛かりな設備が必要です。
ダイヤモンドが採取される主な国

ダイヤモンドが採れる国は世界でも限られており、上位5か国が世界の産出量の大半を占めている状況です。たとえば、ロシアは世界全体の約3割のダイヤモンドを産出しており、こうした国々が世界の供給を支えています。
ここでは主要産出国としてロシア、ボツワナ、カナダ、コンゴ民主共和国、オーストラリアの5か国について紹介します。
ロシア
ロシアは世界のダイヤモンド供給量のおよそ32%を占める最大の産出国です。シベリア一帯にはキンバーライトと呼ばれる火成岩の鉱脈が1,000か所以上確認されており、大粒で高品質な原石が多数採掘されています。
なかでも北西部のウダーチナヤ鉱山は国内産出量の約85%を担う一大産地として知られているほか、シベリアのミール鉱山やジュビリー鉱山も世界的に有名です。ロシアは10年以上にわたり産出量で首位を維持しており、その優位は当面揺らがないと予想されます。
ボツワナ
アフリカ南部にあるボツワナは、ダイヤモンド産出量で世界第2位を誇ります。総量は首位ロシアの約半分にとどまるものの、宝飾用として評価の高い高品質原石が多く採れるため、国際市場で強い存在感を示しています。
同国にはジュワネン鉱山・レトルハカン鉱山・オラパ鉱山など大規模な鉱区が複数あり、輸出額の約80%をダイヤモンドが占めるなど、まさに基幹産業として経済を支えている状況です。
カナダ
世界で3番目のダイヤモンド産出国であるカナダでは、エカティ鉱山が主力を担い、その採掘量だけで世界全体の約4%を占めています。
エカティから約30kmの場所にはダイアヴィク鉱山があり、両鉱山とも極寒地帯に位置しているため、冬季に凍結するアイスロードを使ってのみアクセスできる環境にあります。
そのほか、ガチョ・クエ鉱山やスナップ・レイク鉱山、ビクター鉱山も操業しており、北部カナダの資源開発を支える重要な存在と言えるでしょう。
コンゴ民主共和国
アフリカ中央部のコンゴ民主共和国(DRC)は、ダイヤモンドの産出量で世界4位を占めます。代表的な鉱区としてミバ鉱山やムブジ・マイ鉱山が知られており、豊富な地下資源で有名です。ただし、過去には、紛争当事者の資金源になる「紛争ダイヤモンド」が大きな問題となってきた経緯もありました。
現在はキンバリー・プロセスに加盟し、世界シェアのおよそ8%を公式ルートで輸出しています。このように豊富な鉱脈を背景に、同国は今なお国際市場を支える主要産出国の一つと言えるでしょう。
オーストラリア
オーストラリアでダイヤモンドが採掘されるのは、事実上、西オーストラリア州に限られており、同国は世界で5位前後の生産量を誇ってきました。なかでも採掘量の大半を占めたアーガイル鉱山は、世界のピンクダイヤモンド供給量の約90%を長年支えていましたが、埋蔵量の減少により2020年に操業を終えています。
アーガイル鉱山はピンクやブラウン系の原石が多い点でも特徴的でした。なお、2003年頃まではロシアに匹敵する産出量がありましたが、主要鉱山の閉鎖が続いた結果、近年のオーストラリアは生産量が大幅に縮小しています。
日本でもダイヤモンドは採掘できるの?

結論からいえば、日本国内でダイヤモンドを採掘することは、ほぼ不可能です。日本ではダイヤモンドが自然に生成される条件が整っておらず、地質学的にダイヤモンド鉱床が存在しないと考えられています。
ダイヤモンド形成には、古くからの安定した大地と適度なマントル温度(約1000℃)が必要ですが、日本列島は地質が新しく、マントル温度も高すぎるため、この条件に当てはまりません。九州地方など、一部では大陸との地質的近縁からダイヤの微小な破片が眠っている可能性も指摘されていますが、現時点で国内に有望なダイヤモンド鉱床は見つかっておらず、採掘は行われていません。
ダイヤモンドを加工する工程

採掘されたダイヤモンドの原石は、その後いくつもの加工工程を経て、ジュエリーへと生まれ変わります。ダイヤモンドの加工は非常に高度な技術を要する作業で、専門の職人が原石の状態を見極めて最適なカットを施します。
それでは、ダイヤモンドがどのように加工されて輝く宝石になるのか各工程を見ていきましょう。
原石がどのような状態かを確認する
まず、採掘されたダイヤモンド原石の状態を詳しく調べます。大きさや形状、色、透明度を確認し、どのようにカットすれば価値を最大限に引き出せるか計画を立てます。
特に原石内部の傷や不純物の位置を念入りに調べ、必要に応じてそれらを除去できるカット方法を検討することが大切です。場合によっては、原石を割って欠陥部分を切り離す計画も立てられます。近年ではコンピュータによる3次元スキャンや解析ソフトを用いて原石内部の構造を把握し、最適なカットプランを立案することも行われています。
原石を扱いやすいように分割する
計画が固まったら、原石を加工しやすい大きさに分割します。伝統的には、職人が原石のへき開を見極め、ノミとハンマーで正確な位置に力を加えて複数の塊に割っていました。
現在では、レーザー切断機を用いて原石を正確かつ安全に切断する方法が主流で、1990年代以降の技術進歩により、クリービング専門の職人はほとんど姿を消しました。この分割工程によって原石内部の傷や不要部分が切り離され、残った良質な部分を次の研磨工程に回すことができます。
へき開:結晶が原子間の結合が弱い部分に沿って、特定の面に平行に割れる性質
分割したダイヤモンドを成形する
分割されて扱いやすくなった原石は、デザインに合わせて成形されます。たとえば、最も一般的なラウンドブリリアントカットに仕上げる場合、原石を回転機にセットし、別のダイヤモンド片や研磨機を当てて摩擦させ、円形の輪郭に削り出します。
こうした荒削りの作業をブリング(ブロッキング)といい、テーブル面やクラウン・パビリオンの主要なファセットを大まかに形成する工程です。
成形工程によってダイヤモンドの基本的なプロポーションが整えられ、続く最終研磨で理想的なカットを施す下地が完成します。この成形作業では原石の形状を見極めながら、研磨面の配置を慎重に決めていきます。
クラウン:ダイヤモンドのガードル(石の側面)より上の部分のこと
パビリオン:ダイヤモンドのガードル(石の側面)より下の尖った部分全体のこと
ファセット:宝石をカットしてできた平らな面のこと
輝きを出すために研磨する
最後に、ダイヤモンドに研磨を施して、その輝きを最大限に引き出す工程が必要です。成形済みの原石を研磨機にセットし、ダイヤモンドの粉末を含む研磨盤で各ファセット(小面)を精密に磨いていきます。
ラウンドブリリアントカットの場合、合計58面のファセットを角度・対称性を正確に調整しながら研磨します。研磨が完了した時点で、原石は初めて宝石としてまばゆい輝きを放つダイヤモンドへと生まれ変わるのです。
ダイヤモンドの評価基準である4Cとは

ダイヤモンドの品質は「4C」という4つの基準で評価されます。4Cとは、Carat(カラット)、Color(カラー)、Clarity(クラリティ)、Cut(カット)の頭文字で、それぞれ重量、色、透明度(内包物の少なさ)、研磨の仕上がりという意味です。
これらの4つの項目の総合評価によってダイヤモンドの価値が決定されます。特に、カットは人間の技術が唯一反映される要素で、輝きの美しさに大きく影響する重要な基準です。この評価基準は、米国宝石学会によって提唱され、世界共通のダイヤモンド品質評価法として定着しています。
ダイヤモンドを高く売るためのポイント

ダイヤモンドの買取価格は、品質だけでなく保管状態や付属品の有無によっても左右されます。売却前の工夫で査定額が上がることもありますので、ポイントを押さえておきましょう。
たとえば、ダイヤの汚れを落としてから査定に出すことや、ブランド品ならブランド価値をアピールすることなどが挙げられます。ここでは、ダイヤモンドを高価で買い取ってもらうために知っておきたい、3つのポイントをご紹介します。
適切なクリーニングしてから査定を依頼する
ダイヤモンドを売る前には、必ずクリーニングをしておきましょう。皮脂やホコリで表面が曇っていると輝きが損なわれ、見た目の透明度(クラリティ)が実際より低く評価されることもあるので注意が必要です。
中性洗剤を薄めたぬるま湯にジュエリーを数十分浸け、柔らかいブラシで優しく汚れを落とすと効果的です。しっかり汚れを落としてから査定に出せば、ダイヤモンド本来の美しい輝きが伝わり、高評価につながりやすくなります。
ブランドジュエリーとして売却する
所有するダイヤモンドが、有名ブランドのジュエリーである場合は、ブランド品として売却するのがおすすめです。ダイヤモンドを裸石として売るよりも、ブランド価値がプラスされて高額査定につながりやすいからです。
特に、カルティエやティファニーなどのハイブランド製品は、中古市場でも需要が高く、デザインやブランドの付加価値も評価に含まれます。購入時のケースや保証書などの付属品が残っていれば、忘れずに一緒に提出しましょう。付属品がそろっていることで良い印象が与えられ、より有利な査定につながる可能性があります。
裸石:ジュエリーの枠にセットされていない、研磨・カット済みの宝石のこと
付属品があれば一緒に提出する
ダイヤモンドの鑑定書や鑑別書、購入時のケース・箱などの付属品が手元にある場合は、査定の際に必ず一緒に提出しましょう。鑑定書にはダイヤモンドのカラーやクラリティなど4Cの評価が明記されており、品質が証明されて買取業者も適正な査定額を出しやすくなります。
特に、高額なダイヤでは鑑定書の有無で、買取価格に差が出る場合も多いです。箱や保証書などの付属品もそろっているほど、「購入時と同じ状態で大切に保管されていた」という印象を与えられるため、査定担当者の心証が良くなり買取価格アップにつながる可能性があります。
鑑定書:ダイヤモンドの品質を評価するもので、4C(カラー、クラリティ、カラット、カット)などの詳細な情報が記載されたもの
鑑別書:ダイヤモンド以外のすべての宝石が対象で、宝石が天然か人工か、どのような処理が施されているかなど、宝石の種類を証明するもの
ダイヤモンドの採取方法に関するよくある質問

最後に、ダイヤモンドの採取方法に関する、よくある疑問にお答えします。個人でダイヤモンドを採取できるか、天然ダイヤモンドは河原で見つかるのかなど、多くの方が抱きがちな疑問をQ&A形式で10個ピックアップしました。
素朴な疑問から専門的なポイントまで、Q&A方式で解説します。
Q. 個人でも、ダイヤモンドを採取できますか?
A.一般の個人がダイヤモンドを採取することは、基本的に非常に困難です。商業的なダイヤ鉱山で採掘するには、政府や企業の許可が必要で、河原などで偶然原石を見つけるのもまれです。
Q. 露天採掘と地下採掘の違いはなんですか?
A.露天採掘は、地表から巨大な穴を掘って鉱石を採取する方法で、地下採掘は、坑道(トンネル)を通って地中深くの鉱脈から採掘する方法です。
ダイヤモンド鉱山では、鉱脈が地表付近にある場合は露天掘りが採用されることが多く、重機を用いて効率的に大規模採掘ができます。鉱脈が深い場合や露天掘りが難しくなった後に、地下採掘に移行します。まず露天掘りで開発し、その後地下採掘に移行するケースも多いです。
Q. 河川や海辺で見つかる「天然ダイヤ」は、本当にありますか?
A.ダイヤモンドが、河川の砂利や海辺の砂から見つかることはあります。実際、インドやブラジル、アフリカ南部などでは、川底や海岸の砂礫にダイヤが堆積した二次鉱床(漂砂鉱床)が確認されています。
ただし、上流にダイヤの一次鉱床が存在し、長年の風化・浸食によって川や海に流れ出した場合に限られるので、ほとんど見られることはありません。
Q. 採取後に、ダイヤモンドだけを見分ける方法はありますか?
A.採取後の砂や砕いた鉱石の中からダイヤモンドだけを選別するには、特有の物理的性質を利用します。鉱山ではX線選別装置が用いられ、ダイヤモンドはX線を当てると蛍光を発する性質を利用して自動仕分けする方法があります。
また、ダイヤモンドは油脂になじみやすく水をはじくため、油を塗った板上に鉱石を洗い流し、ダイヤだけを油に付着させて回収する手法も有効です。小規模では、人の目で原石をルーペ観察し、硬度テストや結晶の形状からダイヤを判別する地道な方法も行われます。
Q. 採掘に必要な主な機械・設備はなんですか?
A.ダイヤモンド採掘には、規模に応じた様々な重機・設備が使われます。露天掘りの大規模鉱山では、土砂を掘り起こす大型ショベル(パワーショベル)、岩石を積載して運ぶ巨大ダンプカー、地盤を砕くための削岩機や発破用の掘削装置などが主に用いられます。
採掘された鉱石を粉砕する破砕機や、ダイヤを選別するコンベアや選別機器も必要です。地下鉱山では坑内へのエレベーターや通気設備、トロッコ型の運搬車両などが整備されます。小規模な採掘現場では、高圧ウォーターポンプや発電機、シャベルやふるいなどの工具が使われます。
Q. 環境への影響はどのくらいありますか?
A.ダイヤモンド採掘は、環境に大きな影響を及ぼす可能性があります。露天掘りでは広範囲の森林伐採や地形の改変が必要となり、生態系や水質への負荷が懸念されるポイントです。採掘企業はISO14001などの環境管理システムを導入し、環境影響を低減する取り組みを行っています。
また、採掘跡地を埋め戻して植林するなど、環境復元も対策として実施されます。一方、非合法な零細採掘では環境配慮がほとんどなされず、河川を濁らせ土地を荒廃させたまま放置されるケースも増えているのが現状です。そのため、各国政府や国際機関が採掘規制や環境保護策を進め、持続可能な採掘の実現に努めています。
ISO14001:環境保護と環境パフォーマンス向上のための「環境マネジメントシステム(EMS)」に関する国際規格のこと
Q. ラボグロウンと天然の違い・見分け方は?
A.ラボグロウンダイヤモンド(人工合成ダイヤ)と天然ダイヤは、見た目や物理的性質はほぼ同一です。どちらも炭素から成る硬度10のダイヤモンドで、肉眼で区別するのは専門家でも困難です。
違いは生成過程にあり、合成ダイヤは機械を使用して短期で作られるため、内部の成長痕や不純物の含まれ方に特徴が出ます。たとえば、天然物には微量の窒素が含まれることがありますが、合成物は窒素含有が極めて少なく、UV下で独特の蛍光を示す場合が多いです。こうした細かな違いは一般には判別困難なため、専門鑑定機関での検査によって双方を見分けます。
Q. 日本国内で、採掘は行われていますか?
A.いいえ、日本国内で商業的なダイヤモンド採掘は現在行われていません。日本には経済的に有望なダイヤモンド鉱床が存在しないと考えられており、これまで国内で採掘された例もありません。
日本の地質は、ダイヤモンドが生成される条件(古い安定した地盤など)を欠いているため、今後もしばらく国内でダイヤモンドが産出する可能性は極めて低いでしょう。
Q. 不要なダイヤモンドの賢い活用法は?
A.使わなくなったダイヤモンドは、信頼できる宝石専門の買取店に査定を依頼して売却するのが賢明です。専門店であればダイヤモンドの4C(カラット・カラー・クラリティ・カット)やブランド価値を正当に評価した上での査定が可能です
売却時には鑑定書や購入時の箱などがあれば一緒に提出し、可能なら複数の業者で査定額を比較すると高く売れる可能性が高まります。また、思い出のあるダイヤの場合、ジュエリーリフォーム(別のデザインへの作り替え)して、手元で活用する方法もあります。不要なまま保管しておくより、専門家に査定を依頼して現金化するか、新たな形で活用するのが賢い選択といえるでしょう。
まとめ
ダイヤモンドの生成から採取方法、主な産出国、加工工程、高く売るポイントに至るまで解説しました。ダイヤモンドは地球深部で生まれ、長い年月を経て火山活動などによって地表にもたらされます。日本では採掘されませんが、世界ではロシアやボツワナなど限られた国で産出されています。
不要になったダイヤモンドも、適切にお手入れし付属品をそろえた上で信頼できる専門店に査定を依頼すれば、納得のいく価格で手放すことができるでしょう。
「おたからや」での「ダイヤモンド」の参考買取価格
ここでは、「おたからや」での「ダイヤモンド」の参考買取価格の一部を紹介します。
| 画像 | モデル名 | 参考買取価格 |
|---|---|---|
![]() |
K18 ダイヤモンド ネックレス 50.554 ct | 3,448,000円 |
![]() |
Pt・Pm900 ダイヤモンド ネックレス 2.016 ct | 2,101,000円 |
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K18 ダイヤモンド リング 2.636 ct | 1,490,000円 |
![]() |
K18 ダイヤモンド ピアス | 819,000円 |
![]() |
Pt・Pm900 ダイヤモンド ブレスレット/バングル 7.35ct | 689,000円 |
※状態や付属品の有無、時期によって買取価格が異なりますので詳細はお問い合わせください。
ダイヤモンドの査定では、4Cの総合バランスが最重要となり、特に大粒石ほどカットの出来栄えや蛍光性の有無が価格差に直結します。鑑定書などの付属品がそろっていると真贋確認を素早く行うことができ、評価が安定しやすいです。
売却を検討される際は、超音波洗浄を避けつつ柔らかい布で指紋や曇りを軽く拭き取り、傷や欠けの有無を確認してください。相場は国際情勢や為替で変動するので、時期を見極めた上で信頼できる専門店に相談いただくと、ダイヤモンド本来の価値を的確に反映した査定が期待できます。
- おたからや査定員のコメント
ダイヤモンドは地球深部で生まれ、噴火や隆起の影響で地表へ届く希少な鉱物です。ロシアやボツワナ産が流通の主軸で、原石はレーザー切断と多面研磨で光度を最大化しています。評価は4Cと鑑別書が決め手となり、高精度なカットほど価格が伸びます。
売却前はダイヤモンドの超音波洗浄と付属品の確認を行うようにするのがおすすめです。また、保管は乾燥剤入りケースに入れた上で他の宝石への接触を避けるようにしてください。

ダイヤモンドの買取なら「おたからや」
ダイヤモンドを売却する際は、相場を正確に把握できる査定店を選ぶことが重要です。「おたからや」は世界51 カ国との取引実績と全国約1,600店舗のネットワークを活かし、変動する国際相場をリアルタイムで反映した高価買取を実現しています。
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買取方法は店頭・出張の2つがあり、いずれの方法も手数料やキャンセル料は無料です。外出が難しい方や遠方にお住まいの方でも気軽にご利用になれますので、大切なダイヤモンドを手放す際には、確かな実績と誠実な対応を誇る「おたからや」へぜひご相談ください。
おたからやの宝石買取
査定員の紹介
岩松 査定員
-
趣味
旅行、読書
-
好きな言葉
日々是好日
-
好きなブランド
ダイヤモンド・宝石
-
過去の買取品例
10カラットダイヤモンド
-
資格
GIA G.G.取得
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