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ロレックスの中でも屈指の人気と資産価値を誇るモデルが「コスモグラフ デイトナ」です。その中古相場は常に注目を集め、長い歴史の中で値崩れしにくい堅調さと、ときに常識外れの高騰を見せてきました。
今回は、デイトナの価格推移を歴代モデルごとの相場変動や各年代ごとの動向とともに振り返り、その高騰・下落の背景やポイントを解説します。なお、最新の買取相場など具体的な数値ではなく、あくまで過去から現在までの価格推移の傾向に焦点を当てている点にご留意ください。
Contents
年代別に見るデイトナ価格推移の歴史と背景

初登場した1960年代から現在に至るまで、デイトナの相場は時代ごとに異なる動きを見せてきました。
ここでは年代別に、その価格推移の主な特徴と背景を振り返ってみましょう。
1960〜1970年代:誕生当初の評価と低迷期
デイトナが初めて登場したのは1960年代半ばのことです。
当時の定価はわずか200米ドル程度でしたが、市場での評価は低く、他社製クロノグラフに押されて販売は伸び悩みました。
1970年代にはクオーツショックによる機械式時計不遇の時代も重なり、デイトナは生産数が少ないにもかかわらず中古市場での価格は長らく低調なままでした。
皮肉にも、現在では初期の手巻きデイトナはコレクター垂涎の的となり、入手には数万ドル以上を要するほどですが、当時はその価値に気付く人はほとんどいなかったのです。
1980〜1990年代:アンティーク人気の芽生えと初の高騰期
1980年代に入ると、海外でアンティークロレックスの評価が高まり始めました。
中でも“ポール・ニューマン”と呼ばれる希少ダイヤルを持つ手巻きデイトナが注目され、これらヴィンテージモデルの取引価格が上昇していきます。
さらに1988年にはロレックス初の自動巻きデイトナ(Ref.16520)が発売され、空前の人気を博しました。
正規店では長年入手困難で、中古市場では定価の数倍ものプレミア価格で取引されるなど、デイトナの相場は1980〜90年代を通じて大きく上昇しました。
2000年代:相場の安定期と再評価の進展
2000年代に入っても、デイトナの人気と相場は引き続き高水準を維持しました。
2000年には自社製ムーブメントを搭載した新型(Ref.116520)が登場し、需要は安定しています。
中古市場でも高値安定が続きます。しかし、2008年前後のリーマンショックによる不況期には時計市場全体が落ち込み、デイトナ相場も一時的に下落しました。
それでもデイトナは比較的早く回復し、再び市場を牽引する存在となります。
2000年代後半になると、先代モデルの希少仕様などが再評価される動きも見られ、ヴィンテージ人気も高まっていきました。
2010年代:品薄とグローバル需要による高騰
2010年代、世界的な需要拡大でロレックスのスポーツモデルが全般的に品薄となり、デイトナは特に入手困難なモデルとして中古相場はかつてない高騰を見せました。
2015年前後には訪日外国人による爆買い(インバウンド需要)の影響や国内正規店への供給数減少(噂)も相まって、デイトナの価格上昇にさらに拍車がかかります。
こうした背景から2016年発表の現行デイトナ(Ref.116500LN)も発売直後から高額なプレミアム価格で取引され、2010年代後半にはデイトナの中古相場が過去最高水準に達しました。
2020年代:空前のバブルと調整局面、そして現在
2020年代に入ると、デイトナの相場はさらに過熱し、空前の高騰を記録しました。
2020年のコロナ禍では市場停滞が懸念されましたが、工場稼働停止による供給減少もあり価格は大きく崩れませんでした。
その後、2021年から2022年前半にかけて中古相場が急騰し、短期間で価格が倍近くに跳ね上がります。デイトナ相場はかつてないピークに達しました。
しかし、2022年後半からは市場全体が調整局面に入り、デイトナも若干の下落を経て相場は安定します。2024年現在でも高値圏で推移しており、大幅な下落は見られていません。
- おたからや査定員のコメント
手巻き期の“過小評価”から現行LNの空前バブルまで、デイトナは常に「供給不足×国際マネー」の鏡です。
次の波を読む鍵は製造終了アナウンス・為替/金利動向・ヴィンテージ再評価の潮目です。
売買の際は特にダイヤルと付属品を精査し、過熱相場でも冷静な判断をするようにしましょう。

モデル別に見るロレックス デイトナの価格推移
歴代デイトナをモデル(リファレンス)ごとに区分すると、それぞれの市場相場の特徴が見えてきます。
ここでは代表的なモデル別に、その価格推移の傾向を解説します。
アンティーク手巻きデイトナ(1960年代〜1980年代前半)

1960〜80年代に製造された手巻きデイトナ(Ref.6238/6239/6263など)は、当時の評価こそ低かったものの、後にヴィンテージブームによって大幅に価値を上げました。
中でもポール・ニューマンダイヤルの個体はオークションで億円単位の価格が付くこともあり、現存数が少ない一般仕様のモデルですら数百万円は下らない相場です。
実際、代表的なRef.6263は中古市場で「500万円を切ることはない」とまで言われており、状態の良い個体は年々希少となっています。
ゼニス搭載デイトナ(Ref.16520系:1988〜2000年)

1988年に登場したRef.16520(いわゆる“ゼニス”デイトナ)は、発売当初から中古価格が定価を大きく上回る人気となりました。
その後も製造終了までプレミアム価格を維持し、生産終了後は希少価値の高まりとともに相場がさらに上昇しています。
現在では約400万円〜の相場となっています。
なお、当時はステンレス製16520に人気が集中し、金無垢モデル(Ref.16528)やコンビモデル(Ref.16523)は相対的に不人気でしたが、近年では生産数の少なさからそれらも再評価されつつあります。
自社ムーブメント デイトナ(Ref.116520系:2000〜2016年)

2000年に登場したRef.116520は、ロレックス初の自社製ムーブメント搭載デイトナです。
常にプレミア価格を維持し、2008年の金融危機で一時下落しても素早く回復したほどで、2016年の生産終了後はさらに上昇しました。
現在では約350万円〜で販売されています。
なお文字盤カラーは従来ブラックの方が人気で相場も僅かに高めでしたが、近年では白文字盤人気が高まり逆転現象も起きています。
コスモグラフデイトナ(Ref.116500LN:2016年〜)

2016年に発売されたRef.116500LN(セラミックベゼル仕様)は、デイトナ史上類を見ない価格高騰を記録した現行モデルです。
発売当初の実勢価格(約170万円弱)から年々値を上げ、2021〜2022年には一時500万円を超えるほどのプレミア価格となりました。
2023年のモデルチェンジ直前ピークからは若干落ち着いたものの、それでも現在400万円〜で推移しており、新品定価の2〜3倍という高値を維持しています。
特に白文字盤モデルの人気が高く、現在でも黒文字盤より高い相場で取引されています。
デイトナの価格推移がもたらす影響とは

最後に、デイトナの価格推移を理解する上で押さえておきたいポイントや注意点をご紹介します。
需要と供給の関係や希少性、モデルごとの違いなど、相場変動の背景となる要因を確認しましょう。
需要と供給のバランスがもたらす価格変動
デイトナの相場には、需要と供給のバランスが直接影響します。限定的な生産本数に対し世界的な需要が非常に高いため、慢性的な品薄状態がプレミア価格の背景となっています。
実際、日本国内での供給不足が並行輸入市場での価格高騰を招く負のループも指摘されており、供給が需要に追いつかない限り相場が下支えされやすい状況です。
モデルチェンジ・希少性が生む価値の違い
モデルチェンジ(生産終了)や限定性も、デイトナ価格に大きな影響を与えます。
生産終了となったモデルは新品在庫が増えないため希少価値が増し、中古価格が上昇しやすくなります。
また、文字盤や仕様のレアなバリエーション(いわゆるレア個体)はコレクター需要が強く、通常モデルを凌駕する価格で取引されます。
限定モデルや記念モデルが発売されれば、その希少性ゆえにプレミアが付きやすい点にも注意が必要です。
素材・仕様による相場の違い
デイトナは素材や仕様の違いによって相場が異なります。
一般的にステンレススティール製モデルが最も需要が高く、他の素材より高値で推移する傾向があります。
一方、金無垢(ゴールド)モデルやステンレスと金のコンビモデルは、新品定価は高額でも中古相場では長らく割安でした。
しかし近年の相場高騰でそれらも相対的に値を上げています。
また、文字盤カラーによる差も存在し、従来は黒文字盤の方が人気でしたが現行モデルでは白文字盤(パンダ)の方が高値になる逆転現象も起きています。
市場環境(経済・為替)による変動要因
デイトナの相場は外部環境の影響も受けます。世界的な経済状況が悪化すれば一時的に需要が冷え込み相場が下落することがあります。
逆に金融緩和や投資ブームが起これば、時計が資産として注目され相場が過熱しやすくなります。
また、為替変動によるロレックス公式価格の改定も中古価格に波及します。
こうした外部要因により短期的な上下はあり得るため、長期的な視点と冷静さも必要です。
まとめ
ロレックス デイトナの価格推移を振り返ってみると、その人気と価値が時代を超えて揺るぎないものであることが分かります。
新品定価を上回るプレミアム価格で取引され続け、長期的に見ればほぼ右肩上がりで推移してきました。
短期的な調整局面やモデル間の差はあるものの、デイトナは資産価値が非常に高い腕時計として今後も高い注目を集め続けるでしょう。
ただし相場の動向に絶対はなく、一時的な下落や調整も起こり得るため、今後も市場の動きを注視していくことが重要です。
「おたからや」での「デイトナ」の参考買取価格
「おたからや」での「デイトナ」の参考買取価格をご紹介します。
| モデル名 | 参考買取価格帯(目安) |
|---|---|
| ロレックス デイトナ PT アイスブルー 116506A | 15,955,000円 |
| ロレックス デイトナ 126508 | 7,232,000円 |
| ロレックス デイトナ SS ホワイト 116500LN | 5,549,000円 |
※状態や付属品の有無、時期によって買取価格が異なりますので詳細はお問い合わせください。
ロレックス デイトナは、レーシングシーンの栄光と結び付いた伝説的クロノグラフであり、生産本数の少なさと高い実用性能から中古市場でも常にプレミアム価格で取引されています。
プラチナ製アイスブルーダイヤルや金無垢モデルは希少価値が際立ち、製造年や付属品の完備状況によってはさらなる高額査定が期待できます。
「おたからや」では、リファレンス番号・製造年・ダイヤル仕様・ブレスレットの状態などを専門鑑定士が細部までチェックし、世界 44 ヵ国との取引データを活かしたグローバル相場で適正かつ高水準の査定額を算出いたします。
デイトナの売却をご検討の際は、まずは無料査定だけでもお気軽にご相談ください。
- おたからや査定員のコメント
デイトナは「唯一のクロノグラフ」という希少性に加え、年々定価自体が上がるため中古でも値崩れしにくい稀有なモデルです。
とくに116500LN以降は付属品完備・研磨歴なしの個体に国内外のバイヤーが殺到し、数カ月単位で相場が動きます。
売却を検討される際は、最新の海外落札データを反映できる専門店で複数査定を取り、保証書と余りコマを必ず添付するようにしましょう。
「おたからや」であれば、専門の鑑定員がその場でお持ち込みいただいたモデルの価値を確認して、すぐに金額を提示させていただきます。
ぜひお気軽に無料査定へお持ち込みください。

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・ロレックスとオメガの違いを比較!時計を買うならどっちがおすすめ?
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