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ブランド時計の電池交換はどこでできる?電池の寿命や依頼前の注意点も解説

腕時計には「機械式」と「クォーツ式」の2種類があり、クォーツ式は電池で動くため、電池交換が必要になります。クォーツ式時計を売却する際は、電池交換をしておくと時計の価値が上がる可能性があるため覚えておくとよいでしょう。

本記事では、腕時計の電池交換について、その重要性や電池交換ができる場所、ブランドごとの電池交換サービスについて解説しています。腕時計の電池交換でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

ブランド時計で電池交換が必要になるのは「クォーツ式時計」

ブランド時計は、動力源によって「機械式時計」と「クォーツ式時計」に分けることができます。そのうち、電池交換が必要になるのはクォーツ式時計です。

機械式時計は、巻き上げたゼンマイの力を利用して駆動する時計です。ゼンマイの巻き方には、手動で巻く「手巻き」と、日常の腕の動きに合わせて内蔵されたローターが回転し、自動で巻き上げる「自動巻き」の2種類があります。

一方、クォーツ式時計は内部のクォーツ(水晶)が振動する力で駆動しているため、電力が必要です。装着せず放置していても時計が止まることはありませんが、電池を消耗すれば交換の手間がかかります。

なお、世界初のクォーツ式腕時計は、1969年にセイコーが発表した「クォーツアストロン」です。

クォーツ式時計で使われる電池の種類

クォーツ式時計には、おもにボタン電池が使用されます。

ボタン電池自体は、家電量販店やコンビニ、スーパーなどでも購入できますが、高級時計や防水時計の場合、特殊な電池を使用しているケースもあります。そのため、電池交換が必要な場合、説明書などで電池の種類をしっかり確認しましょう。

腕時計に使用されるボタン電池の種類は、以下の3つが挙げられます。

  • SR
  • LR
  • CR

SRは酸化銀電池のことで、電気容量が大きく、電圧が安定しているため精密機器に向いており、価格は比較的高めです。

LRはアルカリボタン電池のことで、SRの廉価版です。さまざまな機器に使用されていますが、SRほど電圧は安定していません。

CRはコイン型リチウム電子のことで、SR・LRよりも電圧が大きく、デジタル時計によく使われています。

クォーツ式時計と電池の寿命

クォーツ式時計の寿命は、一般的に10年程度といわれています。10年経つと時計内部の部品が劣化し、故障することが増えてくるためです。

一般的な腕時計の電池の寿命は数年程度です。前回交換してから2~3年経っている場合は、時計の針の動きを確認してみてください。変な動きをしていたり、時間がずれることが多かったりする場合は、故障ではなく電池交換の時期の可能性があります。一度電池を交換して様子をみるとよいでしょう。

なお、クォーツ式腕時計の寿命を延ばす方法としては、テレビやパソコンなどの磁気を発する機器の近くに置かない、高温多湿を避ける、定期的なメンテナンスを欠かさないなどが挙げられます。

クォーツ式のブランド時計をお持ちの方は、一度保管方法や保管場所もチェックするとよいでしょう。

ブランド時計の電池交換はなぜ重要?

クォーツ式時計は、電池の容量が少なくなると徐々に針の進みが遅くなり、やがて止まってしまいます。そのまま電池交換せずに放置すると、電池の液漏れにより時計内部にサビが発生する可能性もあるので注意が必要です。

サビてしまった時計は電池交換の際に部品交換が必要になり、修理費用が高くなるおそれがあります。また、修理対応不可の可能性もあるでしょう。

以上から、高額なブランド時計は、電池が切れたら早めに電池交換をすることが大切です。

ただし、依頼先によっては、電池交換の際に時計が傷付いたり、純正品以外の部品を使われたりするケースがあります。こうしたトラブルを防ぐためにも、電池交換の依頼先選びは慎重に行なう必要があります

ブランド時計の電池交換はどこでできる?

ブランド時計の電池交換は、依頼先によって料金や納期、技術力などが異なります。ここからは、おもな依頼先を簡単に解説します。

時計メーカー

各時計メーカーでは、自社ブランドの腕時計に対して、アフターサービスとして電池交換や修理などのサービスを提供しています。メーカーの技術力と知識に基づいて、適切に対応してもらえるのがメリットです。

メーカーによっては、電池交換の依頼時に修理の必要があるか時計全体をチェックし、希望があればそのまま修理することも可能です。さらに、腕時計にとって重要なケアであるオーバーホールも依頼できます。

ほかの依頼先に比べると費用が高くなりやすく、納期も長くなる傾向がありますが、安心してお任せできるでしょう。

時計修理専門店

時計の修理を専門に行なう、時計修理専門店も選択の一つです。また、最寄りの時計販売店でも修理や電池交換に対応していることが多く、海外のハイブランドの腕時計についても対応してもらえる場合があります。

意外なところでは、町の眼鏡店や宝石店でも腕時計の電池交換に対応している可能性があります。まずは問い合わせてみるとよいでしょう。

時計修理専門店や時計販売店での電池交換は、比較的リーズナブルな価格で依頼できるのが大きなメリットです。

ただし、店舗によって在籍している技師の技術力には差があり、得意なブランドや修理実績も異なります。公式ホームページがある店舗では、修理実績や対応可能ブランドなどが記載されていることがあるので、事前にチェックするのがおすすめです。

家電量販店

全国展開している大型の家電量販店では、時計売り場にて腕時計の電池交換に対応しています。具体的には、「ビックカメラ」や「ヨドバシカメラ」などが挙げられます。

家電量販店での電池交換のメリットは、スピーディーかつ比較的安価である点です。

ただし、店舗によってはブランド時計の電池交換を不可としている場合もあるため、事前に確認が必要です。また、技術力も必ずしも高いとはいえず、電池交換によるトラブルが起こる可能性も否定できません。

デパート

デパートの時計売り場に併設された修理コーナーでは、電池の交換が可能です。なかには、時計修理に関する国家資格である「時計修理技能士」が常駐しているところもあります。

ただし、電池交換の際に修理が必要になった場合、デパートや店舗によっては外注となることもあるので注意が必要です。

ホームセンター・大型スーパー

腕時計の電池交換の受付窓口があるホームセンターや大型スーパーも、身近な選択肢の一つといえます。ただし、対応できるブランドやモデルが限られることもあるため、事前に確認しておくのがおすすめです。

日常の買い物のついでに依頼できるため便利ですが、対応する技師によって技術力に差がある点はデメリットとして挙げられます。

【ブランド別】腕時計の電池交換対応

続いては、腕時計の電池交換の対応についてブランド別に紹介していきます。

【1.オメガ

オメガのカスタマーサービスは、電池交換のみのサービスは提供していません。基本的には、ムーブメントの分解・洗浄・組み立て、パッキンの交換、防水検査などを行なうコンプリートメンテナンスが推奨されています。

【2.パテックフィリップ

日本のパテックフィリップ正規メンテナンス受付窓口では、電池交換を含むクォーツ式の腕時計のメンテナンスを受け付けています。

納期は10日から2週間程度です。ただし、店舗ではなくサービスセンターでの作業となった場合は、価格と納期が変わってきます。

【3.カルティエ

カルティエブティックやカルティエ正規特約店でのアフターサービス、あるいはカルティエのカスタマーサービスセンターで電池交換ができます。

また、カルティエは購入から2年間の保証が付くため、2年以内であれば電池交換は無料になります。

【4.ハミルトン

ハミルトンの正規販売店、または指定のサービスセンターにて、必要なツールや検査機器を用いて電池交換を行ないます。

なお、購入時の電池は動作確認用のため、寿命が短くなっている可能性があります。

【5.タグ・ホイヤー

タグ・ホイヤーの認証を受けた工房、または店舗で電池交換を行なうことが推奨されています。専用サイトから申し込むことで指定場所に梱包キットが届く、ピックアップサービスも提供しています。近隣に工房や店舗がない場合におすすめです。

【6.ブルガリ

電池交換のみのサービスは、ブルガリ銀座タワー4Fのアフターセールスサービスにて、エクスプレスサービス(クイックバッテリー交換)として対応しています。価格は5,500円(税込)です。

また、2年ごとの頻度が推奨されるメンテナンス(ベーシックサービス)には、電池交換が含まれます。

【7.ブライトリング

2年ごとのメンテナンスサービスを推奨しており、そのなかに電池交換が含まれています。価格は2~4万円程度で、会員であれば半額以下で利用できるためお得です。

全国のブライトリング正規販売店や、スタジオ・ブライトリング東京/大阪に持ち込むほか、便利なピックアップサービスにも対応しています。

【8.セイコー

時計販売店での電池交換を推奨しているほか、セイコーオンライン修理受付でも電池交換を依頼できます。申し込むと配送キットが指定場所に届き、セイコーのサービスステーションで電池交換を行ないます。

【9.グランドセイコー

電池交換の依頼の際は、ただ電池を交換するだけではなく、時計全体をしっかりチェックします。

専用フォームから申し込むと送付キットが届きます。納期は1~2週間程度です。

【10.シチズン

原則として、時計店やシチズンでの電池交換を推奨しています。シチズンに依頼する場合は、会員制サービスの「MY CITIZEN シチズンオーナーズクラブ」から申し込むか、時計修理申込書を記入して時計と一緒に郵送する方法があります。

【11.カシオ

Web修理受付サービスから申し込んでカシオに送付する方法と、直接持ち込む方法があります。

また、店舗によっては60分程度で電池交換が可能なクイック電池交換サービスや、13時までの受け付けで当日18時までに完了する当日電池交換サービスを実施しています。

【12.IWC

IWCの電池交換では、時計技師が時計全体をチェックし、電池交換とともにガスケット(防水性を高めるためのゴムパッキン)の交換も行ないます。

電池交換の依頼は、IWCブティックか正規取扱店に時計を持ち込むか、オンラインサービスリクエストにて可能です。

【13.ロレックス

ロレックスは機械式時計がメインですが、過去にはクォーツ式時計の販売もしていました。電池交換のみのアフターサービスはありませんが、全国の正規販売代理店または日本ロレックスにメンテナンスを依頼することで電池交換は可能です。

【14.ルイ・ヴィトン

全国のルイ・ヴィトンストアに持ち込むか、修理申込書を記入して郵送することでリペアを受けることができます。

郵送する場合、購入時の付属ボックスがない方に限り、希望をすれば時計用の梱包キットを送ってもらうことも可能です

【15.エルメス

公式サイトなどに電池交換に関する記載はありませんが、クォーツ式の腕時計について、5年に1度のメンテナンスを推奨しています。

なお、エルメスは正規店で購入すると、2年間の国際保証が付きます。しかし、第三者から譲渡された時計は適用外になるため、注意が必要です。

【16.シャネル

シャネルでは電池交換を依頼すると、ムーブメントの作動検査や部品の超音波洗浄、防水パッキンやネジの交換、防水機能検査、48時間の作動点検などの丁寧なケアを行なっています。知識と経験が豊富な時計技術者が作業を担当するため、安心して時計を預けることができます。

【17.ティファニー

ティファニーでは2年に1回の電池交換を推奨しており、ティファニーブティックのクライアントサービスエキスパートで依頼を受け付けています。依頼する際には、保証書が必要になるので注意してください。

【18.モンブラン】

モンブランでは定期的な電池交換を推奨しており、同時にガスケットやネジの交換も行なっています(ネジは必要な場合のみ)。また、電池交換と併せてメンテナンスサービスを利用することも推奨しています。

ブランド時計の電池交換は自分でもできる?

ブランド時計の電池交換は、知識と工具があれば自分で行なうことも可能です。メーカーに依頼するより安価であることと、自分の都合に合わせて手早く終わらせられることがメリットとして挙げられるでしょう。

ただし、基本的にセルフでの電池交換はおすすめできません。電池交換をするには腕時計を分解する必要があり、自分で分解した場合は、たとえメーカーの保証期間内であっても保証の対象から外れてしまいます。万が一、大切な時計に何かあったときに保証を受けられなくなる可能性があります。

また、腕時計の電池交換は、専用の工具を用いた繊細な作業です。そのため、セルフで行なうとケースを傷付けて時計本体の価値を下げてしまったり、部品を失くして修復できなくなったりするおそれもあります。

以上から、セルフでの電池交換はメリットよりデメリットの方が多いといえるでしょう。

ブランド時計の電池交換を依頼する前の注意点

ここからは、ブランド時計の電池交換を依頼する際に知っておきたい注意点を解説します。

保証書の有無を確認しておく

メーカーに電池交換を依頼する場合、基本的には保証書が必要です。保証期間内であれば、費用が免除、または抑えられる可能性があるため、保証書は時計と一緒に大切に保管しておきましょう。

ただし、前述のとおり、自分で分解した場合は保証が適用されないので注意が必要です。

「正規品」と「並行輸入品」のどちらか確認しておく

電池交換をする時計が、正規店で購入した「正規品」なのか、それとも並行輸入店で購入した「並行輸入品」かもチェックしておきましょう。

正規店とは、各ブランドの本社と代理店契約、もしくは販売店契約を結んだショップを指します。一方、並行輸入店とは、海外の直営店や正規代理店などからバイヤーが買い付けた時計を販売しているショップのことです。

並行輸入品が違法や偽物というわけではありません。しかし、場合によっては、メーカーが電池交換を受け付けてくれなかったり、メンテナンス費用の割引が適用されなかったりすることがあります。

時計修理技能士の在籍を確認しておく

時計修理の専門店や大型の家電量販店に依頼する場合、その店舗に時計修理技能士が在籍しているかどうかで、信頼度をチェックできます。

時計修理技能士は、時計の修理に関する専門的な知識と技術を有した国家資格保有者です。電池以外だけでなく、時計の故障や不具合にも対応できるため安心です。

電池交換を依頼する際は、時計修理技能士が在籍している店舗を選ぶことをおすすめします。

事前に「預かり証」を発行してもらう

「電池交換したお店で腕時計を傷付けられた」などのトラブルが心配な方は、事前に「預かり証」を発行しておくことをおすすめします。

預かり証があれば、そのお店で修理したことが証明されるため、「預かっていなかった」「修理を行なっていなかった」などの言い訳は通用しません。店舗側に責任がある場合は、預かり証を提示することで、修繕費の賠償を受けることができます。

また、修理が完了し、帰宅してからトラブルに気付くこともあります。電池交換が終わったからといってすぐに預かり証を捨てず、腕時計が正常に動くと確認できるまで大切に保管しておきましょう。

電池交換にかかる期間を把握しておく

一般的に、家電量販店や時計修理専門店で電池交換にかかる時間は、10~30分程度です。

ただし、複雑機構を搭載しているモデルや、電池の取り寄せが必要な場合などは、さらに時間がかかることもあります。

特殊な時計の場合は電池交換に時間がかかることを考慮し、余裕をもって依頼をするようにしましょう。

電池交換によってブランド時計の価値は変動する?

クォーツ式時計は、機械式の時計に比べて価値が低いといわれています。一般的に、クォーツ式時計は電池交換が必要で、電池切れになると動かなくなってしまうからです。

そのため、電池交換を行なうことは時計の寿命を数年延ばし、結果的に時計の価値を上げることにつながるといえるでしょう。一般的なクォーツ式腕時計の寿命は10年程度なので、製造から10年以内であれば、電池交換することで売却は十分可能です。

ただし、ブランド時計の買取査定前に電池交換を行なう場合、かかった費用分が査定額に上乗せされるとは限りません。例えば、アンティーク時計の電池交換を依頼し、本来のものとは異なる部品に交換されると価値が下がるおそれもあります。

買取査定を見据えてブランド時計の電池交換を検討している場合は、お気軽に「おたからや」へご相談下さい。

電池交換前にブランド時計を買取査定に出すのも手

ここからは、電池交換前に査定に出すメリットについてご説明します。

メリット1.電池交換の費用がかからない

電池交換前に査定に出す場合のメリットとして考えられるのは、交換の費用がかからない点です。

電池交換の費用は、ショッピングセンターなどの時計修理店なら1,000円前後になります。

しかし、輸入時計の電池交換をメーカーで依頼した場合、ブランドによって若干の違いはあるものの、一般的には5,000~6,000円程度の料金がかかると考えておいた方がよいでしょう。

電池が切れる前に一度査定してみて、査定価格が交換費用よりも高いのであれば、電池を換えてから買い取りに出すのも良いですが、低くなる場合は電池を換えずに売却することをおすすめします。

メリット2.故障などを防ぐことができる

電池交換前に査定に出すもう一つのメリットは、故障のリスクを低減できる点です。

専門店などに交換を依頼する場合は比較的安心ですが、故障の可能性もゼロではありません。そういった意味では、少なくとも電池交換をしなければ、故障によって査定価格が下がるのをある程度防ぐことができます

また、故障とまではいかなくても雑な作業をされてしまった場合も、メーカー以外の手が加わったと判断され、査定価格が下がる場合もありますので注意しましょう。

<関連記事>電池切れの時計買取に注意。買い取ってもらえない理由と買い取ってくれる店舗の選び方

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サビや変色、ガラス面の割れなどがある時計も査定いたしますので、お気軽にお問い合わせください。

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まとめ

クォーツ式時計は機械式と比べて安価で購入できますが、定期的な電池交換が必要です。

ブランド時計の電池交換は、一般的な腕時計の電池交換と比べて、費用や納期、必要になる技術力などが異なるため、依頼先を慎重に選ぶ必要があります。

依頼先の選択肢には家電量販店、デパート、メーカーなどがあり、それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで利用しましょう。

また、電池交換は自分で行なうこともできますが、知識と工具が必要なうえ、失敗すると時計本体の価値を損なうおそれがあり、おすすめできません。

お手もとのブランド時計の売却を検討している方は、電池交換の手間や費用をかける前に、ぜひ「おたからや」にご相談ください。査定は無料なので、査定額を見てから電池交換を依頼するか決めることもできます。

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