ロレックスは機械式時計の中でも特に精度が高いことで知られていますが、年数経過により日差が気になることもあるでしょう。ただ機械式時計なのである程度日差ができるのは仕方ない面があり、必ずしも故障や寿命とは言えない場合もあります。
実際日差が出る要因は複数あり、問題があるかどうかを見極めるのが大切です。ここではロレックスの日差についてその正常値や測り方、さらに異常が出る原因や対処方法などを紹介していきます。
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ロレックスの現行モデルの日差
ロレックスの現行モデルの日差はどれくらいなのでしょうか。実は±2秒なのですが、これは機械式時計としては驚異的な精度です。機械式時計の精度を証明する規格にクロノメーターがあります。クロノメーターはスイス公認クロノメーター検査協会(COSC)による規格で、15日にもわたって姿勢や温度を変えながら検査した結果日差が-4秒から+6秒だった時計だけが認定を受けることができます。ロレックスの時計より日差が大きいじゃないかと思ったかもしれませんが、申請されたうち認定を受けられるのはたったの数パーセントだけの非常に厳しい基準です。
ロレックスは2015年にクロノメーター認定を受けたムーブメントを対象としてさらに厳しい基準を独自に作り出しました。それがロレックス高精度クロノメーターで、冒頭でもいった日差±2秒の超高性能を誇ります。高精度クロノメーター認定の時計は機械式時計の中で群を抜いて日差が小さく、その性能故に確かな価値が認められています。
ロレックスの日差の正常値
ロレックス現行モデルの数値は時計に負荷をかけない状態で計測されたものなので日常使いの中では同じようにいかないこともある意味普通です。それでは一体どれくらいの日差なら正常値と言えるのでしょうか。
- 新しい時計 ±10秒
- ある程度年数がたった時計 ±20秒
- アンティーク時計 ±60秒
買ったばかりのロレックスでも日差±10秒以内なら問題ないことが多いです。それでは10年以上使い続けた時計ではどうでしょう。内部の部品が年月とともに劣化していくのは仕方がないことで、徐々に日差が大きくなる傾向があります。ロレックスはきちんとメンテナンスさえすれば長く使い続けることができますが、買ったばかりの頃の精度を何十年も保つのは流石に難しいでしょう。一般的に機械式の時計の日差は±20秒なら正常値と考えられているので、使い込んだロレックスならそれくらい出ておかしくありません。1日20秒の狂いが出ると1ヶ月で10分変わるので大きいと思うかもしれませんが、機械式の時計とはそういうものだと考える必要があります。
ロレックスは発売から50年以上経ったアンティーク時計も変わらず人気があります。ただアンティーク時計の場合は現行モデルより日差が大きく、±60秒までは正常値と考えるべきでしょう。この程度日差が出ることを考慮して上手に付き合っていく必要があります。
ロレックスのようなゼンマイで巻く機械式時計は電池で動くクオーツ式時計と比べて誤差が大きくなっています。機械式時計は日差で表現するところクオーツ式時計だと月差や年差で表すので、その違いは明らかでしょう。初めて機械式時計を手にした場合はどうしても遅れや進みが気になり、故障したかもと思ってしまうかもしれません。日差の出方も時計の個性のようにとらえ、ご自分のロレックスとの付き合いを楽しんでください。
ロレックスの日差の測り方
何となく日差が気になっていても、どのように測ったらいいかわからない方も多いでしょう。日差は1日だけではなく1週間ほど毎日測ったうえで平均値を見る必要があります。
①時報を見ながら標準時間ピッタリにロレックスの時間を秒まで合わせる
②次の日の同じ時間にロレックスの時間を確認しどれくらいのずれがあるか見る
時計歩度測定器を使えばもっと正確な日差がわかりますが、上で紹介したアナログな方法でも十分日差が測れるでしょう。日差を測る場合時計を平らなところに真っすぐ置いておくと公式の数字とどれくらいの差異があるか判断しやすいですが、日常生活の中でどれだけ日差が出るか知りたいならいつも通りに使ったうえで日差を測るようにしてください。ただ日常使いの場合は公式より日差が大きくなることがほとんどです。
ロレックスの時計が例え規格通りの±2秒の日差であっても、1ヶ月で1分の誤差が出ます。最初に時間を合わせてから日数が経てばたつほど日差に気付いた時に誤差が大きくなっている可能性もあるので、まずは慌てずに正確な日差を確認してみるようにしてください。調子が悪いのかと思っても、実際は正常な範囲の日差なのかもしれません。
ロレックスの日差が広がる原因
自分で日差を測ってみて正常値以上の日差が出たら、ロレックスの時計に何か異常が生じているかもしれません。考えられる原因は2つあります。
- 磁気帯びした
- 内部の部品に異常が出ている
- 潤滑油が切れている
磁気帯びはロレックスの時計に磁気が移った状態です。デジタル機器や家電など強い磁気が出る機会は現代社会に溢れているので、気を付けていてもロレックスが磁気帯びをすることはあります。スマホやPCの近くに長時間置いているだけで磁気帯びをすることもあるでしょう。盲点になるのがバッグについているマグネットやヘッドホンなので気をつけたいです。
ロレックスが磁気帯びしているかどうか自分で簡単に見分ける方法は、コンパスを近づけてみることです。ロレックスにコンパスを近づけてコンパスの針が大きく動いたら磁気帯びしているサインになります。
またゼンマイなど内部の部品に異常が出たり潤滑油が切れたりしている場合も日差が大きくなるでしょう。複雑に組み上げられた部品の動きを滑らかにするために潤滑油が使われています。部品1つにでも異常が出ると時計の正確性が失われますし、潤滑油切れは部品の消耗を早める原因です。
ロレックスの日差が気になる時の対処法
ロレックスの日差が正常値を超えている場合、自分で対処することはできません。すぐにでもプロに修理やメンテナンスを頼む必要があります。
磁気帯びしているなら磁気抜きが必要です。保証期間内であれば磁気抜きは無料になることがありますし、料金がかかる場合も軽度の磁気帯びならさほど高額にはなりません。ただ磁気帯びの度合いが酷い場合は磁気抜きだけでなく他の修理やメンテナンスが必要になることもあります。こうなるとある程度まとまった修理費用がかかるので、磁気帯びが疑われたら酷くなる前に早めに修理に出してください。
磁気帯び以外の不具合の可能性がある場合は早めにオーバーホールに出しましょう。オーバーホールはロレックスの内部を全て分解しきれいにしたうえで組み立てなおす定期点検です。ロレックスの時計は5年に1度オーバーホールに出すことが推奨されていますが、特にもし購入してからや前回のメンテナンスから5年以上経っているにもかかわらずオーバーホールに出していないなら不具合が発生している可能性が高いでしょう。オーバーホールにはまとまった費用がかかり修理が必要になるとさらに高額になる可能性がありますが、ロレックスの時計をずっと使い続けるために必要な経費でもあります。
日常的な要因でもロレックスの日差の出方が変わる
正常な範囲内の日差であっても、なぜ公式より大きな日差が出るのか気になることもあるでしょう。先程も少し触れましたが日常的に普通に使っているだけでも、様々な要因が日差の数値に影響を与えることがあります。
- 気温の高い低い
- 体勢の変化
ロレックスの内部はほとんどが金属製の部品ですが、金属ゆえに温度によって若干伸縮します。そのため暑い時は時間が若干遅れ、寒いと逆に時間が進む傾向があります。同じ時計でも夏と冬では日差の出方に違いが出ることもあるでしょう。また時計を使っている体勢も日差が変わる原因です。きちんと数年ごとにオーバーホールに出しているならば、公式の±2秒よりも若干大きな日差が出ても問題ないことが多いです。ただ買ってすぐのロレックスで±10秒以上の日差が出るのであれば、念のために一度店舗に相談に行くようにしてください。
ロレックスの日差が大きくなったら寿命?
購入してから年月が経つごとにオーバーホールを定期的にしていても徐々に日差が大きくなっていくこともあるでしょう。日差が大きくなったロレックスは寿命が来たということなのでしょうか。
日差が大きくなると実用性が落ちることは確かでしょう。ただアンティークのロレックスを愛用している人が沢山いるように、多少の日差があっても使い続けることは可能です。アンティーク時計の日差の正常値は±60秒、1日1分誤差が出たとしても日常生活にほとんど影響しません。ただ定期的に時間を調整しなおす等の手間は必要ですが、それもまた機械時計の醍醐味のように楽しむこともできます。
ロレックスの時計は例え日差が大きくなってきても、定期的にオーバーホールなどのメンテナンスさえしておけば何十年と使えます。50年前のモデルが現役で使われているということは、さらに耐久性を向上させた新しいモデルならさらに長い間受け継いで行けることになります。日差は自分が許容できる範囲内ならば寿命と考えるのではなく、時計の歴史や味だと考えることもできるでしょう。
ロレックスの日差を大きくしないためにできること
ロレックスの不具合を防ぎできるだけ日差を大きくしないためにできることは沢山あります。ロレックスを長く愛用するためにも、日頃から正しい使い方を心がけることが重要です。
- リューズを正しく操作する
- 1日何回も手巻きをしない
- カレンダーの機構が動く20時から2時の間は時間調整しない
- 落とさない
- ゴルフや野球など手首に衝撃がかかるスポーツをする時は外しておく
- 何か月も止まったままにしない
- 直射日光の当たらない場所に保管する
- 日ごろからまめに手入れする
- 定期的にオーバーホールを受ける
ロレックスは高級腕時計の中でも耐久性に優れていると言われますが、腕時計はそもそも小さな部品がたくさん詰まった繊細なものです。落下させたりスポーツで強い衝撃を与えたりすると中の部品に異常が生じてしまうこともあるので注意してください。また中の部品を動かすリューズを乱暴に扱うと故障の原因になることがあります。
意外と盲点になるかもしれませんが、時計はある程度使った方が内部の部品のコンディションを保てます。大切にするあまり使わずに保管している方もいるかもしれませんが、ずっと止まったままにしておくと潤滑油が劣化して動かした時の部品の消耗を早めることになるでしょう。例え使わなくても定期的に巻き上げて動かすようにしてください。
また日差が出るなどのトラブルを防ぐうえで一番重要なのが定期的なオーバーホールです。時計をきちんとメンテナンスしておくことで劣化や酷い故障を事前に防ぐことができます。手入れがされたロレックスは価値が下がりにくく、将来買取を考えている場合も納得できる値段がつきやすいでしょう。
まとめ
ロレックスの日差はロレックス高精度クロノメーターに合格しているものなら±2秒と、機械式時計随一の正確性を誇ります。ただ買って間もない時計は日差がほとんどなくても長く使っていると日差が大きくなることもあり、±20秒程度までは正常値といえるでしょう。オーバーホールをきちんとしていることが前提になりますが、これくらいの数値であれば問題ないことがほとんどです。
ロレックスの日差が正常値を超えた場合は早急なメンテナンスが必要なので、できるだけ早くプロに任せてください。ロレックスを代々受け継いでいきたいと考える場合も買取に出すことを考えている場合も、ロレックスの寿命を延ばすには日ごろから正しい使い方を心がけることが大切です。
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