アクアマリンの色や特徴は?
アクアマリンは、ベリルと呼ばれるエメラルドやモルガナイトと同じグループの天然石です。ローマ神話で月の女神ディアナの石として生命の源である海を象徴しているように、海や水をイメージさせるような青色をしています。
アクアマリンはベリルという鉱物グループの一種で、不純物が含まれない限り無色透明の鉱物ですが、その無色透明のベリルに鉄元素が含まれるととても美しい青色を示すのです。一口に青色といっても透明に近い水色や緑がかった水色などさまざまな色が存在しますが、緑がかった色合いの天然石の場合はエンハンスメントを行い、青い色合いとなるように色を整えてからジュエリーなどに加工されます。
一般的にカラージュエリーは色が濃いほど価値が高いとされていますが、アクアマリンはクリアな青色をしているほど価値があるとされています。
アクアマリンは心身を清めて穏やかな気持に導くヒーリングの力を持っているともいわれており、3月の誕生石なので守護石の意味合いで身に着けている人もいますが、ブレスレットやネックレスなどでパワーストーンとしても人気が高い石です。
アクアマリンが採れる場所
アクアマリンの主な産地は、ブラジルやナイジェリアなどが有名です。ブラジルでは発掘した原石を研磨してから輸出することが多いのですが、他の原産国ではドイツやインドなどに原石を輸出してから研磨しています。
ブラジル産のアクアマリンは、大粒で傷の少ないものが多く産出されることが特徴です。色合いも海を思わせるような淡い水色のものが多い印象です。産出されたアクアマリンには加熱処理を施し、緑を取り除いてから加工されるため、さらに青色の美しさが際立ちます。
ナイジェリア産のアクアマリンはブラジル産よりも傷が多く見られるため、ひび割れが起こってしまう可能性を考慮して加工処理はあまり行われないことが特徴です。したがって、ナイジェリア産の天然石は処理されないまま市場に出回っているものが多いです。アクアマリンは青い色の方が価値は高いので、加工処理が施されないと価値は劣ってしまいがちですが、色が濃い目で1から2カラットと大きめの高品質な天然石が産出されることもあります。
アクアマリンの性質と価値
アクアマリンはモース硬度が7.5から8と比較的硬い天然石ですので、その性質から傷の少ない比較的大きな結晶の産出されることが多い石です。したがって、アクアマリンの結晶には内包物や割れ目の少ないものが多くなることがわかります。
また、石自体が硬いので耐久性があり割れにくいため、天然石のジュエリーをあまり扱ったことがない初心者でも、それほど気負うことなく身に着けることができるでしょう。
アクアマリンの価値は、天然石の大きさや色合いによって左右されます。宝石や天然石は一般的に大きくて色合いが濃いほど質が良く価値が高いとされていますので、大きくクリアなブルーの色合いのものの方が高い価値として扱われます。現在、いくつかの原産国はありますが、その中でもブラジルにあるサンタマリア鉱山から最高品質の天然石が産出されることは有名です。しかし、サンタマリア鉱山は現在アクアマリンの鉱石が枯渇しているといわれていますので、さらに希少価値が上がり、高い価格で販売されています。
アクアマリンは皮脂に弱い
傷が付きにくいので日常生活の中でネックレスやブレスレット、指輪などのジュエリーとして愛用している人の多いアクアマリンですが、実は人間の皮脂を吸収しやすい性質があります。アクアマリンに皮脂が付着したまま放置してしまうと、美しい輝きを失ってしまうので注意しましょう。また、皮脂と共に汗にも弱いことも有名です。アクアマリンには鉄分が含まれているので塩分に反応して変色してしまうことがあります。
どちらの場合でもアクアマリンに皮脂や汗が付かないよう、直接肌に触れないよう工夫したり、使用後は柔らかい布で擦らず優しく拭き取ることを忘れないようにすれば、石の輝きを守ることは可能です。
癒しの力を持つことからパワーストーンとして使用している人も多く、日常的にジュエリーとして身に着けていると、どうしても人間の皮脂や汗、化粧品などがつきやすくなってしまいます。この汚れを放置してしまうことが大切な宝石にダメージを与え、変色や輝きを失ってしまう原因となりますので、使用後のお手入れを欠かさないよう心がけましょう。
まとめ
透き通るようなブルーの輝きが美しい印象を持つアクアマリンは心を落ち着かせてくれる癒しの力を持っていることから、宝石としてだけではなくパワーストーンとして愛用する人も多い天然石です。一口にアクアマリンといっても、やはり色合いや形、原産地などによって品質や価値に差が出てしまいます。
また、アクアマリン自体は硬い石なので傷がつきにくく扱いやすいといわれていますが、実は人間の皮脂や汗に弱い性質があります。しかし、できるだけ皮膚に直接触れないように気を付けたり、使用後に柔らかい布で優しく拭き取ったりすることを忘れず手入れしていれば、いつまでもその美しい輝きを維持できるでしょう。
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