Contents
アンドラダイト
(アンドラダイトガーネット)
の特徴と宝石言葉
アンドラダイトの特徴と性質
アンドラダイトはケイ酸塩鉱物に属する柘榴石の一種で、柘榴石グループの中では最も希少な鉱物です。この鉱物はクロムなどを含有する蛇紋岩か、石灰岩のようなアルカリ性の炭酸塩岩(スカルン)の中に発生する鉱物で、スカルンに産する柘榴石にはこのアンドラダイトの他にグロッシュラーがあります。グロッシュラーはグリーンガーネットのひとつとして宝石に利用され、中でもケニアのツァボ国立公園で発見されたツァボライトは濃い緑色と美しい輝きから人気を博しています。アンドラダイトは灰鉄柘榴石と呼ばれる鉱物で、緑色だけでなく黒や赤褐色の個体もしばしば産出されます。そのうち黒色のものはチタン柘榴石と呼ばれる変種で、鉄よりもチタンを多く含有しているものがショーロマイト、チタンの含有量が鉄よりも少ないものがメラナイトです。これら黒色の変種は外観では区別が難しいですが、いずれも宝石として利用されることがあります。最も宝石として価値があるのはデマントイドの名称で知られるクロムを含有した緑色の変種であり、黄色のものはトパーズに似ていることからトパゾライトやイエローデマントイドと呼ばれ、緑色よりも希少です。
アンドラダイトの宝石言葉
アンドラダイトは複数の宝石の総称で、宝石言葉はガーネットと同じであるとも考えられています。ガーネットには『勝利』、『友愛』、そして『真実』の宝石言葉があるので、勝負事や恋愛の場面に相性の良い宝石です。
アンドラダイト
(アンドラダイトガーネット)
の色と魅力
アンドラダイトの色とバリエーション
アンドラダイトは褐色や黄色、あるいは黒色や緑色を呈する鉱物の総称で、そのうち黒色のものはチタン柘榴石のショーロマイトとメラナイトに区別されます。黒色のアンドラダイトはガーネットの持つ光沢感を持っており、ファセット・カットの加工が施されたものもありますが、色の濃さから透明感はありません。褐色から緑色に掛けてのカラーバリエーションでは透明感があり、中でも緑色のものはデマントイドガーネットと呼ばれ、非常に人気が高いです。デマントイドは『ダイヤモンドに似た』という意味を語源としており、ダイヤモンドに次ぐ屈折率と、ダイヤモンドを上回る分散値を持っています。デマントイドに近い黄色のものは『トパーズに似た』という意味のトパゾライトと呼ばれ、希少性の高いカラーです。
アンドラダイトの魅力
アンドラダイトの魅力は、ダイヤモンドにも劣らない輝きを誇るデマントイドに集約されるといっても過言ではありません。とりわけロシアのウラル地方やイタリアのロンバルディア州から産出される蛇紋岩鉱床に由来するものは、しばしば石綿を内包しており、そのインクルージョンが美しく見えるものは唯一無二の存在です。しかしこうした輝きばかりが魅力ではありません。液体と固体の中間の性質であるラメラ構造を持ったレインボーガーネットにも独特な存在感があり、オパールに似た七色の輝きを持った個体は神秘的な美しさが魅力的といえます。
アンドラダイト
(アンドラダイトガーネット)
の産出国
アンドラダイトは世界各地から
産出される
アンドラダイトは石灰岩や炭酸塩岩からなるスカルンか蛇紋岩鉱床に産する鉱物で、世界各地から産出されます。とりわけアジアやアフリカ、アメリカ大陸に多くの産地があり、日本では奈良県吉野川郡天川村で発見されています。アンドラダイトの名称はこの鉱物を発見した学者に由来しており、その学者であるジョゼ・ボニファチオ・デ・アンドラダはブラジル独立に貢献した人物でした。アンドラダがこの鉱物を発見したのは18世紀末に数名の科学者とヨーロッパを旅行した時で、彼はこの旅行において、後のアンドラダイトの他にも当時は知られていなかった新種の鉱物を発見しており、後年リチウムが発見された葉長石の発見者でもあります。
石綿を含む鉱床から産出される
デマントイド
アンドラダイトは世界各地で産出される鉱物ですが、高い屈折率と分散値に由来する輝きを誇るデマントイドは多く産出されません。そんなデマントイドの中でも、価値の高いものが産出されるのがロシアです。デマントイドガーネットは1853年にロシアのウラル山脈にある村で発見され、1875年にはロシア王朝で用いられるようになり、ヨーロッパのイギリス王朝や、現在も営業するアメリカの有名宝石店などにもその存在が知られるようになりました。1917年のロシア革命によって鉱山が閉鎖され長年幻の宝石でしたが、2002年に鉱脈が再発見され、石綿を内包した美しい個体は高値で取引されるようになりました。
アンドラダイト
(アンドラダイトガーネット)
のお手入れと保管方法
アンドラダイトのお手入れ方法
アンドラダイトはモース硬度が6.5から7の鉱物であり、硬い金属やこれよりも硬い宝石とぶつかった場合は傷つく可能性があります。着用後のお手入れをする場合には、研磨剤を含まない布かセーム革を使った乾拭きを行い、研磨剤は使わないようにしましょう。汗をかいた場合など、強い汚れが気になる場合には、水かぬるま湯での水洗いが可能で、中性洗剤を溶かしてもかまいません。洗浄の際は柔らかいブラシを用い、洗剤が残らないようによくすすいだ後、水気をよくぬぐって乾燥させます。石の硬度はダイヤモンドほど高くないので、超音波洗浄には向いていません。家庭での洗浄では落ち切らない汚れが蓄積された場合は、超音波洗浄以外の方法でクリーニングしてもらえる専門店にお願いするのがおすすめです。もしアンドラダイトをパワーストーンとしてお手入れするのであれば、ガーネットに準じた方法をとります。その場合も水洗いをしたら水気をよく取り除き乾燥させ、クラスター浄化を採用し、傷つけないように扱いましょう。
アンドラダイトの保管方法
他のアクセサリーの金属や硬い宝石とぶつかった場合は傷つくことがあるので、個別に保管できる専用のケースや他のものと距離を保って収納できるジュエリーボックスでの保管が必要です。保管する場合は高温多湿と直射日光を避け、しばらく身に着けない場合には収納前に十分なお手入れをし、水気を残さないことが宝石の輝きを保つためには必要です。
アンドラダイト
(アンドラダイトガーネット)
の市場価値
アンドラダイトの市場価値は
色により異なる
アンドラダイトは褐色のものに加え、黒色を呈するショーロサイトとメラナイト、緑色のデマントイドとトパゾライトとも呼ばれる黄緑色のものがあり、その色によって価値が異なります。宝石としてかなりの人気があり、高い透明度や強い輝きがあることから、デマントイドは非常に価値の高いアンドラダイトです。トパゾライトや黄緑色のデマントイドガーネットと呼ばれる黄色みの強いものは、デマントイド以上に産出量が少なく希少なため、こちらも市場価値の高いアンドラダイトです。しかしアンドラダイトは透明感のある宝石としてだけではなく、興味深い鉱物としても人気があります。鉱物学的に見ると、柘榴石は含有する成分の異なるもの同士が固溶体を形成しやすい鉱物で、そうした性質は液体と固体の中間であるラメラ構造を作ります。このラメラ構造を有するアンドラダイトはレインボーガーネットと呼ばれ、オパールに見られるのと同じ遊色効果が生かされるように加工されることが殆どです。こうした鉱物的な魅力から鉱物愛好家にも人気があります。
ウラル山脈産デマントイドは
プレミアの品
ロシアのウラル山脈で再発見されたデマントイドの鉱山ですが、資源の枯渇に伴いその後閉山しています。世界的にもデマントイドガーネットの産出量は大きく減少しているため、特に石綿を内包したホーステールが発現しているウラル産の品は大変貴重なものとなっており、今後も価格の高騰が予測されます。
アンドラダイト
(アンドラダイトガーネット)
の値段と価格相場
アンドラダイトは色によって
価格相場が異なる
アンドラダイトで最も人気の高いデマントイドガーネットの場合、クオリティによる変動はあるものの、1ルース1カラットあたりの価格は200,000円前後です。ロシアウラル山脈産や、石綿を内包してホーステールが生じている個体は更に付加価値が生じます。一方、ラメラ構造に由来する遊色効果の生じた褐色のレインボーガーネットの場合は、1カラットあたり10,000円を下回るルースも流通しています。一般的に宝石として利用される褐色のアンドラダイトも同様で、レアストーンではあるものの決して極端に高価な宝石ではありません。
付加価値の高い宝石は豪華に加工される
デマントイドを除くアンドラダイトはジュエリーへの利用があまり多くなく、鉱物愛好家向けに未加工の原石のままの販売や、カットだけを施したルース状態での販売も少なくありません。その中でもしばしばアクセサリーに利用されるのが褐色にラメラ構造を持つレインボーガーネットで、遊色効果の個性と魅力を損なわない原石に近い形で加工されており、ペンダントであれば10,000円台から見つけることが可能です。一方最も高価なデマントイドはダイヤモンドやプラチナなど、付加価値の高い宝石や地金を使ったジュエリーに利用されることが多く、小さなものでも販売価格は数万円からです。しかし、小さくとも強い輝き宝石なので、カラット数だけにとらわれず、石の輝きや色の美しさにも着目して品物を選ぶとよいでしょう。
まとめ
アンドラダイトはガーネットの一種で、赤色以外の黒色や緑色の宝石の総称です。ガーネットの中でも産出量の少ない鉱物であり、透明度の高いものからオパールに似た遊色効果を持つ不透明なレインボーガーネットまで、さまざまな種類があります。最も価値が高く人気があるのはクロムを含んだ緑色のデマントイドガーネットで、蛇紋岩鉱床に由来する石綿のインクルージョンが放射状に入ったホーステールはとても珍しく、ロシア産は最高級品です。
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