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ロレックスの腕時計は高額な時計であるため、雑に扱う人はそう多くないでしょう。
しかしながら、精巧に作られている機械製品でありますので、パソコンやスマートフォンなどの精密機械と同じように取扱いには注意が必要となります。
ここでは、ロレックスの腕時計について、取扱いに関する注意点をさまざまな視点から紹介していきます。
記載している箇所によっては、当たり前なことを書いているかもしれませんが、意外に知らないことがあるかもしれませんので、最後まで読んでいただければ幸いです。
日常での使い方における注意点
ロレックスの腕時計は高級ブランド品であり、ダイヤモンドなどをちりばめた超高級モデルなどを観賞用として購入し、ケースに入れて時計を眺めて楽しむ人もいます。
ただし、皆がそうとは限らず、普段の仕事をする時やレジャー時に使う人も多いのではないでしょうか。
ここでは、普段の日常生活の中でロレックスを使用するときの注意点について紹介します。
・裏蓋(うらぶた)の保護シールはなるべく早めに剥がす
ロレックスの腕時計を購入した直後は、腕時計の裏蓋に保護シールが貼られています。
保護シールを貼ったまま腕に時計を装着して使用することも可能であり、時計の機能的には何の問題もありません。スマートフォンなどのような光沢部品のフィルムをなかなか剥がさないのと同じです。
しかし、長い期間保護シールを貼ったままで使用していくと、手や腕からの汗が保護シールと裏蓋の間に入り込み、それが乾くと水垢として裏蓋に固着したり、残ってしまったりする可能性があります。
最悪の場合は、裏蓋に錆が発生したり、部分的に変色したりすることもありえますので、なるべく早い段階で保護シールを剥がして使用するようにしましょう。
保護シールを剥がすと、売却時にロレックスの価値や価格が下がってしまうのではないかと懸念する人もいます。
しかしながら、保護シールを剥がしたからといって、ロレックスの売却時の査定額が著しく下がることはないので安心してください。
・クロノグラフは無駄に動かさない
クロノグラフはスポーティで見た目が素敵です。そのため、時間があるときなどは、ついつい触ってしまいがちですが、使用する時以外は動かさないように注意しましょう。
もともとクロノグラフは、頻繁に動かすことを前提として作られたものではないからです。
長時間の間、クロノグラフをくるくると回し続けることで、時計内のムーブメントに過度な負荷がかかってしまい、中のパーツの消耗が激しくなり、故障のリスクが増えてしまいます。
ロレックスが故障したときの修理費用は決して安価とは言えないため、故障のリスクを下げるためにも、クロノグラフは必要なときのみに動かすようにしましょう。
・自動巻きのムーブメントでは腕時計を大きく振らない
昔の自動巻きの腕時計は動かなくなった時には、大きく腕や時計を振っていたようなイメージがありますが、これもあまりやってはいけない注意点になります。
自動巻きの時計はしばらく使用していないと止まってしまいますが、再稼働させる時には大きく腕を振る必要はまったくありません。
時計を激しく振ることでローター軸に大きな負荷がかかってしまい、正しい回転ができなくなる可能性があり、時計としても機能を果たさなくなるかもしれません。
・スポーツをする時には要注意
ロレックスとゴルフはイメージ的にあいそうな感じがしますが、ゴルフのプレーを行っている時にロレックスを腕に装着するのは注意が必要となります。
ゴルフのドライバーでティーショットなどボールを遠くへ飛ばすとき、ボールとドライバーとの衝撃はかなり大きく、手首に伝わる衝撃も例外ではありません。
その結果として、時計へ大きな衝撃を与えてしまうことになりかねません。
耐衝撃性の高い腕時計もありますが、ロレックスのような精巧な作りをしている時計は、そのような耐衝撃性を考慮した設計はされていません。
また、想定している使用環境の中で、激しい衝撃を受けることを考えてロレックスの時計は開発されたものでもありません。
手首に大きな衝撃を与えるゴルフや野球、サッカー、テニスなどのプレーを行う時などは使用を控えるのが好ましいといえます。
激しい衝撃を与えてしまうと、ムーブメントが破損したり、針が飛んだりする危険性があります。
また、サッカーやバスケのような人との接触が多いスポーツ時には、万が一人にぶつかった時、重厚なロレックスは相手にとって大きな武器になってしまいます。
また、スポーツを行うことで汗をかきます。汗でぬれたまま放置しておくと、ロレックスはスーパーステンレスという耐食性の高い金属を使用していますが、状況によっては錆が発生するかもしれません。
もしスポーツをして汗をかいて、時計が濡れてしまった場合は、汗をしっかりとふき取るようにしましょう。
リューズの取扱いの注意点
腕時計の中でユーザが一番触ることが多いのは、リューズではないでしょうか。そのリューズの取扱いにも注意が必要であり、扱い方や操作が雑であると時計が故障してしまう可能性もあります。ここでは、リューズとはなにか、その使い方・注意点などを紹介していきます。
・リューズとはなにか?
リューズは自動巻きの機構で時計が止まった時に、ゼンマイを巻いて復活させるためのツマミです。ほとんどの腕時計では右側についています。
リューズには各社こだわりがあり、ロゴを刻印したり削りだしたりとそれを見るだけで楽しくなってしまいます。
ロレックスのリューズには会社のシンボルデザインである王冠がしっかりとデザインされています。
基本的な使い方としては、まずはリューズを開放することから始めます。リューズはケースにねじ込まれていますので、下方向に回すことで、リューズがばねの力で飛び出して開くようになっています。
その後、リューズをつまんで、ゆっくりと親指と人差し指を上下させるようにして、ゼンマイを巻きます。
リューズは日付や時間、曜日、時刻をあわせたり変更したりするのにも使用します。
横方向へリューズを引っ張りだして、回転させることでさまざまな調整や変更が可能になります。
すべての変更が終わったら、リューズを元の位置に戻して、ケースの中にねじ込んでいきます。
ここでのねじ込みに緩みがあってしまうと、ケースの防水機能が十分に発揮できず時計内部に水分が入るなどの不具合が起こってしまうので、しっかりと奥までねじ込んでおきましょう。
・リューズの使い方
リューズを回転させるときは、一気に回したほうがゼンマイの巻き上がりがよくなると思われがちですが、実はそうではありません。
一気に回してしまうと、内部の機構も高速で回転させることになってしまい、中の歯車の消耗を早めてしまうことになりかねません。
そのため、1回転で1秒くらいのスピードでゆっくりと回転させるほうが好ましいでしょう。
・リューズのカラまわしについて
また、リューズを回転させるときには、カラまわしを行ったほうがいいとされています。
具体的にはリューズを2,3回ほど回転させたら、1回程度のカラまわし、これを繰り返してゼンマイを巻き上げるという感じです。
カラまわしを行う目的は、ゼンマイのズレやわずかなたわみを直す効果もあります。
・リューズの回転のし過ぎには注意が必要
時計はリューズを数回転させるだけで動き始めますが、ゼンマイが完全に巻き上がったわけではありません。
一度止まった時計のパワーリザーブを完全に補充するには、ゼンマイを40回程度巻くことが必要です。
40回程度とはいえ、巻いた回数を数えるわけにはいきませんので、回転させているときに、軽く指先にひっかかりを感じたら、それはゼンマイの巻きすぎの合図なので、そこでやめるようにしましょう。
このようなリューズの操作を行っているときに、いつもとは違う引っかかりや巻き具合が重かったり、ガリガリとした感触を指に感じたりした場合は、無理にゼンマイを巻こうとはせずに、専門家に見てもらうほうがいいでしょう。
無理な操作や扱いはムーブメントに過度な負荷をかけてしまい、故障の被害が拡大してしまう恐れもあります。
・ゼンマイの巻き終わりにも注意
リューズでゼンマイを巻いた後はケースにリューズを戻すのですが、最後の締め忘れには注意しましょう。リューズがちゃんと閉まっていなかったり、ねじ込みがきちんとできていなかったりする状態で時計を使用してしまうと、時計内部に汗や水分が入ってしまい、故障してしまうリスクが大きくなってしまいます。
ケースの取扱いの注意点
・オイスターケースとは?
ロレックスの特徴のひとつにオイスターケースがあります。このオイスターケースは防水性能が非常に高いことで古くから有名です。
オイスターは英語で貝の牡蠣(かき)のことです。ロレックスのケースは牡蠣のように気密性が高く、水や埃(ほこり)などがケース内へ侵入することを防ぐ2枚貝のような役割をしています。
リューズや裏蓋(うらぶた)をねじ込み式にしていることも特徴で、ロレックスは高い防水性能を得るため、裏蓋にねじ込み式を採用した最初の会社でもあります。
・オイスターケースはどんな構造をしているのか?
このオイスターケースの構造は、ベゼルとケースと裏蓋の3つのパーツから構成されており、リューズと裏蓋がガスケットを挟んでねじ込まれています。
この構造により、ケースにはめ込まれている風防は外部からの圧力に強く、さらには完全防水を実現できるようになりました。
オイスターケースの防水性能は非常に高いですが、長期間の使用により厳しい環境下での防水性能が落ちることやメンテナンスによる表面の研磨を行いやすいがゆえに、ケースの交換が必要になることもありえます。
・オイスターケースの交換について
ケースの交換は日本ロレックスのサービスセンターに依頼することで対応することが可能ですが、他の一般的な修理店でも交換ができないわけではありません。
正規のサービスセンターで修理を行うと、修理費用がどうしても高くなってしまいます。
そのため、修理費用を安く済ませようとするために、他の修理店にお願いする人もいるかもしれません。
しかしながら、そこに大きな注意点があります。
オイスターケースにはシリアルナンバーが刻まれており、時計1つに対して異なるシリアルナンバーになってしまうと、買取査定時にマイナスの要因となってしまいます。
日本ロレックスのサービスセンターにてオイスターケースの交換を行った場合、交換前後のシリアルナンバーが登録されます。
この情報は世界中のロレックスで共有しているデータベースに登録されるため、オイスターケースの交換を行ったとしても、買取時にマイナスになることはありません。
・ケースとのムーブメントの整合性について
ケースはロレックスの正規サービスセンター以外でも交換することが可能です。
しかしながら、ロレックスのサービスセンター以外で交換を行うと、ケースとムーブメントのシリアルナンバーが登録されているデータベースと一致しなくなります。
この結果として、買取時に改造とみなされて査定額のマイナスになり、さらにはロレックスでの修理・交換ができなくなるかもしれません。
安易に正規のサービスセンター以外の時計店で、パーツの交換は避けたほうがいいでしょう。
・オイスターケースの交換は頻繁に起こるのか?
オイスターケースはさまざまな環境下で耐えうるような強度を目指した肉厚の設計をしてあります。
多少の表面の傷などは研磨を掛けることで消すことができますし、研磨しやすい表面形状をしているのも特徴です。
オイスターケースはとても頑丈(がんじょう)なパーツであり、車などの重量物に踏まれない限り、日常の生活では変形しませんし、交換の必要もありません。
表面の傷などは再度研磨することで光沢を甦らせることができるため、交換の必要はそこまでありません。
ただし、長期間使用していくと防水機能が劣化するケースがあります。
マリンスポーツやスキューバダイビングなどで、深さ10m程度まで潜水すると10気圧もの圧力がかかり、ダイバーウォッチはその圧力に耐えうる設計が必要です。
オイスターケースは50mや100mの深さまで耐えることが可能となっていますが、リューズのガスケットのほうが劣化し、これを放置して水が時計内部へ浸水し始めると、水圧で一気に水が入り込んでしまうため、ガスケットの交換が必要となります。
ダイバーウォッチなどは深海で使用する計測機器として設計されており、高い防水機能をもつモデルとして、オイスターパーペチュアルサブマリーナーやシードゥエラーなどが存在しています。
ロレックス基準での防水性能を維持するために、ケース寿命は短くなる傾向になります。
また、防水性能が低下したダイバーウォッチはダイビングで使用することは不可能ですし、生活防水にも耐えることができないかもしれません。
防水機能をある程度維持するのであれば、ガスケット交換は必須になるでしょうし、オイスターケースごとの交換が行われる可能性もあります。
振動や衝撃は避けよう
オイスターケース自体は衝撃に強いかもしれませんが、内部機構はそこまで耐衝撃性に優れているわけではありません。
・頻繁(ひんぱん)に落とさない
もし時計を落としてしまうと、ガラスやケースに傷がついたり、落ち方が悪いと割れてしまったりと、予想もしないアクシデントが起こってしまう可能性があります。
特に腕に時計をしていないときには注意が必要です。
・振動や衝撃は可能な限り避けるようにする
ロレックスの時計は精巧な作りをしているため、大きな振動や衝撃の影響を受けやすくなります。
確かにロレックスは他の機械式時計ブランドの時計に比べて、耐衝撃性が優れているかもしれませんが、確実に壊れないとは言い切れません。
そのため、手首に直接衝撃を受けるような、サッカーやキャッチボールなどはできるだけ避けるようにしましょう。
時計に大きな衝撃を受けると、テンプの振動幅が変化して、一時的にでも精度に狂いが生じる可能性があります。その衝撃が大きすぎるとヒゲゼンマイの形状にも影響を及ぼし、最悪の場合は修理が必要となってしまいます。
保管方法についての注意点
ロレックスの腕時計は精密な機械製品です。雑に扱えば、故障するリスクがあるだけでなく、保管方法にも注意が必要です。ここでは、保管方法に関する注意点をまとめてみました。
・長い間まったく使用しないのはNG
ロレックスの時計は高級品であり、大切にしたいものです。しかしながら、大事にし過ぎて全く使用しないのも、時計にとっては好ましくありません。
腕時計は毎日使用するものとして、パーツや構造が設計されています。毎日使用しても、使用せずともさほど時計の寿命には影響はありません。
むしろ、使用しない期間が長ければ長いほど、時計内部の機械油が凝固するなどの不具合が起きてしまう可能性があります。
最悪の場合には、リューズの動作不良、パワーリザーブの短縮、パーツ同士の摩擦による摩耗などのトラブルが起きるかもしれませんし、最悪の場合はオーバーホールにもなりかねません。
少なくとも1か月に1度はゼンマイを巻いてから、24時間以上動かして機械油を全体に染み渡わせるようにしましょう。
・磁気製品に密着させない
ロレックスは金属で構成され、磁気に弱い精巧な時計です。磁気の影響を受けて、歯車のスピードが速くなったり、反対方向へ動いてしまったりする可能性があります。
その結果として、時計が通常の時間よりも進んでしまうということにもなりかねません。
電子レンジのような強い磁気を発する電化製品の近くには置かないように注意しましょう。
では、実際にどれくらいの距離を置けばいいのかといいますと、5cm程度の距離を離せばほとんど影響はありません。
パソコンやスマートフォンでも電磁波を発していますが、ロレックスを着用したまま作業しても何の問題もありません。
あくまでも長期保管する場合に、磁気を発する製品の近くに置くのはやめておきましょう。
なお、磁気を帯びてしまったムーブメントは磁気抜き専用のツールがあるため、簡単に除電をすることができます。時計店にて対応してもらえます。
・保管場所にも気をつけましょう
長期で保管する場合は、磁気を発する製品の近くに保管するのはNGです。
また、タンスの奥などに保管する場合は防虫剤が文字盤を変色させる可能性があるため、防虫剤と一緒に保管するのはやめたほうがよいです。
さらには、水まわりや火のそば、落下しやすい場所の保管は好ましくありません。
日の当たる場所では、日光でケース内が高温になり、機械油の劣化や文字盤の塗料が変色してしまうリスクがあります。
まとめ
以上のように、ロレックスを日常で使う時や保管する時についての注意点を紹介してきました。
ロレックスは高級時計でありながら、壊れにくいのが特徴ですが、繊細な機械式時計であることには変わりありません。
自己流のメンテナンスや雑な取扱いを行えば、大きなトラブルになりがちです。
上記で紹介した注意点を守りながら、長くロレックスの腕時計を愛用できるようにしましょう。
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ギター・音楽鑑賞
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