インカの財宝伝説を追う!
消えた黄金はどこに?
Contents
インカ帝国にはどのような歴史があるのか
まずはインカ帝国の歴史を紐解いていきましょう。インカ帝国は前身のクスコ王国から数えれば約400年、インカ帝国となってからは約200年続いた帝国といわれています。インカ帝国の前身であるクスコ王国は、都市国家として誕生しました。初代の国王はマンコ・カパックという人物です。ここからインカ帝国の歴史はスタートしています。
インカ帝国はアメリカ大陸最大の帝国だった
インカ帝国が知られるようになったのは、コロンブスのアメリカ大陸発見がきっかけだといわれています。コロンブスがアメリカ大陸を発見しその存在を西欧諸国に広めたことによって、当時の強国であるスペインがカリブ海からアメリカ大陸にかけて乗り出していったのです。
インカ帝国は、南米大陸に広く領土を持っていた国ですが、それまでに何事もなかったわけではありません。内紛や勢力拡大を経て当時最大規模の帝国となったのです。
スペイン人に征服され滅亡
インカ帝国に暮らす人々は、スペイン人フランシスコ・ピサロによって征服されました。ピサロはスペイン国王カルロス1世に対して、インカ帝国征服の許可を申請し許可されます。考えてみれば、このインカ帝国を征服する許可とは明らかに自分たちが上位者と考えていなければ成り立たないでしょう。
少数部隊でインカ帝国へ踏み込んだピサロは、あっという間にインカ帝国軍を打ち破り皇帝アタワルパを処刑します。ピサロは傀儡の皇帝を擁立しますが、この時点でインカ帝国は滅びたと言えるでしょう。
悪いことは重なるもので、当時のインカ帝国にはスペイン人によって持ち込まれた天然痘が蔓延していました。南米大陸には存在していなかった疫病であり、耐性も持っていなかった人々は次々に感染していきます。疫病で国力が弱まっていたところに武力で攻め込まれたので、当時のインカ帝国の人々はなすすべもなかったのでしょう。
豊かな文明があった
世界の4大文明と呼ばれる文明は、大河の近くに栄え発展しています。インカ帝国はどうだったかというと、山地が大半であり文明が発展していくには難関な土地です。しかし、限られた土地に畑を作る技術は山岳地帯に住む人々にしか出来ません。
またインカ帝国の人々は文字を持ちませんでしたが、紐を記録代わりに用いています。ケチュア語で結び目を意味するキープと呼ばれ、解読する専門職も当時は存在していたらしいです。現在ではどのように解読していたのかも不明となっています。
貨幣がなかったという事実
貨幣は大きな物から、利便性を考えて段々と小さくなり現在のような形にまでなってきました。インカ帝国は黄金で溢れていたのですから、金貨が製造されていてもおかしくはないはずです。
しかし、インカ帝国に貨幣は存在していなかったのです。貨幣が存在しない、つまりは貿易もない完全なるブロック経済圏を形成していたということになります。この経済圏が機能していたからこそ、インカ帝国は繁栄していました。
成功した社会主義
また、インカ帝国は社会主義を成功させた国家とも言われました。2021年現在において、ポルトガル、スリランカ、インド、ギニア・ビサウ、タンザニアなどが社会主義国として存在しています。社会主義というと、平等で公正な社会を目指すという理想的なものですが、現実には人のエゴが邪魔をするのです。
資本主義では誰でも才覚さえあれば、大金を手にすることが出来ます。しかし、社会主義は平等で公正な社会を目標としているので、アメリカンドリーム的なものは実現しづらいというのが現実です。
人は欲とともに歩んでいます。誰かより良い思いをしたい、いい暮らしをしたいと考えてしまうものです。こういった点を考えると、インカ帝国から学べることは多くあるでしょう。
黄金はどこに消えたのか?
黄金であふれていたはずのインカ帝国が滅亡した後、残された黄金はどこにいったのでしょうか?古代の財宝を探そうとする人が犯しがちな過ちとして、ただひたすら地面を掘っていくという事があります。
財宝探索は地面を掘るより資料を掘って知りうる事柄を全て探す作業です。やみくもに探しても見つかりません。ここでは資料から予想された、二つの説を考察していきます。
ピサロによって全て持ち去られた
インカ帝国を事実上滅ぼしたフランシスコ・ピサロは、インカ帝国皇帝アタワルパを脅し黄金を奪った後殺しました。自分の命と引き換えに出し惜しみをして黄金を隠すことはあり得たのでしょうか?
命が繋がれば再起に向けての強力なツールとなりますが、状況を考えればそのようなことを考えている余地はなかったでしょう。自身の命と天秤にかけて、黄金を差し出して命が助かるなら全て渡したはずです。
インカ帝国にどれほどの黄金があったのか、そのことを知るすべはありません。
湖に沈められている?
もし黄金がまだ隠されているとしたら、一体どこにあるのでしょう?ここでヒントとなる伝承があります。儀式で湖へ黄金を捧げて、沈めるという事が行われていたようです。つまり、どこかの湖に黄金が沈んでいるかもしれません。
あくまでも伝承なので、本当に沈んでいるのかもそのような湖が存在しているのかも分かりませんが、本当のところはどうなのでしょう?生き延びたインカ帝国の末裔が代々守っているという可能性もあります。約500年間失われた文明の黄金を守る、こちらの方がロマンが感じられますね。
まとめ
黄金は人々を太古の昔から魅了してきています。今でもトレジャーハンターという職業が成立しているので、今後も黄金を求める人は次々に出てくるでしょう。インカ帝国の金がいつかどこかで発見されることを期待したいものです。
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