「金歯」は買取可能なの?売却時の注意点や高く売るコツを紹介

歯医者で虫歯を治療する時、削った部分を埋めるために金属を被せます。一般的には銀歯が多いですが、金歯をすすめられた経験のある方もいらっしゃるかもしれません。なぜ金歯がすすめられるのか、そして金歯を売却することは可能なのか、解説していきます。
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金歯は売却できる?
結論からお伝えしますと、金歯は買取してもらうことが可能です。もちろん口腔内で使用していたものを売却するわけですから、金歯特有の注意事項はあります。一方で、資産価値の高い金であることには変わりありません。納得いく価格で売却できるよう、基礎知識としてまずは金歯がどういったものなのかを確認していきましょう。
金歯の成分
金歯の成分は金100%のいわゆる純金ではなく、合金です。金100%で作られた金歯は金の性質上柔らかすぎて、歯に使用するには適しません。そのため金に銀や銅、プラチナといった金属を添加し、合金にして強度を高めているのです。
一方銀歯の成分ですが、銀歯にも実は金が混ざっています。これは金銀パラジウム合金と呼ばれる合金です。金歯の金合金と比べて硬さがあり、強度も高い特徴があります。銀100%の銀歯は腐食してしまうことがあるため、金を混ぜて合金とし、耐久性を高めているのです。
銀歯は低コストで済みますが、古くなると劣化しやすく、金属アレルギーも起こしやすいデメリットがあります。逆に金歯は金属アレルギーが起こりにくく、歯との密着性が高いため、虫歯の再発を防いでくれるのがメリットです。しかし、費用負担の大きさやビジュアル的に目立ってしまうデメリットがあります。治療に金歯を使うかどうかは、長期的な目線で検討するのが良いでしょう。
金歯を売却する時というのは、金歯を抜歯しなければならなくなった時だと思います。歯科医院によっては抜歯した歯をそのまま処分してしまうこともありますので、抜歯後の歯を引き取りたい旨を必ず伝えるようにしましょう。
稀にこちらから申し出ないと、後から引き取ることができなくなるケースがあります。そもそも治療に金歯を用いることは投資でもありますので、大切な資産を失わないように確実に押さえて欲しいポイントです。
手数料やキャンセル料にはご注意を
前述したように、金歯をお店に買い取ってもらうことは可能です。ただし、その際に手数料が発生する場合があります。また、取引にキャンセル料が発生することもあるため、注意が必要です。トラブルを未然に防ぐために、事前にどういったケースに注意すべきなのかチェックしましょう。
手数料はなぜかかるのでしょうか。金歯は口内で使用するものですので、当然食事の影響を受けます。どんなに大切に扱っていても、経年劣化を防ぐことは難しいと言って良いでしょう。毎日の食事で付着物が付き、それを取り除くのが難しくなっていることもあります。そういった付着物を取り除くには特別な技術が必要となるため、その手間に対しての手数料が発生することがあるのです。
すべてのケースで手数料が必要となるわけではありませんが、手数料が発生するケースがあることを事前に知っておくことで、安心して取引できるでしょう。
また、査定後にキャンセル料がかかるケースもあります。例えば付着物が付いている金歯は、査定する際にも付着物を取り除く手間がかかりってしまうのです。その上で査定結果が希望価格に届かず、取引しない選択をすることもあり得るでしょう。その際に、お店からキャンセル料を請求されるケースがあります。査定に出してから無駄な出費をしないように、お店選びの段階でキャンセル料の有無を確認すると良いでしょう。
金歯の売却に保存状態は関係ない
金歯は治療時の費用負担が大きいため、最終的に買い取ってもらえるかは気になるところです。金歯は貴金属であるため、お店に持ち込めば高値で売却できることがあります。しかし、本当に買取可能なのか心配になるケースもあるでしょう。そのようなケースでも買取可能なのか、解説していきます。
純度が不明のケース
ジュエリーやインゴットには金の純度を示す刻印があります。一方で、金歯には純度を示す刻印も記載もありません。インターネットで調べると、買取業者が金の純度による、1グラムあたりの取引額を毎日更新しています。これを見ればどれくらいの価格で売却できるか参考になりますが、金歯に刻印がないことで本当に売れるのか不安を感じる方もいるでしょう。
しかしお店では、刻印がなくても専用の分析機器を使用して金の含有量をチェックできるため、心配はいりません。金歯を被せた歯医者で使用した金の純度や量を確認できることもありますが、何%の金が含まれる金歯を使用したかといった記録はカルテに残っていないことがほとんどです。買取店を選ぶ際には、専用機器を使って鑑定してくれるお店や貴金属に詳しい鑑定士がいるお店を選ぶと良いでしょう。
変形など状態が悪いケース
長年使用し続ければ、歪んだり潰れたり、形が変わってしまったりといったことも起こりえます。そのような金歯でも売れるのか心配になってしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、これも心配ありません。買取店は金歯を綺麗な状態の金に再び戻す手段を持っているのが普通です。
変形して見た目が良くない金歯であっても金の含有量には影響がないため、査定額が安くなることはありません。状態の良し悪しを問わず、まずはお店に持ち込んで査定を受けてみるのがおすすめです。
金歯が1つだけの場合、売却は可能?
金歯が1本しかないと取り扱ってくれないのではと心配になる方もいるでしょう。しかし、これも心配には及びません。というのも、金歯を持ち込む人は多くが1本だけでの持ち込みです。買取店の査定は金1gあたりの金額で決まるのが基本ですので、1本だけの金歯でも安心して査定を依頼できます。
むしろ金は、どこかのタイミングでまとめて売るよりも相場的に価値が高騰した時期に少量でも売る方が、結果として利益を多く得られるケースが多くあるのです。査定自体は無料で行っている買取店がほとんどですので、まずは持ち込んでみましょう。
まとめ
歯は一生ものです。金歯にするかどうかは長期的な目線を持って検討すべきでしょう。金投資も長期的目線で運用していくのが良いので、金投資を検討されていて歯の治療をしているのであれば、金歯を選択するとよりメリットが大きくかもしれません。