【コンクパール-ConchPearl】の買取

真珠でよく知られているのは純白で上品な色味のホワイトパールと、物静かで落ち着いた雰囲気のブラックパールです。しかし「コンクパール」というピンク色の真珠があるのをご存じでしょうか。どのようなジュエリーなのか、これから紹介していきましょう。
Contents
コンクパールの特徴と宝石言葉
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そもそも市場にはあまり出回らない
ピンク色のパールは「コンクパール(ConchPearl)」とよばれています。あまり聞きなれない宝石名だとお思いの方も多いことでしょう。それもそのはずで、コンクパールは生産量自体が少ないため、一般の店舗に行けば必ずおいてある商品というわけにはいかないからです。
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ピンクパールは大型巻貝からとれる宝石
真珠は貝からとれる宝石で、コンクパールの場合は「ピンクガイ」という貝からとられます。このピンクガイというのは巻貝のなかでも比較的大きなもので、大きさは貝殻の高さがおよそ30㎝で幅は18㎝くらいあります。円錐型の形状をしており、貝の周りには三角形の棘が連なっています。
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パールの持つ宝石言葉ってどんな言葉
ジュエリーはただ綺麗なだけではなく、それぞれ宝石言葉というものがあります。ちなみに真珠の宝石言葉は無垢・健康・長寿・富です。そういった宝石の意味をふまえて、婚約指輪や結婚指輪に使われたり、お葬式に使われたりするわけです。また、真珠は6月の誕生石になりますので、6月生まれの方に真珠をプレゼントすることもあります。
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ピンク色のパールの宝石言葉は
真珠の宝石言葉は、何色かによってさらに分かれます。ホワイトパールは母性愛・絆・魅力といった意味を持っており、ブラックパールには物静かで力強いといった意味があります。そして、ピンクパールは恋愛色が強い真珠で、「辛抱強く愛する」といった意味があります。
コンクパールの色と魅力
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コンクパールの色は趣のあるピンク色
コンクパールは、黄色から赤褐色をおびたピンク色の真珠です。ホッとするような綺麗な真珠で、いつまで見ていても飽きない独特な色のジュエリーです。そして、このピンク色が濃ければ濃いほど商品として価値が高いとされています。濃いピンク色のもので表面に炎のような「火炎模様」が入っているものがあるのですが、これはコンクパールのなかでも最高水準の品質のものであり、なかなかお目にかかれません。
しかし、色味が薄いコンクパールでも、それはそれで魅力的です。淡い色合いの場合はとても愛らしい優しい感じの色合いになりますので、別の魅力があります。濃い色味の場合はエレガントで女性らしい印象ですが、色味が薄い場合は優しい印象になりますので、カジュアルなファッションにも合います。
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コンクパールがとれる確率はなんと10000貝の分1
コンクパールの魅力は趣深い素敵な色合いですが、何といっても希少価値が高いことも大きな魅力です。
コンクパールは10000貝に1個の確率でしか見つけることができません。しかも巻貝ですので養殖することが非常に難しいジュエリーです。最近、養殖に成功したという話も聞きますが、店舗などの一般的な流通経路で販売されるのは、まだまだ先のことでしょう。ですので、現段階では世界で一番高価な真珠であり、一般の店舗で必ずしも販売しているわけではありません。見つけたら即買いしたいお宝アイテムといえるでしょう。
コンクパールの産出国
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コンクパールはカリブ育ちのジュエリー
では、そんな貴重なコンクパールはいったいどのような環境で育つのでしょうか。真珠というと、どことなく日本的なイメージがあるジュエリーですが、ピンクガイが生息している場所は西インド諸島やカリブ海全域と、メキシコ湾のあたりになります。このあたりは白い砂浜と吸い込まれるような綺麗な海が素敵なリゾート地域で、新婚旅行などで選ばれることも多い人気のエリアです。コンクパールはそんな自然豊かなところで太陽の光をたっぷりと浴びてすくすくと育っています。
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コンクパールはなぜ見つかったのか
そもそもコンクパールはどうして生産されるようになったのでしょうか。何がきっかけで発見されたのでしょうか。
ピンクガイはカリブ海域に住む人々の生活に密接に関係した貝でした。ある程度の大きさがありますので、カリブ海域では昔はピンクガイを主に食用として使っていました。そして身を食べた後の貝殻はカメオを作るために使われてきました。
そのようにして採取されてきたなかで偶然にも真珠を発見したのです。しかもこの真珠はまるでいちごミルクのような綺麗な真珠で、めったにとれることはありませんでしたので、とても貴重なものとして重宝されました。
昔は王族や貴族や一部の大富豪しか手に入れることができなかったといわれています。時代は変わり、現在ではさすがに王侯貴族や大富豪しか入手できないというわけではありませんが、今でも高額で貴重な宝石には変わりはありません。
コンクパールのお手入れと保管方法
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コンクパールはデリケートなジュエリー
一般的なジュエリーの場合、家庭でできるお手入れ方法としては、クリーナを溶かしたぬるま湯につけて、軽くブラシでこすって汚れを落としたり、中性洗剤を薄めた液につけて洗ったりします。
しかし、コンクパールの場合は普通のジュエリーとは分けて考えましょう。というのも、パールというのは鉱物資源からつくられる宝石とは違って、生きた貝からつくられるデリケートなものなので、取扱いにはより一層の注意が必要になります。
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ほかのジュエリーと一緒に保管しない
コンクパールはジュエリーのなかではあまり硬いものではありません。プラチナやゴールドなどの貴金属やダイヤモンドなどと一緒に保管してしまうと、傷つくおそれがあります。一つずつ個別の容器に入れるか、布製の袋に入れて小分けしましょう。
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酸や熱に弱いので気をつけよう
コンクパールは酸と熱に弱いジュエリーなので、酸性の物に触れたり、高温になる環境においたりしないことが大切です。私たちの汗は酸性の性質をもっていますので、汗がついたらふき取っておきましょう。
そして、コンクパールを身につけたまま調理しないことも大切です。調理中は火を扱うこともありますし、お酢を使うこともあるからです。
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温泉に入るときは外すようにしよう
他のジュエリーにもいえることなのですが、温泉の成分には硫黄や酸が含まれていることがあり、ジュエリーを腐食させてしまいます。温泉成分の入った入浴剤も同様ですので、入浴時は外しておきましょう。
コンクパールの市場価値
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ワシントン条約の規制の対象になったことで価値がさらにアップ
コンクパールは、すべてのピンクガイからとれるジュエリーではなく、発見できる確率は10000分の1と低確率です。それだけでも貴重なジュエリーといえます。
ですが、ピンクガイが「ワシントン条約」の規制の対象になったことで、さらに価値が上がりました。先に述べたとおり、ピンクガイはカリブ海域の人たちに食用として重宝されてきました。しかし、欧米諸国や中国のグルメの人たちが、珍しい食材であるピンクガイに注目しないわけはありません。するとたちまちピンクガイが乱獲されるようになり、絶滅のおそれがある保護が必要な動植物として「ワシントン条約」の規制の対象になってしまいました。コンクパールはピンクガイからとれるものなので、いってみればピンクガイの附属物です。そのため、コンクパールもやはりワシントン条約の規制の対象になります。
ワシントン条約の規制の対象として指定されると、さまざまな制約があります。商用目的で生産することはできるのですが、「輸出許可証」という輸出国の政府が発行する許可証がなければ輸入することができません。こういった事情もコンクパールの価格を上昇させている要因のひとつです。
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今後の価格推移に期待したい
しかし、2009年の11月にフロリダにあるアトランティック大学が養殖に成功しましたので、今後技術開発がさらに進んで一般的に養殖されるようになると、今よりはお求めやすくなるでしょう。
コンクパールの値段と価格相場
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コンクパールの値段はどのくらいなのか
コンクパールは、お求めやすい価格の商品であれば10万円台で手に入ります。10万円台を超えると、20万円台から100万円台まで、さまざまな価格帯の商品があります。あくまで天然もののジュエリーですので、品質によって価格は大きく違ってくるのが現状です。
カラット数が2カラットくらいあるものだと、コンクパール単体でも100万円以上する場合もあります。そして、コンクパールの表面に火炎模様がどの程度あるかも重要なポイントで、火炎模様がくっきりしているほど高額です。
また、コンクパールは他の貴金属やジュエリーと組み合わせてデザインされることが多いです。例えば、ダイヤモンドと組み合わせたデザインの商品の場合は、クオリティの高いダイヤモンドを使っているとさらに高額商品になってしまい、150万円台から200万円クラスの商品も珍しくはありません。
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フェイク商品に騙されないようにしよう
高額なコンクパールですが、ときどき、とんでもない安い価格で販売されていることがあります。そういった場合はフェイクである可能性が高いです。人工真珠なのかどうか、しっかり見極めてから慎重に購入しましょう。
フェイクをつかまされないようにするためには、正規のルートで手に入れるのはもちろんですが、できれば実物を見て購入するのがおすすめです。実際に自分の目で色味や火炎模様を見て、鑑別書も確認しておきましょう。値段だけにとらわれすぎないことが大切です。
まとめ
宝石といえば、ルビーやエメラルドなどの派手な色合いの宝石に目がいきがちですが、コンクパールは知る人ぞ知る魅惑的な宝石です。いつまで見ていても飽きないような優しい雰囲気のある宝石で、黄色から赤褐色の色味をおびたピンク色をしていますので、日本人の肌に合うことは間違いありません。きっと、あなたのコーディネートをより一層素敵なものにしてくれることでしょう。ジュエリーコレクションの一つに加えてみてはいかがでしょうか。