「プティアッシュ」は、エルメスの製品でも特別なバッグチャームやアクセサリーなど小物のアイテムです。
人気ながらも数が少なく希少なため、手に入れたいと考える人も多いでしょう。
こちらでは、エルメスの「プティアッシュ」について解説していきます。
Contents
「プティアッシュ」の成り立ち
「プティアッシュ」はエルメスの製品の中でもデザイナーの遊び心あふれた小物を指します。名前の「プティアッシュ」は、フランス語で小さいを意味する「Petit(プティ)」に、「Hermes(エルメス)」の頭文字の「H(アッシュ)」を組み合わせた言葉です。「小さいエルメス」の意味を持つ「プティアッシュ」には、革のバッグチャームやシルクの布でつくられたブレスレットなどのアイテムがあります。
そもそも「プティアッシュ」は、エルメスの製品を製作する過程で出てきてしまう革の切れ端や、わずかな傷や汚れによって製品としては利用できなくなってしまったシルクのスカーフなどを再利用しようという思いから始まりました。そのため、大きさや柄の位置などしっかりと規格が決まっている製品とは異なり、微妙に柄の位置が異なっていたり生地のカラーが違うような、世界にひとつしかないアイテムになり得るのです。「プティアッシュ」のひとつひとつがデザイナーの遊び心によって生まれるアイテムであり、全世界で製造個数か決まっている季節商品や、在庫に無くてもいくらか待てば入荷する定番のアイテムのような製造予定は基本的にありません。予約をして「何か月待ち」といった予定も決まっていないため、お店やインターネット店舗に陳列されればすぐに売り切れてしまうというのが常のようです。
再利用品ということからも分かる通り、「プティアッシュ」に使われる革やシルクはまぎれもなくエルメスの製品と同じものです。しかし同時に、再利用品ということで価格が比較的低く抑えられているのも特徴です。エルメスと言えばなかなか手が出ない高級品なので、気軽な値段でエルメスのアイテムを身に着けられるのはラッキーだと考える人も多いでしょう。上質な素材でできているのにも関わらず、価格が抑えられ数が少ないということからも、世界中のエルメスファンの人々を夢中にさせている理由が分かるでしょう。
「プティアッシュ」が
つくられた背景
現在のファッション業界は、環境問題に焦点が当てられています。2015年の時点で、衣料品の生産はそれまでの15年間で約2倍になりました。これは地球の人口の増加と、一部の国の経済状況の好転、ファストファッションの増加なども関係していると言われています。それに伴って、綿花を栽培するのに大量に水が必要になりました。また、繊維を染色・処理するために使用した汚染水は、工業用水汚染の20パーセントにもなると言われています。世界的に問題になっている温室効果ガスの排出量も、多くの業界を上回る量になりました。さらに、使われなかった衣類やその材料は焼却されるか埋め立てられ、ごみの問題も大きくはらんでいます。
各企業はそのブランドの価値を守るためにも、在庫になった商品を安易に安売りすることはありません。あるブランドで、売れなかった製品を燃やしていたということが問題になりましたが、ブランドを守り、ひいては職人を守ることになるため、業界内での批判はあまり見受けられませんでした。しかし、地球の環境問題にファッション業界が関係していることは確かです。老舗ブランドの企業にとって、環境問題を考えること、サステナブル(持続可能)な経営を営むことは、今まで以上に重要なことだと世間では捉えられています。特にエルメスのような老舗ラグジュアリーブランドは、ファッション業界全体を牽引する役割があります。
エルメスでは、自然環境・動物の保護のほか、廃棄物の削減やリサイクルにも力を入れています。その廃棄物削減とリサイクル(再利用)によって生まれた製品のひとつが、「プティアッシュ」ということです。「プティアッシュ」はエルメスにはじめからあったアイテムではなく、上述のような地球の環境問題の対策のために始められた「プティアッシュプロジェクト」から生まれた製品です。ではここからは、エルメスの「プティアッシュプロジェクト」について説明していきます。
「プティアッシュプロジェクト」の取り組み
そもそもの話になりますが、エルメスのもとの事業は馬具の製作です。1837年に創業しましたが、今と変わらずその質は良く、ナポレオン3世やロシア皇帝も利用していたと言われています。3代目が馬具を入れるための鞄を作ったことから、今のエルメスのバーキンに繋がります。そののちは産業革命などから馬車から自動車に移動形態が変わり、皮革製品のほとんどをバッグや靴に移行しました。
そんなエルメス家に育ったパスカル・ミュールは、幼いころから様々な素材と職人の仕事を見て育ちました。そして、少しの傷や汚れなどによって廃棄されてしまうシルクのスカーフや、裁断されたのちに捨てられる余った革の端をどうにかしたいと考えていました。そして、それら捨てられるはずの素材を再度輝かせることを夢見ていたと言います。
2010年、パスカル・ミュールは、「プティアッシュ」のアーティスティック・ディレクターに就任しました。そして幼いころからの夢であった、「捨てられる素材を再び輝かせたい」という思いをもとに、パリ郊外に「プティアッシュ」のアトリエを構えます。エルメス伝統の職人技と革新的なデザイナーたちによって、捨てられるはずの素材に命を吹き込み、輝きを取り戻させる取り組みが始まりました。これを、「プティアッシュプロジェクト」と言います。
環境問題が大きくなってきた2010年に「プティアッシュプロジェクト」が立ち上げられたことで、ファッション業界全体が自社の生産について考えるきっかけになりました。また、エルメスは2012年に「プティアッシュ」のショートフィルムを公開したことをきっかけに、ファッション業界が環境問題を考えた取り組みをしようと考えていることを世間に広めることができました。現在は他のラグジュアリーブランドだけでなく、多くのファッションブランドが「プティアッシュ」と同じようなプロジェクトや、環境汚染の少ない素材での衣類やバッグの製作に挑戦しています。
「プティアッシュ」のアイテムの種類
「プティアッシュ」には、その素材の種類や大きさ、デザイナーのクリエイティビティによって、さまざまなアイテムがあります。ここからは、いくつかの例を紹介します。
まずはバッグチャームです。さまざまなカラーの革で出来た可愛らしいバッグチャームは、エルメスの「プティアッシュ」の中でもとびきり人気のアイテムです。星やハートといった定番の記号から、サンダルなどの季節を感じるイメージのもの、馬や馬具といったさまざまなデザインのバッグチャームが存在します。皮革製品の製造の時に、できるだけ素材を無駄遣いしないように裁断されますが、どうしても残ってしまう切れ端があります。そのため大きな革の素材の残りはあまりなく、とても小さな細長い革の切れ端から作られているものもあります。それらのバッグチャームには、伝統の職人技が感じられるはずです。上質な革の手触りを感じられるうえ、アイテムによっては丸みを帯びて技巧を感じるつくりのものもあります。また、バッグチャームを本体に結び付ける紐は、スカーフにできなかったシルクの素材が使われることもあります。スカーフは大きな柄の華やかなものが多いため、一色の革のチャームに紐のシルクがとても映える印象です。
シルクのスカーフを使った「プティアッシュ」のアイテムというと、ブレスレットです。エルメスではスカーフは長さやデザインの規定が細かく決まっているアイテムで、バッグの持ち手に巻いたり首元に巻いたり、あるいは手首に巻いたりする人気商品です。シルクで出来ており触り心地が良い商品ですが、製造過程でできてしまったわずかな傷や汚れがあると、商品として出すことはできません。そこで「プティアッシュ」では、商品として出すことのできなかったシルクのスカーフをブレスレットとして販売しています。スカーフと違って巻かないでそのまま身に着けることが出来る点も、このアイテムの人気の理由と言えるでしょう。
「プティアッシュ」の
その他のアイテムと人気の理由
その他には、スカーフの端の素材を使って作られたポーチがあります。いわゆる巾着袋ですが、シルクの手触りが優しい商品です。巾着と言うと日本のようだと感じる方も多いでしょうが、2011年に日本で行われた「プティアッシュシリーズ」では、京都をイメージしたアイテムが揃ったほどです。スカーフが元の素材ということで、柄が大きくとても華やかな印象を与えます。
革というとブラウンの手触りの滑らかなものを思い起こす人が多いでしょうが、エルメスではアリゲーターを使ったレザーのバッグも取り扱っています。そのため、当然のようにアリゲーターの革で作られた「プティアッシュ」のアイテムもあります。例えばアリゲーター革のネックレスなどがそれにあたり、アリゲーター革のバーキンはとても高級でなかなか手が出ませんが、「プティアッシュ」ならば手が出る値段のため人気です。
「プティアッシュ」が人気の理由は、やはりその可愛らしさとお手頃な値段、そしてその希少性によります。エルメスというと老舗ラグジュアリーブランドで、小さな財布でも一般の人には手が出ないお値段です。しかしやはりエルメスというものに憧れがある人は多いので、手が出るお値段のアイテムならば欲しいと考える人が多いでしょう。
また、例えばバッグや財布であればいくつか種類があれば事足りるため、不必要に何個も買おうとは考えないのが普通ですが、アクセサリーやチャームであれば何個でも欲しいと考える人は多いです。チャームを変えるだけで、ちょっとだけ気分が変わったり、実際にコーディネートの印象が変わったりするからです。
こういった点から、多くの人が欲しいと考える「プティアッシュ」ですが、「捨てられる素材を再度輝かせる」という製造の理由から、当然のようにたくさん生産されることはありません。逆に、地球の環境に配慮され技術がすすんで、捨てられる素材がなくなれば、「プティアッシュ」が製造されなくなるとも言えます。
「プティアッシュ」を
手に入れる方法
このように多くの人が求める「プティアッシュ」は、たまに展示会が開かれて購入することが出来ます。いままでにパリや東京、ニューヨークなどで展示会が開催されましたが、その会場でも「プティアッシュ」はすぐに売り切れてしまいました。
「プティアッシュ」は素材の切れ端と、デザイナーのイメージや職人の技術によって、遊び心をもって作られています。そのため、一般的なブランドのシーズンのように数か月ごとにデザインされたり、大量に在庫を持ったりすることはありません。パリのエルメスの実店舗に並ぶこともありますが、こちらでもすぐに売り切れてしまうようです。日本のエルメスの店舗に並ぶことはもっとまれで、さらに数もより少ないため、エルメスのファンたちの中で争奪戦になります。それでもやはり「プティアッシュ」を購入したいという方に、4つの方法をご紹介します。
一つ目は、フランス・パリの実店舗に行くことです。パリでは、エルメスの実店舗の中に「プティアッシュ」唯一の直営店があります。フランスのパリのセーブル通りにありますので、足を運べる場合はこちらで実物を確認して購入できます。
二つ目は、日本のエルメスのカスタマーになることです。顧客として登録され、何度か買い物を通してお得意様になれば、「プティアッシュ」が日本の店舗に入荷した際に優先的に連絡がもらえる可能性があります。
三つ目は、エルメスのオンラインショップで購入することです。こちらでは逐一「プティアッシュ」が入荷したかどうか自分で確認する必要がありますし、もし入荷したとしてもほとんどの場合すぐに売り切れてしまいます。また、実物を見ないで購入することになるので、手触りや柄などの確認ができないという点で渋る方もいるでしょう。
四つ目に、個人のオークションやセレクトショップ、買取店などで購入することです。エルメス専門の買取店もあるほどなので、こういったところに持ち込まれたアイテムを探すのも良いでしょう。一度他の人の手に渡っていることから中古扱いになりますが、欲しかった「プティアッシュ」を手に入れるには良い方法でしょう。
まとめ
「エルメス」の「プティアッシュ」は世界でもとても人気のアイテムです。その希少性と人気から手に入れることは難しいですが、もし手に入れたいと考えたら上記の方法で探してみると良いですし、家に眠っているようでしたら買取店で高く買い取ってもらえるでしょう。
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