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    歴代デザイナーが
    紡ぐブランドの歴史

創業者ガブリエル・シャネルと
歴代デザイナーが
紡ぐブランドの歴史

世界的なファッションブランド・シャネルは、フランス・パリの小さな帽子屋からスタートしました。いまや知らない人はいないほどの一大ブランドとして成長し、服飾や時計・アクセサリーに加えて化粧品・香水など実に幅広いアイテムを展開しています。
ファッション業界を牽引するブランドであるシャネルは、初代デザイナーでもあるガブリエル・シャネルによって立ち上げられました。彼女の功績と、その後を継いでいった歴代デザイナーとともにブランドの歴史・アイテムを追っていきましょう。

初代デザイナーにして創業者の
ガブリエル・シャネル

ブランドの歴史を語る上で創業者であるガブリエル・シャネルは外せません。世界で最も影響の大きいデザイナーとも称されることから分かる通り、彼女は創業者でありなおかつ初代デザイナーでもありました。フランスの孤児であった彼女が立ち上げたブランドは大きく成長し、成功した女性実業家としては初の存在とも言えます。女性の強さと自由を据えつつも声高に主張することなく、ブランドのデザインに反映させることで結果的に女性解放を実現させたのがガブリエル・シャネルという存在です。
世界大戦の終結後、女性の社会進出は大いに発展しました。彼女が世に送り出した女性向けの、エレガントでありながらも機能美に優れたアイテムは時代の需要に見事に合致しました。着心地の良さや動きやすさといった機能性だけでなく、シルエットの良さなど美観性も同時に兼ね備えたファッションは多くの女性に愛されていきます。今では定番とされるアイテム群も当時は非常に斬新で、革新的なプロダクトはその時代背景も後押しする形となって世界中に広まりました。
彼女が残した功績の偉大さは当時の成功だけに留まらず後世にわたり、現代的なスタイルにも大きな影響を及ぼしています。ジャージー生地を婦人服へ採用したり、日常的な着こなしを可能とした上でファッション性まで同居させたスーツを作ったり、リトル・ブラック・ドレスの普及に貢献したりと非常に多彩です。彼女が生み出したさまざまなアイテムを通じてスポーティーなスタイルやカジュアル、シックな服装などを女性の標準的スタイルのひとつとして確立させたのも大きな功績と言えるでしょう。高級婦人服のみならずハンドバッグ、ジュエリーや香水など女性が憧れるアイテムにまで手を広げて影響を及ぼした点も特筆すべきポイントです。中でもフローラルブーケが漂う香水のシャネルの5番は、彼女を象徴する製品となっています。1920年代から使用されている2つの「C」を組み合わせたアイコンは、もちろん彼女自身がデザインしたものの1つです。現在でもブランドのシンボルとして用いられていることは、多くの方が知ることでしょう。こういった影響力の強さ・時代への貢献度合いから彼女は、タイム誌で特集された20世紀の最も重要な100人に選出されているほどです。

ガブリエル・シャネルが
生み出した革新的な
ファッションアイテム

ガブリエル・シャネルをあっという間に人気デザイナーに押し上げた要素の1つとして、ジャージー素材の衣服が挙げられます。ジャージーとはメリヤス生地のことであり、現在ではトレーニングウェアとしてお馴染みの素材でしょう。ちなみにその呼び名はイギリス海峡のジャージー島にて、17世紀以降に作られてきた漁夫のシャツが由来です。この素材は当時、靴下やスポーツウェアに使われていたもので、男性用の素材としてもこの時代では上品とは見なされていなかった素材に目をつけ、大胆にも女性の服に採用しました。
第一次世界大戦の最中、人手の不足により女性も大きく社会へと進出することとなります。20世紀初頭といえども労働に従事する際には旧来のドレスしか選択肢はなく、コルセットで締め付ける窮屈さと丈の長いスカートの動きにくさに女性は苦しめられていました。そんな状況を鑑みた彼女は、当時の働く女性のニーズに応えるべく、動きやすくて着心地も良いジャージー素材を取り入れたドレスを考案したという訳です。大胆な発想に当時の人々は驚きましたが、安くて動きやすさを重視した衣服は瞬く間に女性に受けいれられていくこととなります。
働く女性のニーズに応えたのは素材だけではなく、パンツスタイル(パンタロン)にまで及びます。現代においては当たり前とされるパンツスタイルも、彼女が考案して世に広めたファッションです。ドレスやスカートが一般的な女性のスタイルで、パンツは男性のものでした。しかしその動きやすさに目をつけたガブリエル・シャネルは、女性らしさをデザインに施した上で世の女性に提案したのです。パジャマスタイルであるパンツLOOKを1917年に発表した後、ヨットの乗組員の服装からヒントを得たというマリンLOOKも発表し人気となります。
1923年に発表されたのが、シャネルのツイードスーツです。柔軟かつ軽い素材であるウールもしくはモヘヤのツイード、ジャージーやシルクが裏地として採用されたブラウス・ジャケットで構成されたアイテムです。当時のファッションとしては一般的とされる素材の固さや肩パッドの使用、バストダーツなどを全て撤廃したモデルとなっています。ジャケットを生地の目に合わせてカットすることで、動きやすさを保持するという特徴を持ちます。首元にゆとりを持たせたデザインや多機能なポケット、仮縫いの時の細かな微調整など実に画期的なプロダクトです。腕を組んだ姿勢で採寸を行ったり、バスの階段をのぼる動作を阻害しない設計を施したりといったように、意欲的に活動する女性・働く女性の大きな味方となるアイテムが多くの女性に支持されることとなりました。

リトル・ブラック・ドレスと
バッグ

現代においても着用されているリトル・ブラック・ドレスは、彼女がファッション業界にもたらした貢献の1つとして語り継がれています。1912年から翌年にかけて、女優のシュザンヌ・オルランディが着用したのが大きなきっかけです。シャネルのリトル・ブラック・ドレスを着た、最初の女性の一人であり世に大きく広まります。飛躍を遂げたのは1926年のヴォーグ誌に掲載された時で、シンプルかつシックなデザインは、センスがある女性の定番アイテムになるだろうと記述され大ヒットに繋がりました。手頃な価格で購入できること、1930年代初頭が世界恐慌に陥っていたことも相まって世界中にすぐに広がることとなります。彼女は裕福ではない人々が、億万長者のごとく闊歩できるようにしたと述べています。昼はウールもしくはシェニール素材の、夜にはサテンもしくはベルベットのリトル・ブラック・ドレスを着用できるよう次々とラインナップを増やしていきました。
女性の定番アイテムであり、必需品でもあるショルダーバッグも彼女の手による産物です。世界で初の女性もののショルダーバッグを生み出し、世に広めました。開発された当初の1920年代の女性向けのバッグは、肩紐のないクラッチバッグかハンドバッグが一般的でした。手が塞がってしまって不便だと感じていた彼女は、軍用の肩からさげるバッグに発想を得ます。こうして誕生したのが、女性向けのショルダーバッグという訳です。
名作「2.55」が誕生したのは、第二次世界大戦が終結した後のことです。世界大戦が始まってブティックを閉鎖し、一時フランスを去っていました。戦後にフランスに戻って事業を再開したガブリエル・シャネルは、戦前に開発したショルダーバッグを1950年代に即したデザインにチューニングし直して発表します。それが名作と語り継がれる「2.55」であり、名前が冠する通り1955年2月発売です。レザーよりもチェーンの方が耐久性が強いと彼女は気付き、ハンドルに採用しました。女性の社会進出が大々的になっていく1950年代の需要と合致して、女性たちのマストアイテムへと昇格します。のちに一度廃盤となるものの、根強い人気から復刻して今でもシャネルの代表的なバッグとして強い人気を誇ります。

シャネルNo.5を
はじめとする香水たち

これまで革新的なファッションを女性に提案しつづけたガブリエル・シャネルは、その女性たちに相応する香りがないことに気付きます。女性らしい香りを保った上で、今まで感じたことのないフレグランスを作るべく調香師のエルネスト・ボーに協力を仰ぎました。アルデヒドの開発でも知られるエルネスト・ボーは、シャネルNo.5と22の雛形を作り上げます。
1910年代までのファッション界の香水は、単一種の花から香りを抽出する手法が主流でした。そのため大量の花を必要とし、結果的に価格も高くなるため限られた層しか香りを身にまとうことが出来ません。しかし何度も試行錯誤を繰り返し、ようやく1921年に世界初となる合成香料アルデヒドを使った香水であるNo.5が誕生します。別名・シャネルの5番は合計80種にもおよぶ天然香料と、合成香料を組み合わせた香りは花々のブーケのような複雑な香りが特徴です。一種類の花から作られていた他の香水とは一線を画しており、またしてもファッション界に革命をもたらします。これによりシャネルだけでなく他の企業もこぞって合成香料を用いた香水を開発する気運を生み出し、一般女性も楽しめるようになり文字通りフレグランスの歴史を塗り替えた存在です。なおこの名前の由来は、エルネスト・ボーが提出した試作品のうちの5番目であったこととされています。調香師が提出した試作のうち、5番を選んだのは彼女が素晴らしいと感じたことに加えて自身のラッキーナンバーということの2つが理由であったという逸話は有名です。
またこれまでの香水のボトルに関する常識を覆している点にも注目です。シャネルの5番が登場するまでの香水は、富裕層に向けたものであり、いずれの企業の製品の瓶にも花模様をはじめとした豪華な装飾が施されているのが常でした。しかし自身の名を冠したモデルを発売するにあたって、彼女が用意したのはシンプルなデザインのクリスタルの角瓶です。天然香料のみの従来の香水では時間とともに香りが変質するという欠点がありましたが、合成香料を使用することによりそれらを解決したのも成功の後押しをしています。多くの企業にも模倣され続けた5番の他にも、さまざまな香水を世に出し続けておりブランドが愛される一因となっています。

初代の意志を
引き継ぎ発展させた
カール・ラガーフェルド

一代で世界的なブランドを立ち上げたガブリエル・シャネルは、激動の時代を駆け抜けつつファッション界に革命をもたらしました。彼女がその生涯の幕を閉じたのは1971年、87歳のことです。
彼女が亡くなった後は、生前のアシスタントデザイナーであったガストン・ベルテロやラモン・エスパルザなどに引き継がれていきます。しかし創業者にして初代デザイナーであったガブリエルほどの手腕をふるえず、ブランドの輝きは徐々に失われて低迷期へと入ってしまいます。
もはや過去のブランドとして影を潜めつつあったシャネルを、再構築して再びスターダムに押し上げたのがカール・ラガーフェルドです。彼がアーティスティック・ディレクターとして加入したのは、1983年のことです。現代において外部からデザイナーを招致してブランドを刷新するのは一般的な運びですが、80年代では歴代初となる事象でした。
彼が就任したタイミングのシャネルは、既に過去のブランドと認識されているほどに低迷していました。年配の女性が着るブランドというイメージが若者に定着しており、それを変えようと彼は奮闘します。カール・ラガーフェルドは創業者であるガブリエル・シャネルが生み出したイメージを踏襲しつつも、時代にマッチしたデザインへとチューニングしていきます。伝統的なエレガントさを保持しつつも、10年も先取りするような革新的スタイルを提案することに成功しました。のちにモードの帝王と呼ばれるカール・ラガーフェルドは天才的なセンスを持ち得ており、これによってシャネルは息を吹き返すばかりか不動の地位を獲得します。
2000年以降は、メティエダール・コレクションを展開していきます。これは職人の手仕事をクローズアップしたコレクションであり、オートクチュールなどでは年に2回、クルーズコレクションでは年に6回も発表しているものです。
またカール・ラガーフェルドの快進撃はシャネルのみならず、イタリアのブランド・フェンディ社における活躍も挙げられます。65年間にわたって同社のデザインを手掛け、アーティストとのコラボレーションによるアイテム開発・商品、写真家としての活動など枚挙に暇がありません。ファッション業界に多大なる影響を与えたことから、いつしかモードの帝王と呼ばれるようになります。変わり続けるファッション界の中でトップを走り抜け、トレンドを作り出すに至ったカール・ラガーフェルドは2019年2月19日にその生涯を閉じるまでさまざまな功績を生み続けました。

カールがアップデートした
アイテムの数々

カール・ラガーフェルドが改良したアイテムの1つに、シャネルスーツが挙げられます。初代デザイナーであるガブリエル・シャネルが開発したのは、女性が社交場で着るための仕事着というコンセプトです。しかし1920年代に発売されたスーツも、カールが就任した1980年代のパリにおいてはもはや過去のファッションとなっていました。高齢の富裕層が着用するものとして人々に定着されていて、そのイメージの刷新が大きな課題でした。初代の意図を汲みつつも、カールは古いイメージを一新させたモデルを発表します。女性の解放を願っていたガブリエル・シャネルは膝を出す衣服を下品として否定していましたが、カールは時代の流れを読みミニスカートを取り入れます。ジャケットもコンパクトに身体にフィットするデザインに変化させた結果、現代的で若々しいというイメージに更新することに成功したという訳です。
1983年に発表したアイテムには、11.12クラシックチェーンバッグも挙げられます。これは初代が1955年に発表した「2.55」を踏襲して、再解釈を経てデザインされたモデルです。2.55との違いはチェーンとクラスプのデザインであり、2.55はフラットなメタルを組み合わせたもので11.12はレザーが編み込まれています。クラスプは2.55については長方形のターンロックで、11.12に関してはシャネルのお馴染みのCCマークです。特にクラスプ部分は過去のモデルとは異なり、一目でシャネルのバッグであることが分かる仕上がりです。発売当初から値段が上がり続けているのも、根強い人気の証拠と言えます。
ブランドのアイコンを再び起用して、世間にブランドの存在を再認識させる運びを作ったのもカールの功績と言えるでしょう。代表的なCCマークをはじめ、カメリアやチェーンストラップといったモチーフをアイテムに取り入れて普及させることに成功します。服飾やバッグ、アクセサリーからシューズに至るまでアイコニックな製品を次々と発表してヒットに繋げました。もちろんこのデザインが若者からも多大な人気を得て、大きな飛躍を遂げる一因となったのは間違いありません。

2019年以降の
シャネルを支える
ヴィルジニー・ヴィアール

1983年にアーティスティック・ディレクターに就任して以後、35年間にわたってシャネルを牽引してきたカールですが、2019年の2月にこの世を去ります。そして同年、後任のディレクターに指名されたのがヴィルジニー・ヴィアールです。カールの右腕として30年間共にしてきた彼女は、フランスはリヨン市生まれのファッションデザイナーです。幼少期から映画と衣装デザインに興味を示し、同国のファッションスクールにて舞台美術を学びました。フランスの衣装デザイナーのアシスタントでキャリアを開始した彼女は、モナコのキャロライン王女の紹介によりパリのシャネル本社に研修生として入ることとなります。20歳にして働き始めた後にエンブロイダリー部門に配属されて、同部門の責任者へと昇進するほどの実力を秘めていました。その後カールと出会い、大きな信頼を得つつ共にシャネルを盛り上げていきます。
カールの後継者としてディレクターに就任してからはオートクチュールとウェアに加えて、アクセサリー部門の統括を行っています。2019年および2020年のコレクションでは、ラストルックに長年ともに仕事をしてきたカールにオマージュを捧げたドレスを登場させました。
カールを引き継ぎ、そしてガブリエル・シャネルの意志も忘れないヴィルジニーはブランドの伝統を重んじつつもフレッシュなアイテムを発表します。着心地と動きやすさの両面を保持しつつも、若々しいエネルギッシュなエッセンスを加味した意欲的なモデル群が特徴です。
就任の翌年である2020年のコレクションでは、新生シャネルの旅立ちを思わせるような旅をテーマにした製品が発表されました。新生シャネルスーツやLOOKなど、彼女が単独で開発・手掛けたアイテムはいずれもフレッシュで新たな芽吹きを感じさせるモデルが充実しています。
カールとヴィルジニーが共同で開発したアイテムに、CHANEL19が挙げられます。2019年から2020年にかけての秋冬モデルであり、シャネルの新しい定番バッグと言うべき製品です。ヴィンテージ感があるにもかかわらず、かわいらしさが共存しており女性に愛されるルックスです。シンボルであるCCロゴは大きめで、太めのチェーンストラップが印象的なモデルになっています。伝統となっているマトラッセは大柄に変化しつつも、スタイリッシュさを強調しているのがポイントです。

まとめ

創業者でもあり初代デザイナーであったガブリエル・シャネルは、女性の自由と解放を求めて革新的なスタイルを提案しました。彼女の意志・デザインを汲み取りつつもさらに大きく発展させたカール・ラガーフェルド、さらに現代的かつフレッシュな若々しさを加えたヴィルジニー・ヴィアールといったように、ブランドの伝統は形を変えつつも脈々と受け継がれています。創業100年以上となる現代においても、機能的かつエレガントなモデルを提案しつづけるシャネルに今後も注目していきましょう。

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