シャネルというブランドは世界の三大ブランドの一つに数えられます。
どの時代にあってもトレンドを牽引し、女性たちを魅了してやみません。
最近では新しいコレクションだけでなく、昔のシャネルが大変人気です。
今回はその理由や魅力について紐解いていきましょう。

時代に関係なく人気のシャネル

シャネルはどんな時代であっても常に不動の人気を誇るブランドです。なぜ時代に関係なく常にファッション業界を牽引し、常に人気があるのか疑問に思う方も多いでしょう。その理由に常に時代に新たなファッションの価値観を提案してきたことや、女性の社会進出にも大きく貢献してきた背景があります。

シャネルが創業した1910年前後はまだまだフランスも世界も封建的な社会であって、男尊女卑が激しい時代でした。当時のフランスでは、貴族の女性達は皆窮屈なコルセットを付けることが強いられ、バストやヒップランを強調し、華美でデコラティブなドレスを着るのが一般的でした。
創業者のガブリエル・シャネルは女性を締め付けるコルセットや、行動や活動に制限をかけてしまうドレスや手が塞がって作業がしづらいクラッチバッグ、ハンドバッグに疑問を持ち続けていました。こうした装いをしていては永遠に女性たちは苦しみから解放されず、社会進出や社会参加ができないと憂いていたのです。

そこでガブリエル・シャネルは、完全にコルセットから女性を解放し、ジャージー素材の伸縮性の良い生地で自由に活動しやすいドレスやスーツを次々と誕生させました。シャネルスーツはその代表的なものであり、ノーカラーのジャケットにひざ丈のスカートは非常に楽で世の中の女性の社会参加や社会進出を促進させていきました。

シャネルのチェーンショルダーも手が塞がってしまう事を解消し、作業や仕事がしやすいようにしたのです。そのシャネルマトラッセのショルダーバッグはシャネルを象徴するアイテムとして、今でも非常に人気があります。

ヴィンテージシャネルが人気

今日本ではヴィンテージやレトロブームが到来しています。昭和のノスタルジックを感じるファッションや、家電に食器類、カルチャーまでも今の若い人にとっては新鮮であり、新しい発見であって人気となっているのです。昔のブランド品や、昔のシャネルバッグも例外ではありません。母が20年前から30年前に使っていた昔のシャネルバッグをクローゼットから引っ張り出してきて、娘がそれを使いファッションコーディネートすることが多く見受けられます。

ヴィンテージとは約20年以上前、具体的に言えば2000年以前に製造された製品のことを指します。2000年以前は日本にとっても世界にとっても華々しい時代でした。日本ではバブル景気真っただ中であり、その時代を象徴するような華々しいデザインが特徴的です。

プレタポルテといったシャネルの高級既製服でも、ショッキングピンクやネオンカラーなど華やかな色遣いが特徴的となっています。今の時代にはこれほどまでにカラフルなプレタポルテやバッグなどもなかなか見られず、若者にとっては非常に新鮮で刺激的です。

1983年には二代目デザイナーのカールラガーフェルドが2.55と呼ばれるマトラッセチェーンショルダーを発売しました。クラスプ部分にCCマークを施し、ショルダーチェーンにレザーを編み込んだデザインで、ダイヤ柄のキルティング加工された皮革が唯一無二のデザインで世界中の女性を魅了しました。そのバッグは、今でもシャネルを代表する普遍的なショルダーバッグとして人気があります。ヴィンテージシャネルの中でもシャネルのマトラッセチェーンショルダーが最もニーズが高く人気があります。その他にもヴィンテージアクセサリーやアパレルなども人気で多くの人を魅了しています。

人気やニーズの高い
ヴィンテージシャネルの品々

ヴィンテージシャネルの中で最も人気が高いアイテムは、マトラッセの黒のチェーンショルダーです。マトラッセはシャネルのバッグの中でも定番であり、時代やトレンドにも流されない普遍さや一目で目を引くデザインが人気の理由と言えるでしょう。

シャネルのメゾンの職人が一つ一つ手作りでマトラッセを作り上げています。そのため高品質で耐久性に優れ、経年劣化しにくいところも魅力だと言えます。1983年にカールラガーフェルドが手掛けた2.55や、その後発売されたクラスプにCCマークが施された11.12はマトラッセのヴィンテージの中で特に人気があります。現行モデルとほとんどフォルムや大きさなども変わらないところも魅力的な点と言えるでしょう。

ヴィンテージシャネルはバッグだけが人気ではありません。プレタポルテ、つまり高級既製服も人気があります。シャネルスーツはシャネル好きが一度は絶対に袖を通してみたいスーツです。ノーカラーでロゴの入った金ボタンがアクセントであり、シャネルがよく用いたツイードやジャージー素材のものもあります。こちらもバッグ同様、普遍的で時代に流されないデザインであり、現行品とほとんど差異が見られません。

コスチュームジュエリーもヴィンテージ人気を語る上で外せません。権力や富の象徴である宝石をガブリエル・シャネルは嫌い、フェイクのジュエリーを作りコスチュームジュエリーと称されています。CCマークのロゴが前面に出されたピアスやネックレスなどが特に人気です。宝石を使ったジュエリーとは違った良さがあり、シンプルな服装にコーディネートしてみるとCCマークのジュエリーが誇張されて程よい華やかさを演出できるので特におすすめです。

ヴィンテージシャネルの
ブームが到来した背景

ヴィンテージシャネルのブームが到来した背景はいくつか挙げることが出来ます。

一つ目にファッションの流行は20年から30年サイクルで到来するとされ、当時のトレンドが新鮮で刺激的であったことから今の若い人に受け入れられているといったことが考えられます。特に日本はレトロで昭和ブームが到来しており、昭和のバブル期の華々しいシャネルのデザインは現代で受け入れられるのは必然ともいえるでしょう。

二つ目に品質が非常に良いという点があげられます。メゾンの職人たちが一つ一つ丹精を込め高度な技術で手作りして仕上げているため、年月が経った今でも問題なく製品を使うことができます。

三つ目の理由はサスティナブルな世界的情勢です。世界中でSDGsが掲げられ、持続可能な社会を目指し様々な取り組みが見られるのです。日本でもSDGsな取り組みをたくさん見ることが出来ます。最近では常に新しいものを買い揃えるのではなく、使えるものを使い、古き良き物を見直して末永く使い込んで代々引き継いでいこうという取り組みも見られます。現在でも昔のシャネルが見直され、積極的に愛用し使われるようになりました。

ブームの最後の理由として考えられるのは、人と被らないファッションやコーディネートを楽しめるためです。ヴィンテージシャネルは、現在では直営店ブティックで売られていない製品であるため、人と被ることがあまりありません。個性が光りつつ、高品質で良いものを身に着け持ってることが魅力にもなります。ヴィンテージアイテムの種類も多い為、人と被らない自分だけのオリジナリティを見つけやすいです。

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