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    なぜこれほどまでに
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ロレックス製の腕時計は
なぜこれほどまでに
価格が高くなるのか

腕時計が日用品となった
現代社会とロレックスの高価格

中古の腕時計にとって値崩れしないことはとても重要なアドバンテージです。他の腕時計に買い替えたいときや現金化したいときなどに、二束三文の買い取り価格では納得できない人も多いでしょう。再販に有利で資産価値が高い、そして機能性や実用性を兼ね備えているブランドといえばロレックスをイメージする人も多いようです。ロレックスは世界最高峰のネームバリューを持ち、圧倒的な再販価値や買い取り率を誇るブランドであり、投資を目的として購入する人も少なくありません。

外観のカッコ良さのみならず、長く使い続けることを前提にした高い技術も魅力です。オーバーホールなどのメンテナンスをしっかり行えば、生涯使い続けられ、子や孫といった次の世代が引き継ぐこともできます。中古でも実用性を維持できるのは値崩れが生じない大きな理由の一つです。今の時代、腕時計は単なる現在時刻を確認するための道具として100円均一ショップでも買うことができます。

これに対してロレックスは、現行モデルの中でも安い価格帯は40万円前後です。しかし価格は高いけれどもその価格に見合った価値があり、評価する人が多いというのが中古市場でもロレックスが高騰している理由として考えられます。

 

単に製品コストだけを
比較しても意味がない

ロレックスは、2015年に自ら不可能と考えられる公約を掲げました。全製品に対し、購入日から5年間±2秒以内の精度を保証すると宣言したのです。製品に自信があってこその公約ですが、この公約自体が価格を釣り上げる要因になったとも思われます。モノの値段に対する割高感や割安感といった部分は、その製品本体だけを見て考えがちです

一般的な工業製品の範囲内において、時計の金属製ケースの最小生産ロットは500本程度といわれています。実際には100本や200本などの小ロットでも対応可能ですが、標準的設備が整っている工場を稼働させる場合、100本でも500本でも生産コスト全体はあまり変わりません。

また、汎用性が低いオリジナルの部品は修理のことを考慮して少し多めに作る必要があり、ここで時計本体の製造コスト以外の費用が発生してしまいます。他にも輸送費や広告費などの費用がかかりますが、その費用に対して腕時計を販売する以外の回収方法は想定されていないために本体の価格が上がるわけです。よって単に製品コストだけを見ても意味がないことがわかります。

 

ロレックスの製品には
保証などの付随するものがある

一般的な日用品の場合、生産ロット数が多いほど1つ当たりの原価はもちろん経費そのものを抑えることができます。しかしロレックスの腕時計は精密機器であり、生産ロットも少数のため、1本当たりのコストは高額になりがちです。このようなことからも販売価格を高くして利益を確保する構造になります。また、ロレックスのようなメーカーが作り出す精密機器に必ず発生してくるのが補償問題です。仮に修理用部品を確保するため、500本中20本を在庫にするとします。

この数は無名の香港製時計の中でも不良率が低いといわれるアナログ時計などで一般的な量です。しかし、さらに製造してから数十年後でも時計を修理する仕組みを構築する場合、そして世界中のあらゆるエリアでも修理対応可能な状態を構築する場合には、たった20本の在庫では到底まかないきれないでしょう。また、様々な地域にサービスセンターを設置する必要も生じてきます。現地の企業に修理を代行依頼する方法もありますが、今の時代はどのような国でも同一のサービスおよび品質が求められるため、このようなやり方では通用しないのです。

 

ロレックスの「全製品に対して
購入日から5年間にわたる
±2秒以内の
精度保証」
という宣言は遥か高みにある

2015年にロレックスが掲げた公約は、全製品に対し購入日から5年間にわたり±2秒以内の精度保証を行うというものです。ちなみに現在のロレックスは、生産終了となりカタログから削除されてから少なくとも35年間、全ての時計の部品を保有しアフターサービスを可能にすることも保証しています。家電品などの場合は、多くのメーカーでは生産終了後の部品保有期間を10年間としているのに対し、ロレックスはその3倍以上の保有期間を掲げているわけです。

この部品在庫のコストは膨大になると考えて間違いありません。そもそも±2秒以内という精度保証は、機械式時計に対して正しい認識を持っている人が聞けば、製品に対してとてつもなく自信に満ち溢れた内容に驚くことでしょう。1日の時間誤差±2秒以内というのはロレックスと始めとする老舗メゾンがぬかりなく製造したものを、熟練の技術者が調整したとしても成立が難しいと考えられる誤差なのです。日々使えば初回のオーバーホールが必要になる期間(機械式時計では一般的には3~5年に1度)まで、全ての腕時計に対して保証を行うことを意味しています。

 

高性能や保証の裏側には
企業努力と卓越した
ノウハウが見える

現行モデルのロレックスを日常的に使用しているユーザーからは、ほぼ時刻合わせをする必要がないという声が多く聞かれます。使用感のみを単純に比較した際には、ゼンマイを動力源にしてクォーツでの調速を行う日本メーカー独自のハイテク技術やスプリングドライブに匹敵するものといえるでしょう。

ロレックスが、製品の性能および品質、保証体制の維持に対しどれだけのコストを投入しているのかは定かではありません。しかし、このような体制を整えてトラブルが起こらない状態で運営を可能としている卓越したノウハウや企業努力の素晴らしさは驚くべきことです。

時計のオーナーが末永く安心して性能とステータスを享受することができるように万全の体制を維持していることは、ロレックスならではの腕時計の本来の価値といえるでしょう。ちなみに、ロレックスは時計の精度や防水性能を維持する目的で正規品販売店やサービスセンターに対し、定期的なオーバーホールの依頼を推奨しています。モデルや使用状況により頻度は異なりますが、購入後10年以内にオーバーホールを受けるようにしましょう。

 

高性能とステータスのための
万全の体制こそ
ロレックスの本当の価値

ロレックスの保証期間は、正規品販売店で新品の腕時計を購入した場合に限り、正常な機能について5年間です。紛失、盗難や誤った使い方での故障は例外となるので注意してください。時計の精度と信頼性を保証する目的で、組み立て完了後には一つひとつ、一連の厳しい検査が行われます。

その上で5年間の国際保証を適用するカードに購入日が記入され、そのデータがロレックスに登録されるのです。また、時計には高精度クロノメーターであることを証明するグリーンのタグが付けられます。これらはロレックスの公式サイトに明記されているものです。

海洋最深部から最高峰の山々、空やサーキットなど様々な環境下でロレックスは発売当初から極限の状況下でテストを繰り返してきました。ユーザーに対して大きな期待に応えるため、極限まで検査された後にロレックスから出荷される万全の体制を構築していることがわかります。なお、どのような検査が行われているのかについては公式サイトにアクセスし、「ロレックスの歴史と時計製造(ロレックスウォッチについて)」、「極限までの検査」の順にクリックすれば閲覧可能です。これもロレックスの本当の価値を知る手掛かりになるものといえるでしょう。

まとめ

2015年に発表された、全製品に対し購入日より5年間1日の誤差を±2秒以内にするという保証制度や、生産終了から全モデルの修理用部品を在庫して常に修理対応ができる体制などは、ロレックスの製品価格が高くなるという要因となっています。したがってロレックスの時計は信頼性が非常に高いブランドなのです。長年世界中の人々から信頼され、愛され続けているのも、ひとえに企業努力や高いノウハウがあるからこそだといえるでしょう。

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