自動巻きロレックスに使われているパーペチュアル機構の歴史とその影響

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自動巻きロレックスに使われているパーペチュアル機構の歴史とその影響

パーペチュアルは、自動巻き機構で永遠を意味します。多くの機械式時計に採用されていた自動巻き機構は、パーペチュアルが誕生したことでこれに影響を受けて生み出されたものです。こちらではロレックスのパーペチュアル機構の歴史や他の機械式時計に与えた影響について考察することにしましょう。

ロレックスの自動巻き機構の成り立ちを紐解く

ロレックスは、初期から腕時計の時代が将来訪れることを信じ、腕時計の実用性の向上を図ることを続けていました。ロレックス創業当初の1905年は懐中時計の時代でしたが、このときから将来、腕時計の時代が訪れることを確信していたと考えられます。世界初のオイスターケースが誕生したのは1926年です。この時代のオイスターケースは2ピース構造で、竜頭および裏蓋をガスケット(密閉用のシール)で挟みミドルケースにねじ込む構造で、これにより機密性を確保することを実現しています。その後、ベゼルを別の部品として3ピース構造にしたのですが、風防を内側と両側から圧迫させて気密性を向上させる構造を作り出して安全性を高めることに成功しました。ただ、ねじ込み式竜頭に慣れていないユーザーがねじ込みを忘れることが原因で内部に水が浸入してしまうといったトラブルが続発し、ロレックスはこの対策に悩みを抱えることになります。しかし、ここで考え出された対策が竜頭の閉め忘れを防ぐ目的で竜頭そのものの操作頻度を減らすことでした。ゼンマイを手動で巻き上げるのではなく自動巻きにすれば良い、これが世界初の全回転式ローターを開発するきっかけとなったのです。

 

世界初の「全回転式ローター」はロレックスが開発

機械式時計の自動巻き機構は、腕の動きにより内部ローターが回転をしてゼンマイを巻き上げる仕組みを持ちます。自動巻き機構は懐中時計の時代から存在していたもので、自動巻き機構そのものは特別目新しいものではありませんでした。しかし1931年にロレックスが開発した世界初の全回転式ローターは、ムーブメントの中央に固定された錘を腕の動きで自由に回転運動をさせる仕組みを持つものです。腕時計を装着していていれば自らゼンマイを巻く必要がなく、竜頭操作の頻度が極端に減るのでねじ込み式竜頭に不慣れなユーザーでも閉め忘れを防止できるメリットにも繋げることができます。この画期的な発明はパーペチュアルと名付けられました。パーペチュアルは永遠といった意味を持つ言葉であり、自動巻き機構によりゼンマイは永遠に巻き上げ、時刻を正確に表示するための部品へと生まれ変わったことになります。また、この自動巻き機構は現代の機械式時計の原点といっても過言ではありません。従来のバンパー式は衝撃に弱く故障トラブルが多く発生しましたが、ロレックスが開発した全回転式の場合はローターの回転で受けた衝撃を分散できますので強度が向上しましたし、腕の動きに対するゼンマイの巻き上げ効率においても有利とされます。

 

バブルバックが味わい深い構造である理由

全回転式ローターが開発された当時のロレックス時計は、手動巻機ムーブメントに自動巻き機構を組み合わせた構造を持つパーペチュアルでした。そのため、ケースは厚みが大きくなりがちで、ローターが裏蓋に干渉させないよう膨らんだ裏蓋構造になっていました。キャリバーCal.1030は、1950年代から1960年代頃に製造されていた世界初の両方向巻き上げ式ムーブメントです。初期からのCal.1030が登場するまでの間に製造されていたパーペチュアルはバブルバックの愛称を持ち、世界中のコレクターから親しまれている名機とも言える時計です。バブルバックの名称の由来は、自動巻きユニットを搭載したため裏蓋に泡のような丸い膨らみが生じてしまった状態を見た際に名付けられたもので、さまざまなデザインの針や文字盤、ヴィンテージやアンティークならではの独特の丸みが魅力とされています。1950年代以降はセミバブルバック(ケース径を大きくして厚みを減らしたもの)やビッグバブルバックなど、一般的なバブルバックの32mmよりもサイズが大きな機種も存在します。

 

効率を格段に良くした両方巻き上げ方式

1950年代の半ばに登場したキャリバーCal.1030の登場でロレックスは新たな一歩を踏み出しました。従来のムーブメントはCal.600系で片方向のローターの動きだけでゼンマイを巻き上げる機構を持つパーペチュアルでしたが、Cal.1030ではどちらの方向に回転していても等しくゼンマイを巻き上げるようになったのです。ちなみに、Cal.1030を搭載しているモデルにはサブマリーナーのRef.6536や6538(ステンレススチール)、エクスプローラーⅠのRef.6610(ステンレススチール)、GMTマスターのRef.6542(ステンレススチール)などがあります。このムーブメントの登場により、巻き上げの効率が抜群に向上したわけですが、1958年になるとCal.1530が登場してさらなる進化を遂げました。2つの大径のリバーシングホイールは、両方のローターの回転によりゼンマイを巻き上げる際の巻き上げ効率を高め、1960年代の半ばにはリバーシングホイールにアルマイト硬化加工を施して耐摩耗性能の改善および軽量化を図るなど、自動巻き機構はマイナーチェンジを繰り返しながら現行のCal.3000まで採用されたのです。

 

巻き上げ不要な自動巻き機構の原理

機械式時計は、手動巻や自動巻きなどに関係なくゼンマイ仕掛けで歯車を動かすメカニズムを持ちますが、ゼンマイには巻き上げられたものを元に戻そうという力を利用して歯車を動かすという基本的な原理があります。ゼンマイは、金属製の板状になっているものを蚊取り線香のように巻いてあるものです。一度巻き上げると元の状態に戻ろうとしますので、この動く力を利用しています。手動巻機の場合は竜頭でゼンマイを巻くことになりますが、ロレックスの自動巻きは手首に腕時計を装着したときの腕の動きでゼンマイを巻きます。例えば、時計を振ることで内部の分銅が回転して動かし続けることができるわけです。ロレックスでは実用性を求める目的でヒゲゼンマイを使っているのですが、これは時計の精度を向上させることができる部品であり、時計の心臓ともいわれるテンプと呼ぶ部品の一部です。ヒゲゼンマイが伸縮することでテンプは回転する、そして歯車を回して時を刻みます。大半の時計メーカーはニヴァロックス・ファー社製のヒゲゼンマイを使っているようですが、ロレックスなど一部のメーカーは自社製を使用しており、ロレックスは真っ青な外観を持つブルーパラクロムヒゲゼンマイと呼ばれるものを採用しています。

 

自動巻き機構の原点として誇り

ロレックスが開発を行った全回転式ローターは両方向巻き上げ式の元祖であり、時計業界に与えた影響は偉大なものであることが想像できます。ロレックスのパーペチュアルは1950年代に特許が切れましたが、このとき全回転式ローターを使わない時計メーカーはゼロに等しいともいわれています。ただし、ロレックスの自動巻き機構には独自性がありますので、他の時計メーカーが真似をしようとしても同じものを作ることはできません。その独自性の一つに美しい仕上がりが挙げられますが、これは一般の人々は普段目にすることができない内部機構における美しさです。人目に触れないような細部まで繊細な装飾を施すことがロレックスの特徴であると同時に魅力となっています。見えないところの品質にも追及を行うといったロレックスのこだわりは、高級時計ブランドのトップにふさわしいものと言えましょう。ちなみに、インターネットの中にはロレックスの内部を写している写真を目にすることもありますので、パーペチュアルの美しさのこだわりを実感することができます。興味がある人にはおすすめです。

 

まとめ

ロレックスの3大発明には、1926年に完成した世界初の完全防水ケース、1931年に登場した自動巻き上げ効率を高めた両方向型ローターのパーペチュアル、1945年に登場した午前0時に日付が自動的に切り替わるデイトジャスト機構があります。いずれも画期的な発明ですが、パーペチュアルは現代の機械式時計の原点になったものです。初代モデルなどにはプレミアがついているものが多数ありますし。アンティーク市場ではバブルバックの名称で見つけることもできます。

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