パテック フィリップの
ノーチラスはなぜ
価格が高騰しているのか

世界中のセレブから人気がある時計ブランドの1つが、パテック フィリップです。パテック フィリップの中でも高い資産価値があると注目されているのがノーチラスです。中には1000万円超えの高額買取となっているノーチラスにおける、価格上昇の理由は何なのでしょうか。

ノーチラスが価格高騰している
理由を考えよう

パテック フィリップには数多くの人気モデルがありますが、その中の1つとしてノーチラスがあげられます。そしてノーチラスの顔ともいえる存在が、5711/1A-010です。5711/1A-010は、ノーチラスならではのオクタゴンケースに一体型のブレスレットが特徴の時計です。またジェラルドジェンタ氏によって手掛けられたデザインも、多くの時計ファンが注目を集める理由の1つです。天才時計デザイナーのデザインというだけで、時計ファンにとっては価値のある種類です。

実はノーチラスは、主流のサイズが34㎜～36㎜でした。ですが5711/1A-010は、ノーチラスとしては大きめの39㎜ケースになっています。同じシリーズの中では大きめのサイズですが、現代の時計の主流サイズは40㎜前後です。そのため現在の主流を押さえているという点も、5711/1A-010の人気を高める理由につながっていると押さえておきましょう。

もちろんサイズだけが理由で、5711/1A-010に人気が集まっているわけではありません。人気の理由の1つが、ブラックブルーダイアルを備えていることです。パテックブルーとも呼ばれることもあるブラックブルーダイアルは、見た目の美しさからコレクターの心を揺さぶる一本になっています。ほかにも5711/1A-010の特徴の1つは、薄型時計なのに12気圧防水を備えていることです。高級感に加えて、高いスペックを持っている点が、日常使いもできる一本としても人気があります。

5711/1A-010の製造は、2020年に終了しています。製造終了となっているモデルということで、正規店に行っても新品を購入することはできません。そして新品が手に入らないという点も含めて人気が高まっていることが、ノーチラス5711/1A-010の価格高騰につながっています。今後も高い人気を保ち続けることで、相場が大幅に下がることなく、高値で取引される可能性が高くなります。また価格高騰に注目して、コレクション目的ではなく資産価値に注目して所有する方もいます。

モデルごとの違いを
知ることも大切

パテック フィリップのノーチラス5711/1Aを購入したい場合に注意が必要なポイントの1つが、旧型と新型のモデルがあるという点です。新型と旧型では、中古市場における価格などの点で違いが見られます。違いを知らずに気が付かないうちに損をしたと感じることがないようにするためにも、モデルごとの特徴と相場を確認しておきましょう。

ノーチラスの中でも2006年～2010年頃まで製造された5711/1A-001を旧型、2010年以降に製造された5711/1A-010を新型モデルという扱いになります。旧型と新型を比較した場合、実は見た目だけだと大きな違いはありません。ぱっと見の印象は同じと感じる方が多いので、少し見ただけで判断しないように注意が必要です。ですがデザインなどが全く同じというわけではなく、新型はシースルーバックなのに対し、旧型はステンレス裏蓋になっているという違いがあげられます。

ほかにも1A-010では、ブレスレットのコマ連結がネジからピンに変更されました。新型になったことで、実用的な変化も見られます。買取について考えた場合、新型と旧型のどちらも比較的高く取引されています。ですが新型モデルである5711/1A-010は、旧型より高値で取引される場合が多く見られます。

ちなみに5711/1A-010に当初搭載されていたのが、Cal.324SCです。ですが2019年～2020年の個体ではCal.26-330SCが搭載されて、ハック機能も実装されています。Cal.26-330SCが搭載されたモデルは、スペックの向上という特徴があるにも関わらず、生産数は少なめです。そのため希少価値が高く、他の年式と比較すると同じモデルでも相場も高めです。

Cal.26-330SCが搭載されたモデルは、希少性が高いため、今より市場価格が上がるかもしれません。該当する時計を所有している場合、相場の変化に注目しながら、売り時を逃さないようにすることが大切です。定期的に相場を確認しながら、ベストなタイミングで売れるようにしましょう。

買取価格と推移をチェック

パテック フィリップのノーチラス5711/1A-010は、どのくらいの買取価格で推移しているのでしょうか。買取価格について考えた場合、2017年あたりまでは450万円程度でした。しかし2018年以降は、高級時計に注目する方が増えた影響で、パテック フィリップに限らず多くの高級時計の相場が高くなりました。ノーチラスも2018年頃から相場が大幅に上がっているため、どのくらいの相場になるのか確認したうえで買取に出すことが大切です。

5711/1A-010の相場に注目した場合、2017年頃までは450万円程度だった相場が、2020年には800万円前後まで変わっています。同じモデルでありながら、売るタイミングが異なるだけで倍近くの相場に変化しました。さらに注目するべきポイントの1つが、2020年1月末で製造終了となった後の相場の変化です。製造終了によって正規店で新品を購入できなかったことが影響し、相場はさらに上昇しています。

実際に5711/1A-010の相場は、2021年には1000万円の大台を突破しています。さらに2020年には2000万円の大台を突破した時期もあったなど、2017年の相場と比較すると4倍近い市場価格になっていることがわかります。このように市場価格は大きく跳ね上がることもあるからこそ、売り時を見極めることが、満足度の高い形で買取を利用するためのコツです。

相場が2000万円を超えるタイミングもあったものの、その後は相場は少し落ち着いて1200万円前後となっています。ですが最近では、世界一高いステンレススティール製時計としても注目を集めているため、ラグジュアリースポーツウォッチとして再び相場が高まる可能性もあります。また相場はあくまで目安となる金額なので、状態が良い個体の場合には、超高額査定が期待できるかもしれません。またブラックブルーダイアルだけではなく、ホワイトや新色グリーンも同じように高値で取引されています。異なるカラー展開も高額取引が続き、今後も5711系の注目が続くことで、市場価格が高い状態が続くと考えることが可能です。

売り時を見極めることが大切

製造終了に伴って、パテック フィリップの人気モデルであるノーチラス5711/1A-010の買取価格は大きく跳ね上がりました。相場が上がっていると聞いたときの問題になるのが、少しでも高く売るためには、どのようなタイミングを選んだらいいのかという点です。さまざまな視点から考えて、売り時はいつなのか考えてから売ることも大切です。

実際に相場が高騰しているといっても、買取価格が1200万円近くになっている状態だと、買取店が損をする状態になっていると考える方もいるかもしれません。買取価格が1200万円の場合、業者側はそれ以上の金額をつけて再販売します。高額販売となっているにも関わらず、業者側は入荷後に即完売が続いているのが現状です。このように1200万円以上の金額になっているとしても、人気が下がることはなく、供給が需要に追い付いていないと押さえておきましょう。

しかし高級時計全体の相場を考えた場合、ロシアのウクライナ侵攻の影響で落ち着きを見せている部分もあります。業界で落ち着きが出始めている部分があるといっても、ノーチラス5711/1A-010は別格のポジションのため、大きく価格が下がるようなことにはなっていません。品薄の状態が続いているため、今後も高値で取引される可能性が高いです。

また高級時計ブランドの中には、新モデルが誕生することで旧型の相場が下がることもあります。しかしノーチラス5711/1A-010の場合、製造数が少ないため、新型が誕生したとしても相場が下がる可能性は低いです。

このように5711/1A-010の相場を考えた場合、今後さらに上がる可能性もあります。そこで売り時で迷っているなら、さらに価格が高騰するのに期待して待つのも1つの手です。ですが待っていても急激に相場が上がるとは限らず、逆に下がってしまうかもしれません。上がるのを待つか、下がらないうちに売ってしまうか、売り時を見極めるのは難しいのが現状です。すぐにお金が必要なら売る、将来的な資産価値に期待するなら待つというように、自分の状況に合わせて売り時を見極めましょう。

付属品も一緒に査定に出して
高く売ろう

未使用品だけではなく、中古品も高値で取引されているノーチラス5711/1A-010ですが、売るときには注意が必要なポイントも存在しています。それが何も考えずに売りに出してしまうと、売ってからもっと高く売る方法があったとわかって後悔するリスクがあるという点です。売ってから後悔しないようにするためにも、高額買取のためのコツを押さえておきましょう。

高額買取を目指すためのコツの1つが、付属品も一緒に買取査定に出すことです。5711/1A-010の付属品には、箱や保証書のほか、説明書や予備のコマがあげられます。箱や保証書がなくても、時計本体だけあれば問題ないと思って買取に出してしまう方もいるでしょう。ですが付属品があるかどうかだけで、買取価格には大きな違いが生まれるケースもあります。

特に買取の際の付属品で大切なのが、保証書の有無です。保証書がないだけで、5711/1A-010の価値が大きく下がってしまう可能性もあります。すぐに箱や保証書などの付属品が見つからない場合、今は売り時ではないと判断して家の中を一度探してみましょう。付属品がなくても大きな違いにはならないと考えている方もいますが、資産価値が高い5711/1A-010では数十万円もの違いが生まれる場合もあるため注意が必要です。

さらに買取で注意が必要なポイントの1つが、利用する業者選びです。同じ状態の5711/1A-010を売却する場合でも、査定を依頼した店舗によって価格には違いがあります。100万円以上の差が出る場合もあるため、少しでも高く買い取ってくれる可能性が高い買取業者を選ぶようにしましょう。

しかし買取業者を比較したくても、複数の店舗へ出向いて査定を依頼するのは時間も手間もかかります。そこで少ない手間で複数の店舗の買取価格を比較するために、一括査定サービスを利用するのも1つの手です。一括査定サービスを使えば、出かけなくても複数の店舗の査定額が調べられます。複数の業者の査定額を比較して、納得できる金額で売れるところを選ぶことが大切です。

時計のコンディションが
買取価格に影響する

高級時計を買取に出す場合で大切なポイントの1つが、ベストなコンディションを保つという点です。ノーチラス5711/1A-010は価値が高い時計といっても、傷や汚れが多い場合には資産価値が下がってしまいます。多少の傷があっても5711/1A-010は高値で取引されているものの、未使用の良品と比較すると買取価格が安くなってしまうので、将来的に売ることも考えているなら、日頃のお手入れも大切にしましょう。

ではベストなコンディションを保つためには、どのような点に注意したらいいのでしょうか。日常使いをする場合であっても、ぶつけないように注意して扱うことが大切です。また使い終わった後は、汗や皮脂汚れなどが蓄積して状態が悪化してしまう可能性もあります。状態の悪化を防ぐために、使った後は柔らかい布で拭いてきれいな状態を保つだけでも、資産価値を下げにくくなります。

ノーチラスの5711/1A-010では、傷や故障部分があったとしてもある程度の金額で買い取ってもらえます。需要が高いモデルなので、どの年式の個体であっても欲しい人が多いため、買取を断られる心配はまずありません。しかし傷や故障しているものを売りに出すと、業者側は再販売の前にメンテナンスが必要です。そのメンテナンスの分の費用が差し引かれるため、買取価格としては下がってしまうと押さえておきましょう。ノーチラス5711/1A-010はメンテナンス費用がかかるモデルでもあるため、修理が不要な状態のものは高く買い取ってもらいやすくなります。

また修理が必要な状態のノーチラス5711/1A-010だと、売るのをためらってしまう方もいます。また修理に出してから売ろうと考える方もいますが、修理代金より業者にメンテナンス代として差し引かれる金額のほうが高い場合もあるため、自分で修理に出すと損をする可能性もあるため注意が必要です。傷があるから、修理に出してからと売るタイミングを逃していると、相場が下がって売り時を逃すかもしれません。そのため傷の存在ばかりを気にせず、売ろうという気持ちがあるなら、相場が高騰しているタイミングで売却を検討しましょう。

まとめ

パテック フィリップの中で、特に買取相場が高いのがノーチラス5711/1A-010です。買取相場は1200万円前後になるなど、高額買取が期待できます。また少しでも高く売るため、付属品とセットで査定に出すなどの工夫も必要です。

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