金やプラチナは酸化する?変色や錆びてしまったときの対処法とは?

金やプラチナは酸化しないと言われていますが、果たして本当でしょうか。酸化しないのであれば変色や錆びてしまうこともないはずですが、長年利用しているとトラブルが起こるジュエリーも多くはありません。どうしてトラブルが起こるのか。酸化しない理由だけではなく、錆びてしまったり変色してしまったときの対処方法など徹底解説します。
Contents
金とプラチナが酸化しないのはどうして?
金とプラチナはほとんど酸化しません。そのため、どれだけ汗がついてしまっても変色や錆びたりすることはないといわれています。他の貴金属は酸化する物質が多いのに対して金やプラチナが酸化しにくいのは、どうしてでしょうか?その理由をみていきましょう。
純度の高さに秘密があった
金属がイオン化して溶け酸素と混ざってしまうことを酸化といい、少しでも溶けてしまうと空気や水に触れただけでもすぐに変色してしまいます。安価なアクセサリーをしたままお風呂に入るとすぐに錆びてしまったことはありませんか。これは金属が酸化した結果です。
金やプラチナは酸化が酸やアルカリに強く耐蝕性にも優れた金属のため、酸化が起きにくいといわれます。しかし中には錆びてしまったケースも。これは金やプラチナの純度の高さが関係しているからです。結婚指輪など常に身につけていることの多いアクセサリーを作る際に多く選ばれる金やプラチナ。長年利用しても購入時と変わらない美しさを保つことが出来るのは純度の高い貴金属を使用しているからです。
金とプラチナの純度を知ろう
「純度」と聞いても、具体的にどういうことか分からない人も多いかもしれません。純度とは漢字の通り、純粋の度合いのことをいいます。金やプラチナの物質に対して、どれくらい混合物が含まれているのか、金の含有量の割合が純度です。
金の純度とは?
金の純度は「K」で表示します。カラットのKです。24分率で表示されていて、金の純度がほぼ100%の場合がK24。次に約90%が金の純度なのがK22、そしてみなさん一番見聞きすることが多いK18と続きます。日本語では18金と呼ばれ親しまれており、純金が75%に対し混合物が25%混ざっている金のことです。18金は適度な強度があることからジュエリーだけではなく時計やカメラなどの精密機器にも使われています。
18金以下ですとK14・K10がありますが、これらは混合物が非常に多いため安価です。ホワイトゴールドやピンクゴールドなどカラーと混ぜ合わせていることもあります。しかしこれらは非常に変色しやすく金属アレルギーを起こしやすい金属になりますので注意が必要です。
プラチナの純度とは?
プラチナの純度を表す記号はPです。ジュエリーにはPt850以上が使われており、Pt850・Pt900・Pt950・Pt999がメインとなります。金と違いプラチナの純度は分かりやすくPt850であれば純度85%。Pt999であれば純度はほぼ100%です。意外かもしれませんが純度が高いほどプラチナは、とても柔らかく壊れやすくなってしまいます。そのため、Pt999をジュエリーに使うことは適していません。
酸化しないのに変色する理由は?
購入時はキラキラ輝いていたのに、時間が立つにつれて「変色してしまった!」「サビてしまった!」などのトラブルが出てくることがあります。変色することはないと言われているのが金やプラチナです。どうして変色してしまったのかその理由について解説します。
純度の度合いによって変色することがある
実は酸化しないといわれている金やプラチナは、純度が高いもののみに限られます。金だとK22以上、プラチナであればPt999です。ですがこれらは大変柔らかくジュエリーには不向きのため、他の金属を混ぜ合わせて作られていることがほとんど。しかし純度が低くなればなるほど、変色したり錆びてしまったりする可能性が高くなります。変色を避けたいようであれば、できるだけ純度が高い金やプラチナを購入した方が良いでしょう。
変色してしまった時の対処法
結婚指輪など、普段からつけっぱなしにしている金やプラチナをできるだけ変色させないようにする方法を解説します。輝きを維持するために日々のお手入れをしっかりとして、いい状態を保ちましょう。また万が一変色してしまった場合、自宅でできる対処法も解説するので、ぜひ役立ててください。
使用したジュエリーは毎回お手入れしよう
純度が低い金やプラチナのジュエリーを購入した際は、使用したあとにしっかりとお手入れをしましょう。変色しないようにするためには、できるだけ酸化しないようにしなくてはなりません。ジュエリーについてしまった皮脂を長時間放置しておくと、空気に触れ酸化してしまう原因となります。ジュエリーを外したあとは布などでさっと拭いてあげることが大切です。
結婚指輪をずっとつけっぱなしにしておく方も多いかと思いますが、できれば毎日夜外して拭く習慣をつけましょう。また温泉やプール・海などは水ではないため、とても変色しやすく早く錆びてしまう原因のひとつです。可能であればジュエリーを外して入ることをおすすめします。
変形してしまったらどうすればいい?
すでに変色してしまっている場合でも諦めないでください。まずはどの家庭にもある中性洗剤をぬるま湯に入れます。そこへジュエリーを中に入れ、約20分ほど放置してください。かなり変色してしまっているのであれば、30分ほど様子を見てみましょう。放置したあとは、しっかりと洗剤を洗い流し柔らかい布で拭いてください。たいていの変色は、これで落ちます。
これでも落ちなかった頑固な汚れは、アンモニア水を使いましょう。アンモニアは非常に強いため、直接ジュエリーには使用せず、必ず水に薄めて使用します。ジュエリーを長時間漬けておくとさらに傷めてしまうこともあるため、様子を身ながら5分程度で水洗いしましょう。
プロにクリーニングをお願いすることもできる
変色があまりに激しい場合は、ジュエリーを購入した店舗でお手入れしてもらうとよいでしょう。お手入れは購入店舗なら無料で行っているところも多いため、一度確認してみるのをおすすめします。
また有料であっても3,000円以内でメンテナンスできますので、自宅でもお手入れしつつプロにクリーニングしてもらいましょう。綺麗に輝くジュエリーをいつまでも維持できます。自宅でメンテナンスをする自信がない人はもちろんですが、定期的にプロのお手入れも活用していきましょう。
まとめ
金やプラチナは酸化しないと言われていますが、純度が低いジュエリーは酸化しやすく変色や錆びる原因になります。購入する際はできるだけ純度が高いものを選びましょう。予算の関係で純度が低いものになるようであれば、日々のケアで変色しないように。そして輝きを維持できるように定期的なメンテナンス心がけましょう。