「YSL」のロゴで有名なサンローラン。1961年にイヴ・サンローランとして創業しましたが、2012年にサンローランに改名しました。しかし、今もなおイヴ・サンローランの名を聞くことが多く、違いがわからない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ブランドの歴史を追いながら、サンローランとイヴ・サンローランのデザイン性や取り扱い商品の違いを解説します。人気のバッグや小物などのファッションアイテムや化粧品も紹介するので、ぜひ最後までチェックしてください。
Contents
サンローランとイヴ・サンローランは同じブランド?
1961年に創業したイヴ・サンローランは、その後2012年にサンローランへと改名しました。つまり、ブランド名が変わっただけであり、どちらも同じブランドです。しかし、現在もイヴ・サンローランのイメージが強いと感じる方もいるようです。その理由として挙げられるのが、伝統的な「YSL」のロゴとコスメラインであるイヴ・サンローラン・ボーテ(Yves Saint Laurent Beauté)の存在です。
ブランドの象徴でありカサンドラと呼ばれる「YSL」のロゴは、イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)の頭文字をとったものです。これは、サンローランへと改名した現在もバッグや財布、化粧品のデザインに取り入れられています。
また、イヴ・サンローラン・ボーテは元々イヴ・サンローランの中にあったコスメラインのことです。これは現在も展開されているため、「サンローラン=アパレルライン」「イヴ・サンローラン=コスメライン」と認識されています。
イヴ・サンローランの歴史とブランド名の変化
ブランド名がイヴ・サンローランからサンローランに変わった理由を、ブランドの歴史とともに解説します。
1961年にイヴ・サンローラン(Yves Sain Laurent)として創業
創業者のイヴ・サンローランは、元々クリスチャン・ディオールの主任デザイナーに就任していました。しかし、戦争に徴兵されディオールを離れることになります。徴兵後の1961年、イヴ・サンローランは恋人のピエール・ベルジェと実業家のマック・ロビンソンとともに、イヴ・サンローラン(Yves Sain Laurent)を設立しました。
イヴ・サンローランはディオールでの経験を活かし、革新的で個性的なデザインを追求します。初のコレクションで発表した「トラペーズライン(裾に向かって広がった台形のスカートのデザイン」は大きな注目を集めました。
なお、当時のイヴ・サンローランは、オートクチュール(オーダーメイド)部門の「イヴ・サンローラン」と、プレタポルテ(既製服)部門の「イヴ・サンローラン リヴ・ゴーシュ」の2部門に分かれています。
2002年に創業者イヴ・サンローランが引退
1997年、エディ・スリマンがリヴ・ゴーシュのメンズラインデザイナーに就任。その後、アルベール・エルバスがレディースラインのデザイナーに就任し、イヴ・サンローランはオートクチュールに専念します。2000年にエディ・スリマンとスルベール・エルバスはブランドを離れ、その後はトム・フォードが後任として就任しました。
そして、2002年にイヴ・サンローランがブランドからの引退を発表すると同時に、オートクチュール部門は閉鎖となりました。引退の背景には、業界の商業化への不満があったとされています。
2004年にはステファノ・ピラーティがリヴ・ゴーシュのデザイナーとして後を継ぐなど、新しいデザイナーの就任や創業者の引退を経て、ブランドは大きく変革しました。
2012年にブランド名をサンローラン(SAINT LAURENT)に改名
2012年、以前デザイナーとして就任していたエディ・スリマンが再度ディレクターに就任します。エディ・スリマンはリブランディングを行い、ブランド名をサンローラン(SAINT LAURENT)*に改名しました。同時に、元々の斜体で表現したロゴは、シンプルなフォントに変更されます。
このフォントは、かつてイヴ・サンローランがリヴ・ゴーシュを創設した時と同様のものです。この改名は、ブランドの歴史を尊重しつつも新たな章を切り開く意志の表れとして、業界内外で大きな話題となりました。
*正式にはサンローラン・パリ(SAINT LAURENT PARIS)
イヴ・サンローランとサンローランの違い
かつてのイヴ・サンローランと現在のサンローランの違いを、3つのポイントから解説します。
デザイン性の違い
創業者イヴ・サンローランのデザインは、エレガントかつ革新的で高級感があることで知られています。男性服の要素を取り入れつつ、女性性を強調したシルエットが特徴。オートクチュールの技術を駆使した華やかなアイテムも多く見られました。
エディ・スリマンの下でサンローランとしてリブランディングされた後は、デザインはよりモダンでエッジが効いたものとなりました。ロックミュージックやユースカルチャーの影響を強く受けた、カジュアルなアイテムも多く取り入れられています。
ロゴの違い
かつてのイヴ・サンローランのロゴは「Yves Saint Laurent」を斜体で表現したもの。カサンドラと呼ばれる「YSL」のロゴがブランドの象徴とされていました。カサンドラはグラフィックデザイナーのアドルフ・ムーロン・カッサンドルがデザインしたものです。
サンローランへの改名後は「SAINT LAURENT PARIS」とされ、シンプルなフォントに変更されています。伝統的な「YSL」のロゴは改名後も形を変えず、現在もバッグや財布、化粧品に使用されています。
取り扱い商品の違い
サンローランへの改名後も、イヴ・サンローランの名は化粧品や香水などを手がけるコスメラインとして残されています。元々コスメラインは、1978年にイヴ・サンローラン・ボーテとして設立されました。
現在は、「サンローラン=洋服やバッグなどのアパレルライン」「イヴ・サンローラン=香水や化粧品などのコスメライン」と分類されます。
- おたからや査定員のコメント
サンローランは、ブランド名の変更後も、独自のスタイルで世界中のファッショニスタに支持されています。サンローランのアイテムは、洗練されたデザインと高品質な素材が魅力です。
カジュアルからフォーマルまで幅広いシーンで活躍するため、中古市場でも安定した需要があります。改名前のアイテムも現行のサンローランのアイテムと同様に、高価買取が期待できます。時代を問わず長く愛され続ける、価値のあるブランドと言えるでしょう。
各時代のクリエイティブ・ディレクターとデザインの特徴
イヴ・サンローランからサンローランへと変化する中での、各時代のクリエイティブディレクターを紹介します。
創業者イヴ・サンローラン
1961年にブランドを創業し、2002年に引退したイヴ・サンローラン。彼のデザインは、女性服に男性的要素を盛り込んでいるのが特徴です。代表的な「ル・スモーキング(1966年)」は女性用タキシードスーツで、男性服の要素を取り入れつつ、女性の体型に合わせた洗練されたシルエットが特徴です。この作品は、ジェンダーの境界を曖昧にし、女性の自律性を象徴するアイテムとなりました。
また、「サファリジャケット(1968年)」は、ミリタリースタイルにインスピレーションを得たジャケットです。カジュアルながら洗練されたデザインで、女性の服装に新しい選択肢を与えました。
イヴ・サンローランは「モード界の帝王」と呼ばれ、ファッション界で権威あるニーマン・マーカス賞などの受賞歴を持ちます。
アルベール・エルバス
2000年前後に1年ほど、リヴ・ゴーシュのレディースラインのクリエイティブ・ディレクターを務めたのが、アルベール・エルバスです。就任は短期間であったにもかかわらず、彼のデザインはブランドに大きな影響をもたらしました。女性の自然な曲線を活かし、柔らかさとフェミニンなエレガンスを重視したスタイルが特徴です。
トム・フォード
トム・フォードは、2001年から2003年までリヴ・ゴーシュのクリエイティブ・ディレクターを務めました。グッチのデザイナーとして活躍した彼のデザインは、大胆でセクシーな女性像を押し出したことで知られています。締め付けられたウエストや低いネックライン、ハイスリットなどの要素により、女性の体の曲線を強調したスタイルが特徴です。
ステファノ・ピラーティ
ステファノ・ピラーティは、2004年から2012年までリヴ・ゴーシュのクリエイティブ・ディレクターを務めました。アルマーニやプラダなどの有名ブランドで活躍してきた彼のデザインは、前任のトム・フォードとは異なり、設立当初のクラシックなデザインをアレンジしているのが特徴です。
エディ・スリマン
1997年から2000年までリヴ・ゴーシュのデザイナーを務めていたエディ・スリマンが、2012年から2016年まで再度ディレクターを務めました。かつてはメンズラインを手がけていましたが、このタイミングを機にウィメンズやアクセサリーまで統括することとなりました。彼の作品はロックミュージックを連想するスタイルで、パンクやモッズなどの要素を取り込んでいるのが特徴です。
アンソニー・ヴァカレロ
アンソニー・ヴァカレロは2016年にサンローランのクリエイティブ・ディレクターに就任しました。彼のデザインは、自身のセンスとブランドの伝統的なエレガンスを融合した、セクシーかつ洗練されたムードが特徴です。アンソニー・ヴァカレロは2025年現在もブランドを牽引し、サンローランを現代のラグジュアリーファッションの最前線に位置付けています。
サンローランの代表的なアイテム
サンローランの代表的なアイテムを、バッグ・財布・化粧品のカテゴリーから紹介します。
「ケイト」は「YSL」のメタルクロージャーがあしらわれたバッグです。チェーンショルダーストラップで、ショルダーバッグやクロスボディバッグとして使用可能。デザイン性と実用性を兼ね備えたアイテムです。その他にも「ダウンタウン」や「サック・ド・ジュール」といったバッグも人気を集めています。
「カサンドラ ウォレット」は、バッグと同じく「YSL」のメタルクロージャーが特徴の財布です。「タイニーモノグラム」と呼ばれる小さな「YSL」のロゴが入った財布も展開され、どちらも定番アイテムとして知られています。
また、化粧品では口紅と香水が有名です。口紅にも「YSL」のロゴが入っており、さまざまなカラーや質感の商品が販売されています。香水は、甘い香りが特徴の「モン パリ」と、ジェンダーレスな香りが特徴の「リブレ」が定番のシリーズです。
まとめ
イヴ・サンローランは、ブランドの歴史の中でサンローランに改名されただけであり、どちらも同じブランドを指します。デザイナーの交代やリブランディングを経て、伝統的なデザインを取り入れながらモダンで革新的なデザインへと変化していきました。
また、サンローランにはイヴ・サンローラン・ボーテというコスメラインがあります。そのため、現在のサンローランはアパレルライン、イヴ・サンローランはコスメラインとして分類されています。洗練されたデザインと実用性を兼ね備えたサンローランのブランド力は、今後も多くの人々に支持され続けるでしょう。
「おたからや」での「サンローラン」の参考買取価格
ここでは、おたからやでの「サンローラン」の参考買取価格の一部を紹介します。
モデル名 | 参考買取価格(相場) |
---|---|
ルル ラムスキン ブラック チェーンショルダーバッグ | 130,000円 |
ケイト レザー ブラック ショルダーバッグ | 113,000円 |
モノグラム メタリックスネーククロスボディ レザー ブルー ショルダーバッグ | 67,000円 |
レーヨンラフィアボディ テディ ラフィア×レザー ブラック トートバッグ | 67,000円 |
ベイビーカバス レザー ブラック ハンドバッグ | 60,000円 |
サンローラン リヴゴーシュ リネン×レザー ベージュ ショルダーバッグ | 56,000円 |
ベルト レザー ブラック×ゴールド金具 | 13,000円 |
※状態や付属品の有無、時期によって買取価格が異なりますので詳細はお問い合わせください。
独特のデザインとブランドの歴史により、中古市場でも高い需要があるサンローラン。買取価格は主に、アイテムの状態やデザインの人気度によって左右されます。特に、「YSL」のロゴが施されたバッグ、アクセサリーは人気のラインナップです。
また、包装材やタグ、保証書などの付属品が揃っている場合、より高い査定額がつく可能性があります。
- おたからや査定員のコメント
サンローランは、中古市場でも安定した需要があるブランドです。ブランドを象徴する「YSL」ロゴが施されたアイテムはもちろん、その他のデザインでも高価買取が期待できます。
また、付属品はなくても買取可能ですが、購入時の状態に近いほど評価されやすいため、保管している方はぜひ一緒にお持ちください。サンローランは市場価値が高いため、使用感があるアイテムでも、ぜひ一度お問い合わせください。
ブランド品の高価買取はおたからやにお任せください。
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