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ツイリースカーフは
巻き方によってチョーカーや
バッグのアクセサリー
になります

エルメスのツイリースカーフは首に巻くことでファッションのワンポイントとして活用できるだけでなく、バーキンやケリーなどのバッグの持ち手に巻くことで自分だけのお気に入りのカスタムにすることができます。ここでは一般的なスカーフの用途だけにとどまらないツイリースカーフやその前身となるカレスカーフについて紹介していきます。

エルメスのスカーフの生誕

エルメスは馬具のメーカーとして小さな工房から始まり、1867年にパリ国際万国博覧会で銀賞を受賞し名声を高めました。馬車から自動車時代に変化した時代にも素早く対応し、ラゲッジバッグを主体とするビジネスへチェンジすることが出来ました。
三代目エミール・モーリス・エルメスはアイデアマンとして知られており、事業の多角化に邁進しました。その結果世界初のファスナー付きのバッグブガッティモデルであるボリードを開発し、1927年には外注事業としてエルメス第一号の時計を発表しスカーフの取り扱いも始めました。更に10年後には自社生産でスカーフを製作出来るように社内体制を整え、記念すべき一号作品「オムニバスゲームと白い貴婦人」のスカーフを発売して好評で迎えられたのです。

同時期には香水事業への参入と、後にケリーと呼ばれることになるサック・ア・クロアを開発発表します。三代目エミール・モーリス・エルメス時代は、後のエルメスを占う意味でも絶対に欠かすことが出来ない数々の事業をスタートさせたことが特徴です。中興の祖としての輝かしい実績が三代目エミール・モーリス・エルメスにはあります。

スカーフ事業はバッグの製作と同じく手間がかかる事業でした。図案の作成から版下の準備を経て最終工程のシルクスクリーンを完成させるのは、長いもので約2年の歳月が必要になります。シルクスクリーンは手間のかかる染色方法で色の数だけ製版が必要になるのです。複雑で多彩なプリントを行うのには、慎重な作業と乾燥時間を計算してハンドメイドで仕上げなくてはいけません。だからこそ美しいエルメスのスカーフが出来上がるのです。

四代目社長のロベール・デュマ・エルメスは、エミール・モーリス・エルメスから事業を引き継ぎ着実に成長路線への軌道に乗せていきました。衣服や旅行用品などにも進出し、香水やシルバーアクセサリーなどにも力を入れて多角化を盤石なものに変えていったのです。

エルメスのスカーフカレ

初代エルメスの創業者であったティエリ・エルメスから受け継がれてきた最良の素材を使って高い技術力と熱意を持って製造されてきた伝統はスカーフにも表れています。

エルメスのカレはフランス語で正方形という意味であり、蝋質なシルクの一枚布に美しい染色が可能ですが、大変手間がかかるシルクスクリーンプリントを用いて一色ずつ色が重ねられています。

襟元を装う美しいスカーフには、一枚一枚物語が眠っているのです。シルクの中で繰り広げられるドラマは、所有する人の心を引き付けて飽きさせません。こだわりは色や柄だけではなく、図柄の中にも隠されております。90センチ四方の中では、絶え間なくストーリーが紡がれていくのです。現在カレの誕生から80年の歳月が経過して以来、累計1500種類以上のスカーフが生産されました。

エルメスのスカーフの職人技

エルメスの様々な取り組みの中でもシルクスクリーン事業はエルメスを代表する事業の一つになります。エルメスのスカーフはシルクの産業が盛んなフランスのリヨンにアトリエがあり、熟練の職人たちが一枚ずつ手作りでスカーフを生産しています。この時に用いられるのはシルクスクリーンと呼ばれる印刷技術になります。

色ごとに製版が必要なこともあり、多色展開であると製作には数十時間必要になるケースも少なくありません。色ムラが起きないよう、ズレが発生しないように慎重に作用は行われてデザインは完成します。図案の企画段階から数えると、2年の月日がかかることも珍しくはありません。専用のアーティストがこのデザインを担当しており、年に二回テーマを設けて新作を発表しております。

ファッションとしてだけではなくアートとして額縁に入れて飾る人がいることも納得です。とくに古いモデルやアート要素の高いモデルは人気があり、生産中止になった廃盤品は高値で取引きされることもあります。エルメスのスカーフは限定品などもあり、新作はシーズン限定商品の場合予約完売することもあります。確実に入手したい時には予約や発売日に購入しに直営店へ行かなければなりません。ブランドだけではなく音楽アーティストなど、畑違いの人物やグループとコラボすることもエルメスの魅力であり、フレキシブルな姿勢をアピールしているポイントになります。

新定番ツイリースカーフ

ツイリースカーフが登場したのは2003年のことです。1937年にスカーフ事業を自社でコントロールするようになってから、約80年の歳月が経過しています。ツイリースカーフは定番のカレよりもコンパクトなサイズで発表されました。横幅5センチと長さは85センチになります。

85センチのサイズは、男性のパンツのウエストを留めるベルトと同じぐらいのサイズ感です。85センチあれば首に巻いたり腰に巻いてアレンジをしたりなど、多様な使い方が出来ます。手首に巻けばリストバンドになり、カチューシャのように使ったりポニーテールのリボンにしても可愛い使い方です。美しく発色に優れており、サイズ感がコンパクトなので装身具にも最適になります。
体だけではありません。手持ちのエルメスのバッグに付ければ、相乗効果でよりリッチでラグジュアリーな雰囲気になります。ハンドルに巻き付けて結び、美しい風合いをプラスすることもいいかもしれません。

ツイリースカーフにはいくつかの種類が設定されております。ツイリーの大きさをアップデートしたのが、マキシツイリーモデルです。幅は20センチで長さは倍以上の220センチまで拡大しました。長さを活かしてターバンのように頭に巻いてリゾートスタイルにしたり、巻き方を工夫してタートルネックのようにすることも出来ます。巻き方はファッション誌やSNSを参考にして、ワンポイントでジャケットなどの襟元に垂らして使うだけでもモードな雰囲気が演出出来ます。ウエストに飾りベルトとして巻き方を工夫してもいいですし、手首ではなく上腕に巻いてみるのも面白いかもしれません。バッグに巻くだけではなく、インテリアに使ってみたり、車の内部で飾りとして利用してみても目立ちます。カップルでお揃いのバンダナにしても似合います。

ツイリースカーフの巻き方

ツイリースカーフをエルメスのバッグに巻くアイデアはわかっても実際の巻き方は難しいものです。ファッション誌やエルメスの愛好家のSNSをチェックしてみたり、紐の結び方の本を読んで勉強してみても参考になります。自由度は高く正解のない世界です。むしろ自分のアイデアを爆発させて、芸術性を発揮してもいいかもしれません。

よく使われる巻き方は、ハンドルの付け根で結んで均一にハンドルが見えないように覆いながらもう片方のハンドルの付け根で結ぶことです。この時に端部分の処理を工夫することでイメージは一新します。三角形にして細く折るのもよいですが、端部分を巻き付いたスカーフの下に潜らせて目立たなくさせる方法もあります。

ツイリースカーフは横幅が短いためにハンドルや細い部分に巻いてもコンパクトで綺麗な状態で装着が可能になります。カレで同様のことをしようと思えば、ハンドルはボリューム感が出てしまいますが、ツイリースカーフだからこそスマートなアレンジが可能になります。

ツイリースカーフを二種類用意してメッシュ編みをする方法もあります。慣れるまで上手に結べないかもしれませが、動画サイトなどをチェックするとテクニックが紹介されておりますので参考にしてみるとよいでしょう。またシルクスカーフのメッシュ編みもとても美しいので、仕上がりの確認の意味を込めてこちらも一度動画を見てみることがおすすめです。

ツイリースカーフはネクタイの代替にも使えます。もちろんフォーマルには使えませんが、パーティーなどのカジュアルなジャケットスタイルには最適でしょう。ボタンダウンシャツの肩部分に緩くループをしてかけておくとアイビーファッションのアレンジになります。ノーカラーのシャツの首元にチョーカー代わりにしてみたり、ワンピースのウエストの飾りベルトにしてもいいかもしれません。ウエストベルトとしてならばスプリングコートにも似合いそうです。

まとめ

ツイリースカーフは細長い形状が特徴的なエルメスのスカーフです。巻き方を工夫すれば首元だけではなく色々なシーンや服装に転用できる上品なワンポイントアイテムになってくれます。お値段もお手頃なので初めてのエルメスとしてもおすすめなのがツイリースカーフです。

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