同じロレックスの型番でも、販売価格が違うことに気づいた人もいるでしょう。中古であれば個体の状態により価格が変わるのは当然のことですが、実はそれだけの要素で価格が変わるわけではありません。ロレックスの価値観が上がりやすいのは、人気のある仕様であることです。また、人気が高いのに市場の流通量が少ないと希少性が高まり、価値観もおのずと上がっていきます。どのような仕様だと高い価値観なのか気になる人向けに、保証書・夜光塗料・バックルなどの違いを6つ紹介します。同じモデルでも価値が高いとされる個体を探している人は参考にしてください。
Contents
ロレックスでも
価値観が異なる理由とは?
ひとくちにロレックスといっても、製造年が違うこともあれば、機能性や見た目の違いがあります。モデルが違えば価値観が変わってくるのは理解できるとは思いますが、まったく同じ型番でも価値観が異なることに疑問を感じる場合があるでしょう。
同じロレックスの型番でも価値観が異なる理由は、レアな個体だからです。ロレックスは同じ型番でも製造年により多少仕様が異なることがあり、さらに市場に出回る数が少なければ、希少性の高い個体として認識されます。どのようなものでも、希少性が高く入手困難であれば、レアなものとして価値観が上がりやすいでしょう。また、周りの人が持っていないレア個体を所有したい欲求により人気が高まり、特別感を得たい人の間でレア個体はさらに希少性が高まっていきます。
とくに、スポーツロレックスでは、仕様の違いにより価値観が変わりやすいでしょう。価値が高い個体は見た目が大きく変わるわけではありませんが、ロレックス愛好家が見ればわかることです。わかる人が見れば一目瞭然の違いがあり、価値観の高い時計を身につけていれば特別感を味わえるでしょう。周りから一目置かれるロレックスを探しているなら、価値の高い個体を比較してみてください。
ロレックスの
価値観が上がる
保証書の違い
保証書のあるロレックスはないものと比べて、当然価値が上がります。また、保証書のあるロレックスでも、製造年により保証書タイプが異なっており、保証書に対する価値観が変わってきます。
価値が高いロレックスの保証書は、現行のカードタイプです。また、2020年以降の新しいカードタイプの保証書は、さらに価値が上がっています。2020年の6月頃から出回ってきた保証書です。ロレックスの並行輸入を扱うお店では、6月以降に商品を買うと新しい保証書がついてくるでしょう。ブティックでロレックスを扱うお店では、7月ごろから発行されていることがあるようです。新しいカードタイプの保証書は、流通量が少ないことから価値が高いとされています。カードの色は緑で、ゴールドの文字となっており高級感があるでしょう。今までは購入者や購入店の記載がありましたが、新しい保証書にはありません。記載されているのは、モデル・シリアル番号・購入日のみです。
カードタイプの保証書は、2007年ごろから発行が開始されました。旧タイプのカードは深い緑色に、ゴールドの縁があります。次に登場した現行カードタイプの保証書は、緑・白・ゴールドの3色です。QRコードが追加され、スマホで読み取ってシリアル番号を確認できるようになっています。カードタイプの保証書の価値は、2020年以降の新型現行のカードが最も高く続いて現行カード、さらに旧タイプのカードが続きます。ロレックスを高く売ることを考えると現行カードの保証書があるタイプがよく、安くロレックスを買うなら旧タイプのカード保証書つきを選ぶといいでしょう。
カードタイプの保証書の前は、紙の保証書でした。ロレックスの保証書のみの価値でいえば、カードタイプより紙の価値は低くなります。製造年が古い個体で数が少ないものは、時計そのものの価値が高くなる場合があるため、一概に保証書のみで価値を判断することはできません。
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クラウンなしの個体
2017年発売のシードゥエラー126600は、クラウンありとなしの個体が混在しています。価値が高くなるのは、クラウンがない個体です。クラウンがないのは、6時にある「SWISS MADE」の表記部分です。クラウンがある個体は「SWISS 」と「MADE」の文字の間にクラウンが配置されています。一方で、クラウンがない個体は「SWISS MADE」の文字のみです。
クラウンがある個体が出てきたのは、2018年からです。2017年の個体は、クラウンがある個体とない個体が混在しています。価値があるのは2017年の個体の一部で、現行品と比べると希少性の高さから価値が上がってきています。価格の違いは、現行の物と比べて10〜20万円くらい上がる現状があるでしょう。希少性の高い個体は、今後も価値が上がっていく可能性があるため、今のうちに入手しておくのもいいかもしれません。
とくに126600のクラウンなしの個体が人気なのは、海外市場です。海外では「マークIダイアル」と呼ばれているようです。今後も126600の製造が続けば市場にクラウンありの個体が増えることとなるため、クラウンなしの希少性はさらに高まっていく可能性があります。
ロレックスの
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シングルロック
ロレックスのバックルには、シングルロック・オイスターロック・ダブルロックの3種類があります。それぞれ見た目やつけ心地が違いますが、価値観の高さで選ぶならシングルロックがおすすめです。
1995年以前のモデルでは、バックルにシングルロックが採用されていました。シンプルなデザインのため、着用するシーンを選びません。時計を手首につけるとスッキリとした印象で、スーツ姿やフォーマルな席でも身につけられるでしょう。このようにシングルロックは服装やシーンを選ばず汎用性が高いバックルのため、近年では人気が高くなっています。ただし、頑丈性ではダブルロックに劣ります。現行のダブルロックはスポーツモデルに採用されているバックルで、丈夫なつくりが魅力です。しかし、普段使いであれば頑丈性よりも見た目のスッキリとした印象を優先したいこともあるでしょう。そのような人に選ばれているのがシングルロックで、ダブルブロックと比べて評価されており、価値が高くなっています。
また、ダブルロックの頑丈性と最新性を兼ね備えているのがオイスターロックのバックルです。現行のスポーツモデルに採用されており、頑丈で洗練されたデザインが魅力でしょう。新しい技術を採用したバックルということから、ダブルロックより価値が高くなっています。さらにオイスターロックは2015年にバックルの中板の仕様が変更されており、新しいポリッシュ仕様の価値が高くなっています。新しいポリッシュ仕様の価値が高いのは、製造から年数が経っておらず希少性が高いという理由があるからです。それ以前のモデルは梨地仕様となっておりロゴが際立つデザインで、見た目がスッキリしているのはポリッシュ仕様のほうです。どちらのデザインを好むかは人により異なりますが、価値の高さでいえばポリッシュ仕様が上になっています。
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夜光塗料のルミノバ
ロレックスで採用されている夜光塗料は、ルミノバ・トリチウム・クロマライトの3種類です。価値の高さで選ぶなら、ルミノバが一番です。また、続いてトリチウムの価値観も高くなっています。
1999年以降の個体では、夜光塗料にルミノバを使用しています。ルミノバの原料はセラミックスで、経年劣化がほとんどなく、半永久的に夜光塗料を使えるタイプです。ルミノバは自発光塗料のような劣化がないため、実用面から高く評価されています。2000年に入ると、時計業界でルミノバの発光塗料のシェアは100%となり、発光塗料といえばルミノバといわれるくらいになりました。また、ルミノバは耐久性が高いだけでなく、明るく発光時間が長い面でも、高い評価が得られています。
続いてロレックスの発光塗料として高い価値観となるのが、トリチウムです。実用性の高さではルミノバのほうが上ですが、トリチウムは経年変化による味わい深い魅力があります。トリチウムは経年により焼けたような色に変わっていきます。ベージュかかった色に変化するため、ヴィンテージ風の雰囲気が魅力で、ロレックスのアンティークを求める人に人気です。新品のロレックスには出せない色合いで、アンティーク時計を探しているならトリチウムの夜光塗料を選ぶといいでしょう。
現行のクロマライトは、ロレックスが開発した最新の夜光塗料のため、実用性の面で優れています。ロレックスはクロマライトで特許を取得しているくらいです。クロマライトの発光時間はルミノバの倍で、約8時間持続します。長い時間暗い場所で作業をする人にはピッタリの夜光塗料でしょう。実用面ではルミノバよりクロマライトのほうが上ですが、希少価値は高くなっていません。最初にクロマライトを取り入れた「オイスターパーペチュアル」をはじめ、クロマライトを採用した個体の希少性の面で評価が得られていないことが理由です。
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ルーレット刻印がある個体
ルーレット刻印とは、ケース内側にROLEXと刻印されている部分のことです。価値観の高さでいえば、ルーレット刻印があるタイプが上です。刻印があるものは、さりげなくロレックスの文字が見えるためオシャレでしょう。ちょっとした工夫ではありますが、ロレックス愛好家に評価が高いのは刻印があるタイプです。刻印ありモデルが登場したのは、2007年以降のモデルです。現行モデルではスポーツタイプでルーレット刻印があります。
一方で、ルーレット刻印がない個体は、ケース内側になにもありません。シンプルですっきりとした印象のため、ルーレット刻印なしを選びたい人もいるでしょう。ケース内側は周りの人から見るとそれほど違いはなく、時計を身につける本人が楽しむさりげないオシャレだといえます。一方で、ルーレット刻印があるタイプは、ロレックスの文字により見た目に豪華さがあるでしょう。存在感が高いのは、ルーレット刻印があるタイプです。見た目のシンプルさを優先するならルーレット刻印なしがおすすめですが、価値観の高さではルーレット刻印ありを選ぶといいでしょう。
ロレックスの
価値観が上がる
ラグ穴なしの個体
ラグとは、ケースとブレスレットを繋ぐバネ棒の部分のことです。2000年ごろからロレックスの個体では、ラグ穴がない仕様になりました。ケースとブレスレットを繋ぐためバネ棒を使わなければなりませんが、ラグ穴がないと見た目がスッキリしています。穴があるものとないものはわずかな違いでも、価値観が高いのはラグ穴がない個体のほうです。
時計にラグ穴があるとベルトの取り外しが楽になりますが、見た目では多少劣るでしょう。自分でベルトを交換したいときは、ラグ穴ありが便利です。ただし、価値観の高さで選ぶなら、ラグ穴なしの個体を選んでください。たとえば、サブマリーナー16610の製造年は1989年〜2010年までと長期間にわたり販売されており、2000年以降の個体はラグ穴なしです。レア個体でなければ仕様の違いで価値観が変わってくるため、ラグ穴なしの個体を選ぶようにしましょう。
まとめ
ロレックスといっても、製造年や仕様の違いにより、価値観が変わってきます。人気が高く、市場の流通量が少なければ、それだけ希少性が高くなるでしょう。一般的に、最新技術を採用したものの価値が高くなりますが、古い個体でも近年再評価されて価値が高まっている仕様もあります。新しいから価値が高い、古いと価値がないと考えるのではなく、人気の高さでも比較してみると価値の違いがわかるでしょう。
また、アンティークといえる古い個体は、希少性の高さから価値が高くなります。ロレックスは技術やデザインが高く評価されており、古くなってもその価値が評価され続けているブランドです。古くなり入手困難になればそれだけ希少性価値が高くなるため、コレクションのひとつとして長く愛用してみるのもおすすめです。
ロレックスを価値観の高さで選びたいなら、紹介した仕様を参考にしてください。
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