ロレックスGMTマスター赤青ベゼルの人気の秘密とレアモデル

ロレックスといえば高級時計のなかでも人気があるブランドです。同じロレックスといっても複数のモデルがあり、パイロットに愛されているモデルはGMTマスターです。赤青など2色のベゼルが個性的で、時計愛好家のなかでも人気があります。デザインが個性的なため、パッと見たときの存在感が高くなっているでしょう。ロレックスのGMTマスターが気になっている人向けに、時計の歴史からモデルの特徴、レアモデルの種類を紹介します。
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ロレックスGMTマスターの赤青ベゼルの歴史
ロレックスのGMTマスターは、1950年代に誕生しました。その当時は、海のモデルの「サブマリー」と陸のモデルの「エクスプローラー」が高く評価されていましたが、それらに続く新たなモデルの開発が求められるようになりました。ロレックスの新たなモデルとして開発されたのが、空のモデルとなる「GMTマスター」だったわけです。
GMTマスターが誕生することになったのは、航空会社のパンアメリカン航空からパイロットウォッチの開発を提案されたからでした。航空会社が求める時計の要素は、出発と目的地の時間を一度に確認できるものです。その期待に応えることから、GMTマスターでは24時間針とベゼルの2つの機能を取り入れています。GMTマスターの開発により、パイロットは出発地と到着地の2つの時間が確認できるようになり、世界中のパイロットに評価される結果となりました。
赤青ベゼル採用のロレックスGMTの代表的なモデル
ロレックスのGMTマスターが誕生したのは1955年ですが、最初のモデルが発売されたのは1957年でした。初代のモデルは「Ref.6542」で、38mmのステンレスケースが採用されました。しかしステンレスでは耐久性に問題があり、アルミベゼルへと変更されています。
続いて発売されたGMTマスターのモデルは「Ref.1675」です。大きさは38mmから40mmへとサイズアップしています。20年近く販売されたモデルのため、発売年により多少仕様が異なります。
続いて発売されたGMTモデルは「Ref.16750」です。前回のモデルは防水性が50mでしたが、100mにアップしました。デザインはインデックスにフチなし・フチありの2種類です。製造年が古いものはフチがなく、フチなしのほうが人気です。
次に発売されたGMTモデルは「Ref.16760」GMTマスターⅡです。24時間ベゼルに合わせて短針のみを動かせる機能が搭載されており、3か国同時に時間を表示できます。ケースはステンレスで、赤と黒の2色が採用されました。ケースには厚みがあるタイプで、ファットレディという名前でも呼ばれています。
「Ref.16750」の次のモデルとして発売されたのが「16700」で、GMTモデルⅠの最後のタイプです。前モデルはプラスチック風防でしたが、サファイアクリスタルガラスに変更になりました。また、ファットレディの次のモデルは「Ref.16710」です。前モデルは厚みのあるケースでしたが、薄いつくりに変わりました。
GMTマスターⅡの3世代モデルは「Ref.116710」です。ブラックベゼル・青黒ベゼル・青赤ベゼルの3タイプがあります。ベゼルはセラミックに変わり、トリプロックリューズも採用されています。
GMTモデルの新作として登場したのが「Ref.126710」で、2018年発売です。ジュビリーブレスが採用されており、人気の赤青ベゼル搭載で注目を浴びています。
ロレックスGMTマスター赤青ベゼルの人気の秘密
ロレックスGMTはツートンカラーが特徴です。採用されている色の組み合わせは、赤青・青黒・赤黒などのベゼルです。シックな色はスーツ姿にも合わせられるため汎用性が高いでしょう。また、個性的な赤青・赤黒のベゼルもビジネスシーンから普段着まで身に着けることができます。GMTマスターの2色のデザインは、アメリカのペプシコーラを思わせる色であることから、ペプシカラーという名前でも呼ばれています。ほかにも、赤黒のものはコーク・黒茶や茶金はルートビア・黒青はバットマンなどのネーミングもあります。ロレックスGMTマスターが人気なのは、このツートンカラーの影響といっても過言ではないでしょう。
また、もともとパイロットが使う時計として開発されたためダイバーズウォッチではありませんが、日常生活に十分な防水性能があります。現行モデルは100m防水性となっており、水場の仕事・雨の日の屋外使用でも安心です。ただし、古いモデルの防水性は50mのものがあるため、高い防水性を求める人は注意が必要です。
GMTマスターの機能性としては、両方向回転ベゼル採用が特徴でしょう。2つの時間を同時に確認が可能で、GMTマスターでは欠かせない機能となっています。モデルによってはアルミベゼルを採用していますが、「Ref.116710」からはセラミックベゼルに変わり、耐久性や見た目が向上しています。また、ムーブメントはスイス公認クロノメーター検査協会のテストに合格したものです。温度変化や磁力の影響を受けにくくなっています。
ほかにも、ロレックスの行き届いたアフターケアもGMTマスター人気の理由のひとつでしょう。ロレックスは高級時計のひとつに数えられており、正規店でのオーバーホールを受けることができます。その価格は4万円代からとお手頃で、高級時計を長期間使い続けるコストが安くなっています。ロレックスは十分なアフターケアが得られるため、古い年式のモデルを購入しても安心です。また、現行品の品質保証期間は5年間で、新品を購入しても長い期間メンテナンスや修理がしやすいのも特徴です。
ロレックス赤青ベゼルのGMTマスターとGMTマスターⅡの違い
GMTマスターとGMTマスターⅡの見た目はほぼ変わりがありません。一見しただけではそれぞれの違いを比較するのは難しいでしょう。1955年から生産されているロングセラーモデルがGMTマスターで、さらに進化したモデルとして発売されたのがGMTマスターⅡです。1990年から9年間にわたり、両モデルが発売されていました。
両モデルの大きな違いは、GMT針の仕様にあります。どちらも両方回転ベゼルを採用していることに変わりがありませんが、GMTマスターは長針と短針が連動して動き、GMTマスターは短針のみを動かすことが可能です。これらの違いにより、GMTマスターは2か国の時間を判断するのに適しており、GMTマスターⅡは3か国同時に時間を確認したい場合に向いている違いがあります。
それぞれの日付クイックチェンジあり・なしの違いでも比較するといいでしょう。GMTマスターは日付クイックチェンジがあるため、日付調節が楽です。一方で、GMTマスターⅡは日付クイックチェンジなしとなります。
また、GMTマスターⅡはGMTマスターの上位モデルです。GMTマスターⅡには宝石が多数使われたジュエリーモデルがあります。どのモデルも市場に流通することが少ないため、その希少性も高くなっています。使われている宝石は、ダイヤモンド・サファイヤ・ルビーなどです。販売価格は数百万円のものもあり、希少モデルでは市場価格が1,000万円を超えるものもある非常に高価なタイプです。
ロレックスGMTマスター赤青ベゼルのレアモデル
ロレックスのGMTマスターには、レアな個体が存在しています。サブマリーナやエクスプローラーでも見られますが、GMTマスターはレアモデルの種類が豊富です。モデルの年式によってデザインが微妙に違っており、ロレックス愛好家の間で人気があります。レアな個体は市場価格へと影響を及ぼすものも多く注目するといいでしょう。
GMTマスターⅡのレアモデルとしてあるのは、「Ref.16710」のスティック文字盤です。文字盤に書かれている「GMT-MASTER Ⅱ」の「Ⅱ」の文字に違いが見られています。「Ⅱ」の上下に横棒がないものはレアモデルです。該当するのは、シリアルの一部がD・Z・Mとなっているものです。肉眼で見ると微妙な違いでわかりにくくなっていますが、通常モデルと比べて数十万円も価格が上がることがあります。年式は2005年・2006年・2007年~2008年のもので、該当のシリアル番号のものです。
また、GMTマスターにも希少性の高いレア個体があります。ロングEと呼ばれるもので、ロレックスの「ROREX」というロゴの「E」の部分が微妙に異なるタイプです。よく見ると、「E」の真ん中にある横棒が長くなっています。該当するモデルは、「Ref.1675」の初期モデルのみで、数が少ないため非常にレアです。もともと生産数が少ないこともあり、レアモデルとして人気が高くなっています。
ほかにも、GMTマスターの希少性の高い個体として、ミラーダイヤルもレアモデルです。該当するのは「Ref.1675」のアンティークモデルの初期のみです。年式が古いもののみに存在しており、年式が新しいものには見られません。ミラーダイヤルとなっているものは、文字が金色でゴールドレターと呼ばれております。文字盤が美しく、見た目が豪華なつくりです。ただし、ミラーダイヤルは色褪せしやすいため注意が必要です。また、とくにレアモデルとして評価されやすいのは、GMT針の先端が小さいものが該当します。特徴をもつ個体であれば、非常に高価で取引されています。今後も高値での取引が想定されており、個体数が減ればさらに価値が上がる可能性があるでしょう。
まとめ
ロレックスのGMTマスターは、パイロットの愛用者が多いモデルです。2つの時間を同時に確認できることから、海外渡航をよくする人にも人気があります。また、ロレックスといえば大人っぽいベーシックなデザインが多いのですが、GMTマスターは赤青など2色の個性的なデザインとなっているのも魅力のひとつでしょう。周りとは違ったデザインを選びたい人や、次のロレックスを選びたい人にも、GMTマスターはおすすめできます。ロレックスのGMTマスターは現行品も人気がありますが、古い年式のものを買い求める人も多いため、長く時計を愛用したい人はGMTマスターを選んでみてはどうでしょうか。