1990年から2000年頃までに生産されていたロレックス14270、エクスプローラーⅠ。発売当初はロレックス1016から大きく変貌した見た目に賛否が分かれていました。日本国内では有名俳優が着用したことなどから爆発的な人気を集め、時計愛好家だけでなく幅広く「高級時計はプレミアがつき、資産として保有する価値がある」という認識を持つきっかけとなったモデルでもあるのです。

ロレックス14270エクスプローラーⅠは、製造終了から30年以上が経過した現在もその実用性が高く普遍的なデザインに人気が集まっており、中古市場では価格が高騰したまま安定して推移しています。

ここでは、そんなロレックス14270について人気の理由や特徴、今後の価格の見通しなどを解説します。

ロレックス14270
（エクスプローラーⅠ）の
根強い人気の理由

発売から30年以上が経過し、ヴィンテージモデルと言っても過言ではないロレックス14270。長きにわたり芸能人やセレブリティな人々はもちろん、より一般的な人々からも愛されるこの時計の魅力は一体どこにあるのでしょうか。

これまでのロレックスのデザインを
一新した最初のモデル

1953年にエベレスト登頂時のデータ取得のために登山家からの意見を参考に誕生したのがロレックス・エクスプローラーです。その特徴は、大きなメルセデスハンドや、視認性の良いアラビアインデックスでした。

ところが、このロレックス14270で、インデックスのフォントが丸みのあるフォントからスクエア形状のものに変更されました。変更後のインデックスは現在のエクスプローラーまで続いており、エクスプローラーの歴史を語る上でも大きな転機となった記念すべき最初のモデルがロレックス14270なので、愛好家は手元に１本持っておきたい魅力あるモデルなのです。

前期モデルでは
レトロな雰囲気を味わえる

ロレックス14270と後継モデルの114270は見た目が良く似ていますが、夜光塗料とブレスレットに違いがあります。

14270の初期モデルには、夜光塗料としてトリチウムが使用されており、経年劣化によりオレンジ色に退色しているのがレトロだと、ロレックスコレクターにとても人気があります。また、ブレスレットの形状もシングルバックルが採用されており、レトロ感と合わせて使い易さも非常に魅力です。

有名芸能人がドラマ内で使用し、
憧れの時計として知られている

SMAPの木村拓哉さんがとある人気ドラマの中で着用し、ロレックス14270が大人気となりました。デイトナに続く人気機種として、このドラマが話題になるたびにプレミア価格で取引きされ始めたほどです。高級時計に資産価値があることを世間に知らしめたきっかけとなった時計とも言えるでしょう。

ドラマ放送からかなりの時間が経過した現在も、「エクスプローラーⅠと言えば、キムタク！」とロレックスファン以外からも認識されるほど人々の記憶にしっかりと残っており、この話題からもテレビと芸能人の影響力のすごさを思い知らされます。

ロレックス14270
（エクスプローラーⅠ）の特徴

”冒険者”の名を持つロレックス14270、エクスプローラーⅠの特徴は、大きなメルセデスハンドと3・6・9の視認性の良いアラビア数字の文字盤です。カレンダーなどはすっきりと廃除され、シンプルに時計の基本である、「時間」を知るための道具として作られました。そのストイックなデザインが今もなお人気を集めている一因と言えるでしょう。

ロレックス14270（エクスプローラーⅠ）
のスペック

前モデルとなるRef.1016からモデルチェンジし、リファレンスを５桁に変更しています。プラスチック製の風防から、サファイアガラスに変わり、より実用的かつ現代的なデザインになっています。文字盤に傷がつきにくくなったことで、品質も格段に向上しました。

ロレックス14270（エクスプローラーⅠ）
の基本的なスペック

・素材　ステンレス
・ベゼル　スムースベゼル
・風防素材　サファイアガラス
・ケースサイズ　直径36ｍｍ
・重量　約103ｇ
・ムーブメント　自動巻きクロノメーター
・キャリパー　Cal.3000
・振動数　28,800振動
・パワーリザーブ　48時間
・防水性能　100ｍ
・夜光塗料　初期モデル：トリチウム　後期モデル：ルミノバ
・製造期間　1990年～2001年

ロレックス14270のムーブメント

ロレックス14270に使用されているムーブメントは、当時のロレックスの基幹ムーブメントであるロレックス自社製Cal.3000が搭載されています。振動数がそれまでの19,800振動からハイビート仕様の28,800振動に変更され、精度が向上しました。

このCal.3000は、当時のオイスターパーペチュアルにも搭載されていたものです。このムーブメントの基本構造は、現行モデルまでほぼ変わらずに採用されるほど信頼性の高いものです。

高額買取レアモデル「ブラックアウト」
他、人気型番はこれ！

ロレックス14270には高額で取引きされている人気モデルがいくつか存在しています。ここでは、そんな人気型番をいくつかご紹介します。

レアモデルのブラックアウト

プレミアモデルのためほとんど市場に流通しておらず、見つけることができたら非常に幸運というレアモデルの「ブラックアウト」。初期モデル（E、X品番）に存在していたもので、3・6・9インデックスの中に夜光塗料が入っておらず、メタルの枠のみ、もしくはブラックの線が入っているのが特徴です。スタイリッシュな印象で人気のブラックアウトは、生産本数が非常に少なく希少性が高いため、今後も価格上昇は着実にしていくと思われます。

ロレックス14270の人気型番

ロレックス14270は製造年式によって仕様が異なります。品番としてはE（1990年）～P（2000年）が存在しており、新しい型番ほど状態が良いことも多く、高額で取引きをされています。ヴィンテージモデルとして人気があるのは、オールトリチウム仕様で、かつシングルバックルのE～T品番まで。最終品番のPシリアルの付属品付きも人気です。

ロレックス14270
（エクスプローラーⅠ）の
中古価格と今後の見通し

他のロレックス製品と違わず、ロレックス14270（エクスプローラーⅠ）の価格も比較的に高騰しています。2022年末の時点で、95万円前後での推移となっております。

人気のブラックアウトはなんと300万円超で販売されており、製造終了から時間が経ってもヴィンテージモデルとしてしっかりとした需要があることが分かるでしょう。

ロレックス14270については、この数年は大きな値動きがなく比較的安定している傾向です。しかし、このまま安定した価格推移を続けていくのか、希少性から値上りしていくのかは未知数の部分もあります。もしお手元にロレックス14270をお持ちであれば、流通量が少なく市場が高騰している今こそ査定に絶好のタイミングと言えるでしょう。

ロレックス14270高額査定のポイント

若い世代に人気を博したモデルだけに、残念ながら傷などが目立つものも多く存在しています。高額査定に繋げるためには、できるだけ傷や汚れがないように少しでも綺麗な状態でクリーニングした上で持ち込みましょう。

皮脂などによる汚れはできるだけ落とし、メンテナンスの記録や付属品があれば是非お持ちください。また、具体的なクリーニングやメンテナンス方法やロレックス公式サイトでも紹介されていますので参考にしてみてください。査定前におすすめしたい準備は以下の通りです。

・ケース周りの汚れを落とす
・ベルトの汚れを落とす
・オーバーホールの証明書
・付属品（箱、保証書、余りコマ、取扱説明書）

オーバーホールの証明書は忘れがちなもので特に注意してください。

傷やガラスの欠けがあっても買取可能

ロレックスの買取価格が高騰している関係で、傷やガラスに欠けがあってもそのオーナーの予想以上の価格で買取りできる場合があります。傷があるから、付属品がないからなどと諦めず、ぜひ一度査定にお持ちいただくことをおすすめします。

まとめ

ロレックス14270は、製造終了して30年以上経った今も根強い人気があるモデルです。他の人気モデルに押されることなく、今なお買取価格は高騰傾向にあります。特に希少価値の高い「ブラックアウト」は高値で取引きされているので、今が買取に出すチャンスかもしれません。

ロレックス14270を売りたい方や愛用品の価格を知りたい方は、ぜひお近くの買取店へ相談してみてはいかがでしょうか。

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