ロレックスが作動しないときに考えられるいくつかの原因は?

高級腕時計の代名詞とも言えるロレックスは精巧な作りでも有名ですが、時たま動作をやめてしまうことがあります。急に動かなくなると「故障か」と不安になるものの、必ずしもそうではありません。原因と対策を押さえて、トラブルを乗り切りましょう。
ロレックスの時計が壊れるパターン
ロレックスが壊れるパターンは、いくつかあります。まず内部で使われている稼働パーツが、長期間の使用により摩耗・経年劣化した場合です。特に歯車はロレックスが動いている間、絶えず回転して他の歯車や部品と接触を繰り返します。これによりいつのまにか擦り減ってやがて故障の原因となるのです。
パッキン類の劣化も懸念されます。これらは経年劣化するので、長く使っているとダメになり、内部構造を保護する能力が弱まりかねません。加えてパッキン類が健在でも、事情によっては内部に水が入った結果、故障することもあります。
後は部品が脱落してしまうケースも考えられるでしょう。内部構造のうちネジなど、メカニズムを留めているパーツが緩んでしまい、外れて落ちるケースです。非常に精巧な作りですから、緩んだだけでも動かなくなる場合もあります。
最後に動きがおかしくなったら、磁気帯びの可能性も考えていきましょう。何らかの拍子に時計のパーツが磁化してしまい、正常な動きを阻害します。磁石のように部品同士が影響しあう結果、設計された通りの動きができなくなるのです。
肉眼で確認できるレベルにはない時計の内部
ロレックスの腕時計は、非常に微細なパーツを大量に使って、緻密に組み上げられているのが特徴です。このため故障した原因を突き止めようとしても、肉眼で問題を探し当てるのは極めて困難。非常に小さくて薄いパーツがびっしりと組み込まれているので、そのうちのどれに問題があるかを探し当てるのは、ことによると専門家でも難しいのです。
例えば歯車は歯の1枚1枚がとても小さいのですが、その一部が目に見えないようなわずかな損傷を抱えているだけでも故障の原因になりえます。もちろん他の部品も同じです。これをすべて素人の目で確認するのは時間もかかりますし、何が正常でどこが異常なのかすら分からない可能性は高いと言えます。
修理の専門家は高度な学習を経て、経験を積んだからこそ異常を見つけられるのです。経験・ノウハウがない状態でロレックスを分解すると、修理箇所が分からないどころか、逆に壊してしまったり組み立てられなくなったりする結果になりかねません。高価な腕時計の価値を下げないためにも無理は禁物です。
時計が動かなくなる原因は?
パーツが摩耗する以外にも動かなくなる原因はいくつかあります。特に代表的なものが埃やごみが詰まってしまうケースです。部品同士の間に異物が入り込んだ結果、メカニズムが動作しなくなります。通常はブラッシングにより解消可能です。
リューズに問題が起きた場合も時計は動かなくなります。ゼンマイを巻けなくなるためです。原因はゴミやさびによる固着が考えられます。またリューズが動いても、ゼンマイが巻けない場合もあります。これはゼンマイが切れている可能性が高いでしょう。
他には水が入った場合も動かなくなる危険性は高いです。部品をさびつかせてしまい、正常に動作しなくなります。腕時計の内部は1ミリ以下の精度が求められる世界なので、ちょっとしたさびでも駄目になるのです。
後は潤滑油がなくなったか、劣化してしまった場合も時計の動作が止まることがあります。特に動かしていない未使用品では、潤滑油が劣化した結果として固着を起こす場合もあるのです。定期的なメンテナンスを怠らないようにしましょう。
保証期間中であればロレックスに迷わず相談することがおすすめ
ロレックスが故障したり動かなくなったりしたら保証期間中の場合は、迷わずに正規のサポートを利用しましょう。顔なじみの時計業者に依頼したいと考える方もありますが、そりはあまりおすすめできない選択肢です。正規のカスタマーサービス以外でメンテナンスや修理を行うと、今後ロレックスのサポートを受けられなくなる危険性があるからです。正規のサポートはただ修理を行うだけではなく、内部構造のマイナーチェンジにも対応するなど、一般的な時計業者にはない特徴があります。もちろん部品交換にしても正規の部品を使ってくれるので安心感は格別です。一般的な業者は利益のために、社外品を使う可能性があるので気を付けてください。したがって修理費は安上がりでも、後々何らかのトラブルに見舞われる可能性があります。
現在は保証期間がかなり充実しているので、古いモデルでなければ保証期間内になっている可能性は高いです。国際サービス保証書などを確認して、期間内なら迷わずに正規のサポート窓口に持ち込みましょう。
まとめ
ロレックスが動かなくなったり、故障したりした場合にはこの記事を参考に、解決策を考えていきましょう。特に個人で判断するのは難しい部分が多いため、自己修理を試みるなどの無理は禁物です。保証期間中であれば正規サポートの利用がおすすめ。また故障していなくても、この機会にメンテナンスを実施して内部構造のコンディションを整えるのも選択肢のひとつです。ロレックスは古くなっても価値を維持できる時計ですから、定期的なお手入れをおすすめします。