「フルーテッドベゼル」はロレックスのデイトジャストの定番

世界に名だたる時計メーカー、ロレックス社のモデルは文字盤やベルトだけでなくベゼルにも大きなこだわりがあります。文字盤やガラス(風防)を支えるだけでなく、大人気モデルを華やかに彩るフルーテッドベゼルについて解説しましょう。
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「フルーテッド」はドレスタイプのベゼルとして最適
ロレックスのアイコン的な存在と言えるフルーテッドは、縦縞を意味しています。フルーテッドベゼルの近影は山型のカットが幾重にも施工されており、目を離して観察すればそれが縞模様に見えてきます。少し大きめのギザギザ模様は、ゴージャスなゴールドカラーに最適です。コンビネーション素材のデイトジャストに加えてゴールド素材、スカイドゥエラーに採用されている様式でもあります。
すなわちロレックスの重要な存在であるデイトジャストのポイントとなる部分です。素材が金であるフルーテッドベゼルは、時計を華やかに引き立て、その光沢でドレスタイプを彩りたい際に効果的でしょう。角度を変えることで、山型にカットされた模様が表情を変えるのも魅力的です。
ピラミッドベゼルとフルーテッドベゼルの違いとは
ロレックスの文字盤まわりのデザインは何種類もあり、その中にピラミッドベゼルも含まれています。ラグジュアリー感に溢れるデザインの1つが、ピラミッドベゼルです。フルーテッドベゼルと同様にデイトジャストなど華美なモデルに採用されていることが多く、文字盤を引き立てるデザインとなっています。
その名の通り、ピラミッド型すなわち三角形が連続して刻み込まれた模様が特徴です。フルーテッドも連続して刻み込まれているデザインですが、こちらは縞模様となっています。それに対し、ピラミッドベゼルは文字盤の周囲を、上空から見たピラミッドが埋め尽くしているようなデザインです。このデザインには稀に、ロレックスの文字盤にも採用されることもあります。
独自開発によるダイヤモンドのカッティング技術
ベゼルが開発された当初は、文字盤への水の侵入を防ぐための防水性能を補強するという目的がありました。風防を挟み込んで押さえつけて固定する役割もあり、美観よりも機能性が重視されていたパーツです。刻み込まれた部分についても、裏側のケースの刻みと同様の役割でした。しかし、取り付け技術が進化した現在においては、機能面よりも装飾・美観の占める割合が多くなっています。
ロレックスに採用されているベゼルには、57面もしくは58面のフルカットダイヤモンドが施されています。独自開発されたカッティング技術によって、ルーペで確認しても1つの集合体にしか見えないほどの凄まじい完成度です。シングルカットを初めて見る方は、一瞬ガラスと見間違えるほどの精度となっています。
乱反射による高級感の演出
ロレックスの文字盤の周囲に施されたフルーテッドベゼルは、文字盤やベルト部分に負けないほどの存在感を放っています。ベゼルに採用されている素材はもちろん、施された意匠のデザインやその技術の素晴らしさが関与する部分も大きいです。小さな山型が連続して刻まれた模様は、上手く素材の良さを引き出すデザインとなっています。角度によってベゼルの表情が変わるのは、凸凹部分が光を乱反射するためです。反射する角度が変わるたびにキラキラと光って見えるため、より一層高級感が引き立ちます。ドレッシーなモデルに採用されている理由の1つです。ロレックス社の優れた技術と長年にわたって職人により築き上げられてきた歴史を感じることができるでしょう。
まとめ
縞模様を意味するフルーテッドという名称通り、文字盤の周囲を山型に刻んだ意匠が彩るデザインです。光の乱反射によって、見る角度を変えるごとに異なる表情を見せるベゼルは非常に人気でドレッシーなモデルに多く採用されています。ロレックスでは文字盤やケースのデザインごとに合ったベゼルが採用されているため、各モデルはある程度使用されるベゼルが決まっています。文字盤やベルトだけでなく、ベゼル部分にも注目することでより一層ロレックスの魅力に気付くことができるでしょう。