直接的な影響について

ゴールドラッシュで金を採取できて、多くの金がもたらされるようになりました。また金を採取する方法にも変化が見られ、作業効率化がアップしたといわれています。

好景気を生み出す

金を採掘したことで、それを各々地元に持ち帰りそれを元手にしてビジネスを展開していきました。またゴールドラッシュで現場にやってきた人々の中には採掘にやってきた人を相手にしたサービス目的の方もいます。このような人たちもサービスや商品を販売することで、金を受け取ることができました。

このように金が四方に広がっていったことで、マネーサプライが飛躍的に増加しました。その結果、カリフォルニアのゴールドラッシュでは好景気を生み出すきっかけになったと考えられています。

新たな道具の開発

当時金を採取する手段として、つるはしとシャベルといった道具がメインでした。しかしゴールドラッシュをきっかけにして、クレードルというツールが新たに加わったのです。ふるいにかけることで砂金を効率的にピックアップできるようになりました。

さらにトロンメルという電動で回転するデバイスも新たに加わり、回転して砂金を網目から落とすことで、金とそれ以外を簡単に選別できるようになりました。このように新しい道具が出現することで、作業効率のアップをもたらしたのです。これらもその後の生産性のアップに関係していきます。

間接的な影響について

ゴールドラッシュには上で紹介した直接的なものだけでなく、間接的な影響をもたらしています。具体的にどのような影響をもたらしたか、代表的なものをピックアップしてみました。

インフラ面の整備

ゴールドラッシュの間接的な影響として大きかったのは、インフラ面の充実です。カリフォルニアの場合、当初は移民船が西海岸に殺到しました。その結果、なかなか上陸できないという状況も生まれたのです。しかし1869年には大陸横断鉄道が開通しました。それまで何カ月も移動に時間がかかっていたのが、数日でスムーズに現場に急行できるようになり、利便性が大きく高まったのです。

蒸気船も運行開始して、海からのアクセスもしやすくなりました。結果人々の移動手段が充実し、カリフォルニアで大きな経済圏が誕生したわけです。

中国移民の増加

ゴールドラッシュによって、中国人がアメリカに多く上陸するようになったのも今後の経済を大きく左右しました。カリフォルニアで金が発見されてから30年くらい経過したころには、カリフォルニアだけでも11万人の中国人が生活していたといいます。アメリカ全体でも中国人人口は15万人だったというので、いかにカリフォルニアに集中していたかがわかるでしょう。

彼らは団結して、アメリカ各地にチャイナタウンを形成しました。チャイナタウンは今では観光地になっていて、国内外から多くの観光客訪れるようになったのです。このように間接的ではありますが、ゴールドラッシュきっかけでアメリカにやってきた中国人が経済を支えるようになったといえます。

まとめ

ゴールドラッシュは一獲千金を夢見た多くの人が大挙して進出しました。中には金の恩恵を受けた人もいるでしょう。しかしそれ以外にもインフラが整備されたり、外国人がやってきたりことで新たな文化や経済システムが作られ、それが後々の歴史を大きく変えていったわけです。