エルメスはバッグなどのブランドとしてよく知られていますが、実は時計も多数リリースしています。
その中でも特に人気となっているのがケープコッドです。
ケープコッドはドゥブルトゥールタイプの時計の始まりとも言われており、まさに伝説の逸品に位置する存在とも言えます。
今回は、ケープコッドについて詳しく紹介していきます。

ケープコッドの誕生秘話

エルメスのケープコッドの誕生は1991年です。この時点でエルメスは世界的なブランドとしての地位を確立しており、全ての商品が世界中から注目されていました。そんな中、専属デザイナーであるアンリ・ドリシーはこれまでになかった時計を生み出します。それこそがケープコッドでした。

ケープコッドはアメリカにある高級リゾート海岸をイメージして作られており、燃えるような暑さから逃れる避暑地として涼し気な印象を持たせてくれます。ケープコッドの特徴と言えば波のような曲線美ですが、これは波打ち際で見られる様子をイメージしています。この他にも海を連想させるようなデザインが随所に見られます。このデザイン性が世界中のエルメス愛好家にヒットし、ケープコッドはエルメスを代表するようなヒット商品となります。すでにヒットしていたケリーなどの商品と比べても遜色のない売上となりました。

ケープコッドには流れるような曲線ラインが入っていて、これを最大の魅力と取らえている方も少なくありません。角がしっかりと作られている一方で、正円に近いような精巧なデザインも見受けられます。このケープコッドのデザインは女性的な美しさを醸し出しているともされます。女性のもつしなやかさがこの時計を付けることで一層強化され、他にはない良さを出すことが出来ます。文字盤には滑らかなフォントが使用されています。これは柔らかい曲線美にマッチさせたものです。中には枠の部分にダイヤモンドを使用したものとなっています。このモデルは一層高級感とエレガントさを出しており、価格はやや高くなりますが非常に人気で、今や貴重な逸品の1つに数えられるようになりました。

芸術性の高いデザイン

ケープコッドには美しいベルトが付いていますが、これはマルタン・マルジェラによってデザインされました。このマルタン・マルジェラが考案したのがドゥブルトゥールという二重巻きのスタイルです。現代では珍しくないこの仕組みですが、この時代は非常に画期的なものでした。

腕時計に機能性だけでなく、ラグジュアリー感を付与しているのが特徴です。このマルジェラ氏がデザイナーを務めていた1997年から2003年は特にエルメスの人気が高まった時期と言われており、エルメスの世界的なブランドとしての地位を後押ししたことは言うまでもありません。

ベルトに特徴があるケープコッドですが、実はカスタマイズも可能となっています。レザー製で出来ており自由に付け替えも出来るので、オリジナルのデザインを実現することも出来ます。カスタマイズ可能なベルトでありながらも多くの方は純正のものを使用しています。これは純正ベルトがケープコッドに最適な形で処理されているからです。どんなに素晴らしいアレンジをしたとしても純正には及ばないと言えるでしょう。他のブランドの交換ベルトも形状自体は同じですが、細かい加工の部分が純正と異なっています。もしも、純正のベルトが壊れてしまっていて、やむを得ず他のブランドのものを使用しているという場合にはエルメスに問い合わせを行うことをお勧めします。多くの場合にはそれでオリジナルの状態に戻すことが出来ます。純正と言っても一種類ではなく、いろいろな素材のものが用意されています。その中から自分の好みに合ったものを選択することも楽しみの1つです。レザーは消耗品ではありますが、使い込むことで味わいが増すという魅力もあります。

ケープコッドには多様な種類がある

ケープコッドと一口に言っても1種類ではありません。いくつもの種類が存在していて、そのすべてが高い評価を獲得しています。

中でも最も人気があるとされているのがレザータイプです。手軽さと上品さを両立したモデルであり、ブランド時計としては非常にポピュラーとなっています。レザーの質感を前面に押し出すだけでなく、あえて縫い目を見せるデザインなど随所に工夫が見受けられます。そこにオレンジやピンク、ブラックといったカラーが加わることによってその良さは一層高まります。

レザー以上にフォーマルな雰囲気を持っているのがケープコッドブレスです。ブレスはステンレス製のベルトが特徴となっている時計であり、レディースとメンズのデザインがそれぞれ別々に作られていることも特徴となっています。特にメンズは大きな人気となっていてビジネスユースにも適しています。

ケープコッドの中でもひときわ異彩を放っているのがドゥゾーンです。ドゥゾーンは細身のフォルムとなっており、従来のケープコッドとは明確にデザインが異なっているのが分かります。滑らかな曲線美は共通していますが、縦に長い形が特徴となっています。取り付けられた二つのムーブメントが魅力となっていて、エルメスならではのデザインが目を引きます。ドゥゾーンにもレザーとステンレスという2種類のベルトが用意されていて選択可能となっています。カジュアルユースにも使うことが出来る点も評価されているポイントです。ケース全体のデザインにも違いがあります。エルメスの時計は毎回ケースに入れて保管しているという方も多いです。

上品な時計を身に着けたいならケープコッド

現代では簡単に時間を知ることが出来る方法が増えました。そのため、単に時間を確認するだけであれば時計でなくてもいいのではないかという意見もあります。その一方でファッションとしての時計が見直されています。たとえ時間を知る目的でなかったとして腕時計が持つ魅力は人々を魅了し続けており、デザイン性の高いものはいつの時代も人気があります。その代表的な存在ともいえるのがケープコッドです。

一般的に売られている腕時計の中では高価な部類に含まれますが、その分のラグジュアリー感は代え難いものといえます。装着するだけで自分自身を一層輝かせてくれます。デザインの選択肢が多いので人と被りにくいことも特徴となっています。ベルトは使っていく中で徐々に傷んでくることもありますが、エルメスに問い合わせることによって新しいものと交換してもらうことが出来ます。エルメスはアフターサービスの充実しているブランドなので、その点にも抜かりはありません。

エルメスのケープコッドは様々な服装にマッチします。そのため、着たい服はあるけれど合わせる時計がないという方にもおすすめ出来ます。ケープコッドのスタンダードなカラーは黒や茶色であり、ビジネスシーンにも合わせる事が出来ます。またその他にはオレンジやピンクのようなカジュアルに向くカラーも用意されており、ビジネスにもカジュアルにも使用できる腕時計と言えるでしょう。中にはレトロなレザータイプが苦手という方もいるかもしれませんが、ケープコッドの場合にはステンレスも用意されているので安心出来ます。ステンレスであれば長年使用しても、あまり変化が無く安定して良いデザインを保つことが可能です。

まとめ

ラグジュアリーな時計にも多種多様な種類がありますが、正統派のデザインを購入したいのであればケープコッドはうってつけです。カラーバリエーションのおかげで個性を出しやすい点も魅力と言えるでしょう。エルメスデビューにもお勧めできます。

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