馬具メーカーからファッションブランドへと変わっていったエルメスの歴史

馬具メーカーから
ファッションブランドへと
変わっていったエルメスの歴史

エルメスといえば世界的に知名度の高いフランスのファッションブランドです。バッグや財布などが有名ですが、実は元々馬具を扱うメーカーでした。エルメスはなぜ馬具メーカーからファッションブランドへと転換していったのでしょうか？その歴史について紹介していきます。

エルメスは元々
ナポレオン3世も愛用した
馬具メーカー

エルメスは元々馬具を扱うブランドとして1837年に創業されたのが始まりです。当時の交通手段としては馬が使用されており、馬車や馬具はステータスシンボルとなっていました。エルメスの馬具は非常に品質が高く、当時から高い評判を得ていました。顧客の中にはナポレオン3世やロシア皇帝といった国のトップの人間も含まれていたほどです。馬の体に鞍を固定するための腹帯や鞍に取り付けるサドルバッグなどの革製品が作られていました。エルメスは高級馬具を扱うことで高い知名度を得ていましたが、主な交通手段が自動車になると馬具を使う人々は段々と減っていきました。

馬具製作の技術を生かして
ファッション分野に進出

創業から50年の年月が経ち、3代目へと移り変わっていったエルメスは、馬具の需要が減っていく中でバッグの製作に乗り出します。馬具製作によって培ってきた技術を元に、サック・オータクロア（オタクロワ）がエルメス初のバッグとして作られました。馬の鞍を入れるためのバッグでしたが、これがきっかけで、ファッションアイテムを扱うブランドとしてデビューを飾ります。オータクロアはエルメスの代表的なバッグであるバーキンの原型となったカバンです。バーキンと比べると縦長であるのが特徴で、知名度はバーキンの方が高いものの、依然として根強い人気を持っています。

まとめ

エルメスはナポレオン3世も愛用するほど評判の高い馬具メーカーでした。しかし、交通手段の変化などの時代の流れにより、3代目の頃にバッグ製作を開始し、ファッションブランドへと転換することになりました。馬具製作によって培われた高い技術は、ファッションアイテムの製作にもつながり、現在でも高い知名度を誇っています。