リーマンショックが
世界に与えた影響
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リーマンショックとその影響
世界の歴史でもこれまでに見たことがない経済危機と言われたように、リーマンショックはアメリカから世界中へ大きな影響を与えました。日本も例外ではなく、現在でもリーマンショックから巻き起こった不況からは完全に立ち直ったとはいえないでしょう。そこで以下では、リーマンショックがそもそもなぜ起きたのか、そして世界に与えた影響について詳しく解説していきます。
リーマンショックの原因
そもそもリーマンショックが起きた原因は、サブプライムローンにあったと言われています。これは低所得者に向けた住宅ローンであり、このサービスを提供していたのがリーマンブラザーズです。
アメリカ国内でこの住宅ローンを返済できなくなった人たちが急増したことで、リーマンブラザーズの経営が悪化し倒産してしまいました。当時のアメリカ国内でも有数の証券会社であったので、日本も大きく影響を受けて現在でも続く不景気のきっかけになってしまったのです。
リーマンショックが与えた影響
リーマンブラザーズの破産を発端としたリーマンショックは、世界中に大きな影響を与えました。特にアメリカ国内の株価の下落はとどまるところを知らず、大幅に下落してしまった株価は回復するまでかなりの時間がかかることに。
またドルに対しての信頼度が急速に失われて、世界中の国々や投資家がドル資産を他のものへと再投資する動きも見せていました。
例えばNYダウは、ショック前の2007年10月に約1万4,500ドルの高値を記録していましたが、ショック後は7,000ドル前後と大幅な下落をしています。
当時の日本の状況
ショックが起きた当初は、日本にはあまり影響がないのではないかと予測されていました。しかしドルへの不安から安定資産と見られていた円へと投資対象が移ったことによって、日本の経済にも大きな影響が及んでしまいます。
そもそも当時の日本の最大の貿易相手は米国だったため、ショック後の極端な円高ドル安は輸出関連の企業へ大きな影響を及ぼすことに。特に中小企業は数多く倒産し、バブル経済以降の倒産数では最大の数を記録しました。
金相場の動き
リーマンショックが起きたことによって、1番活発に動いた金融商品の1つが金です。有事の時の金と言われているように、安定資産とみなされている金にはかなりのお金が集まることとなりました。そこでショック後、どのように金相場が動いていったのか詳しく解説していきます。
そもそもなぜ金が人気となったのか
現物資産であり世界共通の認識で価値が高いとみなされている金は、特に不況の時に人気の資産となります。リーマンショックや9.11アメリカ同時多発テロなど、株式や債権が紙切れになりかねないほどの大きな出来事が起こると、誰もが現物があり安心できる金に投資をするからです。
特に不景気が高い確率で訪れると予測できる時には、株式を所有して価値が減っていくのを眺めているよりも、常に一定の価値があり値崩れするおそれのない金へ投資するお金を集めた方がお得でもあります。
こういった理由からショック後には、金に人気が集まり相場が大きく動くこととなりました。
ショック後の相場の動き
では実際に、ショック後の相場はどのように動いたのでしょうか。
上記でも少し触れましたが、ショック後は株価が大幅に下がるなどしていた一方で、金は右肩上りで価値を高めていました。NY金先物市場では、ショック前に600ドル前後だった相場が、ショック後には約2倍以上の1600ドル前後まで値上がりを見せています。
その後アメリカ国内でリーマンショックの影響が色濃く残っている間は右肩上がりを続けて、少しずつ景気が回復するとともに値上がりのスピードも緩やかになりました。
今後の金相場はどうなる?
リーマンショックによってわかったことは、世界中に大きな影響を与える出来事が起きると金に投資が集まる傾向にあるということです。
もっとも今後も同じ傾向を見せるかどうかはわかりません。世界中の国々や投資家が、経済危機が起きた時に安定資産である金の人気が高まるということを改めて認識したので、平時から金を所有する傾向が全世界で強まりました。
そのため社会に影響を与える大きな出来事が起きたとしても、逆に金を売って利益をあげようとする国や投資家も出てくるでしょう。そうなると金相場の動きはまったく予想することができなくなるので、一概に金が右肩上がりをみせると断言することはできません。
まとめ
リーマンショックがドルや金相場、そして世界中に与えた影響について詳しく解説してきました。ショックを経験した世界中の国々は、再度同じような出来事が起きても対応できるように様々な対策をはじめています。そのため今後同じようなことが起きたとしても、金やドルが同じような動きをみせるかどうかは分かりません。
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