金の相場が変動するのは
どんなとき？

日々変わっていく金相場。どのような状況になると、金の相場に動きがあるのでしょうか。金の相場がどのタイミングで上がるのかを知っておくことで、金を売却するタイミングが分かりようになります。また、これから金を買って資産にしたいという場合も非常に役立つでしょう。

世界情勢が動くとき

世界の経済状況で影響を受けやすい金相場。例えばテロが起こって経済が回らなくなったり、世界的に有名な企業が倒産したりすることが起これば、世界情勢はどんどん悪化してしまいます。このようなことが起こると、金はもちろん株価もどんどん下落していきます。例えば、アメリカを襲った同時多発テロの際には、世界中で為替に対する不安が生じたこともあり金の価値は大きく上がっています。このように特にニューヨーク市場がある米国の情勢に影響されることが多く、アメリカの景気が著しく良い状態のときは金が多く売られ、逆に不況のときは金の相場が下がるため、購入する人が増えていきます。

金があまり取れなくなったとき

2020年に起きた新型コロナウイルスの影響で金の相場は高騰しました。市場最高値が付き、一気に価格が１g、13,000円以上にまで高騰したのです。その理由は、コロナで世界情勢が一気に悪化したことはもちろん、コロナ禍で金の採取が難しくなり生産量との需要と供給が伴わなくなってしまったことが大きな原因です。買い手が多いのにもかかわらず、金を採取することができなくなれば、自然と金の価値も上がっていくということは、金の売買をする人は必ず覚えておきましょう。

インフレが起こるとき

物価が上昇することで起こるインフレ。インフレと金の相場は非常に強い結びつきがあります。インフレが起こると、金だけではなく多くの物価が高くなるため、前まで安く購入できていたものが、さらにお金を支払わないと購入できなくなってしまいます。金も同様に価値が急上昇するため、自然と相場が上がっていく仕組みです。インフレになるタイミングは、なかなか素人には予測が難しいのですが、「インフレが起こるタイミングで金が高くなる」ということを知っておくだけでも、金の売買するタイミングが掴みやすくなります。

金の相場は為替市場で決まる

金の変動にはさまざまな理由がありますが、最終的に為替市場での変化が影響を与えて相場が決まることになります。為替が常に変動していくのと同時に、金の相場も影響を受け合わせて変動していくことになるので、為替の動きには常に注目しておきたいものです。主にロンドンやニューヨークの為替市場に影響されることが多いので、2つの市場は必ずチェックしておきましょう。

円安時が一番高く売れるタイミング

金の相場は、円高のときは低く、円安になればなるほど、上がっていきます。2008年頃にリーマンショックが起きたとき円高となり、金の相場は一気に下落しました。金1ｇの相場が1000円を切ってしまったことも。このときは、たくさんの金が購入されました。それから約10年ほどで円安となり、2020年には7000円を超えるまでに価格が高騰。円安が起こると、金だけではなく輸入品などもすべて価格が高騰するため、ブランド物なども一気に高値で買取されます。

今後円相場はどうなる？

なかなか円相場を予想するのは難しいのですが、しばらくは円安が続くと見られています。しかし、コロナだけではなくテロなど不安定な世界情勢が続いているため、今後いつ円高になるかは正確に予想することができません。「金の売り時が知りたい」とおたからやにも相談に来る方が多いのですが、円安が続いている今がまさに売る絶好のタイミングだと考えています。金の購入は今おすすめできませんが、金がお手元にあれば、ぜひ売却を検討してみましょう。

金は資産作りにもおすすめ

貯蓄以外で、資産を作りたいと思っている方も多いのではないでしょうか。でも具体的にどのように資産を作ったらいいのか、悩ましいところです。そこでおすすめなのが金で資産作りをすること。リスクも低く、初心者でも気軽に行うことができます。

低リスクの金で資産作りを

株や不動産など様々な資産作りの方法はありますが、多額な初期投資が必要だったりすることから、なかなか簡単にできるという方法ではないでしょう。金を購入する場合は、金が安い円高時に、金を売る場合は、金が高くなる円安時にということだけ覚えておけば、リスクはほとんど負いません。難しい知識もいらず、気軽に売買することができるため、ぜひ検討してみましょう。

まとめ

金の相場は世界情勢が大きく関係してきます。一番簡単に相場の変動をチェックできるのは、ドルの価格です。売買を検討する場合は、日々の為替情報収集を行いましょう。金の相場が動くタイミングを理解しておけば、賢く金の運用を行うことができます。