記念金貨を高く売るには?高額記念金貨10選と高く売るコツをご紹介

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記念金貨を高く売るには?高額記念金貨10選と高く売るコツをご紹介

記念金貨は意外と身近にあるものです。自分で購入した場合はもちろん、親が購入して忘れられていたものが出てきたという場合もあるでしょう。入手の経緯は様々ですが、不要となった記念金貨を売却しようと考えている方も多いのではないでしょうか?ここでは、記念金貨の種類から高く売るコツまで詳しくご紹介します。

記念金貨とは

記念金貨とは、国家的行事の開催を記念して発行される金貨のこと。国家的行事とは、例えばオリンピックなどです。素材はその名の通り「金」でつくられています。

日本では、皇室に関する記念行事やオリンピック、サッカーワールドカップなどの世界的なイベントが日本で開催される際に、記念金貨が発行されているのです。

記念金貨はコレクターに人気の品

記念金貨は一般的な硬貨とは違い、コレクターの収集品としての側面が強い硬貨です。そのため、保管用のケースに入った状態で販売されていることが多いのも特徴。また装飾の一つとして「プルーフ仕上げ」という鏡面加工をされた金貨もあります。日本の記念金貨に施されているプルーフ仕上げは、模様部分を浮き立たせるため艶消しにし、その他の部分を鏡面仕上げとしています。これにより、コレクターズアイテムとしての価値が一層高まっているのです。

他のコレクターズアイテムと同様、発行数の少ないものや入手困難なものほど高値で取引されています。また素材が「金」であることから、趣味で収集している人の他にも「資産」や「投資」の目的で収集する人の需要もあるのです。

記念金貨は通常の通貨として使用可能

記念金貨は、通常の通貨として使用できます。つまり、お店で普通に「お金」として使えるのです。ただし、金額は額面通りとなります。例えば金貨に「壱万円」と書いてあれば、1万円として使用が可能です。ちなみに日本だけでなく海外でも、それを発行した国では通貨として使用可能となっています。

しかし、注意したいのは自動販売機などの「自動精算機」には対応していないということです。大きさや重さ、額面などが様々なため、機械では判別できません。だからといって手渡しのレジ清算の際に使用しても、断られてしまう可能性が考えられます。一般的に使用できることが周知されていないため、使えるのか判断に迷ってしまうからです。そのためまずは金融機関に出向き、普通の硬貨と交換してもらう必要があります。記念硬貨を額面通りの一般的なお金に換えてもらえば、問題なく使用できるでしょう。

しかし多くの場合、日本製に限らず記念金貨には額面以上の価値があるのです。特に保存状態が良好なものや希少価値の高いものは、より高値で取引される可能性も高いでしょう。そのため、通常の貨幣として使用することは非常にもったいないといえます。

 

高額査定の記念金貨10選とその買取相場

一口に記念金貨といっても買取金額は様々です。その金貨が持つ希少価値はもちろん、付属品の有無や保存状態によっても買取金額は変わってきます。

そんな記念金貨の中でも、高額査定となる可能性の高い日本製記念金貨10選とその買取相場についてご紹介しましょう。

【1986】天皇陛下御在位六十年記念硬貨

1986年から1987年にかけて発行されたこの硬貨は、昭和天皇が御在位されて60周年を迎えたことを記念したものです。金貨の他に銀貨と白銅貨が発行されています。その中でも、金貨に関しては日本で初めて発行された記念金貨です。

金貨の額面金額は「10万円」であり、表面には鳩と水、裏面には菊の紋章が彫られています。純金製で重さは20g、直径は30mmです。1986年に1000万枚、1987年に100万枚発行されました。

買取相場は120,000円前後です。1986年製のものと1987年製のものがセットで、かつ保存状態が良好であれば300,000円以上となる場合もあります。

【1991】天皇陛下御即位記念金貨

1991年に天皇陛下が御即位したことを記念して発行された金貨です。金貨の表面には鳳凰と瑞雲、裏面には菊の御紋、その周りに桐と唐草がデザインされています。

発行されたのは1991年ですが、金貨には実際に即位した年である平成2年(1990年)と記載。発行枚数は比較的多く、200万枚です。そのうち10万枚は、「天皇陛下御即位記念100,000円金貨と500円白銅貨のセット」で販売されました。

買取相場は、180,000円前後と高い価格で推移しています。保存状態の良さや「金」の相場次第では200,000円ほどと、額面金額の倍の価格で取引されることもあるでしょう。

【1993】皇太子殿下御成婚記念金貨

1993年に皇太子殿下が御成婚されたことを記念して発行された金貨です。ちなみに御成婚記念としてつくられたのは、金貨だけでなく記念切手もありました。

金貨の表面には瑞鳥の鶴が2羽と波の模様、裏面には菊の御紋と皇太子殿下の御印である梓が描かれています。発行枚数はこちらも200万枚です。そのうち10万枚は、プルーフ金貨にて発行されました。大きさは直径27mm、重さは18gと、「天皇陛下御即位記念金貨」と比べると少し小さめのつくりです。

買取相場は110,000円前後と高く、保存状態が良好であれば120,000円から130,000円となる場合もあります。

【1998】長野オリンピック記念硬貨

1998年、長野でのオリンピック開催を記念して発行された記念硬貨です。記念硬貨の種類は「10,000円金貨・5,000円銀貨・500円白銅貨」の3種類が発行され、表面の図柄もそれぞれに3種類ずつ用意されました。そのうち金貨の柄は「スキージャンプ・フィギュアスケート・スピードスケート」です。裏面は長野県の県花である「りんどうの花」と五輪マークが、表面の図柄に関係なく共通して描かれています。金貨の発行枚数はそれぞれ55,000枚です。

買取相場は金貨で90,000円前後と高く、銀貨・白銅貨のセット品は100,000円以上となる場合もあります。

【1999】天皇陛下御在位10年記念金貨

天皇陛下の御即位10周年を記念して、1999年に発行された金貨です。金貨の表面には鳳凰と桐と白樺、裏面には菊紋と橘と桜が描かれています。純金製で、発行枚数は20万枚です。そのうち半分の10万枚は、「天皇陛下御在位10年記念10,000円金貨とプルーフ仕上げの500円白銅貨」がセットで販売されました。

買取相場は100,000円から120,000円とこちらも高く、保存状態が良好であれば130,000円以上となる場合もあります。

【2002】FIFAワールドカップ記念金貨

2002年にサッカーワールドカップは日韓共同での開催となりました。21世紀になって最初のワールドカップで、さらに初のアジア会場での開催であったため広く宣伝されて大いに盛り上がりました。この記念硬貨は金貨の他に「1,000円銀貨・500円のニッケル黄銅貨」がつくられています。

金貨の表面にはサッカーをプレイする選手とストライプ、裏面にはワールドカップのエンブレムと桜、虹、サッカーボールが描かれているのが特徴。大きさは直径26mm、重さ15.6gで、発行枚数は金貨単独で50,000枚です。

買取相場は90,000円から100,000円、保存状態が良好であれば110,000円以上と、「長野オリンピック記念金貨」と同程度の買取価格となっています。

【2005】日本国際博覧会金貨

2005年に名古屋で開催された万国博覧会である「愛・地球博」を記念してつくっれた金貨です。日本での万国博覧会は1970年の大阪万博以来、実に35年ぶりの開催。とても話題になり、開催期間中は国内外から2200万人もの人々が訪れたのです。この記念硬貨は、金貨の他に「1,000円銀貨・500円黄銅貨」が発行されました。

金貨の表面には地球、太陽、星や海などの自然を表現し、そこにコノハズクの親子が描かれています。裏面には万博のシンボルマークと、大地を表す5本の線がデザイン。大きさは直径26mm、重さ15.6gで、70,000枚が発行されました。

買取相場は90,000円から100,000円、保存状態が良好であれば110,000円以上と、こちらも「FIFAワールドカップ記念金貨」などと同程度の高価買取価格です。

【2009】天皇陛下御在位20年記念金貨

天皇陛下が御即位されてから20年経過したことを記念して、2009年につくられた記念金貨です。純金製で、先にご紹介した「天皇陛下御在位10年記念金貨」とサイズや重さはほぼ同じになります。金貨の他に「500円のニッケル黄銅貨」も発行されました。

金貨の表面には鳳凰と瑞雲、皇居の二重橋が描かれ、裏面には菊花紋章がデザインされています。発行枚数は10万枚です。「天皇陛下御在位20年記念金貨と500円ニッケル黄銅貨のセット」も販売されました。

買取相場は110,000円から120,000円、保存状態が良好であれば130,000円前後で取引されています。

【2011】東日本大震災復興事業記念貨幣(第一次発行)金貨

2011年、東北地方は未曾有の自然災害による甚大な被害を受けました。これを受けて政府は「復興庁」を創設し、多様な復興事業を展開。この東日本大震災後の一連の復興事業を国民的事業とみなし、復興記念として発行されたのが「東日本大震災復興事業記念貨幣」です。

震災の翌年に第一次から第四次の計4回にわたって発行されましたが、第一次発行分のみ造幣局がデザインしたものになります。その他の発行分は一般公募によりデザインしたものです。そんな第一次発行記念貨幣の表面には復興特別区域の地図と鳩が、裏面には第一次から第四次まで共通して奇跡の一本松と鳩が描かれています。第一次発行分の発行枚数は14,000枚です。

買取相場は90,000円から100,000円、保存状態が良好であれば150,000円以上となることもあります。

【2020】東京オリンピック・パラリンピック競技大会記念貨幣

記憶に新しい、東京オリンピック・パラリンピック開催を記念してつくられた記念貨幣です。新型コロナウイルスの影響により実際の開催は2021年となってしまいましたが、大会のキーワードである「TOKYO2020」の文字もしっかりと刻印されています。

記念硬貨の種類は「10,000円金貨・1,000円銀貨・100円クラッド貨幣・500円バイカラークラッド貨幣(第四次発行分のみ)」となっており、第一次から第四次までの計4回にわたって発行されました。このうち第一次発行分の金貨には、表面に流鏑馬と心技体の文字、裏面には大会エンブレムと五輪マークが描かれています。第一次発行分金貨の発行枚数は、40,000枚です。

買取相場は120,000円から150,000円ほどとなっています。

【番外編】1964東京オリンピック記念貨幣

1964年の東京オリンピック開催を記念して発行されたこの硬貨は、金貨ではなく銀貨でつくられた記念硬貨です。日本で初めてつくられた記念貨幣で、1,000円銀貨は各世帯に1枚、100円銀貨は国民一人当たり1枚を目安に発行枚数が決められました。その結果、1,000円銀貨は約1500万枚、100円銀貨は約8000万枚発行されたのです。1,000円銀貨では表面に富士山と桜が、裏面には五輪マークと桜が描かれています。

この銀貨は日本での記念硬貨収集ブームを生み、一時は50,000円以上で取引されていたようです。しかし現在では価格も落ち着き、発行枚数も多いことから1,000円銀貨で1,000円から3,000円ほど、100円銀貨で100円から400円ほどの買取相場となっています。

 

ネットオークションは注意が必要

現在では多くのフリマアプリやオークションサイトがあり、気軽に出品できることから実際にたくさんの記念硬貨が出品されています。しかし、安易にネットオークションを利用して記念硬貨を売却することはおすすめできません。ここでは、ネットオークションの注意点についてご紹介します。

金貨を額面以上で売るのは違法?合法?

記念金貨は貨幣として額面通りの金額で使用できることはお伝えしました。その貨幣を額面金額以上の価格で取引することは違法になるんじゃないの?と考える方も多いと思います。

結論からいうと「合法」です。そもそも造幣局が販売している時点で記念金貨発行時の金相場などを優先的に考慮するため、額面以上の価格を付けています。同じように個人が趣味で購入した記念硬貨を額面以上の金額でオークションに出しても、何ら問題はありません。

ただし、これはあくまで趣味の範囲内である必要があります。商売や生業として取引する場合は、「古物商」の許可を受けなければなりません。

金貨を普通に郵送するのは違法?合法?

無事に取引ができたとしても、そこで安心してはいけません。落札者に記念硬貨を発送する際にも注意しましょう。なぜなら金貨を普通郵便で発送することは違法で、必ず現金書留を利用しなければならないからです。

古銭など現代では貨幣として使えないものであれば現金に該当しないため、普通郵便での発送が可能となります。しかし記念硬貨は貨幣として使用できるため、現金書留による発送でないと違法なのです。特に記念金貨などの金や銀を素材としている記念硬貨は、貴金属品にも該当するため現金書留での発送が必須となります。

かならず安全面のリスクを伴うことに

郵送するということは、その分たくさんの人の手に渡ってやっと落札者の手元に届くということです。万が一ではありますが、輸送中の事故や最悪の場合には盗難も考えられます。記念硬貨のように高価なものを発送すると、落札者のところに届くまでの間そわそわとして安心していられないでしょう。万が一に備えて現金書留にはオプションで損害賠償を付けることもできますが、もちろん無料では付けられません。ただでさえ発送費用がかかるのにさらに損害賠償を付けるとなると、その分利益が減ることになってしまいます。ネットオークションを利用する場合は必ず、このようなリスクと出費についても考慮しましょう。

本来の金貨の価値に満たない場合も

ネットオークションに記念金貨を出品すると、多くのユーザーの目に触れるためすぐに売れる可能性は高くなります。しかし価値を適正に判断できない人に落札されてしまえば、本来より安く売却してしまうことになるのです。価値を知らない人が入札して、落札の競合相手もいなければ、安い金額のまま落札となってしまうことも充分に考えられます。

また自分が適正な価値を十分理解しておらず、本来より安い落札金額を設定してしまうことも考えられます。ネットオークションでは、安くお得に落札したいという人が多い傾向です。本来の価値を知っている人が安い落札金額で出品しているのを見付けると、「これはお得だ」と判断してそのまま落札されてしまいます。落札者からするとお得ですが、出品者であるこちら側からすると安く落札された分、損をしているのです。

このような、損をしていることに気付くには、専門的知識が必要となります。専門的な知識がなければ、損をしているとも知らずに「早く落札された。ラッキー」と安易に考えてしまうでしょう。

記念金貨の価値を判断するには、発行に至った経緯や発行枚数などの基本知識、保存状態を見極める目、市場価値の把握など、知識や経験がとても重要です。上記のようなことにならないよう、専門的知識や経験を持ったプロに相談することが最善といえます。

 

記念金貨を売る際には専門の買取業者が安心

記念金貨の価値を見極めるには、知識や経験が重要ということはお伝えしました。売却の際に損をしないためには、そのような鑑定士が在籍している専門の買取業者に依頼することが重要です。ここでは、どのようなお店を選べば良いのかについてや記念硬貨を高く売るコツについてご紹介します。

信頼できる買取業者を選ぶポイントとは

記念硬貨はリサイクルショップなどでも買取を行っていますが、おすすめはできません。なぜなら記念金貨の専門知識を持つ鑑定士が在籍しておらず、本来の価値を見過ごされてしまうことも少なくないからです。記念金貨は高価なものでもあるため、正しく鑑定のできる貴金属の買取専門店を選ぶようにしましょう。その買取専門店の中でも信頼できる業者のポイントは以下の通りです。

  • 記念金貨の買取実績が豊富である。
  • 積極的に記念金貨の買取を行っている。
  • 信頼できる鑑定士が在籍している。
  • 問い合わせをしたときの対応が丁寧。
  • きちんとした見積書を作成してくれる。
  • 買取に関する手数料などが明確になっている。

このようなポイントを判断材料として、複数の買取専門店を比較することもおすすめです。

記念金貨を高く売るためのコツ

記念金貨を高く売るためのポイントは以下の通りです。

  • ケースなどの付属品はすべて付ける。
  • セット品であれば、すべてそろった状態にする。

記念金貨専用の箱やケースなどの付属品も鑑定額に影響します。付属品がそろっていることで買取価格が上がるのはもちろんのこと、専用ケースに入れられた金貨は保管状態も良いため金貨自体の買取価格も上がるでしょう。

もう一つのポイントは、セット品の場合です。記念硬貨の中には金貨と銀貨のセットなど、素材の違う記念硬貨がセットで販売されていたものがあります。そのような記念硬貨のセット品は希少価値もあるのです。そのためセット品の金貨のみを売るということはせず、すべてそろった状態で鑑定に出すことで買取価格のアップを狙えます。

 

まとめ

今回は、記念金貨の買取相場や高く売るための方法についてご紹介しました。近年では金の価格も高くなっており、記念金貨自体の価値と相まって高値で取引がされています。これにより、記念金貨の注目度も高まっているのです。あなたもお家で眠っている記念金貨を鑑定に出してみてはいかがでしょうか。

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