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価値の高いスピネルの特徴とは?カラー別の魅力や歴史もご紹介

スピネルという宝石の価値をご存知でしょうか?

スピネルとは、赤や青、紫などの様々な色が存在する魅力的な宝石です。

その美しさは、他の宝石にも引けを取りませんが、知名度が低いために「不遇な宝石」と呼ばれてきた歴史があります。

しかし、近年では、その独特の美しさと希少性の高さから注目を集めており、今後はますます人気が高まると期待されています。

この記事では、スピネルの価値や美しさについて、詳しくご紹介します。

 

スピネルの価値を決める要素

スピネルの価値は、カラー、クラリティ、カット、カラットの4つの要素によって評価されます。

しかし、スピネルには、ダイヤモンドのような明確な判断基準が存在しないため、価値の判断が難しいという特徴があります。

ここでは、4つの要素の詳細と、それぞれの要素が価値にどのように影響するのかをご紹介いたします。

 

カラー(色)

スピネルの価値を決める要素の中で、最も重要とされるのは色合いです。

特に、スピネルのように多彩な色が存在する宝石では、色ごとに価値や特徴が異なります。

ただし、どの色であっても、色が濃く鮮やかであることが重要です。明るすぎず、暗すぎない美しい色味が際立つスピネルが、高い評価を得ます。

一方で、色は、個人の美的感覚にも影響される要素であり、自身が魅力を感じる色と、高く評価される色が異なる場合もあります。

そのため、正確な評価を知りたい場合は、専門家に依頼することが望ましいと言えます。

ここでは、スピネルの代表的な色をご紹介いたします。

 

1.レッド

レッドスピネルは、スピネルの中で最も評価が高い色です。

その鮮やかで濃い赤色は、上質なルビーと非常によく似ています。

また、レッドスピネルとルビーは、色が似ているだけでなく、同じ地域で産出されることが多いため、かつては両者を区別する技術がなく、すべて「ルビー」として流通していました。

 

2.ブルー(コバルトスピネル)

ブルーは、スピネルの中でも人気の高い色の1つです。

中でも、「コバルトスピネル」という流通名で知られるブルースピネルは、上質な深みと鮮やかさを兼ね備えた青色を持ち、その美しさは高い評価を受けています。

通常のブルースピネルは彩度が低く、灰色がかった印象を与えることがあります。

しかし、コバルトスピネルは、コバルトが含まれることで鮮やかな青色に発色するため、他のブルースピネルとは一線を画す存在となっています。

 

3.ピンク(アヤナスピネル)

ピンクスピネルは、スピネルの中でも高い評価を受ける色の1つです。

特に、濃いピンク色を持つスピネルは、「アヤナスピネル」という名称で流通しています。

このアヤナスピネルは、2007年にタンザニアで発見されたスピネルで、スワヒリ語で「美しい花」を意味する「アヤナ」という名が付けられました。

 

4.オレンジ

オレンジスピネルは、レッド、ブルー、ピンクに次いで、高い価値を持つスピネルの1つです。

オレンジスピネルは、スピネルに鉄とクロムが含まれることで生まれますが、彩度があまり高くない場合が多いのが特徴です。

しかし、中には、レッドスピネルやピンクスピネルに匹敵するような、美しい色合いのオレンジスピネルも存在します。

 

5.グリーン

グリーンスピネルは、天然スピネルの中でも非常に稀少な色合いを持つ宝石で、滅多に産出されない特別な存在です。

その色合いは、一般的に彩度が低く、控えめで落ち着いた美しさが特徴です。

また、多くのグリーンスピネルは、青味が強い緑色であることが多く、シックな雰囲気を持っています。

希少性の高さから高い評価を受ける一方で、レッドやブルーのような鮮やかな色にはなりにくいという特徴があります。

 

6.パープル

パープルスピネルは、彩度が低めの色で産出されることが多いスピネルです。

その色合いは、暗い紫色から淡い紫色まで幅広く、落ち着いた印象を与えます。

近年では、藤色やラベンダーカラーといった淡い紫色のスピネルが、「ラベンダースピネル」という名前で流通し、注目を集めています。

 

7.グレー

グレースピネルは、全く色味のない「無彩色」のスピネルです。

スピネルは、比較的彩度の低いものが多いですが、その中でもグレースピネルは、まるで色彩が抜け落ちたかのような、独特の雰囲気を持つ不思議な色味をしています。

彩度の高いスピネルとは異なる魅力を持ち、モノトーンの美しさを感じられる色合いとなっています。

 

8.ブラック

ブラックスピネルは、グレースピネルと同じ無彩色ですが、より不透明に近い色を持っています。

スピネルは、光の屈折率が高く、輝きが強いため、不透明なブラックスピネルでも美しい煌めきを放ちます。

主に、ビーズ状に加工され、一連のネックレスやジュエリーに用いられることが多い宝石です。

 

9.カラーチェンジスピネル

カラーチェンジスピネルは、非常に稀少なスピネルの種類で、光源の種類によって色が変わる特性を持っています。

一般的に、太陽光の下では青系の色に見え、白熱灯の下では紫系の色に変化します。

このような色の変化は、他の宝石では「アレキサンドライト」などに見られる特徴ですが、スピネルでは、カラーチェンジスピネルにしか見られない、非常に珍しい現象と言えます

そのため、カラーチェンジ効果が明確で、色の変化がはっきりしているほど、価値が高い傾向にあります。

 

クラリティ(透明度)

宝石全般において、インクルージョン(内包物)が少ないほど、品質が高いとされています。

スピネルも例外ではなく、クラリティの高い石は、特に価値が上がります。

しかし、スピネルは、インクルージョンが含まれていることが少なくありません。

そのため、透明度の高いスピネルは希少であり、高い評価を受けています。

一方、ごく一部のスピネルにおいては、インクルージョンが逆に価値を高める場合があります。

例えば、インクルージョンが含まれることで、シャトヤンシー効果やアステリズム効果といった、美しい光学効果が現れる場合があります。

このような特殊な効果が現れるスピネルは、非常に稀少であるため、クラリティ評価が低くても価値を損なうことはありません。

 

1.シャトヤンシー効果(キャッツアイ)

シャトヤンシー効果とは、宝石に光を当てたときに、まっすぐな1本の光の筋が現れる現象を指します。

この効果は、猫の目に似ていることから「キャッツアイ」とも呼ばれています。

スピネルにシャトヤンシー効果が現れることは非常に稀であるため、この効果を持つスピネルは、どの色であっても高い価値を持ちます。

 

2.アステリズム効果(スター)

スピネルに見られるアステリズム効果(スター効果)とは、光の反射によって宝石の表面に星型の模様が現れる現象のことです。

この効果は、光の筋が4本(4方向)または6本(6方向)に交差する形で見えるのが特徴です。

星型が浮かび上がるスピネルは非常に希少で、美しさと価値を兼ね備えています。

 

カット(研磨)

スピネルのように、色のある宝石では、魅力的な色を最大限に引き出すためのカットが重要です。

また、スピネルは、豊富に採れる宝石ではないため、原石を無駄にしないカットであるかどうかも重視されています。

さらに、キャッツアイやスターといった光彩効果が現れているスピネルの場合は、光彩効果を美しく引き出すためのカットが施されます。

その際、ドーム型のカボションカットを採用するのが一般的ですが、稀にファセットカットが施される場合もあります。

 

カラット(重量)

スピネルは、あまり大きなサイズで産出されることがなく、多くの石が1カラット~5カラットの範囲に収まります。

もちろん、歴史的に有名なスピネルの中には、100カラットを超えるものも存在しますが、一般的に流通しているスピネルでは、5カラットを超えるサイズは非常に少ないのが現状です。

そのため、3カラットを超えるサイズのスピネルであれば、高い価値があるとされています。

特に、人気のあるレッド、ピンク、ブルーのスピネルで5カラット以上の大きさになると、その希少性の高さと美しさから、さらに高い価値が付けられています。

 

  • おたからや査定員のコメント
岩松

スピネルの価値を決める要素の中で、最も重要とされるのは色合いです。

特に人気があるのは、レッド、ピンク、ブルーといった色であり、彩度が高く、色が濃いものほど価値が高まります。

ただし、スタースピネルのような特殊な光学効果を持つスピネルは、色合いに関係なく、高い評価を受けます。

 

スピネルの価値と産地ごとの特徴

スピネルは、非常に魅力的な宝石ですが、残念ながら広く知られた宝石ではありません。

スピネルは長い間、ルビーやサファイアといった「コランダム」の一種と誤認され、まるでそれらの宝石の「偽物」であるかのような扱いを受けてきました。

しかし、スピネルは決して「偽物」ではありません。

その色の美しさや宝石としての希少性、独自の魅力から、上質なスピネルは高い評価を受けることも珍しくありません。

ここでは、スピネルの価値と産地ごとの特徴についてご紹介します。

 

スピネルの価値

スピネルという名称は、ラテン語の「スピナ(棘)」やギリシャ語の「スパーク(閃光)」に由来するとされています。

本来は、無色透明の宝石ですが、無色のスピネルが産出されることは稀で、ほとんどの場合、先ほど紹介したような様々な色を持った状態で産出されています。

また、スピネルは、人気があり需要が高いため、コストを低く抑えて製造できる合成石が作られることが多い宝石です。

しかし、合成スピネルは、スピネルそのものの模造石としてではなく、他の宝石の模造石として使用されることが一般的です。

例えば、水色の合成スピネルは「アクアマリン」、緑色の合成スピネルは「エメラルド」の模造石として流通しています。

 

スピネルの価値が注目を集めるようになった理由

スピネルは、コランダムよりも希少な宝石とされており、ルビーやサファイアなどの高額な宝石と混同されるほどの美しさを持っています。

しかし、前述の通り、スピネルはコランダムの一種と誤認されてきた歴史があり、高い評価を受けてこなかった経緯があります。

ですが、近年、スピネルの価値が注目されるようになった出来事がありました。

それは、2015年、オークションハウス「ボナムズ」で起こりました。「ホープ・スピネル」と呼ばれる50.13カラットのスピネルが、想定の6倍以上の価格(122万ドル)で落札されたのです。

この出来事が、スピネルの価値を見直すきっかけとなったとされており、価値の高い宝石として注目を集めるようになったのです。

 

スピネルの産地による価値の違い

高い品質のスピネルが産出する地域は限られており、多くの産地がコランダム(ルビーやサファイア)の産地と重なっています。

色の付いた宝石の場合、産地によって特有の色味が見られることがあるため、産地ごとに価値が異なる場合もあります。

しかし、スピネルの価値を決める最大の要素は色であるため、たとえ有名な産地で産出されたスピネルであっても、色に魅力がなければ、その価値は上がりません。

そのため、スピネルの評価は、産地だけで決まるものではないという点が重要です。

しかし、有名な産地からは価値の高い色味を持ったスピネルが産出されているのは事実です。

そこで、ここでは、スピネルの代表的な産地をご紹介します。

 

1.ミャンマー

ミャンマーは、ルビーの産地として広く知られていますが、スピネルの重要な産地でもあります。

特に、モゴク地域は高品質なルビーが産出することで有名ですが、同じ場所から美しいレッドスピネルも産出されます。

この地域のレッドスピネルは、高品質なルビーに匹敵する鮮やかで濃い赤色を持ち、非常に高い評価を受けています。

また、ミャンマーでは、レッドスピネルだけでなく、様々な色のスピネルが産出されることでも知られています。

 

2.タンザニア

タンザニアは、2007年にホットピンクのスピネルが発見されたことをきっかけに、一躍注目を浴びた産地です。

それ以前は、スピネルの産出量が少ない地域でしたが、この鮮やかなピンクスピネルの発見以降は産出量が増加し、現在では、世界的にも注目されるスピネルの主要産地の1つとなりました。

 

3.ベトナム

ベトナムは、スピネルの産地の1つであり、特にコバルトスピネルで知られています。

コバルトスピネルは、白い母岩の中から鮮やかな青色の原石として産出され、その美しさと希少性から、非常に高い評価を受けています。

また、コバルトスピネル以外にも、赤色やピンク色のスピネルも産出されています。

 

4.スリランカ

スリランカは「宝石の国」とも呼ばれ、ダイヤモンド以外のあらゆる種類の宝石が採れると言われるほど、多種多様な宝石が産出される地域です。

スリランカ産のスピネルは、青や紫といった色が多いのが特徴ですが、他にも多彩な色のスピネルが少量ながら産出されています。

このような種類の豊富さから、スリランカは、スピネルの重要な産地の1つとされています。

 

  • おたからや査定員のコメント
岩松

スピネルは、コランダムとの混同や合成スピネルの製造の影響で、長い間、正しい評価を受ける機会に恵まれなかった「不遇の宝石」でもあります。

しかし、スピネルは、その美しさや希少性において、他の宝石に劣らない魅力を持っています。そのため、近年では、スピネルの価値が見直されつつあります。

特に、高品質なスピネルは、他の高額な宝石に匹敵する美しさを持っており、その評価がますます高まることが期待されています。

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スピネルの歴史と逸話

スピネルが「スピネル」として正式に認知されるようになったのは、1783年のことです。

しかし、それ以前から、スピネルは数多く流通していたと考えられています。

その理由は、スピネルが長い間、コランダム(ルビーやサファイア)と混同されていたためです。

これにより、「スピネル」という独立した宝石としての認識を得るのが遅れたと言えます。

ここでは、他の宝石とは一風異なる歴史を持つスピネルにまつわる逸話をご紹介いたします。

 

スピネルの歴史

古代より、様々な地域で多くのスピネルが産出されてきましたが、それらはすべて「ルビー」として流通していました。

もともと、「ルビー」という言葉は、赤色の宝石全般を指すものであったため、他の宝石がルビーと呼ばれていたとしても不思議ではありません。

スピネルの場合も例外ではなく、「バラスルビー」という名前で市場に流通していたと言われています。

スピネルとルビーが別の宝石であることが証明されたのは、1783年のことです。

鉱物学者ジャン・バティスト・ルイ・ローマ・デ・ライルによって、両者は異なる鉱物であることが科学的に明らかにされました。

それ以降、スピネルは独立した宝石として認識されるようになりましたが、すでに数多くのスピネルが「ルビー」として流通した後でした。

 

ティムール・ルビー

ティムール・ルビーは、かつて「世界最大のルビー」として知られていた宝石です。

この宝石は、ティムール帝国の建国者が初代の所有者であったと言われており、その後の歴代の所有者によって名前が刻まれてきました。

その重さは350カラットを超えており、当時は世界最大のルビーと考えられていました。

しかし、後の鑑別により、この美しい赤い宝石は、実際にはスピネルであるということが判明しました。

いくつもの王族や貴族の手に渡りながらも「ルビー」と呼ばれ続けたこの宝石は、レッドスピネルの美しさがいかに卓越していたかを示しています。

 

黒太子のルビー

「黒太子のルビー」は、最も有名なスピネルの1つであり、大英帝国の王冠にセットされた大きな赤い宝石として知られています。

この宝石は、14世紀、ウェールズの王子であるエドワード黒太子が手に入れたもので、当時はルビーとスピネルの区別がされていなかったため、ルビーとして扱われていました。

しかし、この宝石は、長い間ルビーとされてきましたが、実際にはレッドスピネルだったのです。

ルビーとされてきたものが実際にはレッドスピネルだったと判明しましたが、現在でも、この王冠はイギリス王室の象徴として、戴冠式などの重要な儀式で使用されています。

その理由として、この王冠には大小の様々な宝石が散りばめられており、その中央には史上最大の原石からカットされたダイヤモンド「カリナンⅡ」が配置され、その上部に「黒太子のルビー」がセットされた美しい歴史的遺産の1つだからです。

 

  • おたからや査定員のコメント
岩松

スピネルは、古代より人類と深い関わりを持つ宝石ですが、長い間、他の宝石と誤認されてきた経緯があるため、「スピネル」として注目される機会はほとんどありませんでした。

しかし、近年では、スピネルが正しい評価を受けるようになり、その美しさや希少性が見直されています。

これに伴い、スピネルの人気は高まりつつあり、宝石市場でも注目を集める存在となっています。

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