洗練されたフォルムと機能美を兼ね備え、セリーヌの中でも高い人気を誇るバッグ「トラペーズ」。

その特徴的な台形フォルムと広がるウィング、ミニマルかつ存在感のあるデザインは、まさに現代的なエレガンスを体現した逸品です。

「今は廃盤なんでしょ？」「今さら買う意味あるの？」そう思う方もいるかもしれません。

しかしトラペーズは、単なる“過去の名作”ではありません。現在もなお、ファッショニスタやブランドファンたちの間で高い評価を受け、中古市場での価値も安定しています。

本記事では、セリーヌ トラペーズの誕生背景から魅力、サイズや素材のバリエーション、買取相場にいたるまで徹底的に解説。

購入を検討している方、もしくは手放そうか迷っている方のために、判断材料として本質的な情報をお届けします。

バッグを単なるファッションアイテムとしてではなく、“資産”として見る視点も交えながら、トラペーズという名品の奥深さに迫ります。

セリーヌ トラペーズとは

トラペーズ（Trapeze）は、セリーヌのアイコン的バッグとして2010年代前半に登場し、その後ブランドを象徴する存在となりました。

逆台形のシルエットと両サイドに張り出したウィングのような構造、クラシカルかつ現代的なフォルムが融合した独自のデザインで、世界中のファッショニスタを魅了しました。

一見すると個性的でインパクトのあるデザインですが、どんな装いにも馴染む洗練された空気感を持っており、通勤スタイルにもプライベートにもフィット。

フォーマルなシーンでの使用にも違和感がありません。

バッグとしての美しさだけでなく、「持っている自分の美意識まで引き上げてくれる」、そんな自己表現ツールとしても、多くの女性に愛されてきました。

セリーヌ（CELINE）ブランド概要

セリーヌは1945年にフランス・パリで創業され、元は高級子供靴のブランドとしてスタートしました。

その後、洗練されたレディースウェアやバッグで知名度を広げ、特に1990年代以降は“控えめな贅沢”を象徴するブランドとして確固たる地位を築きました。

大きな転機となったのは2008年、フィービー・ファイロがクリエイティブ・ディレクターに就任してから。

彼女が打ち出した“Less is more（少ないほど豊か）”の哲学に基づくデザインは、従来のフェミニン一辺倒のブランドイメージを刷新し、ミニマルで知的な女性像をブランド全体に投影しました。

この時代に生まれたバッグたちは、単なる流行アイテムにとどまらず、今でも中古市場で高値がつく「投資対象」としても注目されています。

トラペーズ誕生の背景と歴史

トラペーズが登場したのは2011年。まさにフィービー・ファイロの“黄金期”のど真ん中です。

そのデザインは、モダン建築や抽象美術から着想を得たような構造的な美しさを備えており、どこかアート作品のような佇まいを感じさせます。

当時のセリーヌには、すでにラゲージやカバといった定番バッグがありましたが、トラペーズはその中でも特に「強い個性と機能性の共存」が評価されていました。

ビジネスシーンにも馴染み、同時に感度の高いファッションにも対応できるという、まさにハイブリッドな存在です。

2018年、エディ・スリマンがディレクターに就任しブランドがリブランディングされると、トラペーズはラインナップから姿を消します。

それ以降は廃盤品として、中古市場でしか入手できない“希少なアイコン”として認知されるようになりました。

トラペーズの魅力・デザイン

トラペーズの最大の特徴は、やはりその「逆台形＋ウィング」のシルエットにあります。

一見するとデコラティブにも見えますが、持ってみると驚くほどコーディネートに馴染む。

クラシカルなジャケットスタイルにも、カジュアルなデニムルックにも対応する、計算された“引き算の美”がそこにはあります。

また、バッグの構造としても非常に機能的。フラップの下にファスナーが隠れており、防犯性も高く、物の出し入れもスムーズ。

サイドのマチを広げることで容量が一気に増え、閉じればフォーマルな印象に切り替えられる点も秀逸です。

素材やカラー展開も豊富で、同じトラペーズでも印象はさまざま。

“人と被らない名作”として、今なお熱い支持を集める理由がここにあります。

サイズ・バリエーション

セリーヌ トラペーズが多くの人に愛された理由のひとつが、用途に応じた豊富なサイズ展開にあります。

見た目のインパクトだけでなく、日常使いから特別なシーンまで対応できる柔軟性が、多くの女性たちのライフスタイルに寄り添ってきました。

ミディアムサイズ

もっともスタンダードなサイズで、収納力とデザイン性のバランスに優れたモデルです。

幅約30cm、高さ24cm、マチ15cmと日常使いには申し分ない容量。

A5〜B5サイズのノートや長財布、ペットボトル、メイクポーチ、手帳などを難なく収納可能。

さらにマチを展開すれば、500mlペットボトル2本＋折りたたみ傘を収納してもまだ余裕があるほどの収納力を発揮します。

スモールサイズ

幅約27cm、高さ22cm、マチ15cmと、ミディアムに比べてコンパクトながらも十分な実用性があります。

長財布＋スマホ＋鍵＋小型ポーチといった“最低限＋α”を持ち歩きたいときにちょうどよく、見た目のボリューム感もバランスが取れていて、ジャケットスタイルやワンピースとの相性も抜群です。

マイクロ／ミニサイズ

かなり流通が少ないレアモデルですが、よりフォーマルでコンパクトな印象を持たせたい方にはおすすめ。

華奢なフォルムがコーディネート全体を上品に引き締めてくれます。財布やスマホ、リップなど必要最低限の小物を入れて、身軽なお出かけやパーティーにぴったりです。

カラーバリエーション

セリーヌ トラペーズは、無地だけでなくバイカラー、トリコロールなど配色にこだわったデザインも多く展開されていました。

カラーの組み合わせ次第で全く異なる印象を生み出すことができ、トーン別での人気もはっきり分かれています。

ベーシック系（ブラック、グレー、ネイビー）

ビジネスユースにも使いやすく、飽きが来ないカラー。

高級感があり、レザーの美しさが際立つ。

ニュアンスカラー（ベージュ、トープ、モカ）

柔らかく女性らしい印象。カジュアルにもエレガントにも使える万能配色。

年齢問わず人気。

アクセントカラー（レッド、ブルー、カーキ）

バッグを主役にしたい方に。コーディネートのスパイスとして使いやすい。

バイカラーでは、フラップ・ボディ・サイドで3色を組み合わせたモデルもあり、まるでアート作品のような美しさを持っています。

配色によって“可愛い”にも“かっこいい”にも振れるという点も、トラペーズの隠れた魅力です。

素材・仕様のバリエーション

素材に関しても多様で、以下のようなパターンが存在します。

• スムースカーフレザー
  しっとりとしたツヤと滑らかな質感が上品。ビジネスシーンにも最適。
• グレインレザー（型押し）
  キズが目立ちにくく、普段使いにも強い。マットな質感でカジュアル寄り。
• スエード素材
  秋冬に人気。シーズン感を演出したいときに選ばれることが多い。
• キャンバス＋レザーのコンビ
  軽量かつナチュラルな印象。夏の装いにも合いやすい。

さらに、金具の色（ゴールド／シルバー）やステッチの色でも印象が変わります。

1つひとつが個性の異なるバッグとして、好みに合わせた“唯一無二の1点”が見つかるのも、このシリーズの魅力です。

機能性・使用感

トラペーズは、見た目の美しさだけでなく「使いやすさ」でも多くのファンを獲得しています。

高級バッグでありながら、日常的に活躍する機能性を持ち合わせている点が、ロングセラーとなった大きな理由のひとつです。

収納とポケット

内部は大きなメインスペースに加え、仕切りのない広い構造となっており、収納力は十分。

中にはファスナー付きの内ポケットと、カード類や小物を入れるためのフラットポケットが2箇所配置されています。

背面にはジップ付きの外ポケットもあり、定期券やスマートフォンなどすぐに取り出したいアイテムを収納可能。

特に「サイドのマチが広がる設計」は、収納量の増減に柔軟に対応できるユニークな構造であり、見た目の変化も楽しめる要素です。

さらにフラップとファスナーの2重開閉仕様により、防犯性も◎。大切なものを持ち歩く日でも安心して使えます。

重さと持ち運び

一般的なレザーバッグと比較すると、やや重量感はありますが、その分型崩れしにくく、しっかりとした存在感があります。

• ミディアム：約1.1kg前後（素材によって前後あり）
• スモール：約0.9kg前後
• キャンバス系：上記より約100〜200g軽量化

ショルダーストラップ付きの2WAY仕様なので、ハンド持ちと肩掛けの切り替えが可能。

特に通勤や子育てシーンで「両手が空くスタイル」にできるのは大きな魅力です。

また、底鋲付きのモデルが多く、地面に置いても自立しやすく、バッグ自体を汚れから守るという点でも配慮されています。

取り扱い上の注意点

どんなに美しいバッグでも、レザー素材は扱い方次第で寿命が変わります。

以下のようなケアを意識すると、トラペーズは5年、10年と長く愛用できます。

• 湿気に弱いスエードは、シーズンオフは乾燥剤と一緒に保管する
• 型崩れ防止のため、詰め物（不織布や空箱）を入れて形を維持
• 使用後は柔らかい布で拭き、レザークリームで乾燥防止

バッグは“持っている時間”だけでなく、“持っていない時間の管理”も重要です。

丁寧に扱えば、それだけリセールバリューにもつながります。

価格・市場相場

セリーヌ トラペーズはすでに廃盤となっており、現在では新品での流通はありません。

そのため、入手経路は中古市場に限られ、価格相場はモデル・コンディション・カラー・素材・付属品の有無などによって大きく変動します。

中古品でありながら安定した人気を保ち、リユース市場でも高い注目度を維持しています。

定価（新品価格）

発売当時、トラペーズのミディアムサイズはおおよそ35万〜40万円、スモールサイズは30万〜35万円前後の定価で販売されていました。

バイカラーやトリコロール、限定素材を使用した特別モデルでは、定価が40万円を超えるものも存在しており、セリーヌの中でもハイエンドバッグとして位置づけられていたことがわかります。

海外で購入する場合も、為替差を考慮しても極端な価格差はなく、国内定価とほぼ同等かやや安い程度で取引されていました。

中古市場価格の目安

現在の中古市場における相場は、コンディションと付属品の有無によって大きく異なります。

保存状態が良く、目立つ傷や使用感の少ない個体であれば、ミディアムサイズは15万〜25万円前後、スモールサイズは10万〜20万円前後で取引されています。

一方で、使用感が強く角擦れや型崩れ、金具のくすみなどが見られる場合は、価格が5万〜10万円前後まで下がることもあります。

また、人気の高いカラーや素材は、状態が良ければ定価を上回る価格で売買されるケースもあります。

特にベージュ・トープ系などの落ち着いたニュートラルカラーや、バイカラー仕様、初期のフィービー期のモデルは需要が高く、相場も安定しています。

ギャランティカード、保存袋、ショルダーストラップといった付属品が揃っているかどうかも重要な査定ポイントであり、これらが完備されている場合は1万〜2万円ほどの上乗せが見込めます。

• おおよその参考相場（状態Aランク品）

売却相場の傾向

トラペーズを高値で売却するには、「状態の良さ」「人気のあるカラー・素材」「付属品の有無」「売却タイミング」の4点が鍵になります。

保存状態が非常に良好で、使用感の少ない個体であれば、10万円を超える高額査定がつくケースも珍しくありません。

とくにフィービー・ファイロ時代のモデルは、世界中に熱心なファンを持つ“コレクターズアイテム”として扱われており、査定でもプラス評価されやすい傾向があります。

また、ブランド買取を専門とする業者では、定期的にセリーヌの強化買取キャンペーンを実施していることがあり、こうしたタイミングで売却することで通常よりも高い価格がつきやすくなります。

ファッション需要の高まる春や秋といった季節の変わり目も、市場の動きが活発になるため、査定額が上がる傾向にあります。

売却を考える際は、最低でも2〜3社の業者で査定を比較することをおすすめします。

店舗持ち込みや宅配査定、オンライン査定など複数の方法を活用して、もっとも条件の良い場所で納得できる価格で取引することが大切です。

このように、セリーヌ トラペーズは現在でも市場価値が高く、需要が安定しているアイテムです。

相場の動向や評価ポイントを理解し、適切なタイミングでの購入・売却を意識することで、満足度の高い取引が実現できます。

購入時のポイント

セリーヌ トラペーズは現在では新品での入手ができないため、購入はすべて中古品を対象とした取引となります。

そのため、購入時にはいくつかの重要な確認ポイントを押さえておく必要があります。

単にデザインや価格だけで選ぶのではなく、正規品かどうかの判断、商品の状態、販売元の信頼性など、慎重にチェックすることが大切です。

本物確認（真贋チェック）

中古市場には、ブランド人気に比例して偽物も出回るリスクがあります。とくにトラペーズのように希少性が高く、価格も高騰しがちなモデルでは、外観が巧妙に作られたコピー品が存在することも否定できません。

そのため、まず確認すべきは、ブランドロゴやステッチ、金具の質感、内側のタグの位置や字体、シリアルナンバーの有無といった細部です。

フィービー期のセリーヌでは、「CELINE」のEにアクセント（É）が付いていることが正規ロゴの証とされており、ここを見落とさないことが大切です。

また、ギャランティカードの有無や、シリアル番号が正規フォーマットに従っているかをチェックすることで、真贋を見分ける精度が上がります。

万が一、不安な場合には鑑定士によるチェックを依頼できる専門業者や、ブランド鑑定サービスを提供している販売先を選ぶことで、安心して購入することができます。

購入場所の選び方

購入する際は、信頼性の高いブランドリユース店や、真贋保証付きのオンラインストアを利用するのが基本です。

近年では大手フリマアプリやECモールでもブランド品を取り扱うようになっていますが、個人出品者からの購入はリスクを伴うため、鑑定書付きや返品保証のある出品を選ぶようにしましょう。

また、販売ページの情報量も重要な判断材料になります。

掲載されている写真の枚数が多く、バッグの前面・背面・底面・内側・タグ・金具などがしっかり写っている場合、状態を細かく把握することができ、購入後のトラブルを防ぐことができます。

価格が相場より大幅に安い場合は、何らかの理由（ダメージ、偽物の可能性、情報の欠落）があると考え、慎重に判断する姿勢が必要です。

このように、トラペーズを中古で購入する際には、デザインや価格だけにとらわれず、細部までチェックを重ねることが、後悔のない買い物につながります。

信頼できる販売ルートを選び、丁寧な情報収集を行うことが、満足度の高い一点を手に入れるための第一歩です。

売却・買取のポイント

セリーヌ トラペーズは廃盤となった今でも根強い人気を誇るモデルであるため、売却時には一定の需要が期待できます。

とはいえ、ただ査定に出すだけでは高額買取は実現しにくく、少しの工夫や準備が金額に大きな差を生みます。

ここでは、トラペーズを高く売却するために押さえておきたい重要なポイントを解説します。

高価買取のコツ

トラペーズの査定額を高めるうえでまず重要になるのが、商品の状態をいかに良く見せるかという点です。

査定前にはバッグの内部・外部を丁寧に拭き、ホコリやゴミを取り除いたうえで整った状態で提示することが基本となります。

とくに明るい色味のモデルでは汚れが目立ちやすいため、簡易的でもクリーニングを行うことで印象が大きく改善されます。

また、購入時に付属していた保存袋・ギャランティカード・タグ・ショルダーストラップといったアイテムが揃っているかどうかも、査定金額に明確に影響します。

これらの付属品が完備されている個体は、されていないものと比較して1万円以上の査定差が生じることも珍しくありません。

とくに、ギャランティカードと保存袋は、「本物である」という証明と保管の丁寧さの象徴として高く評価されます。

さらに、売却するタイミングも見逃せない要素です。

ブランド買取業者では、春の新生活シーズンや年末年始の需要期に合わせてセリーヌの買取強化キャンペーンを実施することが多く、その期間中は通常よりも高額査定が出やすくなります。

一方で、市場に在庫が多く出回っているタイミングや、状態が悪化してからの持ち込みでは、想定よりも低い査定額になることがあるため注意が必要です。

保存状態・保管の重要性

トラペーズの売却価値を維持するためには、日頃からの保管環境も非常に重要です。

型崩れを防ぐためにバッグの中には詰め物を入れ、直射日光の当たらない風通しの良い場所で保管することが理想的です。

特にスエード素材やキャンバス素材は湿気や汚れに弱いため、防湿剤や防カビシートを併用するとより安心です。

また、レザー部分には定期的なメンテナンスも欠かせません。乾燥やひび割れを防ぐために、革専用のクリームやオイルを用いて適度に保湿することで、見た目の美しさと素材の柔軟性を長く保つことができます。

こうした日々の手入れが、将来的な査定時に大きなプラス要素となって返ってくるのです。

おすすめの買取方法

トラペーズのような高額ブランドバッグを売却する際には、査定方法の選択も非常に重要です。

店頭での持ち込みはその場で査定が完了しやすく、価格交渉の余地があるというメリットがあります。

一方で、忙しい方には宅配買取が便利で、店舗に行かずとも自宅で査定から入金までを完了させることができます。

加えて、複数の買取業者に一括で査定を依頼できるサービスを利用すれば、相場を把握しながら最も条件の良い業者に絞り込むことができます。

特にブランド専門の業者であれば、トラペーズの価値を正しく評価してもらいやすく、満足度の高い価格提示が期待できます。

このように、セリーヌ トラペーズを高く売却するためには、商品の状態を整え、適切なタイミングと方法を選ぶことが不可欠です。

手放す前にしっかりと準備を整えれば、バッグの持つ本来の価値を最大限に評価してもらえるはずです。

• おたからや査定員のコメント
  

まとめ

セリーヌ トラペーズは、その独創的なデザインと高い機能性を兼ね備えた名作バッグとして、今なお高い評価を得ています。

すでに廃盤となり新品では入手できないにもかかわらず、中古市場での人気と需要は非常に安定しており、状態の良いものは高値での売買も期待できます。

購入を検討している方にとっては、信頼できる販売元を選び、真贋や状態の見極めを怠らないことが大切です。

一方で、売却を考えている方にとっては、日々のメンテナンスやタイミングの選定が査定額に大きく影響することを理解しておく必要があります。

ブランドバッグは単なる所有物ではなく、ライフスタイルや価値観を映すアイテムでもあります。

その中でトラペーズは、流行に左右されず、時を超えて長く愛され続けてきた存在です。

本記事が、あなたにとって理想のトラペーズとの出会いや、満足のいく売却の手助けとなれば幸いです。