ロレックスの「ミルガウス」は、2023年に廃盤となったモデルです。
1956年に、耐磁性能に特化した時計として誕生し、X線を使用する医師や技術者のニーズに応えながら、独自の進化を遂げてきました。
しかし、2023年に生産が終了し、後継モデルも発表されなかったため、現在では中古市場でしか入手できません。
この記事では、ミルガウスが廃盤となった理由や資産価値としての魅力、中古市場での相場について詳しくご紹介します。
Contents
廃盤となったロレックス「ミルガウス」とは?
ここでは、現在では廃盤となったロレックスの「ミルガウス」について、その概要や独自の魅力について解説します。
ミルガウスの概要
ミルガウスは、耐磁性能に特化したロレックスのモデルとして、1956年に誕生しました。
モデル名の「ミル」はフランス語で「1,000」を意味し、その名の通り1,000ガウス(80,000A/m)の磁気に耐える設計が特徴です。
当初は、X線を使用する医師や発電所に勤務する技術者向けに開発されましたが、当時の需要が限られていたため、一度生産終了となりました。
しかし、2007年には、パソコンやスマートフォン、家電製品など、磁気を発する製品の増加を背景に、再び耐磁性能を持つ時計の需要が高まり、ミルガウスが復活しました。
その後も独自の進化を遂げてきたミルガウスですが、2023年にモデル「116400GV」の生産が終了し、後継機が発表されないまま、再び廃盤となりました。
ミルガウスの魅力
ミルガウスの魅力は、ほかのロレックスにはない圧倒的な耐磁性能と独自のデザインにあります。
1.優れた耐磁性能
現代社会では、パソコンやスマートフォン、電子レンジなど、磁気を発する製品が日常的に使用されています。
時計を磁気の強い製品の近くに長時間置くと、時間の精度が狂う「磁気帯び」が発生することがあります。
しかし、ミルガウスは、1,000ガウス(80,000A/m)もの磁気に耐える設計が施されており、この磁気帯びのリスクを大幅に低減しています。
現在のISO規格における時計の耐磁性能は約20ガウス(1,600A/m)とされており、ミルガウスの耐磁性能がいかに優れているかが分かります。
2.個性的なデザイン
ミルガウスは、耐磁性能だけでなく、デザイン面でもほかのロレックスとは一線を画しています。
特に特徴的なのがオレンジ色の秒針で、これは「イナズマ針」と呼ばれ、その遊び心ある独自のデザインが多くのファンを魅了しています。
また、風防にはグリーンサファイアガラスが採用されており、光の反射によって緑色の美しい輝きを放つ点も、ミルガウスならではの魅力です。
ロレックス「ミルガウス」が廃盤となった理由
ミルガウスが廃盤となった理由として、主に2つの要因が挙げられます。
- 新世代ムーブメントへの移行が難しかった
- 高耐磁性能が一般的になった
新世代ムーブメントへの移行が難しかった
ロレックスは2015年から、従来のCal.3100系ムーブメントから新世代ムーブメントであるCal.3200系への移行を進めてきました。
この新世代ムーブメントは、以下の点で大きく進化を遂げています。
- パワーリザーブ:従来の約48時間から約70時間に延長
- 精度の向上:スイスクロノメーター協会(COSC)の基準の2倍を達成
これらの進化に伴い、ミルガウスにも新しいムーブメントの搭載が期待されていました。
特に、2020年頃からは、「ミルガウスの新作が登場するのではないか」という噂も広まりましたが、結果的に後継機は登場せず、生産終了となりました。
この背景には、ミルガウスの特徴である高い耐磁性能を維持しながら、新世代ムーブメントの機能を両立させることが容易ではなかったと考えられています。
高耐磁性能が一般的になった
ミルガウスは、2007年の復活当初、圧倒的な耐磁性能を持つ時計として、他に類を見ない存在でした。
しかし、技術革新が進む中で、他社ブランドからも高い耐磁性能を持つモデルが次々と登場し、ミルガウスの独自性が薄れてしまったことが廃盤の理由の1つと考えられます。
例えば、オメガの「シーマスター アクアテラ」は、15,000ガウス(120万A/m)もの磁気に耐える驚異的な耐磁性能を誇ります。
また、IWCやグランドセイコー、パネライといったブランドでも、耐磁性能に特化したモデルが次々と発売されました。
そのため、耐磁性能が特殊な機能ではなく、一般的な性能となり、ミルガウスの優位性が以前ほど目立たなくなってしまったのです。
ロレックス「ミルガウス」のモデル一覧
ロレックス「ミルガウス」の各モデルの製造時期は、以下の通りです。
モデル・型番 | 製造期間 |
---|---|
ミルガウス Ref.6541 | 1956年~1958年 |
ミルガウス Ref.1019 | 1964年~1988年 |
ミルガウス Ref.116400 | 2007年~2016年頃 |
ミルガウス Ref.116400GV | 2007年~2023年 |
2007年の復活後、ミルガウスで特に注目されたのがアニバーサリーモデル「116400GV」です。
このモデルでは、ほかのロレックスには見られないグリーンサファイア・クリスタルガラスが採用され、デザイン面で独自の存在感を放っています。
- おたからや査定員のコメント
ミルガウスの中でも、初代モデル「6541」は、わずか2年間しか製造されておらず、生産数が非常に少ない超レアモデルとして知られています。
中古市場でもめったに出回らないモデルであり、オークションでは数千万円の値がつくこともあるほど、高い希少価値を誇ります。
ロレックス「ミルガウス」の資産価値
ロレックスのミルガウスは、2023年3月の廃盤決定を受けて、並行輸入品の価格が急騰しました。
特に、「116400GV」のZブルーは、2023年3月初旬は約170万円でしたが、廃盤決定後の4月末には約200万円まで価格が上昇しました。
その後、2024年に入ると価格高騰は落ち着いたものの、安定した価値を維持しています。
今後、ミルガウスに関する新たなニュースがない限り、大幅な高騰は考えにくいものの、資産価値が大きく減少する可能性も低いとされています。
特に、状態の良いものは、時間の経過とともに市場から減少する傾向にあるため、傷のない綺麗なものは、今後更なる価格上昇が期待されます。
今後の復活で再び注目される可能性も
ミルガウスの廃盤理由には、「新世代ムーブメントへの移行」という技術的な課題がありましたが、今後ムーブメントが更に進化すれば、耐磁性能を維持した新たなモデルとして復活する可能性も考えられます。
実際、2007年に復活した際には、新世代ムーブメントのCal.3131が搭載され、耐磁性の高い素材を使用することで、1,000ガウスの耐磁性能を実現しました。
もし、ミルガウスが再び復活することになれば、過去モデルへの注目度が高まり、資産価値が更に上昇することも予想されます。
- おたからや査定員のコメント
ミルガウスの「116400 白文字盤」は、2015年頃に廃盤となって以来、注目が高まっています。
製造期間が短い上、当時は黒文字盤が主流だったことから、流通量が少ないと考えられるため、今後の資産価値の上昇が期待されています。
「おたからや」では、最新の相場やトレンド情報をもとに、ご納得いただける買取価格をご提示いたします。
ミルガウスの売却をご検討中の方は、ぜひ「おたからや」へお気軽にご相談ください。
ロレックス「ミルガウス」の入手方法
ミルガウスは廃盤モデルであり、正規店での購入はできないため、入手するには中古品販売店を利用する必要があります。
中古品販売店を利用する際は、以下の3つのポイントに注意しましょう。
- 時計の状態を確認する
- 付属品の有無を確認する
- アフターサービスを確認する
時計は精密機械であるため、購入後に不具合が発生するリスクがあります。
保証が付いていない店舗で購入した場合、修理や点検にかかる費用を自己負担しなければならない可能性があります。
そのため、購入後の保証内容については、事前にしっかりと確認することが重要です。
おたからやでのロレックス「ミルガウス」の参考買取価格
おたからやでのロレックス「ミルガウス」の参考買取価格は、下記の通りです。
モデル・型番・文字盤 | 参考買取価格(税込) |
---|---|
ロレックス ミルガウス SS ブラック 116400 | 1,270,000円 |
ロレックス ミルガウス SS ホワイト 116400 | 1,892,000円 |
ロレックス ミルガウス SS ブラック 116400GV | 1,655,000円 |
ロレックス ミルガウス 116400GV | 1,952,500円 |
※状態や付属品の有無、時期によって買取価格が異なりますので、詳細はお問い合わせください。
- おたからや査定員のコメント
同じ型番であっても、文字盤のカラーによって買取価格は大きく異なります。
特に、「116400」のホワイトや「116400GV」のZブルーは人気が高く、買取価格が高額になる場合があります。
さらに、ミルガウスは、製造年数が遅い高年式のものほど、買取価格が高くなる特徴があります。
お手持ちのミルガウスの売却をご検討中の方は、ぜひ「おたからや」へお気軽にご相談ください。
ロレックス ミルガウスの買取なら「おたからや」
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