注目される金投資!宝飾品だけではない金の魅力

宝飾品として世界で愛される金ですが、近年は投資の需要も増えてきています。通貨や株式などと違い、国や企業の信用に価値が左右されることがない上、世界中で取引される魅力的な資産です。金は投資商品の中でも比較的安定しているため、有事の際に価値が高まる傾向があります。
投資における金の需要
金には宝飾品、工業用品、投資など様々な需要があります。ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)が毎年の金の需要の推移を発表していますが、それを見ると工業用品における金の需要の割合はここ20年近く常に10%前後で一定であるのに対し、宝飾品と投資の需要は大きく変化していることがわかるでしょう。
2002年では金全体の需要に対して宝飾品の需要の割合は80%近いです。ただ2008年以降投資の需要の割合が急速に拡大し、2011年には宝飾品と投資の需要が拮抗。その後宝飾品の需要は50%ほどに回復するものの、投資の需要も30%前後と高い値を推移しています。2020年はパンデミックの影響で宝飾品や工業用品の需要が落ち込み、さらに安定を求めた投資家が金を買い求めたため、初めて投資の需要が宝飾品の需要を抜きました。
2021年以降宝飾品としての金の需要は回復する見通しですが、今後も金の投資における需要は一定の水準を確保すると考えられます。そして、金投資には、実際に金の現物を購入する以外にもいくつかの方法があります。それぞれの投資方法の特徴を見ていきましょう。
金投資の方法1 金地金
まず最初に紹介する投資の方法は「金地金」現物の金を購入する方法です。金の延べ棒などを購入し手元に置いておく、昔からある金投資の形と言えるでしょう。相場によりますが68万円程度(2020年9月時点)で購入できる100gのバーを選ぶ方が増えています。実際に金を手元においておけるため一番確実な方法ではありますが、安全に保管するための経費が掛かるのがデメリットです。
金投資の方法2 純金積立
「純金積立」は商社や銀行それに証券会社で毎月資金を積み立てながら金を少量ずつ購入していくという投資方法です。積立金額1,000円程度から行える業者が多く、気軽に始められます。積立期間は業者に金を保管してもらうため、自分で保管場所を確保する必要がありません。ただ積み立てしている業者が倒産した際契約によりそれまで積み立てした金が戻ってくる場合と戻ってこない場合があるので注意が必要です。
金投資の方法3 金ETF
ETFは株式市場に上場し、株のように証券会社で売買できる投資信託のことです。「金ETF」は金地金を運用する上場投資信託を購入することで金に投資します。金ETFが初めて登場したのは2003年。金の投資の需要が拡大した一つの要因です。少額から取引できるのが特徴ですが、金EFTは他のEFTと違い配当がありません。また金の現物と交換できるETFとそうでないものがあります。
まとめ
アクセサリーや電子機器など広い用途のある金ですが、投資の対象としても高い人気を誇ります。20年ほど前は金の需要の殆どが宝飾品でしたが、近年は投資の需要の割合が増えてきています。金の投資方法は複数ありそれぞれメリットとデメリットがあるため、自分に一番合うものを慎重に選びたいです。