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ジルコンの特徴と宝石言葉
ジルコンの特徴
ジルコンは、ジルコニウムを含むケイ酸塩鉱物の一種で、ダイヤモンドと同じ金剛光沢を持つという特徴があります。そのため、カラーレスのジルコンはダイヤモンドと混同されていた時代もあり、過去にはダイヤモンドの代替品として使われていたこともありました。
また、ジルコンは地球最古の鉱物として知られています。地球は今から約46億年前に誕生したとされていますが、その2億年後の約44億年前に生成されたジルコンがオーストラリア西部で発見されており、現時点では地球上で最も古い鉱物として認識されています。
さらに、ジルコンの用途は宝飾品だけではありません。放射年代測定の対象鉱物や、陶磁器の表面をコーティングするための釉薬、工業製品の原料など幅広い用途で利用されています。
キュービックジルコニアとの違い
ジルコンと名前が似ていることから、ダイヤモンドなどの模造石として使われているキュービックジルコニアと混同されがちですが、これらは全くの別物です。キュービックジルコニアは人工的に作られた人造石で、ジルコニウムを酸化させてイットリウムやマグネシウムとともに安定化させることで生成されます。これに対し、ジルコンは地球が生み出した天然鉱物で、キュービックジルコニアよりも高値で取引されています。
ジルコンの宝石言葉
ジルコンの宝石言葉は、「夢見る思い」「私だけを見つめて」「名誉」などです。ただし、その宝石言葉は色ごとに若干異なり、例えばブルーは「夢想・安らぎ」、カラーレス・グリーンは「苦しみからの開放」、イエロー・レッドは「成功・行動力」、パープルは「安らぎ・平和」、ピンクは「成功・名誉」となっています。
ジルコンの色と魅力
ジルコンのカラーバリエーション
ジルコンと一口に言っても、そのカラーバリエーションは非常に豊富で、カラーレス(無色透明)・ブルー・イエロー・ブラウン・グリーン・オレンジ・ピンク・レッドといったカラーが存在します。ここまでカラーバリエーションが豊富なのは、ジルコンが持つ熱によって色が変化する性質のためで、市場に出回っているカラージルコンの多くは加熱処理によってカラーコントロールされています。また、豊富なカラーバリエーションの中で最も人気があり、流通量が多いのはブルーで、市場に流通している約8割がブルージルコンだと言われています。
ジルコンの魅力
カラーバリエーションの豊富さだけがジルコンの魅力ではありません。ジルコンは、屈折率が1.81~2.02、分散度が0.039と非常に高く、優れた光沢も持つので、強いファイアを楽しむことが可能です。宝石用語でのファイアとは、光の分散によって現れる虹色の輝きのことを指します。カラーやカットによってファイアの見え方は異なりますが、かつてカラーレスのジルコンがダイヤモンドの代替石として頻繁に利用されていたのは、ラウンドブリリアントカットを施した際にダイヤモンドのような輝きが見られるためだったからと言われています。
また、価格が比較的手ごろなのも魅力のひとつで、ダイヤモンドよりも大幅にリーズナブルな価格で購入することが可能です。カラーやカットに応じて様々な表情を見せてくれることに加え、入手しやすい宝石でもあるジルコンはコレクターを中心に高い人気を誇っています。
ジルコンの産出国
ジルコンの主な産出国は、オーストラリア・カンボジア・スリランカ・タンザニア・ミャンマー・タイ・ロシア・イタリア・フランスなどです。このように世界各地で産出されているジルコンですが、ルビーやサファイアなどのように産地鑑別できる宝石ではないため、産出国によって価値が変動することはありません。
世界最大の産出量を誇るオーストラリア
ジルコンは世界各地で採掘されていますが、世界最大の産出量を誇るのはオーストラリアです。オーストラリアでは、宝石として価値がある品質のものが数多く採掘されており、世界で産出されているジルコンの約37%がオーストラリア産となっています。また、産出されるカラーバリエーションも豊富で、希少カラーとして知られるレッドやブルーのものも比較的多く採掘されています。
他の地域とは異なるジルコンが産出されるカンボジア
カンボジアでは、1890年代にサファイアが発見されて以来、褐色のジルコンも数多く採掘されてきましたが、カンボジアで産出された褐色のジルコンは他の産地のものとは性質が異なります。カンボジア北東部のラタナキリ州で採掘された褐色のジルコンは、酸素濃度が低い環境下で800度まで加熱するとブルーに、1,000度まで加熱すると無色透明に変化するという特徴があります。加熱によって色の変化が生じるのは、結晶構造の損傷が加熱によって修復されるためと考えられていますが、不思議なことにカンボジアのラタナキリ州以外で採掘された褐色のジルコンを同じように加熱処理しても色の変化は見られません。
ジルコンのお手入れと保管方法
ジルコンのお手入れ方法
ジルコンのお手入れは、普段であれば身に着けた後に柔らかい布などで拭く程度で十分です。ただし汚れが目立つ場合は中性洗剤や石鹸を溶かしたぬるま湯の中で、柔らかい布や歯ブラシを使って優しく擦ってください。汚れを落とした後はぬるま湯で十分にすすぎ、乾いた柔らかい布で水分を拭き取って完成です。
なお、ジルコンは熱によって変色する恐れがありますので、ドライヤーで乾かすのは避けましょう。また、超音波洗浄器やスチームクリーナーを使用したお手入れは行わないでください。アルコールに関しては、多少であれば使用しても問題ありませんが、過度に付着してしまった場合はぬるま湯で洗っておいた方が安心です。
ジルコンの保管方法
ジルコンは、表面の傷つきにくさを表すモース硬度が6.5~7.5で、アクセサリーとして身につける宝石としては十分な硬さを有しています。しかし、ダイヤモンドやルビー、サファイアといった宝石ほどモース硬度は高くありませんので、これらと接触すると表面に傷が付く恐れがあります。そのため、仕切りがあるジュエリーボックスにしまったり、小袋に入れたりして、他の宝石と接触しないように保管しましょう。
また、ジルコンは通常日光によって変色することはありませんが、加熱処理が施された一部のジルコンは、直射日光に長時間さらされると変色したり元の色に戻ってしまったりすることがあります。したがって、念のため直射日光が当たる場所に長時間放置しないことも大切です。
ジルコンの市場価値
ジルコンの市場価値と人気カラー
ジルコンの市場価値は、ダイヤモンドやルビー、サファイアなどの宝石と比べて高くはなく、バイヤーからもそこまで注目されていません。しかし、ジルコンはカラーバリエーションが豊富で、カラーやカットに応じて様々な表情を見せてくれるのでコレクターを中心に人気を集めています。また、カラー別ではブルーが最も人気で市場価値も最も高くなっていますが、それ以外では希少性が高いレッドも比較的高値で取引されています。
ジルコンの価値を決定する要因
ジルコンの価値は、カラーによって異なりますが、それ以外にもクラリティ(透明度)やカラット(重量)、カットといった要因にも左右されます。ジルコンは、比較的インクルージョン(内包物)が少ない鉱物であるため、宝飾品として出回っているもののほとんどは透明度が高いです。目に見えるインクルージョンが含まれるジルコンは市場ではあまり見かけませんが、目に見えるようなインクルージョンはジルコンの価値を大きく下げる要因となります。ただし、インクルージョンが含まれていることにより、キャッツアイ効果と呼ばれる猫の目のような光の筋が現れるジルコンは希少性が高く、比較的高値で取引されています。
また、他の宝石にも言えることですが、カラットが大きくカットが美しいものほど価値は高いです。特に、レッドジルコンは比較的カラットが小さいものしか産出されないため、カラットが大きいものは価値が非常に高く高値で取引されています。
ジルコンの値段と価格相場
ジルコンの値段
ジルコンの値段は、一般的に天然ダイヤモンドの100分の1から200分の1ほどとされています。最高品質のダイヤモンドは1カラットで100万円を超えるとも言われていますが、ジルコンであれば良質なものでも比較的リーズナブルな価格で入手することが可能です。この点もジルコンの大きな魅力となりますが、希少性が高く最高品質のものはジルコンであっても、ダイヤモンドに引けを取らないような価格で取引されています。
ジルコンの価格相場
ジルコンの価値はカラーやクラリティ、カラットなど様々な要素に左右されますが、イエローやブラウン、オレンジといったカラーはルース(裸石)の状態であれば、1万円前後で取引されているケースが多いです。また、最も人気が高いブルーや希少性が高いレッドは、1カラットで数万円からが大まかな目安です。ただし、カラットが大きくカラーやカットも美しいものは価格も高くなり、3カラットで10万円を超える価格で取引されているケースも見られます。
なお、ジルコンは、ルースの状態で流通しているケースが多く、ジュエリーとして加工された状態で見かけることは少ないのが現状です。そのため、ジュエリーとして身につけたいという方は、ルースの状態で購入してオーダーメードでジュエリーを作成するのも良いでしょう。現在では、ルースの状態のジルコンを扱っている宝石店はインターネットを活用すれば簡単に見つかるので、お気に入りのジルコンを見つけて入手してみてはいかがでしょうか。
まとめ
ジルコンは、ダイヤモンドの代替品としてのイメージが強く、人造石のキュービックジルコニアと混同されがちな宝石ですが、ジルコンにはダイヤモンドの代替品に留まらない魅力があります。地球最古の鉱物で、平和の石とも呼ばれるジルコンは、カラーバリエーションが豊富で、カラーやカットによって様々な表情を見せてくれる宝石でもあります。また、良質なものでも比較的リーズナブルな価格で入手できますので、興味がある方はコレクション目的で収集したりジュエリーとして身につけたりしてみてはいかがでしょうか。
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