数あるブログのなかでも話題になっているヴィンテージロレックス、価格が高騰し発売当初よりもはるかに価格が高くなったものから、リーズナブルで手に入りやすいものまでさまざまです。
古いモデルは周囲と被りにくく、さらにそれがコラボモデルともなれば資産価値はぐっと上がります。今回はヴィンテージロレックスについて詳しくご紹介していきます。
Contents
ヴィンテージロレックスとは
どういうもの?
ヴィンテージロレックスとは、1960年以降に製造され、製造から20年経過したモデルを指します。似たような言葉でアンティークロレックスとも呼ばれることがあり、古いロレックス製品を指してアンティークロレックスと称する場合もありますが、通常のアンティーク時計は1950年から1960年以前に製造、販売され、製造から100年経過したものを指しているので、今回はヴィンテージロレックスと呼びます。
ロレックスは定期的にメンテナンスさえしていれば、何十年という長い歳月の間ずっと使用し続けることが可能です。万が一寿命が来て時計として役割を果たせなくなってしまったとしても、レアモデルなどはそれでも人気が高く価格も高額です。
場合によっては購入価格をはるかに上回る金額で取引できることもあり、他社のブランド時計とは違って資産価値も高い時計と言えるのです。
さらに、ヴィンテージロレックスは時間経過による味わいが出てきて、年式によるパーツの相違など、一つひとつ違いがあります。新品のロレックスを選ぶよりもお金がかかってしまうこともありますが、モデルによっては多く製造、販売されているので安価で良い物が購入できる可能性もあるのです。
追及すると億単位のデイトナの希少個体もあり、手の出しやすいオイスターデイト プレシジョンもあり、ヴィンテージロレックスはこれからヴィンテージ時計に手を出してみたい人にもおすすめのジャンルといえます。
1960年代以降に製造され、20年以上の歳月を刻んだヴィンテージロレックスの貫禄は、新品のロレックスにはない風格と威厳を見せつけてくれます。
資産価値が高くなりやすい
ヴィンテージロレックスの
特徴とは?
高額で取引されるヴィンテージロレックスの大きな特徴として、製造、販売された時の状態に近い状態という条件があげられます。ロレックスが純正モデルの部品を保管している期間は25~30年と限られているので、それ以降は現行モデルのパーツと交換されてしまいます。それより古いモデルでオリジナルの状態を維持しているとなると、非常に貴重なヴィンテージロレックスと言えるのです。
また、同じ種類でも製造された年によっても仕様が微妙に異なります。僅かなパーツの違いや使用されている部品の違い、インデックスのデザインの違いによっても価格に大きな影響を与え、なかでもレア個体と呼ばれる個体は通常モデルと比較して倍以上の価値がつけられることもあります。インデックス部分のロゴの大きさや表記一つで、数百万円も価値が変動するので、こうした価格の変化もヴィンテージロレックスの特徴です。
また、経年の仕方も資産価値が高くなるヴィンテージロレックスの特徴です。文字盤部分にクラックが入ってしまったものは、スパイダーダイヤルと呼ばれ、こうした経年の効果は価値をアップさせます。また、もともと資産価値の高いミラーダイヤルも、経年により茶色く変化すると「トロピカルダイヤル」と名前が変わり、これも資産価値は非常に高い商品となります。経年による変化を劣化ではなく、価値として捉えるのがヴィンテージロレックスの大きな魅力と言えるでしょう。
さらに非常に流通量が少ない商品として、ロレックス以外のブランドとコラボしたダブルネームのものはさらに価格が高騰します。しかし、このダブルネームに関しては偽物も多く、証明書まで偽装されてしまうことがありますので、購入を検討しているのでしたら信頼できるショップを利用するようにしましょう。
資産価値の高いヴィンテージロレックス
デイトナ「Ref.6263」「Ref.6265」
古くから人気モデルのデイトナは、いつの時代もロレックスで人気を博し、現代ではヴィンテージロレックスとしてさらに注目を集めています。とくにポール・ニューマンモデルと称され愛されている「Ref.6263」はヴィンテージロレックスのなかでも非常に価格が高く、1000万円前後で取引されるほどの価値をもっています。
これはアメリカの人気俳優でありプロレーサーでもあるポール・ニューマンが愛用していたデイトナ「Ref.6263」がオークションに出され、2017年時点の時計オークションでは驚きの20億円という価格を叩き出したのです。以降、このデイトナ「Ref.6263」はそれまでの500万円という市場取引価格から一気に高騰し、現在では1000万円以上という倍の価格に高騰しました。
さらにデイトナにはレア個体というモデルが存在し、文字盤にデイトナ表記がされている「ビッグデイトナ」「スモールデイトナ」がレア個体となり、資産価値を上げています。
なかでもポール・ニューマンモデルをはじめとした1970年ごろ発売のエキゾチックダイヤルはさらに流通量が少なく、非常に価値が高いです。
すでにヴィンテージロレックスとして価値が高かったデイトナ「Ref.6263」「Ref.6265」は、ここ数年で一気に資産価値が上がったモデルなのです。
圧倒的人気を誇り資産価値も高い
ヴィンテージロレックス
サブマリーナー 5513
発売当初から人気を集め、ヴィンテージロレックスが人気になるとさらに拍車をかけて人気の出たモデルです。
映画で俳優が実際に着用していたモデルでもあり、初期モデル、派生モデル、などが多数あるため、その仕様によって大幅に価値が変動します。通常モデルであれば100万円前後ですので、純粋にヴィンテージロレックスのサブマリーナー 5513が欲しいということであれば、通常モデルを購入するのも良さそうです。ヴィンテージロレックスらしい味わいが欲しいということであれば、より人気の高いミラーダイヤル×ミニッツサークルがおすすめです。状態が良いものは500万円で取引されるなど、仕様によってはこのように一気に価値が上がります。
ロリポップと呼ばれる1970年代後半の個体にも注目です。大き目のドットインデックスに、お菓子のロリポップの形に見えるアワーインデックスが特徴的です。こうした特殊個体も価値があがりますので、購入を検討している際はミニッツインデックスの棒部分がお菓子の棒みたいにアワーインデックスにくっついているかも注目してみるのもよさそうです。
サブマリーナーのよりヴィンテージ感のある商品を求めているのなら、インデックス部分のメタル枠の有無があるかないかでヴィンテージ感は大きくかわってきます。しかし、同時に市場価値が一気に上がる要素でもあるので、価格や見た目で自分のお気に入りを見つけてみるようにしても良さそうです。
リーズナブルで手に入りやすい
ヴィンテージロレックス
オイスターデイト プレシジョン 6694
オイスターデイト プレシジョン 6694はロレックスの定番モデルで、ヴィンテージらしい手巻きムーブメントはそれだけでファンの心をくすぐってきます。現行モデルの大半は自動巻き時計ですので、こうした手巻きモデルを手に取れるのはヴィンテージロレックスの醍醐味ともいえます。もちろん手巻きが主流だった1950年代のデイトナも当時のモデルは存在していますが、非常に貴重で入手も困難、かつ価格も億単位と入手できる代物ではありません。それに比べてオイスターデイト プレシジョン 6694の相場は30万円から40万円程度となっていますので、人気を集めるヴィンテージロレックスのなかでは非常に購入しやすいモデルと言えます。
また、手巻きは自動巻きに比べてパーツが少ないので、必然的に中の構造もそこまで複雑なものではありません。そのため、故障に強く、これからも愛用したいと考えているヴィンテージロレックス入門の方にはおすすめの時計となっています。
さらに奥が深いのがそのレア個体です。オイスターデイト プレシジョンには確かに価格はずば抜けて高くないものの、希少価値が高いモザイクダイヤルという文字盤が採用されているものがあります。価格は状態にはよるものの、50万円前後と手が出せない金額ではないのがポイントです。
ほかにも文字盤の色がシルバー以外のものは価格が高額になりますので、こうしたところからアンティークロレックスを集めていくのも、楽しみとなるでしょう。パーツが少ないことからスリムかつコンパクトな文字盤は、細身の方にもしっくりくるデザインで、ロレックスならではのいかついデザインとはちょっと違った味わいも楽しめます。
ヴィンテージロレックスを
扱う上での注意点
ここで意外な大きな注意点としては正規店でのオーバーホールをせず、国内なら日本ロレックス公認の民間時計修理店に持ち込むということです。ヴィンテージロレックスはそれだけ扱いにも注意が必要な精密機械です。
しかし、ここでロレックス正規店に依頼してしまうと間違いなく中の部品は現行モデルのものに交換されてしまいます。せっかく守ってきたヴィンテージの風格がなくなってしまうだけではなく、これだけで数十万、場合によっては数百万近く価値が下がってしまうのです。メンテナンスをする際は、信用できる公認民間修理店に依頼し、しっかりと相談に応じながらメンテナンスをしてくれるお店選びをすることが重要です。
また、通常ロレックスは防水性に秀でていますが、経年によりその防水性能が失われてしまった可能性があります。使用しているのはあくまでもヴィンテージ品ですので、扱いには細心の注意を払うようにし、水回りや汗をかく夏場の使用はさけるようにしましょう。
万が一にも故障してしまえば、正規店での修理が余儀なくされてしまい、価値が失われてしまう可能性が非常に高くなります。
それに伴い、衝撃や磁力にも注意が必要です。時間が経過していてもオリジナルの状態に近いということは、当然中の部品は劣化している可能性があります。製造当時は耐えられた衝撃も現在は耐えられなくなっている可能性は充分あり得ますので、時計に負担が関わるシーンでの利用は避けるようにしましょう。アンティークロレックスは磁力にも弱いので、テレビやスマホとも離して保管する必要があります。
このように、アンティークロレックスは精密機械であり、その部品一つひとつに大きな価値があります。そのため、修理、オーバーホール、普段の扱いでも以上のような注意が必要となってくるのです。
ヴィンテージロレックスを
購入するなら信頼できる
お店を選ぶ!
ヴィンテージロレックスを購入する際にもっとも注意したいのが偽物です。ヴィンテージロレックスの偽物と本物はプロの鑑定士も非常に見極めが難しいにも拘わらず、偽物も大量に出回ってしまっています。販売元も偽物と気付かずに市場に出してしまう可能性があるため、販売元が明らかになっていないオークションサイトなどから購入するのは非常にリスクが高いといえます。
また、いくら信用できるお店でも、実物をみて購入するのも重要です。ヴィンテージロレックスは写真と実際の色味は大きく変わってしまうことがあります。実物を見て、自分が納得した物を購入するためにも、信頼できるお店で相談しながら購入するようにしましょう。
さらに購入する際に重要になってくるのがギャランティと日本ロレックスが出しているオーバーホール証明書となります。非正規の部品は修理の対象外となるため、ギャランティ同様の効果を発揮できます。
さらに、公認ショップの修理証明書も同様に信頼性が高いものですので、これらの証明できる材料があるかどうかも、選ぶポイントとなってきます。
こうした本物を証明する書類は、実際に価値が上がって自分が売却する際にも大きく役に立ちますので、将来の自分のためにもこうした商品を探すようにしておきましょう。
まとめ
1960年代以降、20年以上経過しているモデルのヴィンテージロレックスですが、市場価値を上げる要素は希少性以外にも経年、状態なども大きな要素です。
多くのヴィンテージロレックスを扱うブログで取り上げられているような有名なものから、市場価値は高くないものの注目を集めているマニアックなものまで、奥が深い世界です。
しかし、いくら耐久性に優れたロレックスでも長い年月が経過している商品には取り扱いに注意が必要なことは忘れてはいけません。オーバーホールを依頼するお店を間違えただけで大きく価値を落としてしまいますので、普段の取り扱い以外にもメンテナンス時もよく注意しましょう。
また、購入する際にも信用できるお店で、さらにギャランティやオーバーホール証明書も重要なポイントとなってきます。せっかく集めるのですから、価値を落とさないよう、購入のときから注意するようにしましょう。
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