ロレックスが
傷付いたときの
研磨について

長年使用しているロレックスのキズが気になるようになった場合、多くのユーザーは研磨を考えるでしょう。表面を磨くとキズがほとんど目視できなくなることがあり、メンテナンス方法として欠かすことはできません。今回は研磨によって時計がどのように変わるのか、どこに頼めばよいのかなど、時計のお手入れ方法について詳しく紹介していきます。扱い方の知識を得ておけば、大切なロレックスのコンディションを保てるようになるでしょう。

研磨をすると
ピカピカな見た目に

研磨とは、ある物質を磨いて表面を美しくすることを言います。時計に付いてしまった傷は、研磨をすることで目立ちにくくすることが可能です。専門用語としては「仕上げ」「ポリッシュ」などの言葉が使われています。研磨をすると、まるで新品のような外観になり、経年劣化や衝撃などによってできたキズならほとんど分からなくなるでしょう。時計は時刻を確認するという目的で使用されるだけではなく、ファッションという観点から装着されることもあります。ですがせっかくの時計がボロボロだと、みすぼらしい印象を与えてしまうでしょう。ロレックスのステータス性を損なわないためにも、研磨をすることはとても大切なお手入れ方法なのです。

元々ロレックスは、小さなキズ程度であれば研磨だけで対処できるよう、精密にデザインされています。ポリッシュ仕上げをするだけで、購入当初の外観を維持できると言っても過言ではありません。ただ、時計の表面を研磨すると、少しずつ素材が削れていき、形が変化していきます。しかしロレックスの場合は、研磨によって形が変化したとしても、デザイン全体の印象が変わらないように工夫されているのです。少し研磨をしたとしても、形の変化は分かりません。さらに、研磨による機能性低下を招かないよう、ブレスレッドやケースなどのデザインも設計面で工夫されています。

研磨はロレックスの素材に使用されているゴールドやステンレススチールなど、様々な素材に対応しています。キズが深い場合は完全に取ることはできませんが、研磨前よりも目立ちにくくはなるでしょう。しかし樹脂素材や複合素材などの場合は、研磨が不可能な製品です。セラミックやカーボンなどが使われている場合も、研磨ができないモデルに該当するため、普段から丁寧に扱うことを意識しましょう。

しかし研磨ができないからと言って、一生ボロボロの見た目というわけではありません。ロレックス社へ相談すれば、キズが大きい場合は部品交換という方法で対応してもらえます。当然ながら交換部分は新品になるので、購入当初の美しさです。しかしヴィンテージ製品のような昔のモデルは、交換用の部品在庫が無い状態である可能性も考えられます。やはり普段から時計の扱いに気を付けておいたほうが良いでしょう。

日本ロレックスで
メンテナンスできる

時計のキズが目立ってきてしまったときは、ロレックス社のサービスセンターへ問い合わせましょう。現物の点検をしたうえで、どのようなお手入れが必要なのかを案内してくれます。もちろん研磨が必要な場合もその時点で説明してもらえるので、購入したばかりのような見た目を取り戻せるでしょう。点検は傷をケアできるのはもちろん、時計に故障している箇所が無いかをチェックできるので、トラブルを未然に防ぐことも可能です。せっかくのハイブランド時計を手に入れたのに、定期的にメンテナンスをしていないと宝の持ち腐れになってしまいます。今後も長く愛用していきたいなら、サービスセンターにサポートしてもらいましょう。

ロレックス社では様々なメンテナンスサービスを展開していますが、中でも外装に対しては独自のこだわりを持っていることで有名です。ブレスレットやケースなどの表面にキズがある場合は、特に丁寧な研磨を施してくれます。作業の際は一つひとつのパーツを丁寧に洗浄し、必要な箇所にしっかり研磨をしているのが特徴です。そのため、時計の一部分だけピカピカになってしまい、かえって不自然な仕上がりになってしまうという結果にはなりません。文字盤をはじめとしたパーツを除き、ほとんどの箇所に対してポリッシュ仕上げを施してくれるでしょう。

研磨をしただけで使用できる部品はそのままになりますが、もし損傷が大きい場合は交換を提案されることがあります。誤ってぶつけたり落としたりした場合は、表面を磨いただけではダメージケアが不十分です。キズが大きく深い場合は、パーツを交換したほうが結果的に長く使えるでしょう。アンティークモデルではない場合は、時計の機能性を保つという考えから、交換を勧められることも少なくありません。特にロレックスの防水性を高めるためには、それぞれのパーツの耐久性が大切です。裏蓋やケースなどの部品を新しくしたほうが良いと言われたときは、勧められたとおりに作業を依頼しましょう。

ロレックス社の職人は、これまで数々の時計をメンテナンスしてきた経験があります。時計の状態は使用しているユーザーによって異なるので、より高精度な技術が必要です。点検から施工までは手作業になりますが、こちらの職人なら数々の作業をこなしてきた実績があるので、安心して預けられるでしょう。正規修理を頼む場合は、一般的な時計専門店に依頼するよりも、高い金額を案内されることがあります。しかし作業の品質は確かなものなので、コストパフォーマンスよりも仕上がりのクオリティを重視したいなら、正規修理を頼んだほうが確実でしょう。オーバーホールをする際は、研磨をすることが前提となっているため、費用に最初から研磨が含まれています。そのため、研磨のみを依頼するよりも、オーバーホールを一緒に行ったほうが、メンテナンス費用がお得です。

ロレックスは自分で
メンテナンスできるのか

自分でロレックスのキズを研磨しようとする人がいますが、これは避けたほうが良いでしょう。小さなキズの場合だと、お店にわざわざ頼むのが面倒になったり、費用のことを心配して自分で対処しようとしたりしてしまいがちです。実際にインターネットでは、時計の研磨方法が数多く掲載されています。しかし、美しい仕上がりにするためには、プロ並みのテクニックが必要不可欠です。十分な知識と経験が無いと、せっかく研磨をしても完璧なビジュアルにはなりません。ただ時計を傷付けるだけという結果になってしまいます。時計の状態が悪化してしまうことも十分考えられるので、自分で研磨はしないほうが良いでしょう。大切にしていたロレックスの価値を大きく下げてしまう結果になるため、扱いには注意が必要です。

ネットでは、金属研磨剤とペーパーを使った研磨方法が紹介されているのをよく見かけます。♯1000程度の耐水ペーパーで気になる箇所を磨き、その後に金属研磨剤をつけてこするという方法です。確かにとても簡単な方法で、自分でもできそうだと思ってしまいます。しかし、これはあくまでもキズが非常に小さい場合でしか適用できません。そもそもどんな研磨方法がベストなのかは、時計に使われている素材によって異なります。

定番なのは、鏡面仕上げと呼ばれている研磨方法です。外装がピカピカで光沢感がある場合は、こちらの方法を行うことがほとんどでしょう。反対に、比較的マットなタイプのモデルは、ヘアライン仕上げという技術が必要です。こちらも研磨ではありますが、磨くと同時に艶を消すという方法なので、鏡面仕上げのような光沢感はありません。ロレックスの高級モデルでよく採用されている技術です。その他にも様々な技術がありますが、やはり素材によって適切な方法は全く違うので、プロに見定めてもらうべきでしょう。

ロレックスを傷つけない
ようにするためには

時計が傷ついてしまう原因の中で一番多いとされているのが、落としたりぶつけたりした際の衝撃です。特に硬いものに当たってしまうと、丈夫にできている時計でも大きな傷がついてしまいます。場合によっては凹んでしまい、滑らかな表面ではなくなってしまうこともあるでしょう。トラブルを避けたいのなら、普段から時計の扱いには細心の注意を払うことが大切です。腕に着けている状態だとつい気が緩んでしまいがちですが、強い衝撃を与えないようにしてください。しかし、時計を使用する際には腕に装着するものなので、普段から気を付けていてもどこかにぶつけてしまっているものです。自分では自覚が無いだけで、時計本体には少しずつダメージが蓄積されています。目視できるほどのキズが確認できた時は、早めにメンテナンスをしておきましょう。

できる限り購入当初のコンディションをキープしたいなら、普段からあまり触らないようにしてください。ロレックスというブランドの時計を身に着けていると、気分が上がってつい触れてしまいがちですが、うっかり傷つけてしまいかねません。清潔に保つという意味でも、必要以上に触らないよう心がけましょう。また、湿気や紫外線などもダメージになりやすいので、使わない間は箱に入れて保管をすることをおすすめします。箱の中なら外的要因からのダメージによって、劣化してしまう心配はありません。

また、時計をほぼ毎日着けている人は、腕から取り外す際に落下しないよう気を付けましょう。うっかり落としてしまったとしても、テーブルや洗面台などの上で着脱する癖をつけておけば、大事に至ることはほとんどありません。高い場所から落としてしまうと、キズどころか大きく凹んでしまうことが考えられます。取り外した際も、できれば柔らかい素材の上に時計を置きましょう。普段から持ち歩いているハンカチで問題ありません。布の上に置く習慣が付けば、時計を傷つけてしまうリスクを回避できるでしょう。

さらに、ロレックスの外観を保ちたいなら、長袖の服を着用してみてください。袖の中に時計を入れておくようにすれば、硬いものに直接当たることが無くなり、キズが付きにくくなるでしょう。

キズと直接的に関係はありませんが、汗をかきやすい時期には、ブレスレットを丁寧に拭いておくのもおすすめです。素材の品質低下を防げるので、経年劣化による見た目の変化を防ぐことができます。ロレックスのステータス性は、時計本体の外観にあるといえるでしょう。最初は神経質な取り扱い方法が面倒になってしまいがちですが、せっかくの時計が台無しになってしまえば意味がありません。最悪の事態にならないよう、習慣にできるよう心掛けることが大切です。

まとめ

ロレックスの表面にキズがある場合は、サービスセンターで研磨をしてもらうことができます。自分で研磨をすると、かえって事態が悪化してしまう可能性もあるので、磨くことは避けたほうが良いでしょう。プロに頼めば、間違いなくピカピカの時計になります。修理費用を抑えたいなら、日頃から時計の扱い方に注意をしておきましょう。特にアンティークモデルの場合は、部品交換に限界があるので、最悪の場合は直せないというケースも少なくありません。アンティークモデルは買い替えも難しいため、他に変わりは無いと心得ておきましょう。

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