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日本人の金へのイメージ

日本人の金へのイメージ

金と聞くとどのようなイメージをもつでしょうか。優勝賞品として贈られる金メダルには「縁起のいいもの」や「豪華けんらん」といったイメージをもちやすいかもしれません。それでは過去から現在の日本では、金とはどのようなものでしょうか。

権力の象徴

金は古くから世界各地で通貨的価値をもっていました。金のもつ希少性が価値を生んだのです。日本も例外ではなく、大判小判がそれにあたります。また金の延べ棒は富を想像させ、その印象から人々が金の価値を重視していたことは疑いようがありません。

室町時代には、足利義満が金閣寺を建立しました。こちらに金ぱくが貼られた理由には諸説ありますが、その一つとしては権力の誇示があります。当時日本の政治を握っていた幕府と朝廷でしたが、足利率いる幕府が朝廷に力をみせつける意図があったといわれているのです。

戦国時代には、豊臣秀吉が数々の金山を所有していました。秀吉の金にまつわる話は枚挙に暇がありません。「金の茶室」をつくったことや、長い間発見されていない「豊臣の埋蔵金」などは有名なエピソードです。彼も金の魅力に取りつかれたうちの一人といっていいでしょう。

装飾品としての金

金は金属アレルギーを起こすことが少ないので、アクセサリーの素材として欠かせない存在です。そこで多くの方にとって、金は装飾品である印象が強いかもしれません。古代日本のはに輪からブレスレットやアンクレットなどの装飾品が発見されますが、飛鳥時代から明治維新までの長い期間内で貴金属の装飾は姿を消しました。一方で金工の技術が途絶えたわけではありませんでした。かんざしやくしなど頭部の装飾品の一部として繊細な金の加工技術は語り継がれたのです。金はコーディネートの一部として、長い間日本人に寄り添っていたことがわかるでしょう。

現在の金

現在の金は、装飾品・工業用・投資対象として認知されています。さらに金には常に普遍的な価値があるので、安全な資産として所持されることも多いくあります。金の価値が減少した際に購入しておき、価値が高いときに売却すると利益になるのです。

また日本には黄金のトイレを自宅につくった人物がいます。トイレを金でつくった理由は、金によって外部の気を遮断すると考え事がより進むからだといいます。自分の姿が映るほどの美しい金により反射されて発想が増幅し、考えがまとまるそうです。金のパワースポットが人気のように、金から独自のエネルギーを受け取っている人もいるのかもしれません。

 

まとめ

今回は日本人が金に対してもっているイメージについてご紹介しました。金の価値は古くから安定して高く、人々はその輝きから目を離せません。それはもちろん日本人も例外ではないでしょう。そして人が金と長く寄り添うのは、その価値に裏付けされたゴージャスさや上品さを身にまとうことで自信が湧いてくる心理的な要因があるのかもしれません。

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